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2016年3月26日 (土)

私は生まれてきてよかったと心の底から思えたのです(桐谷美玲)

2016年の冬の季節に輝いた黄金の七人がついに去って行く。

生まれてよかったなあと思うわけである。

もちろん・・・彼女たちはこれからも輝いて行くだろう。

綾瀬はるかと長澤まさみはNHKで明日も明後日も輝くわけである。

テレビ東京の「ウレロ☆無限大少女・最終回」には早見あかりがいるし、映画館では広瀬すずの「ちはやふる」、有村架純の「僕だけがいない町」、そして桐谷美玲の「暗殺教室-卒業編-」がそろって公開中である。

みんな・・・絶好調だな。

しかし・・・「今」という時は過ぎ去っていくわけだ。

かけがえのない「今」は一瞬で過ぎ去って行く。

その・・・取り戻せない「今」をめぐる物語が・・・ロマンスなのである。

夢の中にだけある「永遠」を感じさせてくれるから・・・彼女たちは素晴らしいヒロインなのである。

で、『スミカスミレ45歳若返った女・最終回(全8話)』(テレビ朝日201603252315~)原作・高梨みつば、脚本・古家和尚、演出・小松隆志を見た。劇中に登場する宮城マリナ(伊藤かずえ)の主演映画「雨告鳥、帰る時」の雨告鳥はアカショウビン(赤翡翠)というカワセミの仲間である。渡り鳥で日本には梅雨時に渡ってくるのでこの名前がある。クチバシも含めて真っ赤な鳥なので「火の鳥」の異名もある。「火の鳥」とは「不死鳥」の代名詞だ。もちろん・・・如月澄(松坂慶子)が若返り、すみれ(桐谷美玲)となることは「不死鳥」の蘇りに似た行為なのである。つまり、「雨告鳥」はその象徴なのだ。

渡り鳥は毎年やってきてはかえっていく。

それは一種の「永遠」の象徴である。

個体はいつか「死」を迎えて消えていくが・・・「種」はあたかも・・・滅びていないように姿を見せるのである。

人間の苦悩・・・「生老病死」もまた・・・「愛」に他ならないことを「雨告鳥」は南に帰ることで示すのだ。

如月澄の苦悩を・・・化け猫の黎(及川光博)が受信して始る物語である。

黎の妖力はファンタスティックなものなので・・・すべては・・・幻想なのかもしれない。

しかし・・・自然の理を越えて・・・死すべき真白勇征(町田啓太)は延命し、すみれは若返る。

だが・・・奇跡を実現するためには・・・尋常ではない精神力が要求される。

その精神力を発揮するのは・・・「王子様」とお伽噺では決まっているのである。

勇征の発揮する尋常ではない力・・・それはお茶の間を絶叫させたに違いない・・・。

「本当にそれでいいのかよ」・・・なのである。

まあ・・・結局、「そうではない形でめでたく終わる」わけですけれど~。

だって・・・「種」としての「永遠」に「若さ」は不可欠なんですから。

命短し、恋せよ乙女なんですから。

だから・・・「今」なんですから。

高校教師となった二十五歳の勇征・・・。

「すみれのすべてを受けとめるから・・・結婚してください」

七十年の実年齢の人生の中で初めてプロポーズされたすみれ・・・。

しかし・・・すみれは勇征のプロポーズを承諾することができない。

二十五歳の勇征と・・・本当は七十歳の自分とではつり合いがとれない・・・とつい考えてしまう。

「無理です・・・あなたには・・・もっと相応しい方がいます」

「すみれ・・・黎さんなら・・・いいのかい」

「え・・・」

「僕には無理だけど・・・黎さんなら・・・」

「さようなら・・・」

すみれは・・・勇征を拒絶するのだった。

なぜなら・・・身も心も愛してもらいたかったからである。

帰宅したすみれは・・・部屋に灯りがあるので・・・黎の訪れを期待したが・・・現れたのは雪白(小西真奈美)だった。

「あんたから・・・真白の匂いがする」

「・・・」

「なんで・・・抱かれないの」

「抱かれるなんて・・・そんな」

「抱かれたくないんか」

「・・・」

「結局・・・あんた・・・逃げたんやな・・・」

「逃げるなんて・・・」

「いいや・・・あんたは・・・真白からも・・・あんたのほんまの気持ちからも逃げたんや・・・」

「・・・」

「なんのために・・・黎が・・・そんなあんたに命を燃やしたのか・・・わからん」

「黎さん・・・生きてました」

「さあ・・・どうやろうなあ・・・」

「え」

「あんた・・・このままで・・・ええと・・・思ってるん?」

「・・・」

雪白の謎めいた言葉に戸惑うすみれ・・・。

勇征の部屋に辻井健人(竹内涼真)が遊びに来る。

「おい・・・これなんだよ・・・」

「・・・」

お見合い写真を発見した健人だった。

「如月さんのことは・・・もういいのか」

「・・・」

如月家に菩提寺の住職である早雲(小日向文世)と慶和(高杉真宙)がやってくる。

「妖しい気配を感じたので・・・」

「うわあああ・・・すみれさん・・・こちらにお住まいでしたか・・・」

慶和はすみれの美貌に発情するのであった。

「黙れ、小童」

「大丈夫です・・・」

「しかし・・・浮かない顔をなさっていますな」

「せせせせ拙僧が御慰めいたす」

「黙れ、小童」

「本当に大丈夫です」

「何か困ったことが・・・あれば・・・何でも相談してください」

「はい・・・」

「親父・・・」

「なんだ・・・」

「あの屏風に・・・ブラックホールが見える」

「何・・・」

「親父には見えないのか・・・修業が足りないんじゃないの・・・」

「黙れ、小童」

屏風はこの世ではないどこかに通じる「何か」が存在しているのだった。

心に迷いを抱えながら株式会社レイク・フィルム宣伝部に出勤するすみれ・・・。

「封切られたアフロ・ゾンビは初日好調です」

「ゾンビものは手堅いな」

「問題はあの件ですね」

係長と職場の先輩である河野有紀子(西原亜希)はまもなく製作発表となる「雨告鳥、帰る時」の主演女優の件で悩んでいた。

「あの件とは?」

「舞台挨拶を渋っているのよ・・・宮城マリナが」

「大女優は・・・気難しいからなあ・・・」

「なにしろ・・・子役から数えて芸歴四十年ですものね」

「キカイダーとかな・・・とにかく・・・説得するしかない」

「如月・・・行くわよ」

マリナのいる撮影スタジオに出かける三人。

新人がNGを連発して押している現場。

マリナはご機嫌ななめである。

「カモミールティーがきれたですって・・・」

マネージャーを叱責するマリナに・・・係長が申し出る。

「今、ウチのものに・・・用意させます」

係長に急かされてお使いに出るすみれ・・・。

しかし・・・昼間だというのに・・・鼻がひくひくしたすみれは・・・。

澄に変身してしまうのだった・・・。

「そ・・・そんな・・・どうして・・・」

緊急避難したトイレから出たすみれは・・・とりあえず・・・買い出しに走る。

しかし・・・入館証が別人と判断され・・・警備員に咎められる始末。

(如月・・・おそいよ)

有紀子の催促の電話に思わず答える澄。

「買って来たんですが・・・入れなくなってしまって・・・」

「何言ってるの・・・」

迎えに出た有紀子から隠れる澄・・・。

そこに黎が現れる。

「レイク・フィルムの方ですか・・・こちらを渡してくれと頼まれたのですが・・・」

「え・・・あなた・・・どなた・・・」

「面倒なお方ですな・・・」

黎は妖力を行使する。

「・・・あ・・・ありがとうございました」

有紀子が去ると・・・よろめく黎・・・。

「黎さん・・・」

「久しぶりに力を使ったので・・・」

「私・・・」

「何故・・・こんな時間に猫魂が抜けたか・・・でございますね」

「・・・」

「あの日・・・私は残った力で・・・あなたをもう一度・・・若返らせました・・・あなたが・・・本当の幸せを掴んでくれることを期待したからです」

「・・・」

「あなたは五年間・・・よく励んでこられた・・・しかし・・・もう・・・残り時間は少ないのです」

「え」

「あの屏風には私の妖力を吸収する呪いがかけられていて・・・力を失った私は・・・やがて・・・元のように封印されてしまうでしょう・・・」

「そんな・・・」

「子の刻以外に術が解けるのは・・・その前兆です」

その時・・・澄はすみれに戻る。

「あ・・・」

そこへ・・・マリナがやってくる。

「あら・・・あなた・・・御苦労様・・・でも・・・少し遅かったわね・・・時を無駄にしてはダメよ」

「申し訳ありませんでした」

時が過ぎていく恐ろしさを思い出すすみれ・・・。

「黎さん・・・私・・・」

しかし、黎は消えていた。

黎は真白の前に姿を見せていた。

「真白様・・・」

「黎さん・・・」

「私があなたに言ったことを覚えていますか・・・」

「・・・」

「私は・・・あなたにあの方のすべてを受けとめてほしいとお願いしました」

「・・・」

「しかし・・・あなたは・・・あの方の秘密を知って・・・海外に去られました」

「僕は・・・恐ろしかったのです・・・しかし・・・五年間で僕は悟りました・・・すみれのいない日々の虚しさを・・・僕は・・・今度こそ・・・すみれのすべてを受けとめたい・・・すみれのいない人生には耐えられない・・・」

「あなたが・・・その気持ちを持ち続けることができるか・・・それが最後の希望です」

「希望・・・」

すみれは・・・失態をとりもどすために・・・宮城マリナについて考える。

すみれは・・・勇征に贈られたペンダントを身につける。

「真白さん・・・私に力を貸して下さい」

すみれから澄へのスイッチの頻度は増す。

いつ・・・澄に戻ってしまうのか・・・わからない状態である。

すみれは・・・記憶の彼方から・・・マリナの情報を思い出す。

そして・・・必殺の手土産を購入して・・・マリナの控室を急襲するのだった、

「この間は・・・ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

「構わないわよ・・・あ」

マリナはドリンクをスカートにこぼす。

あわてるマネージャー。

「今・・・着替えを」

「まずいわ・・・この衣装じゃないと」

「大丈夫です・・・この程度のシミなら・・・なんとかなります」

「え」

家事のベテランである澄/すみれなのである。

スカートの下にタオルを敷き、薄めた潜在を浸した布で生地をたたく。

「はい・・・後は・・・ドライヤーで乾かせば・・・」

「凄いわね・・・あなた・・・お母さんみたい・・・」

「・・・」

「ごめんね・・・私より年下のあなたに・・・」

「いいえ・・・これ・・・よかったら・・・お召し上がりください」

「あ・・・このカステラは・・・」

「お気に入りの銘柄とお聞きしたので・・・」

「嘘・・・もう・・・何十年も前の話よ・・・あなたの生まれる前・・・」

「昔のインタビュー記事を拝見したのです」

「私が子役だった頃・・・母がよく買ってくれたの・・・私のご機嫌を治そうとしてね」

「・・・」

「でも・・・おいしくて・・・うっかり・・・機嫌がよくなっちゃったのよ・・・」

「まあ・・・」

「美味しいわ・・・変わらない味・・・おかしいな・・・私、ご機嫌になっちゃった・・・」

「優しいお母様だったのですね・・・」

「そりゃあ・・・厳しいステージママだったわよ」

「あら・・・」

「ふふふ・・・あなたって・・・なんだか・・・母に似ている・・・平成生まれでしょう」

「はい・・・」

「なのに・・・あなたには昭和の香りがする・・・」

(どっぷり・・・昭和です)

すっかり・・・打ちとけた二人だった。

「如月が・・・宮城マリナの心をキャッチしました」

「あなどれんな・・・キーボードに人指し指しかタッチしないくせに」

「恐るべし・・・一本指打法ですよ」

「一本足打法のことなんか・・・誰も知らんだろうがっ」

「えへへ・・・私、昭和六十二年の生まれです」

大学時代の親友・由ノ郷千明(秋元才加)が同窓会を呼び掛ける。

「急に思いついた割には・・・結構、集まったわね」

「由ノ郷の初仕事だからな」と健人。

集まった店は・・・千明が空間プロデュースした店だった。

「凄いですねえ・・・こんなに素敵な店を・・・」とすみれ。

「あら・・・亜梨紗だって凄いのよ」

幸坂亜梨紗(水沢エレナ)はウエディング・プランナーになったらしい。

とりまきの菜々美(小池里奈)や玲那(谷川りさこ)は亜梨紗に結婚式をプロデュースされたのだった。

「真白くんは来ないの」

「真白は・・・お見合いするって・・・」

「え」

「あれ・・・俺・・・何かまずいことを・・・」

全員が・・・すみれを気遣うのだった。

「すみれ・・・いいの・・・」

「私は・・・」

「はっきりしなさいよ・・・」

「え」

亜梨紗の励ましに戸惑うすみれ・・・。

「まっすぐなのが・・・あんたの取り柄でしょう・・・ウジウジしたらダメじゃない・・・めっ」

「ええ」

「お返しよ・・・」

「えええ」

「亜梨紗・・・大人になったのね」

「何言ってるの・・・私だってもう・・・二十五歳よ・・・」

何か・・・心に温かいものを感じながら・・・家路についたすみれ。

しかし・・・帰宅したと同時に澄に戻ってしまう。

そこに小倉夫人(高橋ひとみ)がやってくる。

「すみれちゃん・・・あ・・・澄さん」

「小倉さん・・・」

「もう・・・あなた・・・五年もどこに行ってたの・・・心配したじゃない」

「え・・・私を心配・・・」

「当たり前じゃない・・・ずっとお隣さんだったんだもの・・・すみれちゃんに聞いても教えてくれないし・・・具合でも悪いのかなと思っていたのよ」

「小倉さん・・・」

「そりゃあ・・・如月さんは十も年上のお姉さんだったけど・・・私も来年で六十なのよ・・・この年になったら・・・十歳なんて・・・年の差って言えないでしょう・・・たまにはおしゃべりでもして・・・茶飲み友達になりましょうよ・・・」

「私と・・・ともだちに・・・」

澄は思わず泣いてしまった。

世界から澄が疎外されていたのではなく・・・澄が世界を疎外していたらしい・・・。

新作映画の製作発表の日は・・・勇征のお見合いの日だった。

気分が落ち着かない・・・すみれ・・・。

宮城マリナが囁く・・・。

「あなた・・・何か・・・心配事があるんじゃない・・・」

「・・・」

「やらなければいけないことをやらないと・・・後悔するわよ」

「宮城さん・・・」

「まあ・・・やるかどうかを決めるのはあなただけどね・・・」

そこに・・・雪白が現れる。

「これ・・・真白がお見合いしてる場所のメモやで」

「え」

そして・・・黎が現れる。

「真白様のプロポーズをお断りになったそうですね」

「だって・・・私は・・・そんな資格のない女ですもの・・・」

「それは・・・真白様を貶めることになるのではないですか・・・」

「え・・・」

「あの方は・・・あなたを選んだ・・・そしてあなたは・・・あの方の目を疑う」

「でも・・・」

「あなたの・・・本当の気持ちはどうなのです・・・それを伝えないでいいのですか」

「・・・」

「私の本心を申しましょう・・・七十の老婆らしく胸を張って厚かましく生きろ!」

「はい・・・」

すみれは・・・走り出した。

頭の中は勇征で一杯だった。

自分が澄に戻ったのも気がつかないほどに・・・。

男、二十五歳・・・女、七十歳の・・・「卒業」である。

勇征はお見合いの席で頭を下げた。

「すみません・・・この話はなかったことにしてください」

「え」

その時・・・澄が乱入する。

「真白くん・・・私・・・どうしてもあなたに伝えたいことが・・・」

「ええ」

「とにかく・・・一緒に行きましょう・・・お母さん・・・皆さん・・・失礼します」

「えええ」

取り残される勇征の母とお見合い相手とお見合い相手の母だった。

「真白くん・・・私・・・」

「とにかく落ちついて・・・」

「私・・・あ・・・私」

「気がつかなかったのかい」

「嫌だ・・・私いつから」

「澄さんが・・・入って来たので・・・みんな驚いていたよ」

「ええ・・・じゃあ・・・お見合いの席を・・・七十歳の私が・・・メチャクチャに・・・」

「大丈夫・・・みんな・・・何が起こったかわからないよ・・・きっと」

勇征は澄の手を優しく撫でた。

タクシーの運転手は・・・客から目が離せなくなるのだった。

二人に釘付けである。

海の見える見晴らし台・・・。

「ここに・・・君を連れてきたかったんだ・・・」

「真白くん・・・私・・・あなたに出会えて・・・あなたと過ごして・・・喜びもせつなさもドキドキする気持ちも・・・そして勇気ももらったの・・・あなたとの思い出は・・・私との宝物です・・・私は・・・あなたを愛しています・・・」

「ありがとう・・・すみれ・・・」

そこに・・・黎が登場する。

「間に合わなかったのですね・・・」

「黎さん・・・どういうことです」

「もう・・・澄様は・・・すみれ様に戻ることはできません・・・」

「そんな・・・」

澄は・・・勇征に背を向ける。

「いいのよ・・・もう・・・思い残すことはないの・・・さあ・・・黎さん・・・帰りましょう」

「ダメだ・・・」

「え」

「帰さない・・・すみれさん・・・いや・・・澄さん・・・僕はあなたを愛しているのです・・・年の差なんて関係ない」

「ええ」

「言ったでしょう・・・僕は・・・あなたのすべてを受けとめるって・・・結婚しましょう」

「えええ」

勇征は澄を抱きしめた。

澄の気持ちは満たされた。

「こんな・・・嬉しいことがあるなんて・・・私・・・生まれてきて・・・本当によかったわあ・・・」

心と言葉が一致して・・・妖しい力が発動する。

その力は・・・すべての呪縛を打ち砕くのだった。

古の法師の法力は・・・愛の力の前に敗れたのだった。

「ふふふ・・・法師よ・・・女心の恐ろしさ・・・思い知ったかな・・・」

黎は微笑んだ・・・。

力が漲るのを感じる。

呪いの屏風はたちまち消滅した。

そして・・・澄は・・・すみれとなった。

「あ」

「すみれ様・・・もう・・・澄様に戻ることはありません・・・」

「え」

「あなたは・・・猫魂の力ではなく・・・あなた自身の若さを取り戻したのです」

「えええええええええ」

「もちろん・・・あなたも・・・四十五年後には・・・七十歳になりますが・・・それは自然の理に沿ったことですから」

「黎さん・・・」

「それでは・・・ご両人・・・末長くお幸せに・・・」

すみれと勇征は教会で結婚式を挙げた。

花嫁の父を務めるのは僧侶の早雲だった。

「実に日本らしい・・・」

「世界にもこうあってほしいよねえ」

二人は友人たちに祝福され・・・誓いのキスをかわす。

二匹の化け猫は・・・異界への道を仲良く進む。

「ああ・・・この日を何百年待ったことやろ・・・」

「大袈裟ですよ・・・」

「あんた・・・ちょっと・・・すみれちゃんに・・・気があったんとちゃう・・・」

「まさか・・・人間風情に・・・まあ・・・いい子でしたけどね」

「そうやなあ・・・ちょっといかしてたわ・・・」

すみれと勇征の新婚家庭。

「美味しそうな匂いだね・・・すみれ」

「つまみ食いはお行儀悪いわよ・・・勇征」

「じゃあ・・・すみれをいただきます」

「めっ」

二人は愛し合う。

移ろう時の中で・・・。

そして・・・永遠にたどり着くのだ。

そうやって人類は繁栄してきたのだから。

澄は百四十歳まで生きた。

いい人生だったらしい・・・。

関連するキッドのブログ→第7話のレビュー

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コメント

キッドさま
こんにちは(*^^*)

冬ドラマは終わってしまいましたが レビュー対象の女優さんは
みんな売れっ子でスクリーンでも大活躍中ですね^ ^

ちはやふるはレンタルで途中まで読んで 結構長いので今は挫折中ですが
映画を見る気満々でいました
でも 上の句、下の句に分かれているのを知って
意欲がなくなっちゃいました
二回に分けて上映するようなタイプの原作じゃない気がするんですが
しかも下の句の上映時期はテラフォーマーズと被ってるしw←戦隊ヒーロー物として楽しめばいいのかな^^;
ゴールデンウィークあたりまでの映画のラインナップで
ストーリーとして僕だけがいない町 が一番気になります
時間を作って見に行きたいです☆

スミカスミレの最終回は私にとっては
えーーーでしたが 黎が化け猫である以上
ファンタジードラマとして最高だったのかもしれません
真白君の中の人のファンだったら もう拍手喝采なのかな?
個人的には第6話のラストでスミレに完全に戻り
懸命に今を生きている澄を黒猫が見守る感じのほうが
感動した気もします
でも これは好みの問題ですね

冬ドラマ
女優さん中心でしたが どれも思った以上に良質で楽しめました‼︎

とりあえず 今は 選Taxiの竹野内豊さん待ちでございます

ミッチーがハマリ役だったの
黎と雪白の後日談 スペシャル作ってもらえたらいいな☆

投稿: chiru | 2016年3月26日 (土) 10時56分

シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン

連続ドラマのレビューをしていると
なんらかのアクシデントで
途中で中断したらどうしよう・・・と思うのでございます。

2010年~2012年の中断という前科がありますしねえ。

そういう意味で・・・奇跡のような今季の
七本を完走できて・・・とても安堵しています。

もちろん・・・お気に入りの女優達が主人公あるいはヒロインというのもありますが・・・
ドラマとしてもすべて傑作だったと思うので
こういうことはあまりないのですねえ。
一本くらいは駄作前提で書いたりしますので・・・。

キッドはあくまで悪魔ですので
ディスろうと思えば
ものすごくディスれるのですが
レビューは基本的にリスペクトの姿勢で
行うべきだと考えます。

気持ちよくリスペクトできれば
それは傑作の証拠だとも考えるのです。

今年は「スターウォーズ」を劇場で見てしまったので
もう劇場にはいかないと考えますが
できればオンエアがあるといいなあと思っています。

「暗殺教室」は前篇がまあまあでしたな。
どれも・・・アニメ版があるところがミソですな。
「ちはやふる」は別格ですが
「僕だけが・・・」はアニメ版が
そこそこ傑作だったので
逆に劇場版はものたりないかもしれないなあと
妄想したりいたします。
「白夜行」システムですな。

展開を重ねて「深み」にたどり着くということはありますからねえ。

冬のアニメでは「このすば」とか「ゲート」も
そこそこ傑作でございました。
「ガンダム」もよかったですねえ。

アニメの世界では・・・
人間と化け猫のハッピーエンドもありかもしれませんが
今回は
あくまで人間と人間の恋愛が主軸ですからねえ。

まあ・・・配役的につい・・・妄想してしまうのは
アリですからねえ。

しかし・・・「トリック」で
「上田」と「ズラ」が
結ばれちゃうみたいなことになりますからねえ・・・。
澄と黎では・・・。

人生が二度ないのがリアリズムですが
運命を変えてしまう面白さというものが
不確実性の時代にフィットするようです。

「僕だけが・・・」も
運命を変えまくりますからねえ・・・。

誰かが幸せになると・・・
誰かが不幸せになるのは・・・
よくある話。
まだ「お見合い」段階でしたけど
お見合い相手にとっては・・・アレな出来事と言えます。

「いじめっ子」が「いい子」になってしまうのも
よくある話ですな。
逆に言えば・・・いい人が
昔もいい人だったとは限らないってことでございますからねえ。

黎と雪白の封印の理由・・・謎のままですが
古文書的には二人とも人を食ってた感じでしたな。

すみれの幸せが
化け猫に食われた人々の惨事の上に成立していると考えますと・・・一同爆笑でございまする。

悪魔としては・・・そこが一番お気に入りのポイントなのでございました・・・


投稿: キッド | 2016年3月26日 (土) 16時08分

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