KOじゃ!(夏帆)ハムカツコロッケじゃ!(藤原さくら)エンドウ.!(福山雅治)99.9 -刑事専門弁護士-(松本潤)スリング・ブレイドするわ!(榮倉奈々)OUR HOUSE(芦田愛菜)ひとつ屋根の下で愛を止めないで!(シャーロット・ケイト・フォックス)
なんじゃあこりゃあ・・・な日曜日。
熊本地震にエクアドル地震で阿鼻叫喚の世界に鞭打つ仕打ちである。
収拾がつかないとはこのことだ・・・。
とりあえず・・・「ゆとりですがなにか」は最後の谷間勝負においておいて・・・残りの二本を(月)枠で処理である。
双方ともに・・・素晴らしいエンターティメントに仕上がっているが・・・「焼き直し」ということでは「ラヴソング」系だからな。
時間がないので本題に突入だっ。
で、『99.9 -刑事専門弁護士-・第1回』(TBSテレビ20160417PM9~)脚本・宇田学、演出・木村☺ひさしを見た。冤罪を回避するために・・・国家が総力をあげて犯罪を捜査し起訴するからには・・・有罪率は限りなく100%でなければならない・・・という方針にも関わらず発生してしまう冤罪事件・・・そこに一石を投じたドラマが「HERO」だとすれば・・・主役を検事から弁護士に替えて0.1%の可能性に賭け・・・逆転無罪を勝ち取るというのが・・・このドラマ。異色の弁護士が同僚たちを洗脳していくというスタイルもそのままである。これに「TRICK」シリーズの演出風味を付け加え・・・フジテレビだかテレビ朝日だかわからないミックス・ジュースに仕上がっている。とにかく・・・楽しいのだ。
刑事事件専門の深山大翔(松本潤)は「被告が有罪か無罪かは関係ない・・・真実も必要ない・・・大切なのは事実である」という信念に基づき・・・司法試験浪人生活20年のパラリーガル・明石達也(片桐仁)をアシスタントに・・・実証実験的捜査を積み上げ・・・担当検事を歯ぎしりさせる検察側にとってはちょっと嫌な感じの弁護士である。
もちろん・・・無実の罪を逃れた被告にとっては天使なのだ。
大手法律事務所の所長・斑目春彦(岸部一徳)は日本弁護士連合会の会長の座を狙い、社会貢献の実績をアピールするために・・・刑事事件専門ルームを立ち上げる。
東大法学部出身で斑目法律事務所のエースである企業法務のプロフェッショナル・佐田篤弘弁護士(香川照之)は経営パートナーへの昇格という餌に釣られ刑事事件専門ルームの室長を引き受ける。
東大法学部出身で斑目法律事務所の優等生・立花彩乃(榮倉奈々)もまた斑目所長の命令で刑事事件専門ルームの一員となる。
佐田弁護士のパラリーガル(弁護士の助手的存在)である戸川奈津子(渡辺真起子)や藤野宏樹(マギー)もルームの一員となる。
「お金にならない」刑事事件の弁護にモチベーションが上がらない一同。
そのために・・・斑目は大翔をヘッドハンティングしてルームに送り込むのだった。
東京地方検察庁の検事正である大友修一(奥田瑛二)になにやら・・・因縁のあるらしい大翔は明らかに・・・検察の起訴をつぶすことで一矢報いている気配である。
あくまでマイペースで・・・独自の捜査を展開する大翔にいつしか・・・引きずられ、巻き込まれていく・・・刑事事件専門ルームのメンバーたち。
「監視カメラに絶対顔が映らないように行動している犯人」の不自然さを大翔が指摘すると・・・立花彩乃(榮倉奈々)は体を張って再現VTR作りに邁進するのだった。
つまり・・・明石と立花はライバルとなったのだ・・・違うぞ。
最初の事件は・・・ネットショップ社長の殺人事件。容疑をかけられたのは下請けの運送会社の経営者・赤木義男(赤井英和)だった。
赤木は犯行時のアリバイがなく・・・赤木の指紋のついた凶器も発見され・・・被害者の妻(堀内敬子)の目撃証言もある。
もちろん・・・堀内敬子が演じている以上・・・被害者の妻が真犯人なのである・・・おいっ。
照明による色彩認識の錯誤という古典的な偽証暴きのトリックで一件落着。
赤木を装ったのは使いこみがばれた社員(田中要次)で・・・夫の家庭内暴力に悩んでいた妻との共謀だったのである。
起訴に絶対的自信を持っていた東京地方検察庁の検事・丸川貴久(青木崇高)は涙目で「ちかえも~ん」と叫ぶのだった・・・おいっ。
もちろん・・・大翔に心を奪われた立花彩乃はプロレスの旋回式ネックブリーカー・ドロップに似た技・スリング・ブレイドを仕掛けたいと宣言するのだ。
まあ・・・愛なのである。
そういうわけで・・・「HERO」ファンや「TRICK」ファンは釘付けである。
関連するキッドのブログ→失恋ショコラティエ
で、『OUR HOUSE・第1回』(フジテレビ20160417PM9~)脚本・野島伸司、演出・永山耕三を見た。水曜夜十時の枠で日本テレビに敗北したフジテレビが・・・日曜夜九時にTBSにケンカを売りに来たわけである・・・一回、負けてるよな・・・。今度こそはと意気込んで打ち切りになったドラマチックサンデー枠で「マルモのおきて」「ビューティフルレイン」とまあまあの実績をあげた当時最強子役の芦田愛菜と朝ドラ「マッサン」の妻でおなじみシャーロット・ケイト・フォックスのタッグチームが「ひとつ屋根の下」のようなものを繰り広げるわけである。出演者がその後不祥事を起こさないことを祈りたい気分である。
ホームドラマとしては安定の仕上がりであり・・・野島伸司と橋田壽賀子の区別さえ困難な感じがする・・・おいおいっ。
ある意味・・・こっちがTBSテレビみたい・・・である。
あくまで・・・妄想的感想です。
とにかく・・・他に枠はないのかと問いたい。
まあ・・・ないんだけどね。
焼き鳥屋を経営している三上丈治(塚本高史)がサックス演奏者の伴奏太(山本耕史)を鉄拳制裁である。
「喪に服すという気持ちはないのかよ・・・ガッカリさせんなよ」
丈治の姉で・・・奏太の妻である蓉子(渡辺舞)は半年前に・・・病死したばかりである。
それなのに・・・丈治は演奏旅行先で知り合った米国人のアリス・シェパード(シャーロット・ケイト・フォックス)とラスベガスの教会で結婚式を挙げ同伴帰国したのであった。
しかも・・・アリスには妻が半年前に死んだことも子供が四人いることも打ち明けていなかったのだ。
まあ・・・名前が絆創膏みたいなので・・・傷口を保護しようとしたわけなのだろう。
四人の子供は・・・中学3年生の光太郎(加藤清史郎)、小学2年生の新太郎(寺田心)、幼稚園の年長組の桃子(松田芹香)・・・そして、中学1年生の桜子(芦田愛菜)である。
父親の・・・傲慢な愛の行使に・・・反発する桜子はアリスを「敵」として認識し、追い出し作戦を開始するのである。
伴家には・・・桜子の祖父の奏一郎(橋爪功)や夫(高山善廣)の浮気疑惑で短期出戻り中の奏太の姉・琴音(松下由樹)も同居中でてんやわんやである。
事情を知って家出したアリスを連れ戻す奏太である。
「ここが・・・君のフロンティアだ」
「まるめこもうとしているのデスか」
「そこに愛があるから・・・仕方ないのさ」
まあ・・・山本耕史なら・・・どんな暴挙も許されるとでも・・・誰かが思っているのかな。
桜子は噛みつき癖のある妹を新婚夫婦(未入籍)の寝室に送り込むのだった。
オフコースが流れ出すと・・・ここが21世紀なのか・・・自信がなくなってくる展開である。
とにかく・・・ほんわかホームドラマでこれはこれで楽しいぞ。
関連するキッドのブログ→明日、ママがいない
で、『ラヴソング・第2回』(フジテレビ20160418PM9~)脚本・倉光泰子、演出・西谷弘を見た。ここにくるまでにかなり・・・消耗したぞ。ハンディキャップを持った主人公が歌姫を目指すということでは「タイヨウのうた」(2006年TBSテレビ)の焼き直しと言えないこともないこのドラマである。さらに遡れば児童養護施設で育った歌姫の「愛をください」(2000年フジテレビ)もある。しかし、「HERO」のような弁護士のドラマや、「ひとつ屋根の下」のような前妻の娘VS後妻合戦よりも・・・脚本やキャストの初々しさで・・・月曜日のレギュラー・レビューはこれで進行する予定である。
言語聴覚士である宍戸夏希(水野美紀)の協力で・・・神代広平(福山雅治)は言葉が円滑に話せない小児期発症流暢障害(吃音症)であり、親に捨てられた過去から・・・心に闇を抱える自動車整備士の佐野さくら(藤原さくら)に歌う喜びを知らしめる。
しかし・・・広平自信も・・・夏希の姉であり・・・歌手だった宍戸春乃(新山詩織)に関連した過去によって生じた心の闇を抱えている。
その詳細もそろそろ明らかにしてもらいたいものだが・・・それを語ると最終回なのかもしれない。
一方で・・・孤児院的な養護施設育ちのさくらには・・・歯止めのない愛への飢餓感があり・・・広平の示す「優しさ」にすでに溺れ始めている。
その愛の深淵に・・・広平は気がつかない。
それでも・・・さくらの窮状を放置できない広平は臨床心理士としてアプローチを続ける。
立ち食いそば屋にさくらを誘った広平は・・・発声して注文ができないことをあえて詰る。
「本当は何を乗せて食べたかったの」
「コココココココココ・・・コロッケと・・・ハハハハハハハ・・・ハムカツ」
「それにかかる時間は七秒だ・・・七秒に耐える勇気を出せば・・・食べたいものを食べることが出来る」
「・・・」
夏希は治療の一環として・・・「500マイル」の替え歌を・・・さくらに作詞させる。
立ち食いそば屋に連れて行かれた
ほんとはハムカツとコロッケ乗せて食べたかった
七秒間の勇気があれば
勇気があれば勇気があれば勇気があれば
おまえの家でもたずねてみることもできるだろう
「おまえの家/中島みゆき」が混ざってるぞ。
仄かに広平を想う夏希は・・・ライブハウス「S」での出演者募集に言及し、広平のギター伴奏によるさくらのステージ・デビューを提案する。
しかし・・・ギターを弾くことに心理的な抵抗がある広平はそれを拒絶。
「広平のギターで歌いたい」というさくらの淡い希望を打ち砕く。
さくらは・・・「歌う」ために・・・孤児院仲間の天野空一(菅田将暉)に売り付けたギターを取り戻したが・・・それを路上で叩きこわすのだった。
「ああああああああ」と叫ぶさくら。
電車の中で・・・広平に保護者系の壁ドンをされたさくらは・・・姉代わりの中村真美(夏帆)に「デートみたいなことをした」と報告する。
「さくらの気持ちがわかったよ」
「・・・」
「少し・・・さびしくなった」
さくらを「ビッグモービル」に斡旋した営業部員の野村健太(駿河太郎)との結婚を控える真実は・・・さくらの気持ちを労わる。
しかし・・・直後に出血して失神する真実。
さくらは・・・吃音(どもり)のために・・・救急車を呼ぶことができないのだった。
「どうしました・・・」
「ししししししし出血・・・」
「意識はありますか・・・」
「ししししししし死んじゃう」
「住所を教えてください・・・」
「とととととととととと・・・・ととととととと」
さくらは広平と空一にメールを送信するる
しかし・・・広平は入浴中。
空一は調理師専門学校の事務員・渡辺涼子(山口紗弥加)に欲情中だった。
部屋を飛び出し、通行人に救いを求めるさくら。
「たたたたたたたたた」
しかし・・・人々は逃げ出すのだった。
漸く・・・広平が駆けつけ・・・病院に搬送される・・・真実。
幸いなことに・・・真実も胎児も無事だった。
「すぐに・・・来れなくてすまなかった・・・」
「むむ無駄だ・・・いいいい一秒の勇気も・・・むむむむむむむ無駄だ・・・なななな何もかかかかか変わらない」
広平の心は乱れる。
「S」では若手バンド「GEEKS」のボーカル(エンドウ.)が未熟な歌を披露する。
俺の歌でクソみたいな世界を変えてみせる
広平は・・・拙い歌にこもった熱に心を揺さぶられた。
広平はギターを持ってさくらを訪ねる。
「君はぼくのこと・・・どう思っている?」
「こここここ心がどどどす黒い・・・はは腹黒い・・・わわわ若ぶったくくくくくそ野郎・・・くくくくくそじじい・・・」
「それを歌ってみるがいい」
広平はギターを奏でた。
さくらは歌った。
ジミヘンなんて知らないよ
広平の目に・・・さくらは・・・宍戸春乃として映る。
夏希はつぶやく・・・。
「さくらちゃんと・・・ステージにあがらないのは・・・いいことかもね・・・さくらちゃんが・・・お姉ちゃんみたいに・・・コー兄ィに利用されなくて済むもんね」
広平と春乃の秘密を・・・さくらはまだ知らない。
ただ・・・広平への恋心があふれて・・・とまらないのだ。
さくらの迷子が見失った親を求めるような・・・哀しい愛の形・・・。
100・・・200・・・300・・・400・・・
思い出数えて 500マイル
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