火のないところに煙はたたない・・・さあ、口に出して言ってみて(長澤まさみ)
美人を嫁にすれば心は落ちつかない。
誰かがちょっかい出してくるのではと疑心暗鬼になる。
そんな思いをするくらいなら醜女を嫁にした方がマシだ。
だが・・・醜女が浮気しないとは限らないのだ。
配偶者に貞操を求める心は・・・どうにもこうにも暗澹たるものである。
そういう心の闇は・・・絶対権力者を描く時に華麗に反映するのである。
実にいやらしいことですな。
しかも・・・子種がないとなると・・・本当にアレですな。
一方・・・最初の妻に弄ばれたあげくに・・・正妻と嫡男をまとめて殺処分した男は・・・。
大奥を作るのであった。
ある意味・・・合理的で・・・非人間的な人間性を感じる・・・。
で、『真田丸・第16回』(NHK総合20160424PM8~)脚本・三谷幸喜、演出・小林大児を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は織田信長の姪にして織田信秀の孫・・・浅井長政の娘で柴田勝家の養女という良血姫である茶々の描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。実父、実母、養父、伯父が炎上中に自害という生い立ちから末路は「豊臣家」を滅亡させた女の烙印を押されるわけですが・・・そんなこと言われても・・・戦国時代の話でございますから~。善し悪しは別として・・・徳川太平の世を構築した・・・一方の要とも言えます。徳川家康は茶々の共同作業によって・・・真の戦国時代の幕引き係を務めたと申せましょう。そういう意味では日本史上の凄い女ベストテンには必ずランクインし・・・キッドの中では・・・ナンバーワンでございます。「江」ではなく・・・「茶々」こそがスーパースターなのでございます。茶々がいなければ・・・歴史は確実に変わっていますからねえ。そんな茶々を讃える素晴らしいイラストに乾杯。
天正十二年(1584年)十一月、織田信雄は同盟中の徳川家康に無断で羽柴秀吉と講和。織田信長の後継者としての地位を失う。織田政権との同盟という大義から解放された家康は独立勢力として活動を開始する。信雄は大坂城に軟禁される。巨大な戦力を保持する秀吉との対決姿勢を回避するために家康は次男・於義丸を人質として送る。十二月、於義丸は大坂城で元服し羽柴秀康となる。天正十三年(1585年)七月、秀吉は関白に任官される。十月、秀吉は九州の諸大名に停戦命令を発する。天正十四年(1586年)四月、大友宗麟が上洛。秀吉は毛利輝元に九州出陣の準備を命ずる。五月、秀吉は実妹・朝日姫を家康に正室として送る。六月、上杉景勝は上洛し、秀吉に養子の上杉義真を人質として送る。上杉家の人質だった真田信繁は秀吉の馬廻衆として登用された。島津氏が筑前・築後に侵攻開始。秀吉は島津征伐を傘下の諸大名に命ずる。七月、信濃国真田領を侵略するために家康は秀吉の許しを得て甲斐国甲府城に出陣。家康は真田昌幸に降伏勧告をするが昌幸はこれを拒絶。第一次上田合戦の敗戦のために慎重を期す家康は佐久地方を挟んで上田城の昌幸と膠着状態に突入する。
風雲急を告げ・・・佐助は真田の里に帰還した。
大坂城に残る信繫の元には才蔵が残る。
信繫は秀吉に出仕を命じられていた。
「どういうことなのでしょう・・・」
くのいちとして女装した才蔵が信繫に問う。
才蔵はそもそも男装したくのいちお峰なので・・・本来の姿に戻っているわけである。
「駿府では伯父上が・・・家康の家臣になったそうだ・・・」
「それと同じことだというわけですか・・・」
「そうだ・・・私は真田の一門衆であると同時に・・・秀吉の家臣となったらしい・・・」
「らしい・・・」
「秀吉が何を考えているか・・・分かったものではないからな」
「信繫様をお守りしたくても・・・城中に入ってしまわれたら・・・難儀いたしますよ」
「よい・・・自分のことは自分で守る・・・戦場と思えば・・・何ほどのことはない」
「佐助がおれば・・・穏形で同行できるのですが・・・」
「いや・・・秀吉にかかると・・・佐助でも危うい・・・下手な小細工はせぬ方がよい」
「関白様は・・・それほどの術者ですか・・・」
「今の私たちの会話とて・・・天耳通で盗み聞きしているかもしれぬ」
「そのような気配は感じませぬが・・・」
「それほどの達人・・・ということだ・・・そうでなければ・・・百姓が関白になどなれぬ」
「なるほど・・・さようですか」
「そういうことなのだ・・・我々はまな板の鯉だ」
「では・・・うかつにものも申せませんね」
「いいさ・・・どうせ筒抜けなのだ・・・佐助はどのあたりまで行ったかな」
「・・・もう・・・信濃に入ったころでございましょう」
佐助は信濃と美濃の国境の山中にいた。
大坂城からつけてきた忍びの気配はまだ感じられる。
「ご苦労なことじゃな・・・」
佐助は悪戯を仕掛けることにした・・・樹木の生い茂る夏の山林は佐助の得意とする場である。
「それ・・・猿飛分身の術じゃ・・・」
樹上にあがった佐助は枝から枝へと飛び移る間に・・・二人となり・・・四人となり・・・八人となる。
佐助の身体能力と・・・気を使った幻術の融合により・・・追手は・・・惑わされる。
分身した佐助は・・・四方に分かれ・・・それぞれが遠ざかって行く。
「どうじゃ・・・」
本体の佐助は・・・相手の気配が消えたのを確かめてほくそ笑む。
その一瞬の後・・・追手の気配が戻って来た。
「・・・おや」
樹海の彼方から・・・忍び笑いが聞こえる。
「見事な・・・猿飛の術・・・感服捕まった」
「・・・小癪な」
「拙者の任務は・・・ここまででござるが・・・せっかくなので・・・御挨拶に参った」
「・・・これはどうも・・・御丁寧に・・・拙者・・・真田の佐助と申す・・・」
「拙者は・・・飛騨の赤影でござる・・・」
「お・・・聞いたことがあるぞ・・・何やら・・・髪の毛を使うとか・・・」
佐助は自分の身体から・・・一本の髪の毛が虚空に伸びていることに気がついた。
「これはしたり・・・紐付とは・・・まるで猿回しではないか」
「また・・・逢う機会もござろう・・・これにて・・・御免」
赤影の気配はあっという間に遠ざかって去っていった。
「世間は広いのう・・・」
佐助はため息をつくと・・・上田を目指して飛翔した。
関連するキッドのブログ→第15話のレビュー
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