思い出数えて(藤原さくら)優しさに包まれたなら(福山雅治)俺の涙で月曇る(菅田将暉)
凄いな・・・泣くだけで人を泣かせるパワー・・・。
まあ・・・泣かない奴もいるだろうけどな。
そんな奴は人間じゃねえ・・・。
気がたってるな・・・。
アレが近いんだよお・・・睡眠不足なんだよお・・・。
最初の時から比べると時がたったからな・・・かなりポンコツに・・・。
ライブステージで・・・もっと聞きたいと思う人と・・・チャンネル変える人が出ると言う困ったドラマだよな。
歌が好きでドラマが好きという集合の話になるからな・・・。
歌な好きな人もドラマが好きな人もという集合の話に持っていけるかどうかだよな。
結構、難しいよねえ。
若者の成功物語と年の差カップルの融合の難しさもあるよな。
まあ・・・虎穴に入らずんば虎児を得ず・・・なんだけどな。
で、『ラヴソング・第3回』(フジテレビ20160425PM9~)脚本・倉光泰子、演出・西谷弘を見た。誰かのために何かをすることは楽しいことだ。見返りを期待しないでいられれば。自分がすり減って行くのを感じなければ。一生の間に自分が何をするのかを選べることは幸福なことだ。選択肢が広ければなお幸福だ。しかし・・・人は少ない選択肢を選ばなければならない時があり・・・右の道を選べば左の道とは無縁になったりする。愛しても愛されない時・・・幸福な愛はたちまち不幸になったりする。それでも・・・人は何故か愛さずにはいられないらしい・・・。
「三週間後・・・君はこのステージで歌うんだ」
ライブハウス「S」のステージで心理カウンセラーであり元ギタリストの神代広平(福山雅治)は小児期発症流暢障害(吃音症)であり、親に捨てられた過去から・・・心に闇を抱える自動車整備士の佐野さくら(藤原さくら)に告げる。
神代広平への「恋」に背中を押されてさくらはステージの上へとステップ・アップする。
「君の未来を・・・切り開け」と広平はさくらに呼び掛ける。
広平はとある決心を胸に秘めていた。
三週間は・・・素人が初舞台にあがるための稽古期間としては微妙なスケジュールだが・・・天性の素質を秘めたさくらにとっては技術的には何の問題もない。
しかし・・・天才というものは・・・精神的な問題を常に抱えているものだ。
広平への「恋心」を原動力とするさくらには・・・それを失った場合の危惧が常に醸しだされる。
一方で・・・親子ほど年の離れた広平は・・・さくらの心中を完全には読みとれていないらしい。
心理カウンセラー失格である。
ある日、パニックに陥った急患のために・・・稽古場から離脱する広平。
さくらは・・・恋しい相手のギターを手にとり、つま弾く・・・。
戻って来た広平は・・・さくらがギターを弾けることを知り・・・ギターをプレゼントすることにする。
かってミュージシャンだった広平にとって・・・音楽の才能を愛でることは自然なことであり・・・それが過ぎた好意である自覚はない。
恋しい相手から高価なプレゼントを受け取ったさくらは絶頂感を感じる。
「両親を呼んだら?」
「いいいいいいません」
「え」
「ははははははははは母は小さい頃・・・ガガガガガンで・・・」
「お父さんは・・・」
「ささささささ最初から・・・いいいいいいいない」
「・・・」
さくらの生い立ちから視線をそらせ微笑む広平。
ギターケースを下げた二人が仲良く稽古場に向かう姿を姉代わりの中村真美(夏帆)と婚約者の野村健太(駿河太郎)は目撃する。
「あれが・・・さくらの・・・好きな人」
「あれは・・・会社のカウンセリングルームの先生じゃないか」
「あらあら・・・」
真実はさくらを追及する。
さくらは「新人ライブ」に出場することを報告する。
「すごいじゃない」
「歌えるのかよっ」
孤児院仲間の天野空一(菅田将暉)は憎まれ口を叩く。
空一はさくくらが好きなので・・・広平に嫉妬しているのである。
「あああああああんたは・・・・ここここここなくて・・・・いいいいいいいい」
「誰が行くかっ」
うかつな広平は・・・天性の色事師であり・・・練習のためにとさくらの右手にギターのポジションを描きこむ。
恋しい男が描きこんだ疑似楽器に・・・絶頂に達するさくら。
その姿を・・・密かに広平に懸想する言語聴覚士の宍戸夏希(水野美紀)は目撃する。
調理師専門学校の事務員・渡辺涼子(山口紗弥加)の若いツバメとなった空一は・・・お好み焼きをさくらにテイクアウトしようとして釘を刺される。
「女のためのお土産は自分で買いなさい」
「お金ありません・・・」
「じゃ・・・もっとサービスしなさいよ」
ホテルで肉体労働に励む空一だった・・・あくまで妄想上の出来事です。
夏希も吃音治療の際中に・・・さくらに「転移」の話を持ち出し・・・治療者と患者の不適切な関係を説く。
「治療者がしてくれることを自分への好意と勘違いしてはダメよ」
「でも・・・片思いは許されるんですよね」
若くて可愛い子に・・・広平がたやすく陥落する可能性を考えてついに言葉にする夏希。
「でも・・・彼に迷惑でしょう」
嫉妬むきだしで・・・治療者としても人間としてもダメな夏希だったが・・・あくまで無用なトラブルの回避として・・・自分のあさましい悪意には気がつかない体の夏希なのである。
夏希に・・・広平は自分のものだと宣言されて・・・鬱屈するさくら。
さらに・・・広平が夏希と同居中であることに気が付き・・・激しく動揺するのだった。
そして、ライブ当日、急に・・・声が出なくなってしまったさくらを案ずる広平。
「どうした・・・緊張したか・・・客なんて・・・雑草だと思えばいい・・・誰か・・・自分の好きな人・・・たとえば広島カープの黒田のためにだけ歌うというイメージでしのぐんだ」
「せせせせせ先生は・・・けけけけけ結婚してるの・・・」
「いや・・・独身だ」
「せせせせせせ先生のために・・・うううううう歌っていいですか」
「いいさ・・・俺も・・・今夜は君のためだけに弾く」
恋しい人からの愛の告白にうっとりするさくらだった。
二人のステージを複雑な表情で見つめる夏希。
天使が囁く。
「患者を傷つけるなんて最低よ」
悪魔が囁く。
「所詮、恋愛は弱肉強食じゃないか」
恋なんて・・・基本的には病なのである。
精神を扱う専門家たちのメンタルは基本的に脆弱と相場が決まっている。
「やさしさに包まれたなら」「Your Song」「サマータイム」をメドレーで披露するさくらに・・・ライブの観衆たちはうっとりとする。
さくらは・・・神さまがいて不思議に夢をかなえてくれ・・・得意げなポーズでsmile・・・夢のようなサマータイムを感じるのだ。
「きききききき聞いてくれて・・・ああああああありがとう・・・つつつつつつつ」
「もういいから・・・歌にいけ」
「黙ってきかんかい・・・殺されたいのか・・・ボケ」
野次に激しく応える空一だった。
広平は・・・「どんぐりころころ」の伴奏で・・・マスター・オプ・セレモニーのセルフトークを援助する。
「つぎの~曲は~・・・最後です~・・・思い出のつまった~・・・大切な曲です~・・・聞いてください~・・・歌います~」
最初の百マイルで
育った施設の光景を思い出す
次の百マイルで
懐かしい友達の顔を思い出す
次の百マイルで
一緒に泣いたことを思い出す
次の百マイルで
一緒に笑ったことを思い出す
さくらの歌で・・・涙ぽろぽろ止まらない空一に・・・一部お茶の間ももらい泣きだ・・・。
優しい人よ さようなら
この街を離れ 500マイル
スタンディンク・オベーション・・・熱狂した聴衆のアンコールの叫び。
「せ・・・先生・・・わ・・・私、歌いたい」
しかし・・・さくらの手を高く掲げた広平は静かにステージを下りる。
そのことに・・・訣別を感じたさくらは・・・女子トイレで号泣するのだった。
「おおおおおおおおおおおおおお」
帰路につく夏希と広平。
「なぜ・・・アンコールに応えなかったの・・・」
「曖昧なままだったからな・・・区切りが欲しかったんだ」
さくらと広平の縁切りを画策した夏希は・・・動揺を抑えて広平を見つめる。
「これで・・・きっぱりと引退できる・・・最初からそう決めてた・・・」
「・・・」
その頃・・・ステージを見たいかにもやくざな音楽制作事務所「グリスターミュージック」のスタッフである水原亜矢(りょう)は上司の桑野喜和子(りりィ)に業務報告をしていた。
「稼げるタマを発見しました」
「そうかい・・・」
レディーが歌う時・・・売人はそっとステージから見つめているものなのだ。
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