オリオン座流星群は秒速66㎞です(福士蒼汰)私の胸に秘めた激情(土屋太鳳)ゲストです。(比嘉愛未)
修羅場後で腕が重い・・・。
モニターもまぶしいぞ。
人生の終盤戦だからな・・・。
終盤を迎えてから長いんだよ。
作品にこめられたメッセージをどう読み解くか・・・そういう楽しみ方があるが・・・そういうことが楽しくない人もいる。
作者はメッセージがあるから・・・表現するのだが・・・何もかも忘れて楽しんでもらいたいとも思っている。
押し付けがましい主張は鬱陶しいものだが・・・時にはそれがためになることがないわけではない。
いつか親心が伝わるといい。
その時、親がいないのが理想である。
親孝行したい時には親はなし・・・それこそが理想なのである。
だって・・・寂寥感にうっとりできるからな。
死者たちは・・・生者になんの見返りももとめない。
生者はただ感謝の気持ちを捧げるしかないのだ。
で、『お迎えデス。・第2回』(日本テレビ20160430PM9~)原作・田中メカ、脚本・尾崎将也、演出・南雲聖一を見た。たとえば、「宇宙戦艦ヤマト」はさよならから始る物語である。地球に別離の挨拶をして旅立つ勇者たち。残されたものはただ手をふるしかない。しかし、勇者たちの冒険はそこからスタートするのである。春は別れと出会いの季節だが・・・故郷を離れて新天地に向かった人々のドラマも今、始ったばかりなのである。そこには想像を絶する苦難が待っているだろう。だが・・・人生から旅立った人たちに残されているのは・・・沈黙だけなのだ。彼らの言葉は届かない・・・一部の特別な人たち以外には・・・。
不慮の事故で死亡した緒川千里(門脇麦)の葬儀に列席した後で・・・突然、死者の亡霊や死神を霊視する特殊能力が発現した明櫻大学ロケット研究会のエンちゃんこと堤円(福士蒼汰)・・・。
さらに・・・死者の霊を憑依させることができる超レアな特殊能力さえ保持する円だった。
美しくナイスボディの女子大生・阿熊幸(土屋太鳳)に誘われて、「彷徨う死者の霊を成仏させるバイト」を開始する円・・・。
あの世とこの世の狭間では天使たちが・・・死神として二人を雇用しているらしい。
しかし・・・このドラマでは・・・死神たちも死者の霊である気配がある。
あの世とこの世の狭間のことを誰も知らないのでどんな設定も可能だからな・・・。
まあ・・・それはそれとして・・・今回のこの世に未練が残る死者は・・・長い闘病生活の果てに病死したばかりの中学生・和弥(加部亜門)だった。
和弥の心残りは超美人の看護師・瑞江(比嘉愛未)だった。
まあ・・・95%くらい性欲でできているお年頃だからな。
「一緒に観覧車に乗る約束を果たしてないから・・・」
「そんなこといってあわよくばチュウでもするつもりか」とは言わない円だった。
円自身が・・・男女交際について疎いからである。
先日も・・・幸に交際を申し込んだ円だったが・・・。
「つきあってください」
「なんでよ・・・」
「いろいろと経験値をあげた方がいいかなと思って・・・」
「そもそも・・・私のことが好きなの・・・」
「さあ・・・どうかな」
ボディー・ブローで悶絶した円なのだ。
自宅に逃亡中の幽霊・千里を匿っている幸は・・・円と幸に特別な関係があったことを察する。
「あなたも・・・ロケットが好きなの?」
「私は・・・星を見るのが好きなだけ・・・」
「ああ・・・」
「彼が・・・オリオン座流星群を見るための絶好の観測ポイントを教えてくれたの」
「なるほど・・・」
「しし座流星群は最高速度秒速71㎞で最速だけど・・・オリオン座流星群はそれに次ぐスピードを誇るのよ・・・私は梅昆布茶を彼に奨めたわ」
「青春ね・・・二人は恋をしたのね」
「さあ・・・それはどうかしら」
幸は・・・そこに始り損ねた物語があるのを感じ取る。
死んだ少年の願いを叶えるために・・・美人看護師を観覧車デートに誘う円。
「ごめんね・・・彼氏がいるから・・・」
お断りされる円だった。
しかし・・・看護師と恋人は・・・「結婚して海外への赴任に同行」と「看護師の継続」という二者択一で揉めていたのだった。
一方・・・対策を話し合う円と幸。
「君に憑依能力があればよかったのにな・・・女同志で観覧車に乗るのに何も問題はないから・・・」
しかし・・・何気ない円の呟きに激昂して泣きだす幸だった。
「頑張ったって出来ないことがあるのを・・・私だってわかってる」
幸の涙の理由が不明の円である。
「まあ・・・女は男にとってミステリーだからな」
死神ナベシマはわかったようなことを言うのだった・・・。
結局・・・喧嘩別れする看護師と恋人。
看護師は円に・・・観覧車デートの承諾を申し出る。
「私にも・・・果たせなかった約束があるから」
事情をすべて知った少年は円に憑依すると看護師の恋人を呼び出すのだった。
そして・・・看護師と恋人を観覧車に送り込む・・・。
分離した円は尋ねる・・・。
「これで・・・いいのかい・・・」
「退院して・・・観覧車に乗れないことは分かっていた・・・それで・・・慰めてくれた彼女に・・・僕は・・・偽善者とか最低の看護師とか・・・暴言を吐いたんだ」
「まあ・・・絶望中学生なら・・・仕方ないさ」
「でも・・・死んだら・・・そういう気持ちも・・・薄れていくんだ・・・だってもう僕には肉体がないんだから」
「そうか・・・立ったりしないんだね」
「うん」
幸は・・・少年のメッセージの巨大垂れ幕を掲げる。
(あなたは最高の看護師です)
メッセージを見た看護師は泣き崩れる。
「私は・・・結局・・・患者さんを救うことができなかった・・・だから・・・まだ・・・やめられないの」
「わかった・・・君の気の済むまで・・・看護師を続けたまえ・・・でも・・・僕の帰りを待っていてくれないか・・・」
「・・・」
遠距離交際に突入する二人だった。
ま・・・それが長続きするかどうかは別として・・・。
少年は昇天した。
なんとなく・・・もやもやした円はもう一度、幸に交際を申し込む。
「つきあってください」
「無理なの・・・」
「どうして・・・」
「私・・・好きな人がいるの」
「誰?」
「ナベシマさん」
「あっそう・・・・・・・・・えええええええええええええ」
それは・・・プラトニックラブなのか。
関連するキッドのブログ→第1話のレビュー
| 固定リンク
コメント