事件の謎はこの舌が味わった!(向井理)お金!(木村文乃)父と子の絆の物語(佐藤二朗)
法治国家であり・・・基本的人権を憲法が保障していて・・・国民主権である我が国だが・・・。
実際には無法なスペースもあり・・・人権と人権は衝突し・・・象徴とは何かも曖昧である。
そういうことなので・・・それぞれの人間は・・・なるべく・・・優しい心で生きてもらいたい。
だが・・・いくら愛がすべてだっと言っても・・・時には怒りがすべてを台無しにすることもある。
考えてみれば・・・東大合格を目指すあの子も・・・朝ドラマの主人公のあの子も・・・朝ドラマの脇役のあの子も・・・スケバン刑事の後継者のあの子も・・・基本・・・ヤンキー系だ・・・。
そういう事務所のカラーだったのか・・・。
陛下のお立場がどういうものなのか・・・民草は・・・日常的に考えるわけではない。
しかし・・・お側に仕えるものたちは・・・それなりに愛情を持ってお仕えしているはずである。
そもそも人間に「象徴」などという曖昧な定義をしていることが・・・過酷と言えば過酷なのだ。
その曖昧なものに・・・安易に触れるべきではないし・・・象徴が・・・地位についてお言葉にするのは惧れ多いことだろう。
できれば恙無く代を継いでもらいたい。
のんと言う他はない・・・この国なのである。
つっぱることが男のたったひとつの勲章だと信じたいのだ。
何を言ってるかわからんぞ。
言葉でなんか・・・何も伝わらないよ。
で、『神の舌を持つ男・第2回』(TBSテレビ20160715PM10~)原案・堤幸彦、脚本・櫻井武晴、演出・堤幸彦を見た。のんびりドラマに逃避していたいのに・・・いろいろと世間が煩わしいなあ。すぐそこに「ゲルニカ」が存在し、いまも「ゲルニカ」に喘ぐものがいるからなあ。そういうものを無視して・・・虚構の出来不出来を妄想したいだけなのに・・・。基本的に楽屋裏の薄暗い部分をあまり見せてはいけないのである。素晴らしいインターネットの時代だって一寸先は闇だ。硫酸や銃弾あるいは電動鋸は病んだ個人のものにしておきたいものなのだ。損して得取れという言葉もあるじゃないか・・・。
無味無臭のキスができる温泉芸者のミヤビを追って・・・伝説の三助・朝永平助(火野正平)の孫であり、謎の科学者・朝永竜助(宅麻伸)の息子である人間成分分析器・朝永蘭丸(向井理)はお供の古物の行商人・甕棺墓光(木村文乃)と宮沢賢治の心象スケッチを諳んじる宮沢寛治(佐藤二朗)を引き連れて鐡友温泉・南出田楼を目指すのだった。
予想されるミヤビを演じる女優ベスト10
①山口紗弥加
②広末涼子
③有村架純
④市川由衣
⑤綾瀬はるか
⑥仲間由紀恵
⑦大島優子
⑧木南晴夏
⑨本田翼
⑩加藤あい
まあ・・・隠した方が視聴率的に得策ということでは①だよな・・・。
小雪もいるぞ。
本当にこのスタッフは視聴率乞食だよな。
「錆びれた温泉ねえ・・・」
「せめて鄙びたと言ってやれ」
「アクセスの悪いど田舎ってこと・・・」
「・・・」
不毛の会話をしていると・・・燃料切れ警告表示が赤になる甕棺墓くんの愛車である。
ヒバゴン射撃場付近で車を捨てるトリオである。
ヒバゴンは日本に生息すると言われている類人猿型の未確認動物の一種である。
さらに奥地にある秘湯を目指すトリオだった。
「ヒバゴンが出るぞ」と今日も可愛い甕棺墓くんが叫ぶ。
しかし・・・蘭丸は交差する配管を発見する。
「触ってみてください」
「熱い」と宮沢。
「熱くない」と甕棺墓くん。
「こら」と叫ぶ・・・湯守の津村重吉(徳井優)だった。
「源泉管に触ったら火傷するぞ」
「もう・・・しました」と宮沢。
コミック「ゲンセンカン主人/つげ義春」(1968年)の引用がある。
ゲンセンカンは源泉館と推定されている。
つまり・・・源泉館から源泉管が伸びているわけである。
おい・・・小ネタに一々反応するつもりか。
自粛します。
「じゃ・・・こっちは・・・?」
「それは水道管・・・温泉と水を配合してちょうどいい湯温にするのが湯守の仕事です」
「なるほど・・・」
「ちょっと待て・・・今、水を出してやる」
しかし、吹きだすのは沸騰した温泉だった。
「熱い・・・」
「すまん・・・ここは間欠泉もあり・・・温泉の圧力が一定ではないのだ」
間欠泉の原理にも複数の仮説があるが・・・小規模な噴出を繰り返すところから・・・ここでは垂直管説が適当だろう。垂直の穴に地下水が流入し、地熱で湯温が上昇し、噴出によって穴の内部圧力が低下。これが繰り返されるわけである。
「圧力を一定に保つのも・・・湯守の腕次第ですよね」と蘭丸。
「そうじゃ」
トリオは目的地の「南出田楼」にたどり着く。
全室・VHS完備の温泉宿である。
しかし・・・ミヤビはすでに去っていた。
例によって無賃宿泊のための交渉に入るトリオである。
階段落ちをしながら登場した番頭(志賀廣太郎)は「伝説の三助の孫」に興味を示すが・・・女将の順子(山村紅葉)は「・・・今夜は客が一人なので・・・」と消極的である。
そこへ・・・十年ぶりに帰還する放蕩息子の天童(中尾明慶)・・・。
すこし頭の弱いギャル(大蔵愛)たちをナンパして帰って来たのだった。
ギャルたちはたちまち・・・伝説の三助の孫の虜となるのだった。
番頭は天童が「デザイヤー」になるために上京したと語る。
「DESIRE -情熱-/中森明菜」(1986年)と「ハードッコイ」という合いの手のネタがあって・・・おい。
もう、自粛します。
天童の目指したのはウェブデザイナー (web designer) だった。
ポスターのモデルとなったテツandトモ(写真登場)を意識したのか赤いジャージを来た仲居頭(江口のりこ)に案内され・・・細長い部屋で玉こんにゃく料理を食すトリオ。
そこに・・・「寺内貫太郎」風な親子喧嘩で乱入する湯守の津村重吉と天童だった。
ああ・・・懐かしい昭和テイストはどこまで続くんだ・・・初回・視聴率*6.4%だからな・・・。
親子の対立は・・・蘭丸の生い立ちへの回想を導く。
割烹着を来た女性研究者のいるラボを主催するらしい朝永竜助博士は幼い蘭丸に薬草を吟味させるという幼児虐待というべき教育を施していた。
主食がペンペン草という過酷な少年時代の果て・・・社交性のない凡人研究員となった蘭丸なのである。
すでに・・・生い立ちがネタじゃないか・・・。
とにかく・・・三助として・・・ギャルたちを天国に導き・・・需要不明のお茶の間サービスを繰り広げる蘭丸である・・・。
鄙びた温泉地で・・・浮世離れした湯けむり旅情を堪能する一同。
しかし・・・宿泊客(屋良学)が観光用の間欠泉の前で変死体となって発見され・・・物語はミステリモードに移行するのだった。
温泉マニア(越村友一)によれば被害者は成分分析キット「泉質くん」を携帯するほどの愛好家だったという。
仲居頭のサービスの悪さのために・・・温泉宿ランキング最下位の「南出田楼」に足を延ばすほどだったのだ。
そして・・・鐡友温泉の目黒町長(斉木しげる)は・・・湯守の重吉が死体を担いできて遺棄したと証言する。
今週のベテラン刑事(松澤一之)と若手刑事(森岡龍・・・「あまちゃん」の若き日の黒川正宗)は重吉を緊急逮捕。
しかし・・・「待った」をかける蘭丸である。
ゴスロリの甕棺墓くんによって「Right-onららぽーと新三郷店」ファッションに身を固めた蘭丸は「源泉管」を味わい・・・事件の謎を解明する。
「町長は・・・三十万円で口止めしたようですが・・・危険な濃度の硫化水素が間欠泉から吹きだす噂がありましたね・・・」
「う・・・」
温泉マニアは思わず金を町長に返却し、現金を見た甕棺墓くんは錯乱。
「そこで・・・硫化水素による事故に見せかけようと・・・湯守の重吉さんは・・・死体を移動させたのです」
「じゃあ・・・犯人はやはり重吉じゃないか・・・」
「いいえ・・・これは・・・子を想う親心による・・・死体遺棄です」
「なんだって・・・」
「源泉管を舐めてわかりましたが・・・血痕が残されていました・・・原因は調整ミスによる温泉の噴出・・・驚いた被害者は転倒して頭を撃ち・・・よろめいて谷底に落下したのです」
「見てたのかよ」
「事態を察した重吉さんは・・・死体を移動したのです・・・」
「じゃ・・・殺したのは俺か」
「殺人ではなく・・・これは事故・・・天童さんは・・・業務上過失致死の罪に問われます」
「親父・・・何故・・・俺なんかを庇って・・・」
「坊ちゃん・・・旦那様は坊ちゃんに・・・湯守を継承してもらいたかったのです」
「そんな・・・」
「君も正直に言えばよかったんだ・・・夢破れて帰って来たと・・・」とまとめる宮沢だった。
「しかし・・・どうして・・・重吉さんは・・・死体を発見したのですか」
「私は・・・ミヤビに邪な気持ちを抱いてしまいました・・・あの朝・・・逢引して下司なことをしようと考えていたのです・・・すべては天罰です・・・」
「なんですって・・・」激昂する女将だった。
すったもんだがあって・・・宮沢賢治を語りだす宮沢・・・。
「賢治も・・・質屋の父親との間に軋轢があったんだ」
「賢治は裕福な質屋の息子だったのね」
「あっちへふらふらこっちへふらふらさ・・・宗教にはまったり・・・人造宝石の工場を立てようとしたり・・・」
「あげくの果てに詩人になるなんて・・・」
「そういう自由なところが・・・乙女たちのロマンチック心に火をつけるんじゃないか」
「愛好家の多い人への陰口はほどほどにね」
四月四日、上田君と高橋君は今日も学校へ来なかった。上田君は師範学校の試験受けたそうだけれどもまだ入ったかどうかはわからない。高橋君は家で稼いでいて学校へは行かないと云ったそうだ。高橋君のところは去年の旱魃がいちばんひどかったそうだから今年はずいぶん難儀するだろう。
五月六日、今日学校で武田先生から三年生の修学旅行の話があった。けれども学校へ十九円納めるのだしあと五円もかかるそうだから。きっと行けると思う人はと云ったら内藤君や四人だけ手をあげた。みんな町の人たちだ。うちではやってくれるだろうか。
五月七日、今朝父へ学校からの手紙を渡してそれからいろいろ先生の云ったことを話そうとした。すると父は手紙を読んでしまってあとはなぜかあたりに気兼ねしたようすで僕が半分しか云わないうちに止めてしまった。そしてよく相談するからと云った。祖母や母に気兼ねをしているのかもしれない。
五月十一日、僕はもう行かなくてもいい。行かなくてもいいから学校では授業の時間に行く人を調べたり旅行の話をしたりしなければいいのだ。
五月十二日、父が母もまだ伊勢詣りさえしないのだし祖母だって伊勢詣り一ぺんとここらの観音巡り一ぺんしただけこの十何年死ぬまでに善光寺へお詣りしたいとそればかり云っているのだ、ことに去年からのここら全体の旱魃でいま外へ遊んで歩くなんてことはとなりやみんなへ悪くてどうもいけないということを云った。僕はいくら下を向いていても涙がこぼれて仕方なかった。
五月十四日、父がおそく帰って来て、僕を修学旅行にやると云った。
五月十八日、汽車は闇のなかをどんどん北へ走って行く。
(或る農学生の日誌/宮沢賢治)
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