忠臣蔵の恋~四十八人目の忠臣~(武井咲)七代将軍徳川家継の母(福士誠治)
玉の輿にも程がある女の話である。
事実は小説より奇なりなのである。
ええええええという大出世なのである。
相当に美人だったわけである。
美人の上に丈夫だったわけである。
そして・・・きっと賢かったのだ。
だから・・・悪い女だったと思う。
なんだか・・・武井咲が演じるために生きた歴史上の人物のような気さえします。
おいおいおい。
で、『土曜時代劇・忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜・第1回』(NHK総合201609241810~)原作・諸田玲子、脚本・吉田紀子、演出・伊勢田雅也を見た。いきなり・・・男女の契りの証として襦袢を男と交換する話である。小学生の間でパンツを交換するのが流行したら・・・自称・公共放送はどうするつもりなのだ。おいおいおい。とにかく・・・武井咲はいきなりセミヌードで女優魂を炸裂させるのだった。これが代表作になるのかもしれん・・・。「大切なことはすべて君が教えてくれた」の再来かもしれんがな。ブログ休眠中だったからな。
浅草唯念寺の住職・勝田玄哲の娘・・・きよ(武井咲)は貞享二年(1685年)の生れである。
浅野内匠頭長矩(今井翼)が切腹するのが元禄十四年(1701年)である。
数え年では生れた年が一歳となる。
そして年を越せば二歳である。
元禄十四年にきよは十七歳になっている。
きよが十五歳ということは・・・物語は元禄十二年から始るということである。
ちなみにきよが徳川家継を生むのは宝永六年(1709年)のことだ。
きよは二十五歳になっていた。
まさに・・・なんでそうなるの・・・というドラマである。
きよの父である勝田元哲(平田満)は元は加賀前田藩士だったが・・・人妻に惚れて駆け落ちし、主家を捨てた厄介者だった。
きよの四つ年上の兄である勝田善左衛門(大東駿介)・・・父の品行なき行いの結果・・・継ぐべき家禄を持たない身の上を嘆き・・・「けんかえもん」と呼ばれる暴れ者となった。
赤穂藩士の村松喜兵衛を父に持つ三太夫(中尾明慶)はけんかえもんの堀内道場における兄弟子である。
堀内道場には赤穂藩江戸詰の馬廻役・堀部安兵衛(佐藤隆太)がいる。
きよの父もかっては堀内道場の門弟であった。
きよの遠縁にあたる佐藤條右衛門(皆川猿時)は堀内道場の四天王と呼ばれる剣豪である。
そんな縁で・・・村松家の親戚である仙桂尼(三田佳子)に見出されたきよは・・・赤穂藩浅野家の江戸屋敷にて藩主夫人・阿久里(田中麗奈)の侍女として仕えることになる。
浅野家の当主が・・・言わずと知れた浅野内匠頭長矩なのである。
藩主・長矩に寵愛された側小姓が礒貝十郎左衛門(福士誠治)である。
浪人を父に持つ十郎左衛門は延宝七年(1679年)の生れできよより六歳年上である。
美童であったために堀部安兵衛の推挙により側小姓となったのだった。
藩主夫妻のためにきよが宴で琴を披露した日。
十郎左衛門が鼓を打って・・・二人の心は通い合うのだった。
十郎左衛門もまた・・・堀内道場の門下生であり・・・二人は幼馴染でもあった。
十郎左衛門はすぐに・・・きよが勝田善左衛門の妹と気がつく。
それほどの美貌だったのだろう。
きよは・・・大人になった十郎左衛門が幼馴染とは気付かなかったが・・・藩主の寵臣であり、物頭側用人となり百五十石取りの美男子にうっとりするのである。
「二人でしめしあわせて・・・あいびきができぬか」
十郎左衛門に声をかけられ・・・竹垣に赤い糸を結ぶ合図で逢瀬を重ねる二人である。
もちろん・・・藩士である十郎左衛門と・・・浪人の娘で・・・女中奉公の身では・・・身分違いである。
しかし・・・十郎左衛門は・・・きよの美貌に魅せられてしまったのだ。
藩主のお供で・・・お国入りする十郎左衛門は・・・「今日を逃すとしばらく逢えぬ」ときよを誘う。
人気のない境内で・・・とんでもないことを言い出す十郎左衛門。
「古来・・・言い交わした男と女は衣を交わすもの・・・きよ殿の襦袢が欲しい」
「わかりました」
その場で全裸となったきよと十郎左衛門は・・・お互いの襦袢を交換する。
何やってんだよとお茶の間騒然である。
頬を染めて・・・逢引の場を立ち去るきよなのである。
もちろん・・・二人の恋が・・・赤穂浪士の討ち入りによって木端微塵になることは言うまでもないのだった。
いろいろ重なる土曜日なのであるが・・・先手必勝なのか。
これがレギュラーなのか・・・。
大石内蔵助(石丸幹二)とか、堀部弥兵衛(笹野高史)とか、浅野大学長弘(中村倫也)とか、片岡源五右衛門(新納慎也)とか、吉良上野介(伊武雅刀)とか・・・顔ぶれもそろっているしな。
関連するキッドのブログ→せいせいするほど、愛してる
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