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2016年9月18日 (日)

瀬戸内少年野球団(武井咲)出塁しても生きて本塁に帰れるかわからんゲームなのね(本田望結)

土曜日の谷間である。

「瀬戸内少年野球団」と言えば・・・故・夏目雅子のほぼ遺作である。

作品に恵まれているとは言い難い武井咲だが・・・今回は・・・中井駒子を無難に演じている。

なにしろ・・・まだ22才なのである。

ものすごくベテラン感が漂うよね・・・。

リメイクということでは・・・今をときめく波瑠版も見てみたいが・・・それはそれである。

ちなみに・・・「あまちゃん」の終盤だったのでレビューはないが・・・2013年9月15日の「ドラマスペシャル いねむり先生」は伊集院静の自伝でマサコ(波瑠)だった・・・まさに再来だったな。

こちらは阿久悠の自伝である。

美少年の足柄竜太が阿久悠になるのだが・・・ならんだろうとつい思ってしまうのだった。

ちなみに映画「瀬戸内少年野球団」(1984年)で足柄竜太を演じたのは山内圭哉である。

で、『ドラマスペシャル 瀬戸内少年野球団』(テレビ朝日20160917PM9~)原作・阿久悠、脚本・寺田敏雄、演出・松田礼人を見た。原作小説は1979年度下半期の直木賞候補作品である。ちなみに・・・テイタム・オニールが美少女投手を演じた「がんばれ!ベアーズ」は1976年に公開されており・・・小説「二十四の瞳/壺井栄」は1952年に発表されている。本作の二人のヒロインが女子小学生とおなご先生である以上・・・いただきなのは明らかだ。つまり「がんばれ!ベアーズ」プラス「二十四の瞳」イコール「瀬戸内少年野球団」なのですな。

太平洋戦争末期・・・まもなく出征する中井正夫(三浦貴大)の妻となった駒子(武井咲)は淡路島の国民学校の教員である。

戦時中なので肯定は畑となり、駒子先生は児童たちと芋作りに励むのだった。

昭和二十年春・・・駒子の元に夫の戦死の報せが届き・・・駒子は未亡人となる。

そして・・・終戦・・・軍国主義は終焉を迎え・・・戦後民主主義が始る。

学校では教科書に墨を塗るのだった。

島の駐在の足柄忠勇(平泉成)の孫である足柄竜太(坂田湧唯)・・・。

幼くして母を亡くし・・・父親も戦死して・・・描きためた軍艦のスケッチも進駐軍の目を憚って燃やさなければならないのだった。

戦後の混乱に幼い心は揺れるが・・・男女共学となり東京から転校してきた波多野武女(本田望結)と出会い胸はときめくのである。

「これからは民主主義です・・・人間は自由で平等です」

駒子は戦争が終わったことにどこか安堵していた。

夫の両親である・・・中井銀造(大杉漣)と豊乃(高橋惠子)は・・・未亡人となった駒子に・・・次男の鉄夫(栗山航)との再婚話を持ちかける。

しかし・・・断固として拒否する駒子だった。

鉄夫は・・・駒子に横恋慕しており・・・夜這いをかけようとするが・・・断固として拒否する駒子なのである。

そして・・・駒子にとって幸いなことに・・・傷痍軍人となった夫の正夫は帰還するのだった。

そのうち・・・なんとかなるだろうと考えていた鉄夫は仲睦まじい兄夫婦に嫉妬のドス黒い炎を燃やすのだった。

戦前は床屋だった穴吹トメ(友近)は進駐軍相手のキャバレーを始める。

駒子を自分のものにできなくなった鉄夫は・・・キャバレーで酒浸りになり・・・やがて進駐軍兵士と暴力沙汰を起こす。

旅の役者である池田新太郎(山内圭哉)は仲裁に入り、玩具の短刀で切腹の真似ごとをする。

キャバレーの女給だった節子(宮崎香蓮)はそんな新太郎に惚れるのだった。

武女(むめ)の父親は海軍提督で・・・極東軍事裁判の呼び出しを待つ身だった。

職業軍人である父を持つ武女と・・・父親が戦死した竜太はお互いに惹かれるものを感じる。

竜太の幼馴染で・・・貧しい農家の子である正木三郎(山下真人)は食欲の命じるままに進駐軍相手に「ギブミーチョコレート」を連発する。

長兄の一郎は戦死、次兄の次郎(えなりかずき)は徴兵検査の前に醤油を飲んで死にかけた男である。

竜太は・・・三郎が進駐軍から頂戴したチョコレートは断固拒否するが・・・「となり町の小学校の奴が・・・風呂を覗いたらしい」と・・・武女の入浴を覗き見することを持ちかけられると断れない。

二人は覗きに出かけるが・・・生憎、入浴していたのは父親で・・・覗きの現場を武女に発見される始末。

二手に分かれて逃げた二人だったが・・・捕まったのは竜太だった。

酒乱の気がある父親の暴力から逃れるための物置に・・・竜太を連れこむ武女。

「見せてあげようか」

おませな武女は竜太を誘惑する・・・が・・・震える竜太の頬にキスするだけで解放するのだった。

しかし・・・竜太は下半身の火照りを覚えるのである。

「子供たちは・・・混乱しているわ・・・だって・・・大人の都合で・・・鬼畜米英が進駐軍様になったんだもの」

駒子は教師としての迷いを夫に相談する。

「野球なら・・・ルールはそこそこ変わらない・・・来た球を打つ・・・それだけだ」

正夫は甲子園に出場したこともある男である。

「俺はもう・・・走れないが・・・ルールを教えることならできる」

こうして・・・駒子は・・・児童たちに野球を教えることにする。

そして・・・男女同権の象徴として・・・武女は・・・エースとしてチームに参加するのだった。

江坂町国民学校に江坂タイガースが誕生したのだった。

となり町の小学校ではすでに野球部が誕生している。

駒子は試合を申し込み・・・実現の運びとなる。

大坂の闇市場で成金となった次郎はユニホームなど装備一式をチームに送る。

江坂町の大人たちは・・・子供たちに戦後の夢を託すのである。

拗ねていた鉄夫も・・・不具となった兄に代わりコーチを買って出る。

戦争責任を問われなかったことで忸怩たる思いの武女の父親も応援に現れる。

しかし・・・となり町の小学校は・・・物凄い強敵だった。

六回を終わって25対0である。

最後の打席に向う竜太に三郎が囁く。

「あのな・・・武女の風呂を覗いたの・・・あのピッチャーやで」

闘志に火がついた竜太はランニングホームランを放つのだった。

しかし・・・反撃もそこまで・・・試合終了である。

だが・・・江坂町の人々は歓喜に沸くのだった。

「戦争は勝っても負けても二度としたくないと思うが・・・野球は勝とうが負けようがまたしたくなる」

正夫は駒子につぶやく。

その後・・・池田新太郎は公金を横領したあげく・・・節子と駆け落ちした。

大日本帝国の滅亡の後・・・野球が日本国民を鼓舞する。

それが・・・昭和というものなのだ・・・平成の人々にはわからないかもしれないが・・・。

関連するキッドのブログ→ほんとにあった怖い話 夏の特別編2016

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