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2016年11月 7日 (月)

真田丸がある限り豊臣家は滅びませぬ(堺雅人)お聞きくださるのか・・・私の話を(大泉洋)

二話連続でヒロイン・高梨内記の娘きり(長澤まさみ)が未登場である。

ちょっと・・・淋しいぞ。

しかし・・・長男・信之にどうしてもボケさせたかったのだから仕方ないな。

一方・・・時間経過が定かではない大坂城における真田信繁の戦略家としての駆け引きに二話を費やしたわけである。

前回は・・・進撃策の挫折に一話を費やし、今回は籠城と決まった後に出城である真田丸構築の顛末である。

牢人衆を善玉として描く展開では、淀殿、大蔵卿局と大野兄弟、織田有楽斎、長頼父子、渡辺糺、薄田兼相・・・さらには小幡勘兵衛景憲などが悪玉として登場するわけだが・・・今回は大野兄弟の面目躍如の展開である。

野戦で雌雄を決した関ヶ原の合戦から十余年・・・大坂冬の陣は基本的に攻城戦である。

難攻不落の大坂城に対して・・・家康はそれまでに充分な戦略を立案していたはずである。

その一つが攻城砲の準備であった。

大坂城本丸を攻城砲の射程内に収めることが家康の勝利の方程式であった。

もちろん・・・調略の名手として・・・大坂城には内通者が多数用意されている。

攻城砲の威嚇によって一時的な和平交渉を行うことが家康の「手」であった。

これに対し真田幸村は要塞築城で絶対に負けない戦いを仕掛ける。

幸村は戦には勝利するが・・・結局は敗者となるのである。

それでもなぜか・・・日本人は・・・勝者である徳川家康よりも敗者である真田幸村を愛する。

なぜなら・・・日本人あるいは人間はほとんど・・・負けたまま人生を終えるからだ。

脚本家は心憎いほど・・・戦国ロマンの終焉を描き切るつもりなのだろう。

で、『真田丸・第44回(NHK総合20161106M8~) 脚本・三谷幸喜、演出・田中正を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は待望の豊臣秀頼の描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。巨躯で有名な秀頼ですのでもう少し周囲との差別化があってもいいわけですが・・・まあ・・・主人公は幸村でございますからねえ。乳兄弟である木村重成とイケメンが重複して時々区別がつかない時がございますけれど。・・・大坂城は淀殿の乳兄妹である大野治長と・・・秀頼の乳兄弟である木村重成が悪玉・善玉で棲み分けるのが定番ですが・・・今回はどちらもそれなりに好ましく描かれている。なかなかに味わい深い展開でございます。大野治長も木村重成も主君に殉じているわけでこれはこれでおかしくないと言えますな。城中にいるはずの真田一族が・・・義弟の堀田作兵衛、義父(?)の高梨内記、嫡男の真田大助の男衆に限られているのも面白いですねえ。一方、信之は江戸で女色にうつつを抜かしているわけです。これもまた・・・戦は嫌いですと言いながら・・・どんどん戦にのめりこんでいく幸村との対比・・・それこそが真田の血のなせるワザなのでしょうねえ。さあ・・・いよいよ・・・物語もクライマックスです。ワクワクいたします。

Sanada44 慶長十九年 (1614年)十一月、豊臣秀吉の遺児である豊臣秀頼の籠る大坂城に対して前将軍徳川家康と将軍秀忠は包囲作戦を開始する。加賀百万石の前田利光の正室は秀忠の次女・珠姫である。越前六十七万石の松平忠直は結城秀康の嫡男で家康の孫にあたる。北国勢およそ六万の大軍は京を経由して河内に南下する。尼崎に進出した肥前岡山二十八万石の池田忠継の母親は家康次女の督姫だった。将軍秀忠に従う仙台六十二万国の伊達政宗の娘・五郎八姫は家康六男の松平忠輝の正室となっている。美濃衆を率いる松平忠明の母は家康の長女・亀姫だった。大坂城の北方に進出した本多忠政は真田信之の義兄弟だがその正室は家康の長男信康の娘の熊姫である。紀伊から住吉に進出した浅野長晟の正室は家康の三女・振姫である。阿波徳島二十万石の蜂須賀至鎮の正室・万姫の母は信康の娘・登久姫だった。かっての豊臣恩顧の大名家には家康の血筋が満遍なく注ぎ込まれていた。かっての義理のある大名たちも豊臣家の呼びかけにすでに応えられなくなっていたのである。徳川一門衆に囲まれて外様大名である上杉景勝や佐竹義宣は死力を尽くして将軍のために戦う他はなかった。各方面から大坂城周辺に進出した諸大名の軍勢は豊臣方の拠点を駆逐しながら包囲の輪を縮めていた。十五日、家康は二条城から奈良へ出陣。十六日、法隆寺に着陣。十七日、住吉に進出する。秀忠は平野に着陣した。すでに大坂城周辺には三十万の大軍勢が集結していた。

「淀川は徳川勢の兵糧を運搬する船で一杯でごいす」

京の都に潜入する幸村の従兄弟である真田幸朝の配下、望月六郎が真田丸で斥候の結果を報告する。

望月六郎は変装の名手であり、男のくのいちである。

春を売る遊女たちにまぎれ周辺に充満する徳川勢の陣を巡りつつ大坂城に入ったのである。

「淀川堤の様子はどうか」

幸村は家康が大坂城の堀の水を干上がらせる土木工事を行うと推測している。

「城方の衆が決壊させた堤はすでに修復され、徳川勢が新たな堤の構築を始めておりますが・・・お堀の水を干上がらせるほどの効果を得るには一年はかかると思われまする」

「東側の付城はどうか」

「徳川勢は平野川の周囲に野陣をはっておりまする・・・真田の旗印もございました・・・おそらく・・・上杉勢、佐竹勢が・・・今福と鴫野の城方の砦を急襲するのではないかと」

「上杉のお屋形様も・・・ここは将軍に従って力攻めをするであろう・・・」

そこに・・・大和方面の斥候に出ていた佐助と才蔵が帰陣する。

「無事だったか・・・」

「奈良と峠で二回、家康に仕掛けましたが・・・思いの他・・・藤堂の忍びのものたちが手強く不首尾に終わりましてござる」

「鉄砲忍びたちは・・・どうか」

「なんとか・・・半数は戻って参ると存じます」

「そうか・・・もはや・・・ここで迎え撃つ他はなさそうだな」

「徳川の陣は左右二段構えでございます」

「茶臼山と岡山に築城しておるようじゃのう」

「家康は茶臼山の南の住吉に仮の本陣を置き、秀忠は岡山の南の平野に宿営しておりまする。周囲は旗本衆、譜代衆で固め・・・前面に外様大名を配する布陣でごいす」

「真田丸の正面は・・・前田勢か」

「井伊や南部、藤堂や伊達が加勢してくるかもしれませぬ」

「高槻街道に池田勢、京街道には片桐様が押し出しているようじゃ」

「淀川河口には徳川勢の軍船が集結しております」

沈黙していた才蔵が口を出す。

「さて・・・どこから仕掛けてくるかのう」

「まずは・・・西か北からではないでしょうか」

「兵糧攻めとなれば川筋だが・・・まあ・・・あれだけの大軍だ・・・どこから来てもおかしくないの」

幸村と忍びたちは・・・櫓の彼方に広がる大軍勢を見渡した。

「すでに・・・真田丸はさぞや・・・目ざわりでございましょう」

「南西の方角に付城を構築する気配がありました」

「鉄砲忍びが戻って参ったら・・・まずは夜襲じゃ」

「は・・・」

「簡単に付城を作らせるような真田忍軍ではないことを思い知らせてやれ」

幸村は微笑んだ。

その夜・・・真田丸に対応する付城の構築を開始した前田の工兵たちは・・・真田鉄砲忍びの急襲を受けた後・・・あらかじめ仕掛けられた爆薬により・・・微塵となって消滅した。

関連するキッドのブログ→第43話のレビュー

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