眠りはないぞ・・・片桐且元は眠りを殺した!(長澤まさみ)
淀殿の妹・常高院の夫・京極高次は慶長十四年(1609年)に亡くなり九万二千石の若狭国小浜藩は側室の子である京極忠高が継承した。
大坂冬の陣での和議の交渉は今里に布陣した京極忠高の陣営地で行われたと言う。
大坂方の代表は常高院と大蔵卿局、徳川方の代表は本多正純と阿茶局である。
家康には多数の側室があるが・・・甲斐武田氏の家臣・飯田直政の娘で、神尾忠重の未亡人である阿茶局は家康の側室となり、小牧・長久手の戦いの陣中で流産した過去を持つ。家康の信任は厚く、天正十七年(1589年)に徳川秀忠と松平忠吉の生母である西郷局が死去するとその養育を任じられた。
すでに正室の清池院、継室の南明院、武田信吉の母・妙真院、督姫の母・蓮葉院、正栄院など数多くの女たちが故人になっており、阿茶局は家康の妻とも言うべきポシションに位置している。
しかし、大坂冬の陣には寵愛中のお夏の方、お梶の方、お六の方などの他の側室も供奉している。
つまり・・・このような場合でも家康は子作りに余念がなかったのである。
徳川義直の母であるお亀の方、松平忠輝の母である茶阿局、振姫の母であるお竹の方、結城秀康の母である小督局、徳川頼宣・徳川頼房の母である蔭山殿も健在である。
豊臣秀吉にはできなかったことを・・・徳川家康は達成しまくっていたのである。
で、『真田丸・第47回(NHK総合20161127M8~) 脚本・三谷幸喜、演出・小林大児を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はこの年数えで六十歳になる後の雲光院こと阿茶局の描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。ついにスケバン一位局キターッでございますね。残り話数も少なくなりまして・・・画伯が「誰」を描くのか・・・「誰」を描かないのか・・・気になる今日この頃ですが・・・あくまでマイペースでお願い申しあげます。予想として秀忠は・・・おもえもんとかヒラマサとして年賀状に回される可能性大と妄想しております。ついにきりちゃんがきりきり舞いを披露してあがいた和睦もなってしまい・・・残り三回しかない・・・なんということでしょう・・・まあ・・・今年は総集編もそれなりに楽しい気がいたします・・・。
慶長十九年 (1614年)十二月十七日、元福島正則の家臣・塙団右衛門直之や元・松平忠直の家臣・御宿勘兵衛政友などが本町橋を渡り蜂須賀至鎮の陣に夜襲をしかける。後陽成上皇の命により武家伝奏の権大納言広橋兼勝などが徳川家康に和議を勧告する。十八日、徳川方の京極忠高の陣で、豊臣方の使者である常高院と大蔵卿局、徳川方の阿茶局と本多正純が和議の条件について交渉する。十九日、二の丸、三の丸の破却、外堀の埋め立て、秀頼の本領安堵、淀殿は人質としない、城中の牢人については不問とするなどの条件で双方が合意。二十日、誓書が交わされ和議が成立する。城郭の破却や、堀の埋め立てについては大坂方は儀礼的なものと信じていたという。織田有楽斎は三男の長政を、大野治長は嫡男の長徳を人質として徳川方に引き渡した。真田幸村は家康本陣への奇襲を立案するが実行に至らなかったと言われる。二十四日、松平忠明を総奉行とする外堀埋め立ての準備が開始される。二十五日、家康は茶臼山本陣を出て京都に戻った。同時に十万人以上の人数が埋め立てを開始する。徳川秀忠は二十六日、岡山本陣で大坂城南方の堀がすべて埋められたことを確認する。二十七日、徳川方は内堀の埋め立てを開始した。
長宗我部盛親は・・・土佐一国の主であったこともあり、旧臣たちが集って牢人たちの中では最大の千人の直臣を持っている。
和睦となれば・・・集まった家来を食わせることができないのである。
盛親は・・・豊臣官僚だった幸村に窮状を訴える。
「弱っちょるき・・・」
「私を慕う牢人は三千人です・・・お互い様です」
「しかし・・・こっちはもとからの家来どもだ・・・煩いのだ」
「でしょうね」
戦国武将の基本は郎党の合議制で成り立っている。
「和睦の後はどうなると思う」
「おそらく・・・城は裸にされて・・・春が過ぎたら・・・大御所は・・・豊臣家にいろいろと難題を言ってくるでしょう」
「さもありなん」
「だから・・・最後は野戦をするしかありません」
「そうか・・・」
「真田丸からはめぼしいものはすべて城内に引き上げました」
「なるほど・・・」
「土佐守様の母上は斉藤利三殿の妹御だそうですな」
「よく御存じじゃ・・・」
「明智忍軍を用いて・・・大坂の町屋に物質を隠匿しておくことをお勧めしますよ」
「おお・・・そんなことまで」
「春まで食いつなげばいいのです・・・」
「やはりそういうことになるかのう・・・」
「お城の米蔵の鍵を御貸しします」
「かたじけない」
長宗我部軍に属する・・・明智忍びの生き残りたちは・・・大坂城の米蔵から・・・米を運びだした。
真田佐助は協力し・・・密かに用意した大坂城下の地下蔵に米を運び入れさせる。
戦国武将の基本は・・・一族郎党を飢えさせないことに尽きるのである。
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