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2016年12月10日 (土)

すべると必ず死ぬ部屋(山田孝之)

必死にしがみついても奈落に落ちる時は来るものである。

光と闇は交錯し・・・自他境界線で人間は彷徨う。

素晴らしいものが待っていると・・・信じて歩んで来た道が地獄に続いていることはよくあることだ。

誰かを振りまわしている人も別の誰かに振りまわされている。

だが善の道を歩むものは善に。

悪の道を歩むものは悪に。

たどりついてもらいたいものだなあ。

そうであってほしいものだなあ。

そうでもなければ・・・やってられんからなあ。

で、『者ヨシヒコと導かれし七人・第10回』(テレビ東京201612100018~)脚本・演出・福田雄一を見た。前回に続き恒例の前座コーナー・・・盗賊との遭遇はなしである。初期の目的である七つの玉を収集することが達成され・・・物語は佳境に進んでいく。前回・・・勇者ヨシヒコ(山田孝之)の妹・ヒサ(岡本あずさ)が変化の杖で何に変身したのかは隠されているが・・・そんなことは忘れて続きを見ているとそれなりに続いているので驚くのである。まるで連続ドラマのようではないか・・・連続ドラマだった。

爆弾岩は力をためていた・・・。

七つの玉の不思議な力に導かれ・・・魔王の城が見える場所までやってきたヨシヒコとと賢者のメレブ(ムロツヨシ)、魔法使いのムラサキ(木南晴夏)、バトルマスターのダンジョー(宅麻伸)・・・。

「不気味だ・・・」

雷光閃き、暗雲立ち込める前途である。

仏(佐藤二朗)が登場し、ヨシヒコはウルトラアイを装着。

モロボシダンがウルトラセブンに変身するサウンド・エフェクトにつっこむ仏・・・。

「最後はアレに変身するんじゃなかろうな・・・魔王も巨大化しちゃったりして・・・」

「本題に入れよ」

「この仏八号に無礼な」

「四号から降格したのか」

「降格じゃないもん・・・うえっ」

「泣かすなよ」

「七つの玉が揃ったので・・・この後、シェンロンという龍が出てきて・・・三つの願いを叶えてもらい・・・それからベジータとかフリーザとかいろいろと出てきます・・・嘘です」

「・・・尺(制限時間)がないんだよ」

「尺、尺って釈由美子かっ」

「・・・」

「魔王の城には五千メートルの直角の断崖絶壁がそそり立っていて魔法の絨毯では越えられません・・・そこで・・・空飛ぶ城を飛ばす必要があります」

「天空の城が飛ぶのか」

「今は飛びません」

「どうすんだよ・・・」

「とにかく・・・行って・・・彼が導きます」

的確な指示で行きたい場所に案内してくれる外国人(マックス・パンサー)が現れた!

「コチラデ~ス」

「総合ナビゲーションサービスのNAVITIMEのように的確だな」

「最初からこの人にナビしてもらいたかった・・・」

一行は太陽公園(姫路)風の着地中の空飛ぶ城に到着した。

出迎えたのは天空城の管理人である「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のプサンのような天空人プサール(小堺一機)である。

「私たちは空飛ぶ城に乗って魔王の城に行かねばならないのです」

「それではあなたは・・・勇者ヨシヒコ様・・・」

「私をご存じですか・・・」

「そりゃもう・・・こちらのお部屋へどうぞ・・・」

第一の間に案内されるヨシヒコたち・・・。

そこにはお茶とお菓子が用意され・・・カズーキ(小堺一機)が出迎える。

変なライオンくんもいる。

タイガーのタイちゃんらしい・・・。

「さあ・・・ごきげんよう的なサイコロをふってください」

「サイコロを・・・」

「何がでるかな・・・何がでるかな」

「ハードデイズ ラグ/ 薬師丸ひろ子」(1986年)のアウトロのようなBGM・・・。

ヨシヒコが大きなサイコロをふって出た目は「史上最強に笑える話」だった。

「無理です」

「よし・・・お前が話した後で司会の人にゲラをかけよう」

「ダンジョーさんがモンスターを倒した時におならをしました」

「・・・」

「ゲラ!」

しかし・・・呪文にかかったのはヨシヒコだった。

「あははははははははははは」

突然、司会の人は師匠の萩本欽一的な人になるのだった。

「ダメだよお・・・つまらない話をして自分で笑ったら・・・なんでそうなるの!」

・・・気がつくといつもの教会である。

「全滅してしまうとは情けない」

神父(鎌倉太郎)に告げられ唇を噛みしめるヨシヒコ。

「どうする?」

「蘇生をお願いします」

「レベルあがってるから・・・ダンジョーは三万ゴールド、ムラサキは一万千ゴールド・・・メレブはハチ・・・タダでいいや」

「そんなお金はありません」

「じゃ・・・稼いでこいや」

経験値をくれるはぐれメタルを無視してゴールドマンをまとめ斬りするヨシヒコ。

大量のゴールドマン発注で予算を消費したな・・・。

仲間たちは生き返った。

「即死の呪文・・・ザラキだったな・・・」

「一体何故・・・」

「とにかくもう一度」

第二の間に入る一行。

「チューボーですよ!」のようなセットに巨匠・堺正章のようなマチャンキ(小堺一機)がいる。

「さあ・・・ムラサキさんに作ってもらうのは・・・鮭のムニエルです」

「サケノムニエル・・・」

「日曜午後お昼過ぎ・・・噂の!東京マガジン・・・やってTRY」

「無理だ・・・ムラサキにムニエルは無理だ」

「鮭がどれかもしらないぞ」

「目で救いを求めている」

「ちがう・・・それは金目鯛」

「それだ・・・それが鮭だ」

鮭をまるごとフライパンにぶち込むムラサキ。

「焼いて参りましょう」

「焼けてないぞ」

「覚えたての呪文をつかいます」

「ほほう・・・」

「ベギラマ」

黒焦げになる鮭の焼死体・・・。

「今日のお料理・・・星ゼロです」

ザラキである。

神父は袋とじのヤバいヌードを見ていた。

第三の間は・・・閉店間際のラーメン屋だった。

ラーメン屋の伊佐山ひろ子のような店員(川面千晶)はなかなか食べ終わらない客に苛立つ。

「白い指の戯れ・・・」

「エロスは甘き香り・・・」

「広大な大地に住んでそうな父親と・・・男の子と女の子か・・・」

「ここは北の国からでしょうか・・・」

田中邦衛の黒板五郎のような男(小堺一機)は幼い兄・純(高木星来)妹・蛍(坂元杏瞳)と食事をしている。

「ああ・・・何故か・・・ラーメンの器を下げたくなってきました」

「ダメだ・・・ヨシヒコ・・・罠だ・・・叱られるぞ」

「身体が勝手に」

子供たちのラーメンの器に手をかけるヨシヒコ。

「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」

ザラキである。

蘇生である。

「ダメだ・・・エンドレスだよ」

「しかし・・・呪文を覚えた」

「どんな呪文ですか」

「モスキテ・・・呪文をかけられたものは耳元に蚊が飛んでいるような感じになってしまう」

「素晴らしい」

「アホか・・・」

「ムネタイラさんに・・・千点・・・いや全部かけます」

「役に立たないんだよ」

「モスキテ」

ムラサキは耳元に蚊が飛んでいるエチュードに突入した!

蚊を叩く音が「星のフラメンコ」を連想させ・・・ダンジョーが・・・。

「好きなんだけど~♪」

ヨシヒコたちはプサールを問い詰めた。

「一体・・・何故・・・邪魔をするのだ」

「ザラキで全滅しても教会で生き返ることができますが・・・魔王は存在そのものを消すことが出来るといいます・・・兄さまが・・・もしも存在そのものを消されてしまったら」

「お前・・・ヒサか」

ヒサがカプールに変身していたのだった。

そこで本物のプサールが登場。

「妹さんに頼まれまして」

「ヒサ・・・私は必ず帰ってくる・・・だから・・・カボイの村で待っていてくれ」

「兄さま・・・」

「すべて・・・あなたのものまねでしたか・・・」

「はい」とカプール・・・。

「ザラキもあなたが・・・」

「はい・・・天空人なので」

「・・・私たちは魔王の城へ行かねばなりません」

「その祭壇の器に・・・七つの玉をセットしてください」

昭和特撮シリーズのような操縦室セットに・・・供えられるオーブ。

すると・・・天空の城はH-2Bロケットのように上昇を開始する。

「打ち上げ成功」

天空城は魔王の城のフィールドに着陸した。

そこは決戦の舞台・・・。

ヨシヒコ一行を送り届けた天空城は去って行った・・・。

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