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2016年12月26日 (月)

俺のセンセイ(石橋杏奈)俺のムスメ(小野花梨)見えたパンツは白のレース(宮本浩次)

毎度おなじみのフジテレビヤングシナリオ大賞のドラマ化である。

今年も終わるのだなあ・・・。

ヤングだが今回主演が宮本浩次(エレファントカシマシ)実年齢50歳なので・・・それほどヤングでもなかった。

セリフに「最近流行りのヘタウマ」とあり、脚本家もあまりヤングではない気がするのだった。

「ヘタウマ」が流行ったのは1980年代である。

前世紀じゃないかっ。

まあ・・・「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」でしか見ることのない石橋の杏奈さんがサービスしてくれたのでよかった・・・と言う他はないな。

結局・・・自称公共放送の勝利なのか・・・。

で、『俺のセンセイ』(フジテレビ20161226AM1~)脚本・小島聡一郎、演出・三橋利行を見た。セリフに「野村再生工場」という言葉が登場するが・・・1976年に移籍1年目に思うような成績が挙げられなかった江夏豊をリリーフ専任投手として再生する南海ホークスの野村克也監督が「野村再生工場:叱り方、褒め方、教え方」を著すのは2008年である。いずれにしろ・・・あまりヤングを感じないぞ。

「Friends」(TBSテレビ2000年)で売れないシナリオライター役だった宮本浩次が演じるのは冴えない中年男の西虎太郎である。

「あの人は今!」的なテレビのトークショーに登場する虎太郎は十年前に一世を風靡したマンガ「どすこい!ヤスシ」の作者である「にしの西男」だったのである。

かっては・・・年収二億円だったマンガ家も・・・今は・・・本業はさっぱりで・・・出演料目当てで恥をさらすのだった。

「絵が下手なのに面白いから不思議です」

心ない司会者の指摘に・・・「絵が下手であることに精神的外傷を持つ男」は逆上し、番組をぶち壊しにするのだった・・・それが狙いなので問題ないのである。

かっての担当編集者でマンガ雑誌「グランドチャンス」の編集長・織田栄二郎(佐藤二朗)は落ち目の「西男」の面倒を見ていた。

「結構・・・反響あったよ・・・これギャラね・・・でも今度は原稿料を払わせてよ」

「・・・考えておくよ」

しかし・・・貯金を食いつぶし、豪邸も売り払った「西男」はどうしても「作品」を生みだすことができないでいる。

煤けたかっての仕事場でカップ麺をすするうらぶれた暮らし・・・。

離婚した妻に引きとられた「娘」(小野花梨)は高校三年生になっている。

「娘」との面会日に「西男」は恥をさらして得た金でプレゼントをしまくるのだった。

「これからママと食事するけど・・・パパも来る?」

「いや・・・俺はやめておくよ」

「大人の意地って・・・残念な感じよね・・・次は大学の合格祝いをちょうだいね」

「卒業旅行をプレゼントするよ」

「本当?」

「どこでも好きなところへ行って来い」

「娘」と別れた「西男」の前に「グランドチャンス」の編集者である内村清隆(小出恵介)が現れる。

「実は・・・売れっ子の墨田スミロウ先生が今月、ピンチでして・・・」

マンガ「極道ドクター/墨田スミロウ」がテレビドラマ化されるために・・・脚本チェックやスピンオフ執筆などでスケジュールがタイトになってしまったらしい。

「だからなんだよ」

「にしの西男先生にアシスタントをお願いしたいのです」

「なんだと」

「月三十万円でどうですか」

「やります」

「大人なんだから・・・手を出さないでくださいね」

「どんだけ・・・武闘派なんだよ・・・」

合鍵で「墨田スミロウ」の部屋に入った「西男」は勘違いに気がつく。

「西男」に気がつかず・・・着替えを始めた郡司すみれ(石橋杏奈)こそが「墨田スミロウ」だったのである。

「おじさん・・・誰?」

「ア、アシスタントです」

「見たわね」

「白のレースのパンティーなんか見ていません」

「ぶっ殺す」

ラフなスタイルで抜群な画力を見せるすみれに「西男」は圧倒されるのだった。

しかし・・・錆びついた「西男」の腕は満足にアシスタントを務めることもできないのだった。

「使えねえな」

「ひでぶ」

仕方なくすみれは「西男」に家事をまかせつつ・・・アシスタントとしての基礎力アップのトレーニングを課すのだった。

「金」のために・・・屈辱に耐える「西男」である。

しかし・・・ある日・・・インタビューに答えたすみれが「マンガ家を目指すきっかけとなった作品」として「どすこい!ヤスシ」を挙げたことで・・・心が震えるのだった。

ようやく・・・アシスタントとしての活動を許された「西男」とすみれの奇妙な共同生活が始るのだった。

やがて・・・すみれには・・・入院中の祖母がいて・・・他人には口汚いすみれが・・・祖母に対しては甘えん坊であることを知る「西男」だった。

ついに・・・「完成する原稿」・・・。

しかし・・・バス停で居眠りした「西男」は信頼して預けられた原稿を雨で濡らしてしまうのだった。

「すみません」

「もう・・・いいよ・・・コピーを送信しておいたから」

「え」

「おじさんなんか・・・信用するわけないじゃん」

愕然とした「西男」は部屋を飛び出すのだった。

しかし・・・偶然、編集者の内村に遭遇した「西男」だった。

「原稿、間に合いそうですか」

「え・・・」

「明日は先生のお祖母さまの手術もあるし・・・大丈夫かなあ」

あわてて・・・戻った「西男」は・・・すみれが原稿を再執筆している姿を見る。

「なんで・・・嘘を・・・」

「もういいっていったでしょう」

「俺はにしの西男だ・・・あんたの憧れの先生だ」

「勘違いしないで・・・こんな絵が下手な人でもマンガ家になれるなら私には楽勝って思っただけだから」

「・・・なんでもいい・・・俺には娘がいて・・・小学生の時に・・・似顔絵描いてやった・・・ところがクラスで絵が下手だって馬鹿にされて・・・泣いて帰ってきて・・・パパのヘタクソって言われた・・・それで俺はスランプになって・・・」

「はあ・・・?」

「とにかく・・・お前にとって・・・おばあちゃんになんかあったら・・・そうなる可能性があるってことだよ・・・俺たちは繊細なんだから」

「なんかあるって・・・ヘルニアの手術でなんかあるはずないでしょう」

「ヘルニア?」

「まあ・・・いいや・・・手伝うなら・・・手伝いなさいよ・・・にしのセンセー」

「先生?」

「ぼやぼやすんな」

「はい・・・墨田センセー」

こうして・・・「西男」はちょっぴり再生されたのだった。

すみれの愛読書は・・・今も「どすこい!ヤスシ」なのである。

「私は・・・続きが読みたいな・・・センセー」

「精進します・・・センセー」

ポケットマネーで・・・アシスタント代を捻出した織田編集長は・・・「どすこい!ヤスシ」の再開を夢見る。

そこそこ売れると読んでいるのである。

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