警視庁 ナシゴレン課(島崎遥香)そんな目で私を見ないで(猫背椿)
木曜日の谷間である。
「黒い十人の女」「勇者ヨシヒコ」と深夜に強力なコンテンツがあったために・・・レギュラー・レビューできなかったが・・・最後まで候補に残っていたのがコレである。
アイドル女優を実力派のバイプレーヤーで囲んで・・・それなりに作り込んであるワンシチュエーションコメディーでしかも一応ミステリなのである。
のんびりと見るには秀逸なコンテンツだよな。
なんてったってデカ長(ぱるること島崎遥香)が抜群に可愛いのだった。
2016年の秋は・・・みくり(新垣結衣)、すみれ(吉根京子)、和藤奏子(土屋太鳳)、あずみ(小島瑠璃子)、ムラサキ(木南晴夏)、久未(成海璃子)と可愛い登場人物の豊作のシーズンだったんだな・・・。
作品そのものが素晴らしくなくても・・・可愛い女優が出ていれば・・・それだけで素晴らしいと言えるよな。
おいおいおい・・・。
で、『警視庁 ナシゴレン課・第1話~』(テレビ朝日201610190015~)原作・秋元康、脚本・徳尾浩司(他)、演出・古厩智之(他)である。ナシゴレンとはインドネシア風チャーハンのことである。目玉焼きと一緒に食べたい。言葉遊びとして「問題なしゴレン」と言ったりする。対となる言葉は「問題あるマジロ」である。初回演出家はケータイ刑事銭形シリーズの監督なので・・・チープな方向性はそういう感じだが・・・ワンシチュエーションという縛りのためにより洗練された感じに仕上がっていると考える。
謎の部署である警視庁ナシゴレン課に・・・交番勤務から所轄の生活安全課を経て・・・本庁の刑事として配属された入庁25年目の石鍋幹太(古田新太)・・・刑事として現場での地道な捜査に励もうと意気込むが・・・そういう肉体労働は捜査一課の仕事なのである。
デカ長の風早恭子(島崎遥香)は人並み外れた洞察力で・・・刑事部屋から一歩も出ずに事件を解決してしまうのだった。
「捜査しないで・・・どうするんです」
「ワイドショーをみれば大体わかる」
「ワイドスクランブル」の橋本大二郎と大下容子が事件の概要を伝えるのである。
ナシゴレン課のメンバーは・・・タワーマンションの四階に家族と暮らす課長補佐の伊吹警部(勝村政信)・・・。
人当たりのいい鳥海琴美警部補(猫背椿)・・・。
ライオン丸Gだった高見警部補(波岡一喜)・・・。
牙狼〈GARO〉だった浅羽ショウ巡査部長(中山麻聖)・・・。
悪球打ちの嘱託員・小野田・元警部(越村公一)・・・。
層々たる顔ぶれである。
脚本が些少破綻していても・・・なんとかなってしまうメンバーなんだな。
ラブホテルにおけるワカメ風呂殺人事件では・・・男性従業員のおばさん的おじさんである森野晶(金谷マサヨシ)がタイプであると断言する小野田元警部なのである。
捜査一課の取調が難航し、参考人の控室にされてしまうナシゴレン課であったが・・・被害者の妻・マサコ(村岡希美)、被害者の愛人・イノマタマリコ(小澤真利奈)をさしおいて従業員・アキラを犯人と断定するデカ長。
「なんで・・・私が・・・」
「犯人は・・・犯行後・・・カラオケで残酷な天使のテーゼをキーを二度あげて歌っている・・・それはおばさんおじさんのためのキーだから」
犯人が確定すると・・・お決まりで劇中歌の「ナシゴレン道玄坂」を歌い出す一同なのである。
ナシゴレン課は一瞬でカラオケパブになるのだった。
歌詞は不倫関係の匂うムード歌謡だが・・・犯人の言いわけを許さない圧力のようなものを発生させるらしい。
毎回・・・それなりに趣向が凝らされたダンスと歌唱になり・・・なんとなく一部お茶の間は郷愁に誘われるのである。
ああ・・・あんな時代もあったよなあ・・・なのである。
タワーマンション殺人事件では・・・バラバラ殺人に発展するが・・・マネキン人形の解体ショーなど・・・ブラックで悪趣味な展開もあり・・・細目と仇名された石鍋刑事の三度目の妻のものまねをデカ長がして「日本の男性、口はチョコレート、心は冷蔵庫、アソコはパチンコ、すぐ出したがる」などと口走る邪悪なセクハラサービスもあったりするわけである。
「踊る大捜査線」のパロディーで石鍋刑事が爆弾付きジャンバーを着てしまったり、「明智少年の事件簿」では明智少年が殺害されてしまい相方のタイコモチ刑事(池田鉄洋)が途方にくれたりもするのだった。
推理に行き詰ると出前を取るのが定番だが・・・何故か・・・デカ長はまずい狢蕎麦を課員に強制し・・・自分はカツ丼などの別メニューを注文する。
課員は・・・みんな・・・デカ長の実力を敬愛しているのだが・・・小野田元警部は・・・「デカ長はタイプではない」と断言し・・・その時のデカ長のしょげた感じがアレである。
小野田元警部は・・・少し耄碌していて・・・振り込め詐欺の電話にまんまと騙されたりするのである。
第8話「ナシゴレン鉄道殺人事件」では孫のためのクリスマスプレゼントの鉄道玩具(プラレールセット)を検証のためと称して課員に使用されてしまい・・・小野田元警部は「それじゃ・・・中古品じゃないか」と嘆く。
小野田元警部だけでもこの面白さ・・・もちろんその他の名脇役たちの小技も満載なのだ。
時刻表ミステリ的二時間サスペンスを展開した後で・・・カツラがずれるほどの上昇気流を生じさせたヘリコプターオチである。
そして・・・「ナシゴレン道玄坂」では輪になって電車ごっこ・・・。
「シュッポッポー」なのである。
かわわいいぞ、デカ長かわいいぞ・・・。
まあ・・・本当にただそれだけなのです。
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→ドS刑事
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