永禄九年、井伊直虎杣人を雇用する(柴咲コウ)
林業の従事者はかっては杣工(そまのたくみ)と称せられたという。
工は匠であり・・・要するに専門的な技術者である。
職人的な知識や技術をもって成立する山の民である。
木造建築を基本とするわが国の権力者にとって・・・材木を生み出す杣人たちは重要な集団なのである。
平地の人里に棲む人々にとって山奥に棲む杣人たちは異人の一種でもあり・・・ある意味では鬼人であった。
ルールを異にする集団は反目するのが常であるが・・・領域がことなるために摩擦も少ないのである。
平地の人々からみれば山の人々はアウトロー(法外)である。
時には山賊との区別は曖昧になる。
しかし・・・山人にも社会的な集団もあれば掟もあるのだった。
当然・・・信仰もある。
山の神に対する信仰心は農民が鎮守の森を信仰するように篤いのである。
日本には神と仏が聖徳太子の頃から入り混じるのであるが・・・山の神もまた仏教と混交していく。
修験者の修験するものが・・・神の道なのか・・・仏の教えなのか・・・それは定かではないのである。
杣人が盗賊の集団であると・・・匂わせるこのドラマでは・・・商人と武家が別格であるかのようにも匂わせる。
士農工商というまだ確立されていない制度が・・・反映してしまっているのである。
まあ・・・ゆとりというものは・・・そういう歴史音痴を許容する集団とも言えるのだった。
織田信長も豊臣秀吉も・・・そして徳川家康も・・・類まれな経済人であり・・・大商人だったという発想が欠けているのだ。(仮記事です)
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