2009年7月14日 (火)

煙草吸って裏表のあるビッチはじめました(相武紗季)ブ、ブザー・ビート(山下智久)もげっ(北川景子)

さて・・・「婚カツ!」によって最終回視聴率10.5%(平均10.5%)と落ちるところまで落ちた月9なのであるが「フザー・ビート」の初回視聴率は15.5%となんとか盛り返したのである。もちろん、あの「婚カツ!」でさえ、初回視聴率は16.3%あって・・・予断を許さない。

ただし・・・キッドの個人的見解では・・・「ブザー・ビート」はものすごい傑作になる感じがする。もちろん、ものすごい傑作なので視聴率はそれほどとらないだろう。ただし、「婚カツ!」の平均ははるかに上回る気がする。

どのあたりが傑作かはさておき・・・「カバチタレ」「ロング・ラブレター」「ランチの女王」と脇役で山Pを使ってきた脚本家が満を持して山P主役ドラマを描こうとしている気合がビリビリと伝わってくるのである。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「コールセンターの恋人」↘*7.2%(傷物商品でないものを傷物と偽って売ってそれが売れて何が悪いのか)、「メイド刑事」↗9.4%(白石美帆でなく中山忍キター)、「怨み屋本舗R」↗*3.9%(たとえ東京ローカルだろうとも・・・)、「アズカバン」14.9%「賢者の石」14.7%「踊る大捜査線TM」11.8%「県庁の星」11.4%「釣りバカ2」10.5%(なんどめだ)、「MR.BRAIN」↗20.7%(平均20.1%でフィニッシュ・・・流石だ)、「リミット」*8.4%(ドロドロの極みである)、「魔女裁判」↗*8.7%(結局魔女の圧勝って・・・なんじゃそりゃ主役石田ゆり子だったのかよ)、「天地人」↗21.8%(もう日本はどうなってしまうのか)、「官僚たちの夏」↘*9.1%(官僚たちピンチだからな・・・っていうか1回で飽きた人多すぎ)、ついでに「ハンチョウ」↘10.6%(塚地主役回だからな・・・ゲスト清水美沙だけど)・・・以上。

で、『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~・第1回』(フジテレビ090713PM9~)脚本・大森美香、演出・永山耕三を見た。まず、誰もがのけぞるのが相武紗季演じる七海菜月の普通に黒いキャラクター設定だろう。少なくとも初回においてはこのドラマの主人公は葉月だと言っても過言ではない。

もちろん・・・それはギリギリの境界線をキープしたタイトロープの緊張感を持っている。

主人公である上矢直輝(山下)をしっかりたてながら・・・菜月が普通のヒロインではないことを物語っていくのである。

少なくともタイトルベースで暗示されるこのドラマのヒロインは白川莉子(北川景子)だからである。

ただし・・・ドラマの推移によっては逆転もある含みを残している。

なぜなら・・・菜月は「ランチの女王」(2002年)におけるなつみ(竹内結子)の気配を持つヒロインである。影はあるがヒロインなのだ。

一方、莉子は麻衣(貫地谷しほり)とペアを組むことによって「カバチタレ!」(2001年)おバカさん・希美(常盤貴子)としっかりもの・千春(深津絵里)の再現になっている。

「ランチの女王」と「カバチタレ!」はともに脚本家としては成功作である。この後は変態が過ぎて失敗作の山を築いているのだ。

その両方のヒロイン・パターンを準備して・・・主人公にぶつけてきているところが凄い。

ちなみに・・・山下智久は両方のドラマで年下の男の子、あるいは弟というポジションで参加しているのである。

さて・・・主人公はプロ・バスケットボールの選手でかっては天才と評されたプレーヤーなのだが・・・壁にぶちあたっている。

まず・・・日本において・・・野球選手でもサッカー選手でもないところが主人公の甘さを物語っている。バスケットボールでは食えないのが目に見えている。さらにプロになって実力が伸び悩んだ主人公は「契約更新で年俸が400万円台から300万円台になってしまうこと」という現実を受け止めることができない。

「理想の自分」と「現実の自分」のギャップがプライドが邪魔をして見えない・・・つまり甘えがあるのだ。

しかも主人公はプロとして致命的な欠陥・・・勝負どころに弱いという難点も抱えている。

主人公の所属するチームの親会社の社員でもあり、専属チアリーディングチームのキャプテンでもある菜月は・・・主人公・直輝と結婚を前提とした交際をしている恋人なのだ。

直輝が肝心要のシュートを外す試合でもチア・リーダーとしてサービス満点なのである。

そして・・・「優勝したら結婚するつもりだった」直輝がめげれば「心配しないで私はいつでも側にいる」と励まし・・・「契約更新をしないでダダをこねる」直輝には「今はこのチームでがんばることが大事」とアドバイスするのである。

しかし・・・「今度手料理をごちそうするよ」という直輝に笑顔を見せた後で「手料理が食べたいわけじゃないんだな」と黒い部分をお茶の間だけに見せ始めるのである。

直輝たちの年棒がカットされた分、来期チームに招聘される選手は代々木(金子ノブアキ・・・「池袋ウエストゲートパーク」でお馴染みRIZEのドラマーで母・金子マリである)だった。アマチュア時代には一つ下の直輝の後塵を拝していたがプロになって伸びたらしい。

代々木は直輝に勝負を挑み・・・完勝するのであった。

すっかり心が折れた直輝は代々木の歓迎会の出席を拒むお子様モードに。

ここで・・・菜月は「このヘタレが・・・」と毒づく。

基本的にヒロインというものは純情をベースにする。ツンデレだろうがヤンデレだろうが一人の男を愛してナンボなのである。そうでないものはたちまちビッチに転落と言う宿命を負っている。

だから・・・そこへ至る道は丁寧に描かれる。

菜月は「代々木の歓迎会」に直輝を誘う。

しかし、直輝は拒絶。

仕方なく菜月は直輝が来るだろう自宅に帰りかける。

直輝は思いなおして会場へ。

菜月は直輝に電話をするが直輝は電話に出ない。

そして・・・佐々木が菜月に誘惑の手を伸ばすのである。

「本当は悪い娘なんだろう」

「だから・・・何よ」

「オレとは相性がいいと思うのさ」

唇強奪。キスで応答。脱衣・着衣である。

一部愛好家熱狂の展開です。

さて・・・とにかく・・・直輝と菜月の恋愛は破綻寸前となるわけだが・・・そのターニング・ポイントとなったのは・・・「減給」にショックを受けた直輝を菜月が優しくフォローする場面にあった。

ここでさりげなく挿入されるのは「ザ・ビートルズ」の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(人生のある日)」のインストゥメンタルである。

その日の出来事は悲惨だったけど

思わず笑ってしまう自分がいる

その男は信号が変わったのに気がつかないときたもんだ

ああ・・・本当はあなたを何とかしてあげたいの

世界は結局戦争だけど

多くの人々は見ないふり

けれど登場人物はシナリオ通りにするしかない

ああ・・・本当はあなたと幸せになりたいの

とにかく一服して落ち着きたいわ

現実を見ればかなりヤバイ状況

そんな時は夢を見るに限る

ああ・・・あなたをひっくりかえすにはどうしたらいいの?

あるいはしゃんとさせるには?

この菜月のせつなさが分るか・・・単なるビッチと理解するかでこのドラマの奥行きはかなり変わってくるだろう。

さて・・・もう一方のヒロインはゆっくりと着実に直輝に向かってやってくる。

バスの中で携帯を拾い・・・街角ですれちがう。

絶対音感で直輝のドリブルを「ド(C)」ととらえ・・・そして・・・バスケットのゴールの下でヴァイオリンを奏でるのである。

二流の音大を卒業後、ヴァイオリンの演奏では食べて行けず本屋でバイトしながら夢を見る莉子は憧れの音楽プロデューサー・中西(鈴木一真)に「君程度の実力で音楽の仕事で食べていくなら枕営業の一つもしないとね」と迫られ泣きながら脱走してきたのである。

落ちこぼれ心の折れた二人は・・・ふと出会ってしまったのでした。

この三角関係はかなりそそる・・・。もちろんヘッド・コーチ(伊藤英明)は対象外だからな。

ちなみに菜月の有能さを引き立てる後輩社員・しおん(小松彩夏)である。

つまり、セーラー・ヴィーナス、セーラー・マーズそろい踏みです。がんばって生き残っている美少女戦士に幸あれ・・・。

ついでに守口(青木崇高)と麻衣で徒然亭草々夫婦そろい踏みである。

まあ・・・彼らも射程外だよな。

とにかく、山Pをめぐって相武と北川が火花を散らす・・・夏だ青春だ恋愛だ・・・をじっくりと楽しみたいものだ。

関連するキッドのブログ『コード・ブルー

Hcinhawaii0571 ごっこガーデン。愛と青春のバスケット・コート。エリキャーっ。興奮しずきて昨日は眠れなくて遅刻なのでスー。とりあえず、食わず嫌いのPちゃまでお茶を濁しまスー。ああーっ、いきなり恋の大ピンチを迎える山P先輩。もう手痛く傷つけられる先輩を想像するだけでゾクゾクしましゅ~。この夏一番大本命ドラマはじまりはじまりですyon!・・・じいや、喉渇いた~ソフトドリンクのコーラショックをお願いね~お気楽ようやく月9らしい月9。ベタだけどやる気でるよね。もうサービスたっぷりだからサービスしやすいし・・・すべての場面が絵になってるしねさてさて~どの恋のシュートが決まるのか・・・皆さんの夏ドラマはお決まりですか~みのむしおっと~遅刻しました~。早くも夏バテっていうか月9にご無沙汰だったからねーっまこブラック菜月・・・御主も悪よの~な相武ちゃんしゅてき~。カップル乱立のぐふふ~な恋模様。こんな月9を待ってたホイ。じいや・・・コーラショックは本当はアルコール飲料だじょ~くういつかはいつかはって、いつまでガキのつもりなのよ・・・はぁ~ん。もう・・・待ってましたこんな月9・・・スパスイ効かせておいて・・・最初のファンになってあげるで甘~く落とす・・・ウキウキするわ~アンナでねーっ・・・神秘の生命体に遭遇してダッシュで鍛えたから・・・このぐらいは朝飯前ぴょ~ん。じいやーっ。アンナもコーラショック~mariあらあらじいやちゃま、早起きですね~・・・Pちゃまドラマに出遅れるなんてーっ・・・私としたことがikasama4フェイントかけて女性ファンをドキドキさせておいて・・・最後は一部男性ファンを絶叫させる・・・そうかと思えば筋肉対決で別のファンを自然に動員・・・キャラ設定にまったく無理がなくストーリーもテンポが良くて・・・とにかくチア・リーディングです・・・ううん山Pロイド新作の季節なのか・・・夏は暑いからなぁ・・・シャブリおっと~遅刻なのでありました~つばさも盛り上がってますし~あんぱんちコソコソでネチネチでズブズブな黒い菜月(爆)脱いでいいよ・・・俺が脱がすか・・・今日も嫌な感じの鈴木一真(爆)・・・運命のボールはキックオフされたのね~(爆)」

水曜日に見る予定のテレビ『新・警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『赤鼻のセンセイ』(日本テレビ)

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2009年7月13日 (月)

みちのく一人旅道連れ天地人(妻夫木聡)その場しのぎのなぐさめ言って(杏)

さて、今回のものすごいところは・・・。

「戦などというものは時代遅れでござる」と豊臣兼続が奥州・米沢城の伊達政宗に意見した後で・・・帰国後、即行で佐渡攻略作戦を行い、抵抗する本間勢を殲滅していることである。

ほぼ同時に伊達政宗は蘆名を摺上原の戦いで破り南下、会津占領を成し遂げる。

伊達政宗のその行動を佐渡を占領した景勝・兼続主従が「好戦的」だと批判するのである。

こんな独善的な主人公造形は大河ドラマ史上初の試みと言っていいでしょう。

伊達政宗には「お前が言うかっ」と叫んでもらいところでございます。

で、『天地人・第28回』(NHK総合090711PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・野田雄介を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は書き下ろし伊達政宗・片倉景綱主従・イラスト(ぞんざいヴァージョン)付。あらすじは五行で一行減。しかし、ツッコミは万遍なくほどこされお得です。政宗・信長相似論、徳川・北条待遇格差論など奥行きのある展開になっており感服です。ついでに大河ドラマストリー本に対するあますことなき批評ありで「後編」買って片腹痛かった人にはお奨めでございます。大河ドラマに歴史とスペクタクルと戦国ロマンを求める方は藤堂高虎の秘密もお楽しみください。

Tenchijin158901 で、ドラマは天正17年に突入しているのだがここは天正16年(1588年)にまで戻りたい。この年18才である茶々は秀吉の側室の一人になる。秀吉は柴田勝家を滅ぼした後、残されたお市の方の遺児三人を織田家から京極家に移しよく観察した。そして長女の茶々を側室にすることに決めたのだった。美男美女から必ず美男美女が生れるとは限らないが、茶々は信長の妹で美女のお市の方と美男だった浅井長政の配合で天下一の美貌を受け継いでいたのだった。ほぼ天下を手中におさめたと感じた秀吉が天下一の美女を求めるのは当然の帰結である。しかも相手は尾張半国の王の娘と近江半国の王との間に生れたサラブレッドなのである。

九州制覇を終えた秀吉は昼は関東経営の戦略を練りつつ、夜は大阪城下の京極屋敷に忍び入ることが日課となっていた。

京極屋敷は万事心得て秀吉の訪れを待つ。

秀吉は往時を忍ぶ。信長の在りし日・・・秀吉は信長の伴をして愛妾吉乃の待つ生駒屋敷を訪問したものだ。信長には正室の帰蝶を慮る風情があった。

「余も同じじゃ」と関白となった秀吉は思う。「寧々を敬い畏れておる・・・」その心理にはかって寧々によって愛妾に生ませた子を殺された怨みがこもっている。「しかし」と秀吉は考える。「あの頃は寧々も若かった」・・・「今では子ができれば喜ぶだろう」と秀吉は思う。「けれど」と秀吉は用心深く考える。「女というものは油断できぬ・・・」と。だから・・・秀吉は茶々をかくまうように京極屋敷に置き、石田三成に警護を命じている。北政所(寧々)と縁の薄い近江出身の石田を起用しているのが秀吉の遠慮である。

京極屋敷の殿下の間には酒肴が整えられ・・・茶々が待っている。

灯に照らされた茶々は天女のような美しさだ・・・と秀吉は思わずにはいられない。

しかも・・・茶々は会話の名手だった。実の父親の生前と死後に渡って・・・お市の方が念入りに仕込んだくのいちの芸術品。それが茶々だったのである。

最初の夜・・・茶々は秀吉に生前の母の話を所望した。相手は亡き母を死に追いやった張本人である。しかし、秀吉には主君の妹として慈しみ浅井への嫁入りには警護し・・・そして出世の糸口となった越前攻略戦での殿の栄誉。それはお市の諜報によるものだった。さらに浅井家滅亡に際してのお市と三人の娘の受け取り・・・お市には様々な思い出があった。

秀吉は茶々の求めるままに話に興じ・・・飽きることを知らなかった。

そして不意に茶々が秀吉に身を寄せてきたのだった。

「結局・・・母上は不幸なお方だった・・・しかし・・・幸せなお方でもあった。なぜなら・・・ここに妾が生きてこうしているから・・・殿下は・・・今は不幸せなお方・・・。けれど・・・妾が幸せにしてあげまする・・・殿下のお子をお生みいたしまする」

秀吉は思わず、茶々の目を見た。茶々の目はその名の通り茶の色をしている。その茶色の瞳が突然、怪しい色をおびはじめた。それは色を失ったと思うかと思えば・・・桃色に染まったのである。

秀吉は下半身にかって覚えたほどのない熱さを感じた。茶々の手がいつの間にか秀吉の下半身に伸び・・・そして手指が蛇のように這い回っている。その一つ一つが性の秘孔を探り当てていく。秀吉の男のものは果てがないように怒張し続ける。

「おおぅ」と秀吉は思わず声を漏らした。気がつくと秀吉の下半身は露わになっていて妖しく半裸となった茶々がその上に蔽いかぶってくる。

秀吉はまるで夢を見ているような気分になった。

「関白殿下。茶々の処女を奉げまする。そして織田家秘術・種参りの法をとくとお試しなされ・・・」

秀吉の心は快楽で満たされた。そして長い絶頂感が訪れた。茶々の秘所に吸い込まれた秀吉の男のものは秀吉が悶絶するまで精を放ち続けたのである。

それ以来・・・秀吉は茶々の虜囚となったのだった。そして天正十六年の秋・・・茶々の懐妊を告げられた秀吉は愛妾のための城・・・淀城の建築を命じたのだった。

そして・・・天正十七年の初夏・・・茶々は秀吉の子・捨を出産したのだった。

秀吉は天にも登るような喜悦を感じつつ・・・上杉景勝に佐渡・本間攻めの許しを与えたのだった。一方で秀吉は関東・東北地方へ停戦命令を発布する。つまり、それは秀吉の許しがなければ戦をしてはいけないという宣言だった。

直江津に巨船が来航していた。加賀の前田家が建造した鉄甲船である。信長と九鬼が開発したものよりも防備は軽量化されているが南蛮船の研究により航行性が向上している。豊臣秀吉から豊臣兼続への出陣祝いだった。

船を届けにきたのは前田家一の歌舞伎者と噂された前田利家の甥・前田利益だった。

すでに五十代を過ぎた年頃だったが・・・長身の体に赤い着流し、背中に槍を背負っているというその姿に・・・迎え出た兼続は思わず吹きだしそうになったが忍びなので幽かに頬を歪める程度に自制したのだった。

「拙者・・・槍働きをしとうござるが・・・よろしいかのう・・・」倍する年齢の老いた武者にそう告げられ、兼続は頷くばかりだった。

利益はニヤリと笑う。それだけで凄みがあった。「拙者のことはひょっとこ斎とお呼びくだされ・・・」利家はそう言いつつ懐から干し柿を取り出すとむしゃぶりついた。

やがて直江水軍は鉄甲船を中心に船団を組んで渡海し・・・佐渡への上陸作戦を開始した。

佐渡を支配する本間一族は・・・上杉謙信存命の間は越後と提携していたが、謙信死後は叛旗を翻し独立勢力となっている。景勝は本間家の反主流派を調略し、先手として道案内させることに成功していた。

そして、佐渡の領主・本間高統に組する佐渡勢の殲滅戦に突入したのである。

上杉景勝は佐渡を完全に掌中におさめるために根切り作戦を断交した。これにより、女子供も容赦なく殺害し・・・佐渡は死臭に覆われた。

その渦中でひょっとこ斎は獅子奮迅の活躍をし、一刀で五人の首を刎ねるという力技を見せ、上杉衆の度胆を抜いたのだった。

火攻めを受けた佐渡本城は跡形もなく消失していた。

血の匂いを漂わせた前田利益が城跡を見分する兼続に身を寄せる。

「ここに新城を築かれるのか・・・」

兼続・・・「もはや・・・佐渡には大城は無用・・・寺でも建てることにいたしまする」

前田利益は兼続のその言葉に諧謔の匂いをかぎつけ凄惨な笑みを浮かべた。

すると兼続も密かに笑みを返すのだった。

その頃・・・伊賀の才蔵は流れ流れて会津黒川城に雇われていた。摺上原の戦いに蘆名方として参戦し、敗残兵と化している。蘆名勢は総崩れとなり、黒川城主蘆名義広は城へ帰還することもままならず、実家である佐竹領に逃げ戻る始末である。

落武者狩りの追っ手の中には北条からの援軍の風魔や奥州忍びの山神衆も混じり・・・才蔵も磐梯山周辺を命からからがら脱出したのだった。

最後の最後で霧隠れの術を使い不敵な哄笑を残しながら・・・才蔵は心でつぶやいた。

「また・・・負け戦かよっ」

大阪城天守閣。秀吉は摺上原の戦いの模様を忍びから伝え聞く。

そして・・・微笑んだ。「所詮は信玄袋の中の戦さであろうず・・・」

関連するキッドのブログ『第27話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『緊急SP救命病棟24時~救命医・小島楓』『恋して悪魔・ヴァンパイア☆ボーイ』(フジテレビ)・・・火曜日のドラマピンチだな・・・。

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2009年7月12日 (日)

ミスター・ブレイン涙のインスピレーション(木村拓哉)傘の柄でツボ圧ししてたから犯人取り逃がしたじゃないですか(綾瀬はるか)

「合成アグネス・ラムはじめました」でもよかったのだがコラージュについて言及するのは最終回にふさわしくないと考え自粛である。

キッドはこのドラマはすべては「事故に遭遇して意識を失った九十九(木村)の内面世界・・・つまり夢の出来事」だと疑っているのだが・・・最後でどう考えても機内持ち込みが不可能そうな装備を身につけた謎のハイ・ジャック犯人(香取慎吾)の登場でますます、その意を深めたのである。

しかし・・・夢を見ているのは由里(綾瀬)なのかもしれない。

もちろん、そう考えないと辻褄の合わない場面がいくつかあるからである。

たとえば・・・飴玉の連絡方法だ。足のつかない携帯があるご時勢にそれが「合理的な連絡方法」とはとても考えられない。

だが、赤い飴玉、黄色い飴玉、青い飴玉には視覚的、味覚的、臭覚的、触覚的、聴覚的な面白さがあり、その道具立ての面白さを優先させるわけである。

だからこそ夢の世界である。

ちなみに飴玉の聴覚的な趣向とは「しゃぶる音」あるいは「噛み砕く音」である。それは一種の「美・サイレント」なのである。

で、『MR.BRAIN・最終回』(TBSテレビ090711PM0756~)脚本・時田光治・森下佳子、演出・福澤克雄を見た。精神分析あるいは心理学では人間の心を「上位自我・自我・無意識」と規定している。あるいはそう考えていた時代があったと言うべきかもしれない。神経科学の研究が進み、心のシステムが解明されるにつれ・・・その説明はあまりにもシンプルすぎるのではないかと考えられたからである。この瞬間に心理学は過去のものとなった。しかし・・・脳のすべてを数式で解き明かすことはまだ成果とはなっていない。脳の構造的分析により・・・たとえば電子的に記憶を取り出すことはまだ可能ではないのである。

もちろん・・・闇の世界ではそれが実現化しているが表沙汰にはなっていないという可能性はある。それは不老不死がすでに完成している可能性とそれほど変わらないだろう。

少なくとも遺伝子レベルでは一般人の知らない恐るべき成果が達成されていることは充分に妄想できるのである。

まあ、それはさておき、このドラマは「脳科学」を語り出すと・・・古色蒼然たる心理学的なアプローチが始まるというお約束があるわけである。

まず、前回から語られる「微笑み」の二つのスタイルを例に挙げておこう。

ここでは「心」は二分割されている。「意識」と「無意識」である。「無意識」の「笑い」は自然であるが・・・「意識」による笑いはぎこちない。九十九が語っていることは昔懐かしい心理学の話に過ぎない。

もちろん・・・このドラマの脚本は最初からそれを織り込み済みなのである。

最後の最後までネタとして使われる「人間はウソをつくときに右上を見る」というのは「科学的」ではないと九十九自身が明らかにするシーンは初回からある。

同様に最後は冤罪の犠牲者である北里(上川)と九十九の対決で次のような会話でこのことが示される。

九十九「人を殺せば殺した人の魂も死ぬんです」

北里「そんなの科学じゃないだろう・・・」

九十九「科学とはすべて直感で始まるものなのです。それを実証していくだけなのです。僕はいつか僕の直感の正しさが証明されると信じています」

ある意味、実に「寝言」なのである。

しかし、その「寝言」は正しいとも証明されていないが、間違っているとも断言できない性質を帯びている。

そしてキッドは九十九は昏睡状態にあると考えるので「寝言」を言ってもなんら問題はないのだ。

「寝言」が人の心を動かすことだってあるのだからな。

さて、警察庁副長官狙撃事件、尾崎議員誘拐事件、菊池議員爆殺未遂事件の実行犯の一人、相沢(光石研)は確保されるが主犯格でないことが判明する。

主犯である北里の存在や・・・その背後で暗躍する武井刑事(市川海老蔵)についてお茶の間は知っているが捜査陣は知らない。

そして・・・手がかりを得た林田刑事(水嶋ヒロ)はそれを上司の丹原刑事(香川照之)に伝えないまま、まんまと罠にはまって爆発に巻き込まれてしまう。

しかし・・・不死身なのか・・・一命は取り留めるのである。

「自分が携帯を持っていなかったからこんなことに・・・」と反省した九十九は携帯電話を買いにでかけ・・・丹原刑事は刑事の直感でこれを見抜くが、由里は見抜けないのだった。

人は失敗に学ぶ生き物なのである。捜査は手詰まりになるが、奇跡的に意識を回復した林田によって隠されていた情報・・・「尾崎議員の息子が武井刑事と黒い噂のある広域暴力団の事務所と関係していこと」が判明すると第一の進展がある。

犯人の遺留品である「×」印の血液のDNAと無断採取された尾崎議員の息子のDNAが一致したのだった。

さっそく、尾崎議員の息子に事情聴取がなされるが・・・九十九と丹原は直感で尾崎議員が犯人ではないことを見抜いてしまう。そして尾崎議員の息子には事件当日のアリバイがあるのだった。

科学警察研究所の生物学担当・難波は「一卵性双生児、もしくは骨髄移植手術を行った場合、DNAが一致する可能性がある」と示唆するが・・・尾崎議員の息子はそれを否定するのである。

一方・・・あくまで武井刑事を疑う九十九は単独で尾行。飴玉の秘密に肉薄するのだが慣れない行動のために肩がこり、張り込み場所で思わずマッサージをしてため息をついたために北里を取り逃がす。

再び、手詰まりになる捜査陣だが・・・またしても林田刑事が突破口を開くのだった。

深手を負った体を投げ出し沈黙を守る警察庁副長官に直訴である。

「あなたを撃った犯人・・・尾崎議員を誘拐した犯人・・・そして菊池議員を狙った爆破事件の犯人は・・・何が目的なんですか・・・そしてあなたは何を隠しているんですか・・・一般市民に負傷者が出ているし・・・菊池議員は殺害を予告されているのです・・・警察は警察を守るためにあるんですか・・・僕は違うと思います・・・」

ここで警察庁副長官の心理は自我と上位自我に分かれる。自我は保身のために沈黙を守っていたのだが、モラルや人情や良心といったものを司る上位自我の支配力により・・・ついに警察庁副長官は口を割るのである。

三人のターゲットは過去にとある事件の捜査関係者と検事だった。

そして・・・その事件とは「殺人事件」であり、現場に残されたDNAと北里の事件が一致したのを証拠として有罪判決が下され、北里は刑に服した。

それが17年前の事件であった・・・しかし、獄中から再審請求を続ける北里。

その後、DNAの鑑定技術が発展し・・・かっては「100万人に1人の確率」という精度だったものがより精密になったのだった。そして・・・新しい技術の元で犯人のDNAと北里のDNAは不一致と判定されたのである。

おりしも・・・北里は獄中で白血病を発症していた。そして偶然にも尾崎議員の息子が骨髄移植可能者だったのである。

三人は共謀して北里に「再審請求の取り下げ」と「移植手術の実行」という取引を持ちかけたのである。いわば脅迫である。

その結果・・・北里の無実を信じていた両親は自殺という最悪の結果が生じる。

刑期を終えた北里はその復讐を実行していたのだった。

この真相に警察も科警研も心(上位自我)あるものは全員うなだれる。

しかし・・・北里は消息不明・・・そして北里の部屋からは「事件の裁判官の講演会」のチラシが発見されるのだった。

裁判官の講演会場である科学博物館に急行した捜査陣。しかし・・・時すでにおそく・・・裁判官は拉致されていた。しかも・・・会場には爆弾が仕掛けられていたのである。

どうせ最後は強行突破するのならこっそり逃げ出した方がよかったのでは・・・などと考えてはいけないドラマなのだった。

すべては・・・九十九が自分を嘲笑した犯人に会い、一言文句を言ったり、由里の携帯電話を尻ポケットから盗み、由里には一瞬変なことを想像させ、後に九十九を発見させて、そうなると信じてましたと言って由里のハートを直撃したり、飴玉の秘密を北里に問いただしたり、北里にこれ以上罪を重ねないように説得したかったりしただけなのである。

したかったから仕方ないのである。

ここでは心は二分割される。自我の意思と無意識の欲望である。

やりたいことをするのである。

こうして・・・九十九は北里と出会う。

九十九は説得に成功しかかるが・・・「お前の両親もお前の無実を信じていた」と尾崎(濱田晃)が空気を読まない・・・あるいは心(上位自我)ないことを言ったために台無し寸前に。

この場合、北里の心は上位自我と自我に二分割される。一般的に両親に育てられた子供は道徳的な情報を両親から伝達される。そのシステムは上位自我となり、自我の暴走に歯止めをかけるとされている。立てこもり犯人の説得に「ご両親が泣いているぞ」と呼びかけるのは上位自我のシステム発動を促しているのだ。人間の良心とは両親の心なのである。

もちろん、親が子供をしつけない場合、このシステムは最初から崩壊しているのである。

尾崎の息子の良心が崩壊している以上・・・教育不在の連鎖によって尾崎の良心もまた存在しない可能性は高い。

そのために結局は自分が自殺に追いやった北里の両親の話を持ち出しても尾崎の心(上位自我)は自分の心(自我)を咎めないのである。

北里の内部では「無実を信じて裏切られ自殺した両親の復讐をしたこと」が結局罪を犯し両親を裏切っているという「上位自我」が発動し、衝動的に自罰的な殺意を覚え、混乱した「自我」は自殺を図ろうとするが無意識の「生」への欲求を克服できず・・・九十九や駆けつけた丹原に阻止されてしまうのだった。

おりしも・・・警察庁幹部とともに科警研の佐々(大地真央)」は出番を確保するために謝罪するのである。その頭の下げ方がいかにも不誠実に見えてしまうのが宝塚的演技の欠点である。いつもちょっと不誠実な役をやっている真矢みきのそこそこの成功の原因はここにあります。

そして・・・九十九はおとりの銃のテクニックを携帯電話に応用したことを明かす。

北里は心から苦笑するのだった。

人間は学ぶ生き物だからである。

そしてコピーに敗れたオリジナルは苦笑するか裁判に持ち込むかのどちらかなのだ。

そして・・・林田刑事は九十九から学びすぎてやや恥ずかしいそっくりさんになってしまったのだった。

さて、インスピレーションとは霊感のことである。この場合、スピリッツ(精霊)が入ってきてひらめくことを言うのである。

これと肩を並べる言葉にintuition(直感)がある。霊感と直感。この区別のつかない人は多いだろう。厳密に言えばキッドにもつかない。

intuitionは見た上で・・・あるいは見たからには・・・あるいは見たまんま・・・といったニュアンスを持っている。長いシッポをもって足音を忍ばせ振り返ってニャアと鳴く生き物を見てそれが「ネコ」だと分ること。それが直感だ。

しかし・・・それが「ネコ」だということの真偽はまた別の問題なのである。

同様に羊を見て羊と思うことも直感なのである。しかし、それが羊の皮をかぶった狼だと見抜いた場合は・・・直感でもあるがニュアンスとしては霊感的な感じもする。

羊の皮をかぶった狼のフリをした北朝鮮の工作員だと見抜くようになるとかなり霊感が湧いている気がするし、さらに羊の皮をかぶった狼のフリをした北朝鮮の工作員に見えるマイケル・ジャクソンだと看破するようになると頭に蛆がわいている場合があるので注意してください。

人が人を理解したと思うこと。人が人に理解されたと思うこと。

それもまたインスピレーションのなせるワザである。

そういう時・・・人は涙を流すことがある。なぜなら心に何かが入ってきて痛いからなのだな。

とにかく・・・このドラマは九十九のインスピレーションの物語だったのだ。

ところで・・・九十九は由里に「もしも進化したと思ったならば・・・」の後に何をささやいたのだろう。

①今度はパートナーになろう

②アメリカまで自費でおいで

③映画化決定

関連するキッドのブログ『第7話のレビュー

Hcinhawaii0569 ごっこガーデン。アンナとダーリンの初共演メモリアル・シアター。アンナダーリンのお仕事に初めての共同作業。アンナのスピリッツはダーリンのスピリッツと一体化して異次元の扉を開いたのぴょん。こんな素晴らしい仕事を目のあたりにしたら金輪際文句は言えないのぴょ~ん。その上、ギューっとされたりしたらはうぅんなのでしゅーっ。もう硬直なのぴょん。この胸の高鳴りは落涙レベル~。携帯電話どころか・・・アンナのハートはダーリンに盗まれっぱなし~やんだ~お気楽お疲れちゃん・・・展開が早くてあれよあれよと解決しちゃったよね。結局リンダ刑事のケガの功名ってこと?・・・最終回なので多めにサービスしときますみのむしクライマーズ・ハイとかDVDで見てたら遅刻しました~まこ土曜日見るもの多すぎてヘトヘトでしゅ~エリさあ、いよいよ月曜日はブザービートはじまりはじまりでスー

Hcinhawaii0570

 ごっこガーデン。神秘のミスター・ブレイン打ち上げ会場。くうとにかくリンダ刑事の無事が確認できてよかったわ~。そして最終回は事件を解決したのはほぼリンダくんのお手柄だよね。あの泣きで黙秘していた警察幹部を落としたわけだから~。拳銃を持つのもイヤなビビリの役柄だからこそ、おびえながら警官を助けに戻り・・・そして名誉の負傷・・・だから説得力があったのよねikasama4リミット見てたらレビューするの忘れそうになりました。とにかく、出演者多すぎで・・・時々、肝心な説明が省略されているような気がするんですよね・・・北里の狙撃の技術とか・・・共犯者の出所とか・・・お子様向けの部分とすごく大人向けの部分がやはり消化不良なのかもあんぱんちメイド刑事見てたら遅刻なのね。アンナちゃんお疲れ~シャブリやはり・・・アメリカで待ってる・・・かしら。まあ、アグネスのグラビアより、はるかちゃんのグラビアの方がそのまんま過激なような気がしたりもするのでありました~。あ・・・ドラマでしたね。ハイジャックのニュースを伝えるアナウンサー役はTBSの升田尚宏アナでした~mari結局、武井の正体は不明のまま・・・警察内部の派閥抗争を暗示しているようでしたが・・・ただ単に人間界に潜り込んだ悪魔のような不気味さもありました。丹原林田の凹凸コンビは面白かったのですaki結局・・・宿題が残された・・・っていうのは続編なのでしょうか。それともあえて後味の悪さを狙ったのか・・・そうなると最後の最後はまさか・・・本物だったりして・・・

月曜日に見る予定のテレビ『ハンチョウ~神南署安積班』(TBSテレビ)『ブザー・ビート 崖っぷちのヒーロー』(フジテレビ)

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2009年7月11日 (土)

あなたが死んでも相手は笑うだけ(木下あゆ美)

久しぶりにいいセリフ来たーっ。しかるべく来たーっ。

「私の仕事は心のケアですから」も意味深である。「私の仕事は怨みを持つ人の心のケアですから」と考えることができる。

相変わらず、スタッフ一同、実にいい仕事ぶりである。

唯一の気がかりは情報屋(寺島進)の不在であるが・・・「彼」は消息不明で新・情報屋(加藤雅也)の登場という設定が「彼」の再登場の含みを持たしているところが乙である。

また狂言回しとしての寄木刑事(きたろう)は「死んだ」とも「意識不明の重態」とも囁かれていて、代わりにニュース・レポーターの星影静香(長谷部瞳)とその上司・城島(田中哲司)が新登場。星影は過去に忌まわしい記憶を宿しているようでリセットされた「怨み屋ワールド」にようこそ・・・なのである。

前回の総集編プラス寄木刑事の査問で織り成された「第0話」は視聴率*3.3%だが・・・そんなの関係ない番組であると断言できる。「コールセンターの恋人」とか「メイド刑事」とかは問題外の作品なのである。下手すれば「オルトロスの犬」だってふっとびかねない・・・それはさすがにないか。

で、『み屋本舗 REBOOT・第1話・前編』(テレビ東京0907032412~)原作・栗原正尚、脚本・監督・仁木啓介を見た。冒頭は大橋未歩アナによる擬似報道である。「区立中学校の女子生徒がいじめを苦に自殺。しかし、学校側はいじめの事実を全面否定しています・・・」

新オープニング主題歌は「夢/鴉」である。

夢を見たよ

僕が死んだ時

すべての幕がおりて

その記録を事細かく綴ってる

誰かがいた・・・

これもいい。そして・・・例によって淡々と怨みの誕生が語られる。

携帯掲示板・学校裏サイトの「イジメ部部長」からの支持に基づき・・・「部活」と称して嗜虐的な暗い遊戯に熱中する中二トリオ。邪悪な顔立ちの赤坂チサト(守山玲愛1995年生)、醜悪な体型の松村時子(峯崎亜里沙1993年生)、元AKB48だけにやや小悪魔な紙田鈴(増山加弥乃1994年生)、ほぼ現役一部なんちゃって中学生キャストである。

この凶悪な女子中学生三人組の生贄は戸蓑あやね(斉藤はるか)というクラスメイトだった。苛めの発端は示されないが、学校裏サイトを支配する「オニの部長」が彼女たちを誘導した形跡はある。トリオを部費の徴収と称してあやねから一日3万円を徴収し、携帯掲示板に示される指示に従ってトイレにてトイレットペーパー巻き、モップ責めなどをウォーミングアップとして行う。心あるお茶の間は早くも「絶対に許さない、絶対にだ」体制だろう。

トリオはその行為に心の底から愉悦を感じている。

廊下で担任教師・手塚(正名僕蔵)に出会ってもアグネス・チャンが口から泡を吹きそうな倫理規定ギリギリの線であやねのスカートをまくりあげ、「エロオヤジ」と挑発する有様である。もちろん、正名僕蔵なのでダメ教師の見て見ぬフリは極めてナチュラルに演じられる。

そして・・・「部活内容」として新たに下された「指令」は「あやねに携帯掲示板サイトを使って援助交際(売春)させること」だった。

トリオは喜んであやねと客をセッティングする。

こうして処女喪失したあやねはその日のうちにデブでブサイクな青年を二人目の客としてあてがわれ、売春行為を強要されてしまう。「逆らったら家に放火して家族ごと焼き殺す」と脅かされたからだ。実際、やりかねない連中である。

そして・・・純潔を汚され「もう・・・お母さんに会わせる顔がない・・・」と団地の屋上から投身自殺である。その描写が爆笑テイストで描かれ、冷徹で人の命をなんだと思ってんだ空気も最高潮なのである。

そして・・・あやねを自殺に追い込んだトリオは退屈で死にそうになるのだった。

あやねの家は母子家庭である。残された母親(古村比呂・布施博夫人)は「いじめについて」のあやねのノートを発見し、いじめの実態追及を警察と学校に托す。新情報屋のデータによれば中学生のいじめは年間一万件を越え、中学生の自殺者は年間300人を越えるが「いじめによる死者はゼロ」なのであった。調査の結果「いじめの事実はなかった」と学校と警察は発表するのだった。「責任はあるが責任はとらない」と言う姿勢は母親への土下座となって現れる。最初は同情を装った父兄たちも「わが子の進路に差し障り」が出ると自殺した娘の母親を白眼視するのだった。

「ごめん・・・あやねのために何もしてあげられなかった・・・」似た者母子である。無念を胸に陸橋から線路に投身しようとする母親。

そこへいつもの音楽(音楽・P.P.M)とともに・・・怨み屋(木下)登場である。

「娘さんと同じように自殺をしても・・・怨みは晴れませんよ・・・あなたが死んでも相手はただ笑うだけ・・・」といつもの名刺を母親の足元に落とすのだった。

さっそく、依頼交渉のために怨み屋を自宅に招く母親。

「対象者の社会的抹殺、実質的殺害、いかようにも。今回は一人につき500万円でしかるべく」

母親は「わかりました・・・メモに残された三人の悪魔と部長を探し出して・・・復讐してください」

さっそく・・・新・情報屋の元へ行き・・・調査を依頼する怨み屋。情報屋は残された破損した携帯電話や、学校内の盗撮・盗聴などにより、たちどころに極悪トリオの正体を暴き出すのだった。さらに・・・「部長」はああ、やっぱり「ハゲ校長命令で生徒にモーニングコールをかけさせられる男」担任教師の半ハゲ手塚エロオヤジである。

警察の調査も何事もなく終焉し、そろそろ部活動を再開しようと考える「部長」と「トリオ」だった。

その時、工作員・杉河里奈(葵)を引きつれ、文科省から派遣された心療カウンセラーに変装して件の中学校に潜入する怨み屋。「生徒に自殺者が出たことで動揺する生徒たちの心のケアに来たので・・・いじめの調査ではありません」なのである。

しかし・・・手塚を相手にあやねの机に残された「怨」の文字を示すのだった。

「先生・・・あなたはいじめがあったことを知っていましたね」

・・・つづくである。工作員シュウ(小野健斗)も工作員十二月田猛臣(前田健)の出番もないままにこの圧巻の展開・・・怨み屋・・・流石だ。

来週は死ぬより苦しい地獄の扉が確実に開くのである。

関連するキッドのブログ『怨み屋本舗 超闇の正義スペシャル・マインドコントロールの罠

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『官僚たちの夏』(TBSテレビ)

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2009年7月10日 (金)

俺と彼女の生きる極道(草彅剛)夏の夜の花火と桜吹雪ですかい(黒木メイサ)

(音楽)「仁義なき戦いのテーマ」

平成を風靡した邪丹会系須磨組は構成員がそれぞれに覇を競うまでになっていた。常勝将軍を謳われた獅子の拓哉はこれでもかと縄張りを広げ、兄貴分の巨人の中居は嫁獲りで黒星をつけたが本業の裏ビジネスは無風である。中国ものや薔薇ビジネスにまで手を広げたふとっちょ香取は警察内部にまで侵食していた。かってブスにまで手を出したダンディー稲垣は血の気が多く警察沙汰も珍しくはなかったのだが、酒の失敗で見せてはいけないものをみせてしまった堀越賞の草彅はついに闇介護の世界に足を踏み入れたのだった・・・。

・・・なんのこっちゃ。

まあ・・・素人が闇社会に手を出すのは危険なのだが、闇社会が表に出てくるのも困ったものである。

「仁侠」とは「二人で挟み撃ちにして敵を倒す」という意味である。古来、中国では刺客として仁侠の人を頼った。仁侠の人は恩義のある人の求めに応じ、どんな強敵(皇帝)にも刃を向ける。その心が美徳とされたのである。物騒な話だが本当です。この依頼者(親分)と実行者(子分)の関係が侠に任せるという任侠の基本なのだ。

素人はヤクザが介護などと聞くと「極道の跡取り娘が高校教師に」という「ごくせん」のようなファンタジーを思い描くのだが・・・実際にヤクザの経営する介護施設は・・・これ以上は書きません。

弱者を食い物にするのは裏社会の鉄則だが、たとえばホームレスをスカウトしてきて生活保護を受けさせ、住居を提供するという名目でピンハネをするなどというビジネスはいたるところで展開しているのである。

認知症となり家族からも捨てられた人間を保護する代わりに飼い殺しにして何が悪いという考え方がそこにはあります。そんな・・・危険な部分にまっこうから手をつっこみはじめたこのドラマ・・・正気かっ。

で、『ダンディ・ダディ?~恋愛小説家・伊崎龍之介・第1回』(タイトル長いわっテレビ朝日090709PM9~)脚本・永田優子、演出・池添博を見た。・・・こっちかよっ。・・・ま、軽くね。「パパとムスメの7日間」(2007年)でガッキーのパパを演じてヒットを放った館ひろしが今度は南沢奈央(幼女時代・宮武祭)のパパを演じる。まるで日曜劇場のようなテイストである。何故、日曜劇場でやらないのだ。それはともかくとして館の演じるのは自由恋愛の素晴らしさを高々と謳いあげる小説家にも関らず、妻を亡くして以来男手ひとつで育てあげた娘のこととなると非常に器の小さい男なのである。

娘と彼氏が観覧車に乗っていると知っただけで遊園地に乗り込み、彼氏を引きずり出すほどの器の小ささである。

しかも勘違いであることが判明すると娘の同級生に責任転嫁するほどの小さい男なのだ。

そして・・・そのために破局した娘の親友カップルへのフォロー一切なしである。

困ったもんですな。年頃の娘を持った父親なんていうものは。作りつけの家具のように粗大ゴミにも出せない。始末におえないとはこのことです。・・・落語家かっ。

まあ・・・小説家父娘と言えばコミック「Papa told me」(榛野なな恵)です。妄想的に言えば脚本家はこれを読んで娘を小学生→高校生に置換したというか、時計の針を進めた気配濃厚です。まあ、パクリとしては基本的な「手」の一つです。「三丁目の夕陽の少年たちが大人になったら20世紀少年」のようなものです。ちなみにドラマ版「Papa told me」(2003年)のパパは風間トオルでした。

まあ、キッドは脇役カップルのその後が気になって、自分(主役)たちの親子関係が修復できればいいという脚本展開に最後まで馴染めませんでした。

ちなみにコバちゃんこと小早川悠樹(石黒英雄)はご存知エリートヤンキー三郎ですから・・・いつもらしてしまうのか・・・妄想が止らなかったのです。仲間由紀恵に似た占い師はいつ登場するのか・・・とか。

視聴率は*9.3%でスタート。夜光の階段の平均10.6%(初回12.5%最終回12.1%)を下回る。夫人死亡に不審な点がなかったからか。

関連するキッドのブログ『エリートヤンキー三郎

               『栞と紙魚子の怪奇事件簿

                『パパとムスメの7日間

で、『任侠ヘルパー・第1回』(フジテレビ090709PM10~)脚本・古家和尚、演出・西谷弘を見た。「ガリレオ」の脚本・演出コンビなのであるが、主人公に限って言えば「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」という草彅剛の僕道三部作が連想されるものになっている。どこか人の道を運悪く外れてしまったものが・・・ひとつの出来事をきっかけに「人道」に回帰していくという物語である。

ただし、「僕道」ではそのために周囲の人間が綿密に設定されており、そこに澱みはなかった。

しかし、今回は組織暴力団の幹部候補生が介護ビジネスに参入するために研修を受けるという非常にリアルな設定のために・・・やや大味になっている予感がある。

たとえば・・・広域暴力団隼会・池袋地区貸元・四方木連合・組長(代表)・四方木りこ(黒木メイサ)はシビアな肩書きとは裏腹に甘口設定である。

主人公の隼会・六本木地区貸元・翼工業・組長(社長)・翼彦一(草彅)の裏のシノギ(ビジネス)がオレオレ詐欺の組織的経営であるという汚れ方をしているのに・・・いかにも黒服着て蓮っ葉な口をきいたらヤクザだろう的な匂いが立ち上る。

池袋だから少女売春を組織的に運用して、外国人売春婦をタコ部屋に押し込み、トリハダたつようなこわい女をホテルに派遣しているような女ながらに酷薄・・・ぐらいのイメージでもいいと思うのだが・・・結局、主人公の危なっかしい行動にヤキモキするお嬢様のような行動になっているのである。

ある意味、ボケエロ老人にお尻触られるサービスのために登場しているようなのだ。

しかも、狂気のような主人公を羽交い絞めにして拘束できる実力がありながら、認知症の老女(池内淳子)は取り逃がしたりします。

この脚本家は設定的にキッチリ詰めるタイプなので・・・まあ・・・そこはドラマ的面白さのためにご都合主義を導入したということかもしれませんが・・・そういう穴もしっかり埋めると文句なしの大傑作になりそうなのに・・・と思うのでございます。

まあ・・・しかし・・・お仕着せの制服を脱いで、タンクトップになり、後姿で黒の見せパン、制服で石を包んで即席凶器とそれなりに黒木メイサの魅力はサービス・サービスなのですごく文句があるわけではありません。

さて・・・主人公・翼は親の味を知らないで育ったらしいヤクザ。妄想の中では仁王のように精悍な顔を見せるのだが日常のシノギは「強きに上納金を納めるために弱きからしぼりとるだけしぼる稼業」である。

隼会の会長はそんな翼にとって親のようなものであるはずだが、その描写はない。

会長の死を契機に後継者と目される隼会若頭の鷹山(松平健)から「これからのヤクザのシノギは老人介護ビジネス」と説諭されて「新・若頭候補生」たちは老人介護施設「タイヨウ」(オーナー・大杉漣)に身分を隠して派遣される。山田優の弟・親太郎とか山本裕典とか、ベテランのような新人ヘルパー・仲里依紗が働く大衆的な施設である。

そこで翼は知り合った認知症の老女に息子扱いされ・・・金をせびりとるのであるが・・・いつしか情にからめとられていくという話である。

どこにもない憧れの任侠世界に絶望しつつ、介護の世界にはそれなりにあるべき姿を求める翼。

そこに老人介護ビジネスの成功者・ハートフルバード社の代表取締役・羽鳥(夏川結衣)とその子供店長でいじめられっ子「いじめられとうはなかったのじゃ」涼太(加藤清史郎)が現れる。ついでに秘書(中別府葵)です。禁煙社会代表の羽鳥は喫煙だけは許さないのだった。飲酒は許すタイプだな。

そして・・・ヤクザで老女から金を搾り取っている翼を理想主義者と勘違いして・・・「現実は甘くないの」と説教するのだった。

翼の中で何かが揺れている。それは「家族の味」を知らぬものの「家族」への憎悪と憧憬である。

翼は老女の中に「おっかさん」を見出す古典的なヤクザなのであった。その証拠に最後は若い頃、オードリー・ベップバーン(春日ではない)にそっくりだった老女のために選別として300万円を借金までして包むのである。

「一度してみたかったんだ・・・親孝行」なのである。まあ・・・ちょっとお茶の間向け言い訳の要素もあります。

この辺りの展開の速度が「僕道」シリーズの皮をかぶった「ガリレオ」ということです。

ま・・・エンターティメントなので・・・大傑作でなくてもいいよね。毎回、黒木メイサに「死ねバ~カ」とかのセリフがあれば一部愛好家昇天だもんね。

ちなみにヤクザの組織にもいろいろあるが・・・ここでは店の主人・番頭・手代・丁稚のような序列になっています。会長(死亡)・若頭(マツケン)・貸元(ツヨポン)・構成員(向井理)という感じです。

夜の公園で花火で桜吹雪を見る。まあ・・・時事ネタですね。草彅剛35才の誕生日です。

老女が本当に認知症なのかどうか不明の人は認知症の恐ろしさを知らない幸福な人間だということです。認知症には辻褄は合わないのです。本当にわけがわからないんだってば。

視聴率は17.5%でスタート。「BOSS」の平均視聴率17.0%(初回18.1%最終回20.7%)を上回る。推移によっては平均越えも可能である。要するに極道社会に対するお茶の間の認識のズレの克服が勝負だな。闇介護についての一般の認識は薄いからな。

データついでにイケメンヘルパー向井理の軌跡。「のだめカンタービレ」(2006年秋ドラマ)→「バンビ~ノ」(2007春ドラマ)→「暴れん坊ママ」(秋)→「ハチミツとクローバー」(2008年冬ドラマ)→「おせん」(春)→「正義の味方」(夏)→「スクラップティーチャー」(秋)→「メイちゃんの執事」(2009年冬ドラマ)→「アタシんちの男子」(春)→「ふたつのスピカ」(梅雨)→ココである。「暴れん坊ママ」から秋冬春夏秋冬春夏と2年間連続民放連続ドラマにレギュラー出演中である。貴重なイケメンヘルパーなのだな。

関連するキッドのブログ『僕の歩く道

土曜日に見る予定のテレビ『MR.BRAIN』(TBSテレビ)『魔女裁判』(フジテレビ)『真マジンガーZ』(テレビ東京)『リミット・刑事の現場2』(NHK総合)

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2009年7月 9日 (木)

病弱児を相手に無神経にも程があるよ(須賀健太)コホコホ(神木隆之介)クスクス(高良光莉)

16才を代表する子役スター・神木と14才を代表する子役スター須賀にはさまれてメガネ娘を演じるのは2008年ホリプロタレントスカウトキャラバン・グランプリの高良光莉(13)である。

「歌のおにいさん」のマカロンキッズのみちるからココである。

院内学級ものと言えば「電池が切れるまで」(2004)があるわけだが、長期入院を余儀なくされた子供たちのうち・・・和田(須賀)は急性骨髄性白血病・・・田中(高良)は慢性肝炎で・・・電池が切れる可能性は高い。

石原(大泉洋)、太川(小林聡美)、七瀬(香椎由宇)のトライアングルでそこそこコミカルに見せているが・・・泣かす気満々である。

さて、関係ないが深夜アニメの「涼宮ハルヒの憂鬱」はとんでも展開に入っている。キッドはコレを「チバテレビ」で視聴しているのだが・・・「第12話」~「第14話」までのサブタイトルがずっと「エンドレスエイト」なのである。ストーリーはタイムスリップ・ループもの(例「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」の無限学園祭前夜)なのであるが・・・その手法がある意味とんでもない。「第12話」はハルヒのワガママな夏の思い出作りのための8/17~8/31までの夏休み生活を淡々と描くものだった。「第13話」はほぼ同じ形でそれがループしていることに気がつくという内容である。展開はほぼ同じなので使いまわしの極みなのである。そして「第14話」はいよいよ解決篇かと思うとさらにループなのである。・・・こ、これはココでしかできない手法だな・・・。すでにループが始まって15499回目なのである。こうなると次こそは解決篇・・・いやこれはもはやオチで来週はまったく違う話が始まるのか・・・それともさらにループを・・・おタク以外・・・誰がコレに付き合うというのだ・・・。

まあ・・・くりかえてもいいと思うエンドレス・サマーの思い出を持っている人は幸せなのである。

で、『赤鼻のセンセイ・第1回』(日本テレビ)脚本・土田英生、演出・佐久間紀佳を見た。さて水曜日はダンスの日だが「新・9係」もゲスト(多岐川裕美)で豪華だったり、「となりの芝生」も大倉孝二が嫌な感じの夫を爆笑で演じていたり甲乙つけがたくパートナーが定まらない。それに対していかにもな子役・病気・赤鼻のパッチ・アダムス展開の水10である。

しかもパッチ・アダムス(お笑い好きの医師)に対して石原参太郎(お笑いくずれの教師)である。この的外れ感がそそります。

脚本家は「斉藤さん」で面白いのか面白くないのか微妙なテイストでついに勝利(お茶の間の心=視聴率)をつかんだ実績があり・・・二匹目の泥鰌がいそうな気配。

そして・・・何よりも高良光莉が萌えさせてくれる逸材なのかどうかチェックする必要があります。・・・そこかっ。

だから・・・水曜日は「赤鼻のセンセイ」に一本化すればいいと思うよ。

と・・・いつもの天井がキッドに囁きかけてくるのです。

石原はお笑い好きのダメ人間。人を笑わせるのが三度の飯より好きだがはっきりいって笑いのセンスはゼロである。失業中の石原が教員免許を持っていることに眼をつけた謎の人物は愛情ホルモン・オキトシトンを愛する脳科学好きの桜山(上川隆也)が院長を務める総合病院の院内学級の教師としてスカウトする。

石原は軽薄に人生を生きることが何より大切と考える真面目なタイプの人間だった。

そのために「空気をよめない」「後先考えない」「人の心が分らない」ダメ人間になっていたのだ。

そんな石原が院内学級の中学生担任になったことを危惧する小学生担任のシルクちゃんこと絹(小林聡美)・・・そして融通のきかない美人を演じさせたら日本一の香椎演じる小児科医・七瀬である。

案の定、無神経な言葉で難治性喘息で苦しむ八重樫(神木)を喘息の発作に追い込み・・・生命の危険を感じさせる事態に・・・。

それでも反省の色を見せない石原に絹が説諭です。

「弱」と言うことの意味が分りますか。あなたのたいして面白くもなかった中学生時代の記憶さえ・・・あの子たちには高嶺の花なんです。あなたのようにバレーボールの特訓もバンド活動も初恋告白失恋も・・・あの子たちには白い壁の向こうの夢に過ぎない。弱肉強食で言えばあの子たちは食べられちゃうお肉なんです。闘病、闘病、闘病です。この院内学級制度ではあの子たちのことを何て呼ぶか知っていますか?・・・病弱児なんですよ。

これはぐっときた。

自分の弱さを認めるのも辛いが他人の弱さを認めるのも辛いものだから。

石原は生れて初めて泣きそうになりました。

しかし・・・そんなことで軽薄が治るもんですか。軽薄も立派な病気ですから。

やがて・・・石原はなんとか八重樫の気分を軽くしようと試行錯誤。

ついに夏の花火作戦を実行して・・・またもや八重樫を瀕死状態に。

けれど・・・そのドタバタ騒ぎの渦中で・・・八重樫はついに知ったのです。軽薄に生きることも案外楽しいのかもしれない・・・と。

軽薄は伝染しやすいので良い子の皆さんは注意が必要です。

しかし・・・子供の命を二度も危険にさらした石原は柄にもなく反省。

退場を決意するのですが・・・絹が呼び止めます。「まだ初回じゃないか」

そこでたちまち軽薄を取り戻した石原。シルクちゃん贔屓の花火師(半海一晃)の協力を得て夏の夜空に予算度外視の打ち上げ花火(一部資料映像))を・・・。

まあ・・・こうして・・・大物子役二人に大物アイドル候補という少数精鋭の生徒に軽薄教師という院内学級ドラマの始まりです。

はたして・・・最後まで生き残る患者は誰か・・・そして石原は一回くらいは笑いをとれるのか・・・。

尾美としのり、光石研、平岩紙、入山法子と次々に繰り出されるおなじみのメンバーに・・・つい最後まで見てしまう予感がいっぱいです。

関連するキッドのブログ『斉藤さん

金曜日に見る予定のテレビ『怨み屋本舗REBOOT』(テレビ東京)『コールセンターの恋人』『福田沙紀のメイド刑事』(テレビ朝日)

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2009年7月 8日 (水)

世界で一番美しいうなじを捜して(中山優馬)ヴァンパイア(加藤ローサ)システム(桜庭ななみ)

プライムタイムに吸血鬼登場って・・・初じゃないのか。

おそろしいことだな。まあ、アニメなら「怪物くん」のドラキュラがいるけどな。特撮ものなら吸血怪獣や怪人ゴロゴロしているし。・・・あ、水谷豊がいたか。さすがだな。

シェリダンの「カーミラ」、ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」以来、一世紀以上の時の流れを越えて吸血鬼マニアがついにここまでである。

日本・・・大丈夫か。

・・・初回視聴率、*8.5%・・・杞憂だったみたいだ。

で、『恋して悪魔~ヴァンパイア☆ボーイ~・第1回』(フジテレビ090707PM10~)脚本・小川智子、演出・村上正典を見た。さて、番外地ドラマ8の「バッテリー」で男として最高のタマを投げていた中山優馬がこの枠の史上最年少主演である。「バッテリー」で弟役だった森本慎太郎も付属品のように下宿先の少年役で登場である。

ドラマ8といえば現在「ふたつのスピカ」主演中の桜庭ななみがヒロインの恋敵役で登場。

そしてヒロインは女帝・加藤ローサである。

黒宮ルカ(中山)高校2年生。夏川真琴(加藤)担任教師。高木香織(桜庭)高校2年生という設定である。

しかも、ルカは真琴の16才で溺死した恋人のそっくりさんという設定である。

つまり、高校生と女性教師の禁断の恋物語なのである。そういう意味では展開は常識を越えたメロドラマ展開で転校したルカの下宿先である中華料理店に真琴が押しかけて紹興酒飲んで餃子食って「初恋の人にそっくりなんですーっ」なのである。

ついでに回想シーンではなんちゃって女子高校生(24)を披露である。

まあ、恋人型アンドロイドの物語がOKなら吸血鬼ラブロマンスもOKなのだな。

さて、気になるのがヴァンパイア・システムである。

まあ、最近では大河ドラマでもなんとなく戦国時代をやっているので、基本がファンタジーである吸血鬼ものがなんとなくヴァンパイアでも構わないのだが・・・不確実なものこそ、はっきり設定してもらわないとなんでもありになってしまう。そうすると・・・面白さも曖昧になってしまう気がするのである。

たとえば萩尾望都の「ポーの一族」ではその設定が巧妙で実にロマンチックだった。

まずは「高貴な血」である。もっとも有名な吸血鬼であるドラキュラは伯爵だった。つまり貴族なのである。由緒正しい吸血鬼・・・このアンビバレンツな存在感こそがヴァンパイアの魅力なのである。

続いて「永遠の命」である。不死こそがヴァンパイアと人間の最大の違いだ。キリスト教世界では神は人間に「死」を与えたのであり、それを受け取らないヴァンパイアは神への反逆者・・・すなわち悪魔の眷属ということになる。

だから「呪われた一族」なのである。

「ポーの一族」は「高貴な血」「永遠の命」「呪われた一族」のミックス加減が抜群である。

彼らは繁殖する。その方法は人間からの選抜である。「永遠の生を分かち合うに足る美と知を備えたもの」だけが「高貴な血」を与えられ・・・「呪われた一族」の一員になることができるのだ。そこには与えられるものと与えるものとの「愛」が不可欠なのである。

さらに「ポーの一族」では吸血ではなく「エナジー」という考え方を導入している。

家畜としての人間から「一族」が吸うのは生気であり、「一族」は「血」を与えるのである。

ここに「魔が人を誘う」アイロニーが隠されているのである。なぜなら「一族」は元をただせば「人」だからである。

だから「一族」には「滅び」も用意されている。寿命は永遠だが「事故(アクシデント)」に遭遇すれば・・・「一族」は滅びるのである。「永遠」を生きるものにとって「パートナーの滅び」は「人」の喪失感を上回るという空気が醸成されるのです。

さあ・・・そういう意味で・・・明らかになんとなく度の強いこのドラマ。

きっちりと秘密が用意されているのかどうか・・・心配です。

ルカを導く先輩ヴァンパイア・カイト(近藤真彦)は人間を下等動物と見なしているのですが・・・その年齢さえも定かではない。なにしろ、ヴァンパイアの中には1000才のものもいるわけです。

また見た目年齢の問題もあります。「精霊」としてのヴァンパイアは実際には姿形はなく見るものの目に見せているだけというタイプがあります。その結果が「鏡にうつらない」という特徴になるのです。

また「高貴なる血を受け継いだ年齢で止る」というタイプがあります。カイトがそのタイプなら44才でヴァンパイアになり、見た目は44才だが、実は444才かもしれないのです。

ここで今回のドラマのありがちなフリから考えれば真琴の死んだ恋人がルカである可能性は充分あるわけです。

溺れた真琴の恋人に「愛」を感じた444才のカイトが「高貴な血」を与え・・・ヴァンパイアの心の故郷ルーマニアに隠した可能性は高いのです。そして十年の月日が流れ・・・真琴は成人したが・・・恋人はあの日のまま・・・そしてルカとなって現れたというのがオーソドックスな流れでしょう。

まあ・・・そういうシステムだったとしてです。

「ドラキュラ」以来・・・映画、小説、コミックでヴァンパイア・システムは練りに練り上げられている。その上澄みをなんとなく吸血鬼ものはかすめとるのですが・・・しっかりしないとなんだかわからないものになりがち。

ヴァンパィアは人を魔に落さなければ愛を表現できない悲しい生き物。

その辺りをきっちりとおさえて・・・闇の世界にルカと真琴が旅立つ最終回だとよろしいのですがね。まあ・・・悪魔としては魔王に祈るばかりでございます。

今のところ、日光もニンニクも十字架もただのシンボルでございますからーっ。

浅いかな・・・二人が飛び込んだ夜の海のような浅さかな。

はたして・・・「処女の生き血」設定はどうかな・・・あれば桜庭ななみの逆転勝利もあるかもね。

まあ・・・単に怪物ランドからやってきた異属と人類との異種交流なのかも・・・それは視聴率とれないぞ~。

関連するキッドのブログ『バッテリー

               『女帝

木曜日に見る予定のテレビ『桜庭ななみのふたつのスピカ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『科捜研の女スペシャル』『南沢奈央のダンディ・ダディ?』(テレビ朝日)『黒木メイサの任侠ヘルパー』(フジテレビ)『東京少女桜庭ななみ』(TBSテレビ)・・・さて・・・メイサが当りを引きますように。

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2009年7月 7日 (火)

道なき道を16馬力の国産車が進む時泥濘で圧すは人力(吹石一恵)

戦後の日本は小鹿の如く奔るのだった。音楽・佐橋俊彦(「ちりとてちん」「鹿男あをによし」など)である。

なかなかにそそるドラマなのだが、とりあえず初回は「ぼくの妹」方式でレビューである。

月9が「山P」である以上、「婚カツ!」のようには扱えないので最後のレビューになる可能性大である。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「コールセンターの恋人」*9.3%(来週は「釣りバカ日誌2」「ハリー・ポッターと賢者の石」「県庁の星」VS「南極アイス」容赦ないな)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」12.7%(綾波レイ14才の乳首が表現の自由の砦なのか)、「メイド刑事」↘*8.2%(時代劇色強すぎ特撮色強めで頼む)、「MR.BRAIN」↘18.3%(ここで平均20.0%である・・・来週が20%以上かどうかで決まる分りやすさ)、「富士山頂」12.8%(なにもかもがなつかしい・・・)、「スピード」14.5%(なんどめだ)、「ビニールシート」↗*6.4%(だから吹石を現場に出せと・・・最終回か)、「官僚たちの夏」14.5%(「ぼくの妹」から倍増ならず)、「天地人」↘20.1%(そろそろ主役が何かしないとな・・・)・・・以上。

で、『官僚たちの夏・第1回』(TBSテレビ090705PM9~)原作・城山三郎、脚本・橋本裕志、演出・平野俊一を見た。「そうか、もう君はいないのか」(1月)12%、「落日燃ゆ」(3月)11.1%に続いて今年三本目の城山三郎原作ドラマである。なんでだ?・・・まあ、それはともかくとしてキムタクのいない「華麗なる一族」みたいな感じなのであった。時代的には五年ほど遡るのである。より・・・敗戦後の匂いは強い。

昭和30年(1955年)敗戦から10年である。2001年に経済産業省となった通商産業省を舞台にしたほぼ男たちの物語である。紅一点は通産省初の女性キャリアとなった坂本春生をモデルとした山本真(吹石)である。ニックネームは「お人形さん」である。まあ・・・半世紀以上も前の出来事ですからーっ。

その他は道子(床嶋佳子)の夫で貴子(村川絵梨)の父の風越(佐藤浩市)、ニヤニヤの庭野(堺雅人)、ハゲハゲの鮎川(高橋克実)が保護貿易主義、2時間ドラマの帝王(船越英一郎)と特命係長(高橋克典)が自由貿易主義で対立。仲をとりもつ上司(西村雅彦)、後輩(杉本哲太)、そして後の池田総理大臣がモデルの政治家・池内(北大路欣也)である。

・・・男臭すぎるわ。

そして、国内自動車産業育成のモデルとして登場するアケボノ自動車社長(蟹江敬三)で後継者(加藤虎ノ介)である。もう汗まみれな感じです。

とにかく・・・この男たちのおかげをもちまして・・・日本は今あるこういう姿になったということです。

とりあえず・・・何もかも失った状態から日本が北朝鮮にも韓国にもならずに日本になったことはよかった・・・という他はないのですな。

いや・・・もっといい道もあったという人もいるでしょうが・・・はたしてその道が「奇跡の復興」に通じていたかどうかは謎です。

過去を振り返って語るのは簡単ですからねえ。

今や、日本はまたもや、大中国の復活におびえて戦々恐々な日々を過ごしているわけですが、それもまた追われる立場、奪われる立場という「豊かさ」のシンボルでございますから。

とにかく・・・いろいろご不満もございますでしょうが・・・それを成し遂げた男たちの物語・・・もちろん、全員エリートです。もちろん、いくたの名もなき人々の血と汗の結晶をしぼりとった男たちの物語でもあるわけです。ここが賛否両論分かれるところでしょう。

しかし・・・その男たちの栄光は・・・「報われるためにやっているわけではない」・・・つまり、報国なのであり・・・どこか悲壮な哀愁が漂うのでございます。

アケボノ自動車は架空の会社ですが・・・作っている車はスバル360のようなものなので・・・つまり・・・富士重工業(スバル)がモデルです。スバルの前身は中島飛行機。戦争中は一式戦闘機「隼」とか零式艦上戦闘機(ライセンス生産)とか夜間戦闘機「月光」とか艦上攻撃機「天山」とか特殊攻撃機「橘花」(試作)とか、陸上攻撃機「富嶽」(計画)とかを作っていた軍用機メーカー。

その技術の粋を集めて軽自動車を作ったのですから・・・ある程度成功しないと嘘だろうなのでございます。

大日本帝国の敗因は様々に列挙できるのですが、その核心の一つにモータリゼーションの後進国だったというものがあります。

つまり、国民の大多数が車なんて触ったこともない状況で・・・突然、戦闘機のパイロットや戦車のドライバーになれるかっということなのです。

そして・・・その戦闘機の部品は女子中高校生が生産という悲惨。勝てるかっ・・・でございます。

だから・・・臥薪嘗胆としての国産車普及作戦です。「まだ戦争は終ってない」と主人公が語るのはそういう意味です。

今なら、国民の大半がいつでも戦闘機や戦車の運転手に転用できる時代。ついにその時は来たのです。ただし・・・国民の大半は戦意皆無です。通産省の男たちも平和の恐ろしさに対する理解が不十分だったということです。

関連するキッドのブログ『男たちの大和 YAMATO

水曜日に見る予定のテレビ『新・警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『赤鼻のセンセイ』(日本テレビ)

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2009年7月 6日 (月)

宵闇の大阪は二人連れ天地人(妻夫木聡)もっと大きくするがよいのじゃ(深田恭子)

カルピスの元の忍びからビール姫に選手交代なのである。ある意味パーツの担当かっ。

まあ・・・二人とも持ってる武器が同系統だからな。キッドはフニャフニャ系とキンキン系で異種に分類しますが。

さて、時代考証があったようななかったような深キョン茶々姫のためのエビソード作成である。これは創作としてはいいと思います。

ただ少し妄想豆知識を。大国も小国も古くからある名前で、元は地方行政官の官職名です。大国造や小国造は開発した国の規模を示していて、ある程度大きな国土を有すれば大国造が、小規模なら小国造が天皇家から命じられたという話。そして、それを世襲したものなどが大国や小国を姓としたわけです。

しかし、与七が婿に入った小国家は清和源氏源頼光系の源頼行が越後小国の庄で小国を名乗ったわけで地名によるものと思われます。まあ、越後国の土豪としては名家だったということです。ちなみに景勝は中央集権化の一貫として腹心の樋口一族の与七に名跡を継がせ、しかも先祖伝来の名を改姓させたわけでそれは上杉家の高圧的な政治姿勢の表れと見ることができます。そういう意味で小国家の家来衆との軋轢こそあったかもしれませんが・・・婿として苦労することなどはありえません。

また・・・このドラマでは朝廷から下される官位について褒美的色合いを重視したおバカぶりをするわけですが、乱世が収まるにつれ、ないがしろにされていた権威が復活するのは世の常。中央との和解は平和への道程であり義を重んじる兼続はありがたくお受けしたと思われます。歴史音痴の脚本家なので言ってることが支離滅裂なのは一笑にふしてください。

ちなみに最初の上洛(1586年)で景勝は従四位下左近衛権少将に、兼続は従五位下山城守に叙位任官されていて、与七こと大国実頼は聚楽第建造祝いの上洛(1587年)で従五位下但馬守に叙位任官されたのである。景勝主従の再度の上洛(1588年)では景勝は従三位参議に昇叙し、兼続は秀吉から豊臣姓を賜るのである。ドラマではこの辺の史実を無視してとんでも展開をくりひろげているわけなのだな。

まあ・・・景勝主従がとっくに秀吉に飼われた犬となっていることはあくまでシカトなのである。ちなみにすでに京・大阪は首都として機能し始めていて、大国実頼が京都における越後大使館の役割を担うことは自明の理である。そのことが大国の豊臣政権との結びつきを強固にし関ヶ原の戦いの後に徳川家と実質的な手打ちをした上杉家家老の兼続との緊張関係を作ることになるのである。

それにしてもいくら上杉家家老のドラマだとしても家康上洛と新発田制圧の間にある九州征伐をすっとばすって思い切ってます。上杉家の関東管領への野望と密接な関係にある話なんですけどね。

で、『天地人・第27回』(NHK総合090705PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・野田雄介を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はぞんざいなサルとタヌキが漢字に添えられておちょくりにも風情がございます。あらすじが六行の出血大サービスでございます。兄弟仲良く殴り合うのエピソードがあってもいいのですが公衆の面前ではないだろうと考えます。密かに殴り合う奥ゆかしさがありません。景勝としては処分しなければならなくなり、喧嘩両成敗なら両家ともお家断絶ものですがな・・・。兼続は実はおタクで本の虫。朝鮮の戦では書庫から書籍を強奪してきたほどですからね。秀吉も相当な読書家だったので兼続の異例の出世はおタクの友情関係だったと思われます。これに加えて実頼は秀長に似た社交家だったと考えられます。まあ・・・それはともかく・・・深キョンの茶々・・・かわいすぎる・・・。歴代茶々でも最高級茶々ではないかと思われ・・・(; ̄∀ ̄)ゞ ・・・ともかく関東の要の今後については北条幻庵の秘密もご参照ください。

Tenchijin158701 で、天正15年(1587年)秋である。停滞していたかと思うと猛スピードで通過である。この車輌は「秀吉の九州征伐」「秀吉の命による新発田征伐」には停車しないのでご注意ください・・・なのか。天正14年の暮れから天正15年の春にかけて秀吉の日本統一は九州征伐に向けられる。家康との上杉・徳川との手打ちがなった秀吉は後顧の憂いなく大動員をかけ、初戦では善戦した島津勢を物量作戦で撃退し・・・夏までには島津家の臣従化に成功するのである。こうして新たに封土となった九州で、秀吉はさっそく唐入りの準備段階に入る。一方、京・大阪の都市化はさらに進行し、聚楽第を落成。秋には新発田重家に降伏勧告を発し、重家が下らぬと分ると直ちに上杉景勝に命じて新発田家を滅亡させたのである。与七こと泉太郎は陽忍としての名・大国実頼として・・・越後統一の戦勝と聚楽第落成の祝いの使者として対新発田戦の血まみれの甲冑を脱ぎ・・・上洛したのだった。

京にも大阪にも上杉屋敷が構築されている。京の屋敷を支配するのは兄嫁の姉である直江の姫・お悠だった。ご存知の通り、くのいちである。京の上杉屋敷には樋口家のくのいちも数人出入りしている。何れも子沢山の父・兼豊の種で与七の腹違いの妹だった。

屋敷の奥の間でお悠は与七の挨拶を受ける。中庭からは秋の風がそよいでいる。空には満月がかかっていた。

「戦はいかがであった・・・」

「新発田様は見事なお最後でございました・・・」

「そうか・・・謙信公以来の侍大将も・・・数えるほどになったの・・・」

謙信の愛妾でもあったお悠は往時を忍ぶ目になる。謙信死後・・・内乱の続いた越後はようやくひとつの節目を迎えたのである。

「それにしても時の流れとは面白きもの・・・かっては敵の中の敵の家来であったものが・・・今や・・・主とはの・・・」

「・・・」お悠とともに越後内乱をくぐりぬけてきた与七にはお悠の気持ちが充分に分ったが返す言葉もなかった。泉流忍者の宗家として忍び戦には自信のある与七も陽忍としての務めは未知の領域である。不安があった。

「ふふふ・・・」与七の不安を見抜いたようにお悠は老いを見せ始めた顔に笑いを作る。「案ずるでない。京都のことはこのお悠が・・・大阪のことは汝の兄・樋口与一が万事図るゆえにの・・・ただし・・・京には真田屋敷に初音殿がおられるが・・・真田の立場はちと微妙になったゆえ・・・昔のように気安くは参らぬので用心することじゃ・・・」

与七も真田忍軍の噂は聞いている。初音を中心に新たに組織された真田忍び衆は越後忍び、徳川忍び、関東忍びと敵対しつつ独自の忍び衆をこの京阪の地にも築いているらしい。

「そして大阪には殿下(秀吉)の忍びがあって・・・軒猿衆にはとても手が出せぬ暗部が作られておる。特に最近は不審な動きがあって成り行きを窺っておるところだ。殿下の配下に不審死が続いておる・・・まあ・・・忍び同志の戦いでよもや泉太郎殿(与七)が遅れをとるとは思わんがな・・・」

やがて・・・京都の料理の膳が運ばれ・・・与七は京風の作法についてお悠に教授を受けた。

大阪では忍者同志の暗闘が行われている。標的となっているのは大阪の蒲生屋敷を守る甲賀忍者だった。

大阪城下町の楼閣・翡翠楼の店主・清海は坊主頭をなでながら丼酒を煽っている。そこに音もなく忍び出たのは真田の少年忍者・穴山小助だった。小助は清海を見るとなぜかからかいの言葉をかけたくなるのだった。

「また宵の口からそんなに酔っ払って・・・一応・・・お坊さんでしょう・・・」

清海は破戒坊主らしく濁った目で小助を睨む。「ふん・・・これはな小僧・・・般若湯というものよ・・・どうじゃ・・・小僧・・・今宵はわしがかわいがってやろうぞ・・・お前の尻をちょいと貸してみよ・・・」

「そんなことより・・・初音様に伝言だよ・・・蒲生の件・・・判明したと伝えてよ・・・」

「聞こう・・・」奥の間が開き・・・姿を見せたのは女郎姿の初音だった。小助は平伏して報告を始める。清海は無言で酒を飲んでいる。

小助は配下の真田忍びとともに蒲生屋敷を張っていた。蒲生家から要請があったためである。そして甲賀忍びとともに張った結界にかかったのは殿下の忍びである飛騨の忍びだった。飛騨の黒影である。

さっそく・・・忍び同志のつなぎがあり・・・飛騨忍者の頭領・赤影が事態を把握した。

「恐ろしい使い手でした・・・」

飛騨の黒影は甲賀忍者を襲撃したところを甲賀・真田・飛騨の連携による包囲陣に囲われた。そこから黒影は修羅の如き働きで忍びたちと戦ったのである。

黒影の秘術は影縫いであった。黒影の手裏剣で影を縫われたものは身動きができなくなり、止めを刺されてしまうのである。

しかし、穴山小助は鉄砲忍びの陣でついに黒影をしとめたのである。

「どうやら・・・黒影は何者かに暗示の術をかけられていたらしく・・・最後に正気をとりもどすと・・・金色の目・・・邪眼じゃ・・・と言い残してこときれました・・・」

初音は小さく・・・頷いた。

「影縫いもまた・・・暗示の術と聞く。その使い手に暗示をかけるとはおそろしき使い手だの・・・忍び噂によれば朝日姫の輿入れの際、襲撃したくぐり衆のうち逃げ延びたものがあったそうだ・・・その追っ手の一人が黒影じゃ・・・黒影はそれ以来・・・あやつり人形となっていたのじゃ・・・くぐつの陣内でも出来ぬ業じゃの・・・」

初音はかって戦った風魔衆の暗示の名手を思い出しつつつぶやく。

「おそらく・・・薩摩にあるという邪眼の術。薩摩と手打ちになったとは言え・・・その使い手が健在かと思うと・・・恐ろしい気がするの・・・しかし・・・その者とは手あわせをしてみたいものだ・・・」

初音は無敵の忍びとして久しく感じなかった忍びとしての闘争心が心の内にあるのを知った。

「ふ・・・」初音はそのことがおかしくもあり・・・そして物悲しくもあった。

「諸行無常じゃ・・・」と一言叫んだのは清海だった。しかし、清海はすでに白河夜船を漕いでいる。

「であるが・・・」と初音は微笑んで小助に告げる。「次の戦は関東であろう・・・」

大阪城天守閣・・・秀吉は一人、信長の残した日本国絵図を眺めていた。秀吉の目はすでに関東から東北へと移っている。秀吉は天下一統まで残り四年と読んでいた。

その背後の暗がりには茶々が潜んでいる。信長の妹の娘である茶々は・・・もちろん・・・くのいちだった。闇に光る眼は悪戯っぽい色を湛えている。

関連するキッドのブログ『第26話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『恋して悪魔・ヴァンパイア☆ボーイ』(フジテレビ)・・・ここにも桜庭ななみかっ・・・。

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2009年7月 5日 (日)

ミスター・ブレイン嘲笑のシナプシス(木村拓哉)微笑みをどうしてくれるんですかっ(綾瀬はるか)

本筋から外れるが「お笑い」についての考察があったので妄想しておきたい。

「微笑みの誕生」である。脳科学者九十九(木村)の語る仮説はあくまで仮説であって科学的に証明されたことではない。威嚇のために歯をむき出したことから攻撃の停止による表情の変化が「微笑」であるというのは想像の範囲内と言って良いだろう。

次に「心からの微笑み」と「作られた微笑み」の差異については「感情」から生じるものと「意思」から生じるものでは顔面筋肉の制御に差が出るという話である。これは一種の演技論で訓練によって「完璧な作り笑い」をつくるのと「内面に笑顔をもたらす気持ちを作って自然に笑う」という方法論の問題である。最終的には「作られた笑い」が観察者にどのような印象をもたらすかということになるので鏡で自己採点することになる。そのためには「演技者」は「客観的な自然な笑い」というものの「イメージ」を持っている必要がある。演技者は常に人の表情を観察し記憶に止める必要がある。しかし、人をジロジロ見るのは失礼になる場合があるため、研究素材として演劇、ドラマ、映画などで「他人の演技」が研究対象となることがある。その場合に何が自然な笑いで何が不自然な笑いかを判別することはほとんど無意味化していく。

「笑い」そのものの原点は多くの研究者が「勝利の笑い」について考察している。サルもまた戦いに勝利をすれば笑うのである。当然、そこには優越的なニュアンスが含まれる。敗北を積み重ねるものが笑顔を疑うのはそのためである。笑顔には邪悪の匂いがあると感じるからだ。

劇中で犯行を重ねる男(上川隆也)に嘲笑されて九十九が激怒するのは基本的な対応と言える。

研究者たちがもう一つの「笑い」の原点と考えるのは授乳後の乳児の笑みである。食欲が満たされることによって生じる弛緩の表情もまた「微笑み」の原点なのである。

「乳児の微笑」と「勝利の笑顔」が複雑にからみあって「社交的な笑い」が誕生する。困ったときの「はにかみ」や社交辞令としての「笑み」さらには周囲が笑うから笑う「つられ笑い」・・・もちろん・・・「お笑い」はそんなに簡単に語れるものではないが、基本的にはこんなところで要点としてはいいだろう。

で、『MR.BRAIN・第7回』(TBSテレビ090704PM0756~)脚本・蒔田光治・森下佳子、恩出・山室大輔を見た。前回、意地悪をするけれど本当は優しい人だと由里(綾瀬はるか)が気付き、本格的に「脳科学」を勉強しようと決意をした瞬間、九十九が研究のために渡米するかもしれないという科学警察研究所瀬田所長と九十九の密談を立ち聞きして「どうしてくれるんですか」とくってかかる由里である。

それに対して九十九は由里の意図を知ってか知らずか・・・笑顔についての怪しい仮説を説く。結局、笑顔と渋面の間を彷徨う綾瀬はるかの変顔ショーである。まあ、必殺のウサギの口は出なかったが・・・結局、変な顔でもかわいさキープが女優なのである。

そんな綾瀬を照準におさめる男・北里(上川)が登場する。

今回、警察関係者の過去の悪事がからんでいるらしいのだが、そのために事件は複雑になっている。

まずは被害者は三人である。第一の被害者は北里に狙撃されたらしい警察庁副長官(大林丈史)・・・昏睡状態となる。

第二の被害者は元・警視庁刑事部長の尾崎衆議院議員(浜田晃)で誘拐されてしまう。

第三の被害者は元・検事の菊池衆議院議員(清水紘治)で爆破事件に巻き込まれる。

これに第四の被害者として謎の男・相沢(光石研)が加わるが実は狂言誘拐で実行犯の北里とは共謀していたらしい。しかし・・・捨て駒だったようで北里は脱出した相沢を見捨てて走り去る。こうなると「血染めの×」の血液は相沢のものである可能性もある。

さて・・・第1回に登場した組織暴力団との癒着で汚職を疑われる武井刑事(市川海老蔵)がずっと思わせぶりに再登場である。九十九はその時から犯罪者への内通者として武井を疑い・・・内通者と聞いただけで直行である。都内に刑事が何人いると思っているんだなのだが・・・ドラマですから。ちなみにキッドはどんなにあわてていてもエレベーターのスイッチは一度しか押しません。

とにかく・・・九十九は武井に赤い飴玉をもらい「いやな予感」を覚えるのである。

一方、故意か偶然か・・・武井が街角に放置した青い飴玉を北里は拾い食いである。良い子のみんなは真似しちゃダメだよ。

相変わらずドラマの中での立ち位置がもう一つ掴みきれないままに九十九に「愉快犯としての脳」で犯人の行動を予測することを命ずる佐々法科学部長(大地真央)だった。

そして・・・後手後手に回りつつ・・・なんとか・・・犯人の行動パターンを見出そうとする九十九。そして犯人は「誘導することが得意な人」という結論に達するのである。

しかし・・・時すでに遅く・・・「気をつけていってらっしゃい」「はい」と危険な旗を立てて出発した丹原(香川照之)、林田(水嶋ヒロ)はまんまと爆弾の罠にはまっていた。予告編に丹原の無事は確認できたがキッドの見る限り林田消息不明である。ここまであまりにもコミカルに新米刑事を演じてきただけに殺されてもおかしくないポジションである。ちなみに「トリック」ではシリーズごとに配役が変わるポジションなのである。まあ・・・一人くらい殉職した方が最終回が盛り上がると考えるかどうかだな。

まあ・・・どう考えても死んでいる経過だが・・・逃げ足の速さから生きている可能性もあります。加速したかもしれないしな。どちらにしろ・・・基本的に九十九の夢の中の話だとキッドは考えています。

さて・・・シナプシスである。最近はシナプスでいいらしいがシナプシスの方がなんかかっこいいと思う。シナプスとは神経細胞のシグナル伝達部位である。たとえていえば、情報を伝達する窓口である。神経細胞はシナプスを通じて情報を入力しそして出力する。

脳とは脳細胞で構成され、機能局在のための変異があるが基本的には神経細胞の集積体であると考えることもできる。

脳で生じる心を考えるにあたり・・・その本質は何かを考えるとき・・・キッドにはそれはシナプスではないかと思われるのである。

ではシナプスとは何かと言えばそれは「伝えるもの」であると言うことができる。

神経細胞のシナプスの一つ一つが伝えて伝えて伝えまくる。それが「心」の原点なのだな。

光があれば光を伝え、音があれば音を伝え、熱があれば熱を、痛みがあれば痛みを、臭ければ臭いと美味しければ美味しいと伝えて伝えて伝えまくるそれがシナプスなのだ。

その結果、走光性のものは光に向かって走り、誘蛾灯に誘われて飛んで火にいる夏の虫なのである。

だから・・・伝えていることの意味などはあまりないのだとキッドは時々考える。役者は演技を通じて何かを伝えようとする。親は子に人生を伝えようとする。人は人に愛を伝えようとする。教えたがりは何かを教えようとする。そしてキッドもまたブログを書いているのである。なぜか・・・それはシナプシスの基本が伝えることだからである。

脳を構成する神経細胞の本質が常に「伝えたがっている」のであるから人は誰もが何かを伝えたくて伝えたくてたまらない状態になるのである。

たとえ・・・それが伝える価値も意味もないことだとしても・・・たとえそれが人を不快にさせる嘲笑だったとしても。

人には「伝えたい呪い」がかかっているのです。

当然、伝えられないともどかしい。伝わらないと歯がゆい。

だから・・・九十九は叫ぶ。「連絡をとってくれ・・・伝えたいことがあるんだ」・・・助手はあわてて連絡をとる。伝えたい気持ちは共感の基本なのだから。しかし・・・それが伝わるかどうかは来週のお楽しみだとお伝えしておきます。

関連するキッドのブログ『第6話のレビュー

Hcinhawaii0568 ごっこガーデン。唇ふさぎ放題の科警研セット。アンナついにあんぱんち会長に続いて現場に突入したのぴょ~ん。ごっこガーデンでダーロイドと遊ぶのとはまた別の神秘の体験なのだぴょんぴょんぴょ~ん。奇跡の生命体との遭遇にアンナは大人の階段を一歩昇った気持ちになりましたぴょん。もう自分がアイドルであることを忘れてしまいそう~~~。ああ~・・・もう来週で九十九ぴょんともお別れです・・・泣かないで笑顔の練習に励むのぴょんくういや~、とにかく、林田殉職だけはなにがなんでも阻止しますーっ。そんなことになったら殴りこんでやるーっお気楽おっさんばかり多くてあらすじも面倒なんだよね。でも面白はるかはサービスサービス~みのむしおっとーっ、メイド刑事やらちっとも意味不明のエバやらをレビューしてたら遅刻したのるるるまこ最終回は爆弾で赤と青ですか~まこはアメ玉を所望でしゅ~エリいよいよ・・・MR.BRAINも来週最終回!・・・さあ、じいや、ブザービート会場の準備をするのでスーあんぱんちおっと~夏本番ライブの季節なのよね~、じいや記事早めで珍しく遅刻者多数(爆)シャブリそういう時こそ仮記事で追いつくのでありました~。しかもシャブリの部屋でも出ています~。はるかちゃん抱擁~なので来週は必見であります~ikasama4尾崎議員の息子(鈴木一真)実に怪しい香りを醸し出していましたな~。実は黒幕だったりして。それにしても現場に巨大なメッセージを書いている犯人はドキドキしないものなのでしょうか。最後は両津も登場か?・・・そんなことして・・・まさか映画につづくではないでしょうな~。まあ・・・アンナちゃんはそれでいいとして

月曜日に見る予定のテレビ『ハンチョウ~神南署安積班』(TBSテレビ)

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2009年7月 4日 (土)

南極アイスって南極2号を知ってるのか知らないのか微妙なネーミングですよね(ミムラ)

もうすぐ50才になろうとしているプロデューサーと脚本家である。

知らないはずはないのである。もちろん南極アイス(名取裕子)が「テレビ・ショッピングの売り子の女王」で「南極でもアイスを売れるほどの売り上手」だからというネーミングなので理にかなっている。だから下品な妄想をする受け手の根性が腐っているのである。

なにしろ・・・ちょっと似ているタイプだと思うのである。

最後にギャフンとなって口を丸くあけたりされたら・・・妄想で爆死しそう。

で、『コールセンターの恋人・第1回』(テレビ朝日090703PM9~)原案・山口雅俊、脚本・中園ミホ、演出・片山修を見た。脚本家の流れで云うと「ハケンの品格」(2007)→「OLにっぽん」(2008)ときてコレなので、企業雇用者ものシリーズになっている。「やまとなでしこ」だってそうだと言われればそうなのだが、仕事と恋愛のバランスがかなり違っているのだった。「ハケンの品格」では非正規雇用者の問題を、「OLにっぽん」では人材の国際化問題をとりあげ、前者は大成功。後者は大失敗しているのである。

このあたりはお茶の間とスタッフの間の国際感覚のズレも考慮しなければならないだろう。

まあ、とにかく、前二作が日本テレビなのに今回はテレビ朝日である。しかも現代劇になると視聴率的にはドロドロの金9・・・。かなり冒険が許されているのかもしれない。

アタリをとった「ハケンの品格」の三番手だった小泉孝太郎の主役起用。今回見る限りキャラクターそのままである。

さて大失敗だった「OLにっぽん」の主人公は観月ありさだが・・・観月ありさの最新のヒット作は「斉藤さん」でその時にヒロインとしていい味を出したのがミムラである。

今度はミムラを「仕事のできる謎の女」としてヒロイン化する気なのである。

舞台は携帯県外の千葉県勝浦市周辺の陸の孤島。発想がかなりチベットなのである。そこには「テレフォン・ショッピング」のコールセンターがあって受注もするが苦情も受けるのだった。

企業の人事にまで嘴を突っ込むことができる南極アイス(名取裕子)の陰口を聞き咎められ本社からコールセンターへ左遷された男が都倉(小泉)である。

そして・・・そこには苦情処理のエキスパート・青山響子(ミムラ)が水筒をぶら下げて待機していたのだった。ついでにおしゃれ小鉢のように宇野(安田顕)もついてきます。

おそらく・・・定番の商品→南極誇大広告→青山苦情処理というパターンの中で都倉が人間的に成長し・・・そして恋にも落ちるのだろう。

最後にヒロインが流離の旅に出るのもお馴染みの設定だ。

今回は「高枝切りバサミ」の登場である。

庭も園もない都会のマンションに住むものには永遠の憧れ。高枝切りバサミである。

ゲスト(小倉久寛)は職を失い、日照権も回復できず、喉がかわき、他人の庭の桃を伐るのである。・・・なんじゃ・・・こりゃ・・・のオチですが・・・それはいつものことですからーっ。

まあ・・・国際競争という美名の下に繰り広げられる仁義なき経済戦争を描いて失敗した前作にくらべて地方格差と通販生活ぐらいの要件なので今回はそこそこまとまる模様。

関連するキッドのブログ『斉藤さん

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『官僚たちの夏』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2009年7月 3日 (金)

犯罪を犯罪で贖うことは出来ません(沢口靖子)VS宇宙から地球を見てディスカバリー(桜庭ななみ)

久しぶりに女優まっこう対決である。

まあ・・・横綱VS新幕内対決なので・・・勝負になっていないのだが・・・。

「ふたつのスピカ」桜庭*3.1%

「科捜研の女」沢口15.9%

まあ・・・ドラマ8という番外地だから・・・シリーズものだから・・・とはいえ・・・五倍ってすごいよね。

ランチに換算すると500円のコンビニ弁当と2500円のフレンチ懐石弁当みたいな・・・どういう比較だよ。

で、『科捜研の女2時間スペシャル・第1回』(テレビ朝日090702PM8~)脚本・櫻井武晴、演出・辻野正人を見た。それにしても沢口靖子・・・いつまで美しいんだっ。血が騒ぐぜ。スペシャルだから殺人鬼はダブルである。

いきなり・・・深夜の殺人事件発生・・・犯人はいかにも猟奇的な男(篠井英介)である。

凶器はいかにもな軍用ナイフ。

そして殺された男(金井良信)は探偵で元刑事。

そして適度な流血。おなじみの下足痕(げそこん)。

法医学研究員の榊マリコ(沢口)が「犯人は被害者と向き合って背中から心臓を一突き」と言えば解剖担当の法医学教授・風丘(若村真由美)も「犯人は被害者と向き合って背中から心臓を一突き」とリフレイン。

美しい研究者たちが犯人の行動を的確に再現なのである。

もう・・・このたたみかけでも・・・類似商品は老舗の味に舌を巻くのだった。

そして・・・2時間ドラマタイプのスペシャル篇は・・・猟奇的に始まって人情沙汰に持ち込むのだった。

事件の経過。北陸の田舎の断崖に女子中学生(後の京野ことみである)を呼び出した担任教師は抵抗されて石で撲られ死亡。現場を逃げ出した中学生とすれちがった高校生(後の坂上忍である)は死体の第一発見者となり逮捕され冤罪を引き受けて少年刑務所にて服役。

そして時は流れた。中学生は菌類学者に、高校生は出版社社長となっていた。

一方、関西圏を騒がす連続女性刺殺事件が発生。しかし、犯人は発見されず突然犯行が途絶え・・・二年の月日が流れていく。

菌類学者の研究施設に留学していた猟奇的な男が帰ってきたのと、菌類学者と出版社社長が再会したのが重なったのは運命の悪戯だったのである。

猟奇的な男が殺人犯である動かぬ証拠(記念日ナイフ・コレクション)を発見した菌類学者は・・・横領の罪で窮地に陥った・・・自分の身代わりに罪を償った男に報いるために・・・猟奇的な男を使って邪魔者を消す悪魔の計画を実行する。

①二人を誘導し猟奇的な男に探偵を刺殺させる(冒頭の事件) ②その現場を出版社社長を糾弾する部下が目撃したと偽装・・・猟奇的な男に刺殺させる。

しかし・・・「なぜ・・・男ばかり刺殺するハメに・・・」と猟奇的な男が嘆かずに出版社関係者を連続して殺し始めたために菌類学者は舌打ちをする。そこで猟奇的な男の毒殺をはかる。

そこへ・・・科捜研から菌類学者に残留物の鑑定依頼が舞い込むのである。

背中合わせの犯人と探偵は「手」の一つだが・・・ここでは三つ巴の「犯人」と「探偵」と「黒幕」である。まあ・・・京野ことみがキャスティングされた以上そうなるしかないのが運命というものです。

さらに新たな糾弾者が出現して・・・菌類学者はついに自分で刺殺。

さすがにいろいろな方面に協力を要請した佐久間刑事部長(田中健)とマリコの父(小野武彦)のおかげで真相にたどりつく土門刑事(内藤剛志)とマリコだった。

追い詰められた菌類学者死のジャンプである。

京都の空の下。「なんで彼女はあんなことを・・・」と疑問に思うマリコに(そんなの中学生が高校生に恋をしたからに決まってるじゃないか)とは答えずに「人生をやり直そうとしたんじゃないのか・・・」と意味不明な言葉でお茶を濁す土門だった。

それに対して「犯罪で失敗した人生を犯罪でやりなそうとするなんて無理に決まってるじゃない」と最後のセリフを決めるマリコだった。まあ・・・聞き方によっては「一度罪を犯したらやりなおしなんてできない」と聞こえるのだが・・・それが職業に忠実なマリコの信念だからーっ。・・・なのである。

で、『ふたつのスピカ』(NHK総合090702PM8~)原作・柳沼行、脚本・松居大悟、演出・塚原あゆ子を見た。ドラマの中で重要な要素となっている日本主導の有人宇宙船の墜落事故。「なんで墜落しなければならなかった」と問うセリフがあるのだが・・・そんなもの・・・中華人民帝国の工作員の仕業に決まってるだろうと思うのである。・・・おいっ。

アスミ(桜庭)は自ら危機的状況を作り出し(うっかり頭をぶつけて通信機破壊)、敵対媒体(遠隔操作ロボット)を暴走させ(うっかりスイッチレバーを下げて熱パイプから蒸気噴出させ制御不能に追い込む)、最終的な勝利を演出。宇宙で一番大切なものはやはりラッキーということである。

それともアスミ・・・本当はどす黒いのでは・・・。

まあ・・・1/5・・・こんなもんか。

土曜日に見る予定のテレビ『MR.BRAIN』(TBSテレビ)『魔女裁判』(フジテレビ)『真マジンガーZ』(テレビ東京)

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2009年7月 2日 (木)

夏ドラマはなんちゃって女子高生から始まる(松本若菜)私のこと?(福田沙紀)

メイド刑事・若槻葵(福田)の設定は18才で女子高校生ではなく元・レディースのメイドである。メイドが亭主を「旦那様」と呼ぶか「ご主人様」と呼ぶかは好みの問題だが、亭主が女性だった場合は「奥様」と呼んでは語弊がある場合があり、ここは「ご主人様」で良いだろう。使用人が主人を呼ぶわけだから。

ただし・・・主人の娘に対してはお嬢様、姉妹がいる場合には名前プラスお嬢様、主人の母は「大奥様」、主人の姉妹は名前プラス様、こういうメリハリも大切です。

福田沙紀は堀越高校を卒業、制服を着る時はなんちゃって女子高校生1年生だが、すでに「ゴーストフレンズ」でなんちゃってデビュー済みです。

「メイド刑事」は石野真子・国広富之をゲストに迎え、第1回をスタートしているのだが、「キューティー☆クリーナー」を使った殺陣を始め・・・すべてが中途半端。岩下悠子やハセベバクシンオーなどのクセのある脚本家待ちだな。・・・単に福田の特攻服サービスがものたりなかっただけじゃないのかよ。

「深夜のローカルテレビ」では「涼宮ハルヒの憂鬱」が実に変則的なカタチで新作発表しているのだが、同じ一部世代的カリスマ・アニメの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の公開によって津波に押し流される傾向にある。

同様に・・・金曜日にはテレビ東京に「怨み屋本舗REBOOT」が来るし、タッキー&錦戸という強力なジャニーズが「オルトロスの犬」で襲い掛かるのである。「メイド刑事」絶対絶命だ。

で、『新・警視庁捜査一課9係・第1回』(テレビ朝日090701PM9~)脚本・深沢正樹、演出・吉田啓一郎を見た。・・・・・・・そっちかよ。まあ・・・水曜日はダンスの日だからな。これまで「9係」はSeason1~3までが放送されてきたのだが、今回は「新」を銘打ってきた。登場人物たちは加納係長(渡瀬恒彦)と浅輪刑事(井ノ原快彦)を中心に引き継がれているのだが・・・今回から監察医として早瀬川(原沙知絵)が登場する。それはそれでいいのだが・・・二人も殺人死体が登場したのに・・・鑑識チームが不在なのである。そのため鑑識課の夏樹(加賀美早紀)も登場しない。「夏樹ちゃん、この土調べといて」「夏樹ちゃん、この汚れも採取して」「夏樹ちゃんこっちも」がないのである。フェイドアウトなのですかーっ。「9係」唯一の「萌え」ポイント消失。

村瀬主任(津田寛治)、青柳刑事(吹越満)、矢沢刑事(田口浩正)に紅一点が小宮山刑事(羽田美智子)という布陣である。ヒロインとして加納の娘で浅輪の交際相手・倫子(中越典子)がいるのだが・・・それにしたって萌え処がありません。

その上・・・夏樹ちゃんがいない「9係」なんてレビューの可能性ひたすら減少である。

で・・・今回、ゲストでなんとかしようとした気配があり・・・投入されたのが強力ななんちゃって女子高校生二人組である。一人は意志薄弱のために悪い友人に誘われるままに売春サークルに参加し、覚醒剤に耽溺したあげく自殺した弥生(松本若菜・・・1984年生の25才。「仮面ライダー電王」の美貌の姉・愛里でおなじみである)ともう一人は悪女で恐喝を得意とする後の占い師マリー(伴杏里・・・1984年生の23才。「ULTRASEVEN Ⅹ」のエージェント・エスである)なのである。・・・まあ、無理があります。

しかし・・・些少の無理こそはなんちゃって女子高校生の醍醐味ですから。

今回の事件の背景にあるのは「スーパーフリー事件」(2003年)早稲田大学正規のサークル団体だったこともあるスーパーフリーが起した集団強姦事件であることは言うまでもない。強姦罪に集団強姦の条項が新設される契機となった事件である。

まあ・・・この事件を知ったいい大人たちの感想がドラマでは事件の取調べにあたった刑事たちの口から事件の黒幕である議員秘書(加藤虎ノ介)にあびせかけられるわけです。

草若師匠「男と女は助け合ったり愛し合ったりするものでどちらかがどちらかを一方的に利用するものじゃない・・・そのことを刑務所で勉強して来い」なのだった。まあ、大学では教えてくれないことを刑務所では教えてくれるということなのでしょう。

ちなみに秘書が殺した死体の第一発見者であることを偽証する秘書の婚約者(浅川稚広・・・1978年生の30才。浅川千裕などの芸名でかってのいわゆる一つのお菓子系写真誌のグラビアアイドルだった)・・・幼い顔立ち(いわゆるひとつのロリ顔)はある・・・という見本である。

まあ・・・芸能界は最高のサバイバルワールド・・・愛しい人々の健闘を祈るばかりの今日この頃です。

関連するキッドのブログ『ちりとてちん・ミニミニレビュー

で、『となりの芝生・第1回』(TBSテレビ090701PM9~)脚本・橋田壽賀子、演出・荒井光明を見た。夫・井ノ原と妻・瀬戸朝香の裏表である。春ドラマでは平均視聴率が「臨場」14.5%、「夫婦道」*7.7%とほぼダブルスコアだったこの枠だったのだが・・・初回の対決は「9係」13.5%、「芝生」11.4%とさすがに橋田壽賀子ドラマなのだった。

まあ、NHKの「となりの芝生」(1976年)から33年の時の流れを越えてやってきたこのドラマ。100%橋田壽賀子ドラマなのである。清少納言の「枕草子」から嫁姑は犬猿の仲と・・・実家の小姑の聡子(渋谷飛鳥)が言うほどの永遠不変のテーマなのだから。

とにかく・・・松尾瑠璃(11)のファンは必見だが・・・それ以外の人は別に見なくても困らないと思うよ。

水曜日はダンスの日だが・・・「赤鼻のセンセイ」のパートナーがどちらになるのかは予断を許さない状況なのであります。

夏ドラマ何を見るのか迷っているあなたはコチラへ。

エリお嬢様の夏ドラマメモ

アンナお嬢様の夏ドラマ覚書

まこお嬢様の夏クールドラマチェック

くう様の7月期ドラマ見る予定表

ikasama4様の第3クールのドラマあれこれ

みのむし様の夏ドラマ一覧

金曜日に見る予定のテレビ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(日本テレビ)『怨み屋本舗REBOOT』(テレビ東京)『コールセンターの恋人』『福田沙紀のメイド刑事』(テレビ朝日)

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2009年7月 1日 (水)

マン(男)とウーマン(女)でムウです。(玉木宏)女装しないのか(谷村美月)主役爆死って・・・(佐藤健)

手塚治虫が変態かどうかを訊かれたら変態だと答えると思う。

第一、医者になるのも大変なのにマンガ家にもなってしまうのが変態的だし、日本を代表するマンガ家になってしまうのだから大変態と言っても過言ではない。

それに昆虫が好きとか・・・ウランちゃんが好きとか・・・女装・男装の主人公が好きとか・・・いろいろ変態と言える要素はあると思う。

その中でも「MW」はかなり変態的だから・・・今の軟弱なお茶の間には向かない題材だと思うのだが、案の定、視聴率*9.9%でした。それでもセクスィー部長の「カイドク」*8.5%よりは高かったのだった。

痩せても枯れてもさすがは手塚治虫原作である。

で、『MW-ムウ-第0章~悪魔のゲーム~』(日本テレビ090630PM9~)原作・手塚治虫、脚本・木村春夫、演出・岩本仁志を見た。原作は1976年~1978年に「ビッグコミック」に連載されたコミック。2009年に公開される映画と連動したドラマである。1969年の沖縄米軍基地の化学兵器(サリン)流出事件にヒントを得ていると推される作品である。米軍と日本政府の密約は特に軍事機密の分野においていろいろと作家的想像力を刺激するわけだが、手塚作品の場合はそれが単なるセンセーショナルな話題としての素材にすぎないと考えるべきだと思う。それほどの政治的意図はなくて「受ける」というのが原動力である。まあ・・・あくまでキッドがそう考えるということです。

ちなみに・・・日本には「非核三原則」があり、核兵器を製造もしないし、所有もしないし、搬出搬入もしないという建前があったのだが・・・核戦略による核の抑止という実効的要素から少なくとも「米軍の核兵器の持込」は確実であると予測できる。最近、米国政府ではライシャワー元駐日大使が「密約」の存在を証言している。もちろん・・・日本政府は頑なにこれを否定しているのだが・・・まあ・・・密約とはそういうものだからな。

「それがとんでもないこと」なのか「どうってことないこと」なのかはそれぞれの認識や政治的立場で変わるものだと思う。

原作では・・・「米軍の化学兵器MWによってとある日本の村が全滅・・・政府がその事実をひたすら隠蔽する」という架空の背景の中・・・生き残り復讐のためにモラルを失った主人公・結城(玉木宏)とその友人で恋人の賀来(山田孝之)が男色の匂いをかもし出しながら相克する。

もちろん・・・「殺人」や「殺人兵器」に対してのヒューマニストとしての憎悪と・・・そういうものに憧憬に近い愛情を感じる手塚の内面の相克でもあるわけだ。

ま・・・そういう点がちっともお茶の間向きではないのである。

今回はその前哨戦・・・。隠蔽された事実の確証を掴むために踊らされる哀れな青年・隆志(佐藤健)の物語である。

孤児として施設で育った隆志は施設を出て工場に勤めていたが不況のために職を失う。

そこへ工場の同僚だった桜田(小出恵介)が現れ・・・仕事を紹介する。仕事は胡散臭い「運び屋」だった。やがて・・・隆志の育った施設の運営者が死去し、残された娘・ゆかり(谷村)が相談に訪れる。大金が必要となった隆志の前に桜田のボスである結城が姿を見せる。

やがて結城の指示に従い政治家の表に出せない金を強奪し、隆志は施設の危機を救うことができる。

しかし・・・結城の真の目的はそこにはなかった。

ジャーナリストだった隆志の母は「MW事件」の真相に迫ったことによって政府関係の隠密組織によって隆志の妹ともに抹殺されたのだった。

真相を知った隆志の父(小市慢太郎)は息子の命を守るために息子を施設に捨て自らも身分を偽装して暮らしていたのだった。

犯罪に関ったことをゆかりに責められた隆志が自首を決意した瞬間、結城の残酷な罠がゲーム化される。

ゆかりを時限爆弾とともに幽閉し・・・導火線を青い服の男と赤い服の男につなぐ。

そして・・・どちらか正しい答えである男を殺せばゆかりが救えるというゲームである。

正しい答えとは「隆志の母親を殺した犯人」だった。

結城は「人間には二種類ある。必要な時に人が殺せるタイプとそうでないタイプだ」と告げる。

そして・・・青い服の男は隆志の実の父。そして赤い服の男は組織に金で雇われた隆志の母を殺害した実行犯だった。

もつれあう・・・男たち。しかし・・・隆志には結局誰も殺すことはできない。

そして・・・結城の目的は「殺人事件の背景にMW事件があることを隆志の父に証言させること」だった。

全員を抹殺するためにやってきた桜田。しかし・・・桜田の意図を見抜いた隆志と父親は逆襲に成功する。しかし、桜田も父も赤い服の男も死亡。

ゆかりを救出に来た隆志はゆかりを救うか自分が助かるかの二者択一を迫られる。もちろん・・・隆志にできるのは前者の選択だけである。

刑事(林泰文)の到着は間に合わず・・・隆志は爆死する。

こうして・・・結城は貴重な証言を入手し・・・そして関係者を全員抹殺したのである。

結城はどのように世界を変容させるつもりなのか・・・答えは映画に・・・というスタイルです。

はっきり言っておきますが・・・映画にも大した答えはありません。だってそんな答えがあったら・・・とっくに世界は変容しているわけですからーっ。

それにしても女装しない結城なんて・・・気のぬけた炭酸飲料でしかないよな。

関連するキッドのブログ『銭ゲバ

木曜日に見る予定のテレビ『桜庭ななみのふたつのスピカ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『科捜研の女スペシャル』(テレビ朝日)『東京少女桜庭ななみ』(TBSテレビ)・・・桜庭ななみの日か・・・。

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2009年6月30日 (火)

愛おしき妹(オダギリジョー)麗しき兄(長澤まさみ)

ただいま・・・PM9頃である。ようやく管理人室に入室できました。

◇メンテナンス日時

 2009年06月30日(火)08:00~12:00

◇ご利用いただけなくなるサービス

トラックバック/コメントの受けつけ

だったのだが・・・

本日のココログメンテナンスについて、8:00~12:00を予定しておりましたが、終了時間を13:00まで延長させていただきます。

そして・・・

2009/06/30 13:38~
現在、ココログにおいて、サービスが正常にご利用できない状態が発生しております。現在も復旧に向けて対応継続中です。お客様にはご迷惑をおかけしておりますが、もうしばらくお待ちいただきますようお願いいたします。

である。記事にアクセスすると・・・

ページが見つかりません。

ブラウザで再読み込み(Reload)や再起動していただいても表示されない場合は、 URLが間違っているか、
ココログ開設者がココログを閉じた可能性があります。

腰が抜けるよ。

ようやく・・・PM5くらいに記事閲覧が復旧。

そして3時間・・・メンテナンス終了である。ココログの危機は忘れた頃にやってくるのでした。

読者の皆様、関係者の皆様、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした。

で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「スマイル」↗10.9%(まあ、内容から考えたら平均10.1%は松本潤の底力だな)、「妻よ!実録・松本サリン事件」13.5%(坂本弁護士殺害事件はまだかな?)、「必殺仕事人2009」13.9%(谷村美月熱演!拷問はやさしめ)、「MR.BRAIN」↗18.9%(かなこ事件はシリーズ屈指の出来だが・・・お茶の間に届かずか)、「ビニールシート」↘*5.2%(だからとっととフィールドへ行け)、「魔女裁判」↗*7.9%(比嘉愛未の緊縛サービスでなんとか・・・それ以外に見所なし)、「天地人」↘20.3%(まあ、駿河と遠江の区別もつかないドラマなんだけどな)、「ぼくの妹」↗*7.9%(平均も*7.9%ファンだけが残ったか・・・)・・・ついでに「ハンチョウ」↘10.7%(亀刑事登場だ・・・)、「婚カツ」↗10.5%(平均も10.5%・・・月9としてフタケタは死守か・・・)・・・以上。

で、『ぼくの妹・最終回』(TBSテレビ090628PM9~)脚本・池畑俊策、演出・金子文紀を見た。ココログ障害発生のために前フリ記事をこちらに書きました。興味のある方はご覧ください。さて、結局・・・妹がすごく好きな兄と・・・兄がすごく好きな妹の話である。オダジョーを兄に持つと・・・ブラコンになっちゃうし、長澤まさみが妹ならシスコンになっちゃうのは仕方ないという話だ・・・そんなことをずっとやられてもな・・・である。

盟(オダギリジョー)は行きずりの女(ともさかりえ)となんとなく一夜をともにしたり、その女から借金申し込まれたり、その女が事故死したり、勤務先の理事長の娘(笹本玲奈)に借金申し込んだり、プロポーズさせたり、田舎の病院の看護師(西原亜希)に押しかけられたり、口説かれたりしながら・・・のほほんと結婚できない男である。

颯(長澤)は妻子持ちの弁護士(田中哲司)と不倫交際したり、借金に追われて恐喝屋となった男(千原ジュニア)と同棲したり、ライオン丸Gでマザコンの庭師(波岡一喜)にプロポーズされたりしながら・・・結局、結婚しない女なのである。

颯は「恋愛はコリゴリ・・・」なんて言うのだが・・・結局、大好きなお兄ちゃんと温泉旅行に行くと・・・すっかりご機嫌なのである。

盟は妹の花嫁衣裳を見たりすると・・・激しく動揺するのだが・・・とにかく「心にフタをしまくる」のだった。

前回・・・「子供じみたささいな夢・・・父親のように田舎の開業医になる・・・」にフタができずに理事長の娘・春奈を泣かせて退場させた盟は・・・もう「妹をお嫁さんにする・・・という本当の欲望」についてはフタをしまくるのである。そのためにフタ不足になっているのが本当のところなのである。

まあ・・・世の中の兄たちはオダジョーのようになんとなくかっこいいタイプばかりでないし、世の中の妹たちの多くは長澤のようにかわいくてグラマーなわけでもない。

だから・・・本当にこの兄妹の心の底のいじましさは理解できないかもしれません。

一言で言えば・・・「ずっとおあずけ兄妹」なのである。・・・変態かっ。

だから・・・本当はもっと・・・恋なんて知らない少女時代の颯(鎗田千裕)が小さい体一杯に兄への盲目的な思慕を満たして「お兄ちゃん・・・私は明日の発表会・・・どっちの髪飾りをしたらいいかなー・・・選んでー」と走りよってきて息をハアハア切らしてる。

そんな「萌え」で満たされたドラマでよかったのになー・・・とキッドは遠い目で思います。

そのエピソードが少なすぎて・・・かくれんぼで行方不明とか柿泥棒で書籍を買うとかしかないのだ・・・それを目当てで見ていると九鬼と九鬼の父と九鬼の恋人の事故死だの臨終だの闘病だの・・・どうでもいいことばかりにつきあわされ・・・もう勘弁してよと涙目になるのである。

今回の波岡レベルのゲストで毎回、妹の好きな人がチェンジ、毎回、兄が負傷、毎回、幼い頃の思い出を回想というシチュエーション・コメディーにしてくれればよかったのになぁ・・・と思う今日この頃です。

まあ・・・「婚カツ」を押しのけてレビュー対象になっているのは・・・それなりに魅力的だったからなんですが・・・不完全燃焼ということではこんなに不完全燃焼なドラマもないですからーっ。

妹の素肌にジーンズもなかったしーっ。そこかよっ。

関連するキッドのブログ『第10話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『新・警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『俺たちは天使だ! NO ANGEL NO LUCK(テレビ東京)小野寺昭が出てるから続編だと言われてもな・・・まあ何かいいことあるのかもしれんが。ホーン・ユキとか・・・。ポワトリンとか。ないかもしれんがな・・・。

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2009年6月29日 (月)

あなただけほんまに大切やもん天地人(妻夫木聡)もうこっち来いや(長澤まさみ)

大河ドラマといえば主人公の年齢不詳はいつものことなのだが・・・今回はちょい悪坊や・妻夫木くんが主人公なので・・・いくつになっても甘ったれのイメージが続いています。

直江兼続は永禄3年(1560年)の生まれとされていますので、謙信の富山城攻め(1576年)で16才。御館の乱(1578年)で18才。直江家相続(1581年)で21才。家老就任(1584年)で24才。そして上洛し従五位下山城守となった現在(1586年)で26才である。

この後、豊臣姓を賜り豊臣兼続となるのが1588年で28才。ここで妻夫木聡の実年齢となるわけである。だから、現時点ではまだ若作りをしていることになる。ただし、戦国時代の見た目年齢と現代の見た目年齢をどう考えるかはそれぞれの教養の土台によって異なるだろう。名門・樋口家の一員で上杉家小姓を経て越後宰相になったという経歴を考えればそれほど辛酸をなめていないので若々しくてOKという考え方もあれば・・・越後半国の家老となって五年・・・もう少し貫禄ついていてもいいという考え方もある。

さて・・・ここから・・・小田原征伐(1590年)で30才。朝鮮出兵を経て佐渡金山代官就任(1595年)で35才。会津移封を経て関ヶ原の合戦(1600年)で40才である。もはや中年なのであるが・・・さてどうなるのか。とにかく時代は江戸時代となり、大阪の陣(1614年)で54才。さらに元和5年(1620年)で病死したのが60才である。

出会う女子が一目で恍惚となる兼続くんは・・・60才になってもあの前髪足らして若々しいヘアスタイルを維持しているのだろうか・・・。確認する日がくるのが恐ろしい気もするのです。

去年のドラマ的な篤姫(宮崎あおい)の老い方は見事だったよなぁ。

で、『天地人・第26回』(NHK総合090628PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・一木正恵を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。「愛の詩人」についてのお言葉が「字」の一言。蔑みも拍車がかかってきました。そしてあらすじは三行・・・多めです。千利休の大予言・・・三成が・・・愛の詩人をしたくもない戦争に巻き込んでいく旗の模様です。「私たちの兼続」が積極的に戦なんかしない・・・という一部愛好家の戦略が見え隠れして反吐が出るわっ・・・でございます。早くも興味は再来年の大河「江姫」へ・・・。まあ・・・死を覚悟して兼続を愛する景勝とか・・・相当、気持ちを切り替えないと単なる「やおい」に見えたりしますけれどもーっ。秀吉と家康のタヌキ合戦とかは妙に定番ではっきり言って・・・そこだけ別ドラマですなーっ。レベルで言うと歴史バラエティーの再現ドラマ風にしかじいやには見えませんでしたーっ。今回もお口直しの必要な方は山県昌景の秘密をお楽しみください。

Tenchijin158603 で、天正14年(1585年)の上杉上洛の夏は続く。これに続く徳川上洛をめぐり、秀吉と家康の政治的駆け引きは熾烈を極めていくのである。秀吉は自分に自覚があったかどうかは別として平清盛の血を引いている。秀吉の関白就任とともに大政所と呼ばれることになる秀吉の母は関氏であり、関氏は平氏である。立身出世を強調するとともに徳川政権によって出生をかなり汚された気配のある豊臣氏である。秀吉の父は織田信秀の足軽大将である木下氏であり、大政所が夫の死後、嫁したのは信秀の文化顧問だった竹阿弥なのである。諸国行脚後の秀吉が信長の元で異例の出世を遂げるのは実は異例でもなんでもないという考え方がある。秀吉が同時代の武将たちと伍して並々ならぬ文化的素養を持っていたことは明瞭である。そして・・・大阪に拠点を作ったのは遺伝子のなせる技だと言っても過言ではないだろう。そこは平清盛が海外雄飛の夢を見た福原京の再来なのである。

それに対して・・・源氏である徳川家康が・・・秀吉の死後・・・豊臣家を滅亡に追いやる過程もまた源平合戦の再現となっていくのだ。

家康は東海(太平洋)に面した三国の主(もちろん甲斐と信濃もほぼ手中に治めている)として三河を岡崎城を出発点として、遠江の浜松城を経由し、駿河の駿府城を各国の拠点として考えた。この時点における要は浜松城であるが、最前線としてかって人質として過ごした今川家の居城・駿府城の改築を始めたのが前年である。この時点で家康は同盟中の隣国・北条氏との開戦を考えていたということである。駿府城は四年後に完成し、そして翌年には小田原征伐が始まる。家康の計画性・・・恐るべしである。

足軽大将の子として生まれ茶坊主に育てられた秀吉と君主の子として生まれ人質として育った家康。この二人の天才の駆け引きは余人の想像の範囲外にある。

秀吉は家康を親族として味方につけるため・・・関白の妹を嫁がせるという究極の政略結婚を展開する。家康は結婚には応じるが上洛は拒否。そのために秀吉は母を人質として追加するのである。家康は万策尽きて秀吉に臣従するのだった。

その駆け引きの途中・・・家康に嫁ぐための朝日姫の輿入れ列を狙うものがあった。秀吉・家康の手打ちを一刻でも遅らせたい九州の覇者・島津家の放った忍び集団・くぐり衆である。

秀吉の権力の最前線は大垣城にある。そこから緩衝地帯である尾張を経て三河に入れば家康の王国だった。織田信雄の支配する尾張が輿入れのためのもっとも難所と予想された。

輿入れ行列は秀吉の甥・秀次を名目上の奉行とするが、実際に指揮を司るのは甲賀忍び衆を率いる蒲生氏郷である。

行列の前後左右は秀吉自慢の鉄砲忍びが囲み、その周囲を騎馬武者、槍衆が護衛する。もちろん、さらにその外側には忍びが結界を張っている。

外側の護衛は土地を治める武将が連携して交替するが、中核の護衛陣は大阪・京・近江・尾張・三河・遠江まで朝日姫の輿を守護するのである。尾張・三河の国境からは徳川の侍衆がこれに加わる予定だった。

もちろん・・・家康の直忍びである服部半蔵影丸配下の草たちは尾張でも不測の事態に備えている。

朝日姫婚姻に同意した以上、秀吉、家康両者の面子のかかった警護なのである。

その鉄壁の護衛陣に無謀にも襲い掛かる薩摩・くぐり衆だった。

指揮をとるのはくぐり衆一のくのいち・普賢。

戦船で東海を渡ったくぐり衆は伊勢・長嶋に上陸すると先導する草(潜伏間者)に導かれ、大垣城から南下し、津島城から那古屋城へと東に進路を変えた輿入れ行列を追う。尾張領内は信長の整備で街道が発達し・・・複数のルートがあったが・・・行列の規模が大きいために主要路を選ばずを得ない。行列の行方を探知することは難しいことではなかった。というよりも慶事ということで派手に装われた花嫁行列は街道筋の評判になっていたのである。

普賢は探査のために放った忍びと合流しつつ、任務の成功を確信した。

「これが上方の戦か・・・たわいもない・・・」

側に控える巨体の忍び、不知火は同感の意を示し、笑みを浮かべた。

夏の陽射しが尾張の街道沿いの原野に注がれている。それがまだ中天に達する前に・・・くぐり衆は行列まで一里に迫っていた。

しかし、そこはすでに・・・朝日姫警護陣の内側だったのである。

不穏な気配の集団はすでに伊勢湾から目をつけられていた。そこは秀吉の海賊集・九鬼氏の縄張りであるから当然だった。

その見慣れぬ集団を伊勢の忍び衆が監視し・・・行動は逐一報告されていた。

朝日姫の輿の背後に控える馬上の蒲生氏郷に・・・甲賀忍びの長・伊庭貞時が駆け寄る。

「いかがした・・・」

「薩摩の田舎忍びどもが・・・仕掛けてまいりました・・・」

「なんと・・・それでは本気で朝日姫様を狙っておったのか・・・呆れたものよ」

「すでに忍び戦の始まりし模様・・・ご用心召されよ・・・」

蒲生氏郷は愉快そうに微笑んだ。その時・・・巨大な轟音が西南に生じた。

行列への突入体勢をとりつつあったくぐり衆に最初に襲い掛かったのは伊勢の滝川衆だった。一益に育てられた鉄砲忍びはすでに秀吉によって支配されている。百人ほどの鉄砲衆は集結しはじめたくぐり衆に一斉射撃を行った。

その瞬間、くぐり衆は散った。くぐり衆もまた基本的に鉄砲忍びである。日本に鉄砲が伝わったのが種子島である以上・・・その研鑽がもっとも進んでいるのは彼ら薩摩の忍びであるともいえた。彼らは鉄砲の弾丸ギバチの術を会得している。弾丸ギバチとは鉄砲の発射と射線を読み、鉄砲玉をかわす術である。

しかし、鉄砲忍びにはそのギバチを読んで、狙う交わし狙撃の術を使うものもいる。

二人のくぐつ衆が銃弾の餌食となった。しかし、驚愕はその次の瞬間に訪れた。残された二十人ばかりのくぐり衆が反撃に転ずると滝川鉄砲衆は一瞬で殲滅されてしまったのである。

すでに鉄砲を背負い、駆け出したくぐりのくのいち霧島が叫ぶ。

「見たか・・・薩摩乱れ筒」

くぐり衆は全員が射殺した滝川鉄砲衆の死体を踏み越えていく。

遠めで観戦していた服部半蔵影丸は息を飲んだ。

「一人で五人を・・・しかも一瞬でか・・・」

すでにくぐり衆は護衛の第二陣に殺到していた。

そこを守るのは蒲生配下の甲賀望月衆である。

滝川衆の最後を見たために散会遮蔽の構えで甲賀衆は突撃するくぐり衆に応ずる。しかし・・・甲賀衆の鉄砲はことごとくはずれ、くぐり衆は隠れた敵を確実に射殺していく。

望月衆の頭・山中の吉次は咆哮をあげると抜刀し、くぐり衆に斬り込む。

たちまち、複数の銃弾が吉次を襲うが、跳弾音を残して弾丸はそれていく。

「ふ・・・鉄砲鎧か・・・」くぐり衆のくのいちの一人、屋久島はつぶやくと銃を手槍に持ち返た。そして接近戦でくぐり衆の一人を倒した吉次に襲い掛かる。殺気を感じた吉次は半身を逸らし屋久島の必殺の槍をかわす。しかし、屋久島は攻撃の手を緩めない。槍は引かれては繰り出され、その動きには遅滞がない。まるで射線に身をさらしたように吉次は防戦一方となった。

吉次の息が乱れ、次の一撃をかわせぬと悟った瞬間、急激に殺意が消え、吉次は跳んで身を引く。

矢によって胸を刺し貫かれたくのいち屋久島は一筋の煙を引く。

戦陣の背後から氏郷の家来・吉田重秀が弓を取り爆雷矢を放っているのである。

屋久島は地面に倒れ伏すと爆砕された。

すでに周囲には血と人間の内臓が放つ死の匂いが広がっている。

吉田重秀の爆雷矢はくぐり衆の進撃をついに食い止めた。

と思えた瞬間・・・巨体の忍び・・・桜島と・・・巨体のくのいち・・・不知火が先頭に踊り出る。

吉田重秀は驚異的な速射で爆雷矢を二人の忍びに送り込む。

その時、吉田重秀は目の前が真っ赤に染まるのを見た。

爆雷矢を飲み込んだ巨大な火球がそのまま、吉田重秀を包み込む。

一瞬にして重秀は炭化した。

「見たか・・・」と桜島が叫ぶ。

「秘術・大火魂」と不知火が叫ぶ。

二人はそれぞれに超自然的な火の玉を行列に投げ込みながら・・・輿に走り寄る。

行列は大混乱に陥った。

その時、輿の廉があがった。通常よりかなり大きな輿であったが・・・その内側から現れたのは巨体の桜島や不知火よりもさらに巨大な朝日姫であった。朝日姫はニヤリと笑った。

「うるさいの・・・うまい(午睡)もさせてもらえぬのか」

次の瞬間、巾一尺の巨大な十字手裏剣が宙を舞った。

唸りをあげて滑空した手裏剣は桜島と不知火の首を胴体から切り離すと朝日姫の手元に戻っていく。朝日姫はそれを無造作に受けとめるとのっそりと輿に戻る。

やがて・・・行列は何事もなく進み始める。

呆然とそれを見送ったくぐり衆の普賢は包囲の輪が迫っていることに気がついた。

普賢は朝日姫の襲撃の失敗を悟る。しかし死地を感じた普賢の目は金色に輝きだした。

関連するキッドのブログ『第25話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『谷村美月の悪魔のゲーム』(日本テレビ)『沢村一樹のカイドク』(フジテレビ)

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2009年6月28日 (日)

ミスター・ブレイン秘密を暴く(木村拓哉)青空と暗闇のグリーフ(仲間由紀恵)私の愛した脳(綾瀬はるか)

偽装された多重人格オチである。

もちろん、批判を承知の上で言えば(トータス松本)、解離性同一性障害の精神鑑定を科学的に行うことは不可能なので・・・殺人犯かなこ(仲間)の精神がどういう状態であるのかは本人を含めて人それぞれの想像の範囲に留まるのである。

なにしろ自分が狂っているのかどうかさえも多くの人には判定不能なのである。

中途半端に発展した精神についての科学が法科学に導入され、「責任能力」などという実体のない概念を解釈しようとするにおよんで・・・法が困惑している現状がここにある。

ちなみに解離性同一性障害とはアメリカ精神医学会の定めた「精神障害ま診断と統計の手引き・第四版修正版」(DSM-Ⅳ-TR)による呼称である。世界保健機構の定めた「疾病及び関連保険問題の国際統計分類・第10版」(ICD-10)ではこれを多重人格障害と呼称している。

だからドラマの中で病名を解離性同一性人格障害と呼称している。

つまり・・・ドラマにおいては病気そのものがフィクションなのである。

解離性同一性障害が実在する精神疾患であるかどうかは専門家の間でも意見の相違があり、そんなものはないという言う人もいればあるんだからあるという人もいるというのが実情です。

もちろん人格が同一性であるのが健康であるのかどうかという・・・哲学的な問題も含んでいます。

しつこいようですがキッドは「おタクの恋」の著者であるのでこの問題には重大な関心を持っていることをお断りしておきます。

で、『MR.BRAIN・第6回』(TBSテレビ090627PM0756~)脚本・蒔田光治・森下佳子、演出・福澤克雄を見た。変則的な構成で実に見づらいドラマなのであるが・・・その最終的な真価はDVDあるいはブルーレイ版で問う気満々なのである。できればテレビでも充分面白いカタチにしてもらいたい今日この頃である。

だから・・・前回までのあらすじ・・・元教師の都議会議員(大沢逸美)が射殺される。彼女は15年前に行方不明になった小学生・秋吉かなこ(松岡日菜→仲間)の担任でもあり、かなこ失踪事件解決のための運動員でもあった。そして・・・事件現場からはかなこの指紋とDNAが検出される。さらに暴力団構成員の青山が同じ拳銃で射殺される。島根県雲南市の青山所有の地下室では痛ましいかなこ監禁の痕跡が発見される。しかし・・・かなこの行方は以前不明だった。

天才的な脳科学者は事件の全容を一瞬にして理解するが・・・それを口には出さないのである。

そして・・・これは天才的な犯罪者と天才的な探偵のいつものゲームへと発展するのだった。

日本が法治国家であるために・・・かなこの行為を人として当然と考えながら殺人犯として訴追しなければならない科学警察研究所・研究員・九十九(木村)の苦悩が主題である。

登場人物のほとんどがかなこに同情的であり法的平等の苛酷さを後味として残す仕掛けになっていることはいうまでもない。

いわゆるひとつの心情的には無罪でも実質有罪物語である。

子供向けの顔と大人向けの顔のふたつの顔を持つこのドラマ・・・ついに正体むき出しである。

まず、最初にこのドラマが「二つ」の現実というフィクションで起こった事件を連想させることを記しておく。一つは「女子高生コンクリート詰め殺人事件」(1988)で組織暴力団を連想させる凶悪な少年たちが被害者に想像を越える残虐行為を拉致監禁の上で行った事件である。この事件を想像すると加害者に対する目もくらむような怒りの発作に襲われるのが正常な人間だと考える。もう一つは新潟少女監禁事件(2000)で幼児性愛の前科者が小学生を誘拐しおよそ9年に渡って監禁致傷した事件である。加害者は懲役14年が確定し服役中だが心情的には拷問の上に死刑でも問題ないと考えるのが正常だと思う。

この二つの事件をヒントに創作されたのが秋吉かなこ誘拐監禁事件だろう。前者からは犯人の凶悪さを・・・後者からは事件の輪郭をピックアップしたわけである。新潟県と島根県は位置的に似ているしな・・・どこがじゃ。

そのために秋吉かなこは自力で脱出することができ・・・しかも犯人および・・・事件を発生させた責任があるとかなこが判断した関係者の極私的処刑事件として発展する。

さて、解離性同一性障害とは正常な人間が「意識」を継続して同一のものと感じながら精神活動を営んでいるという前提を基にした疾病である。つまり、「意識」に不連続性が生じているのが障害となるわけである。これを記憶のシテスムから考えれば記憶障害の一種であると考えることもできる。

しかし、患者に対する観察の所感として「乖離した意識が独自の記憶体系を持っている」と推することにより・・・人格の多重という仮説が提出され、その仮説の説明性を合理と考えたものがこれを一つの疾病として報告したわけである。

もちろん・・・人間の意識システムそのものが科学的に解明されたわけではない現代において・・・それは仮説の上に積まれた仮説による一つの障害の説明にすぎないことは言うまでもない。

今回、かなこは別人格がもてないはずの情報をもっていたことを証拠に詐病であることを九十九に指摘され、観念するのであるが、だからといってかなこが解離性同一性障害ではないということにはならない。

あくまで、九十九と対応したかなこが解離性同一性障害を装って復讐を果たした人格であるということである。本当のかなこはひっそりと沈黙を守るしかない失声症の人格なのかもしれないのである。

人間の意識については以前、カオス理論的な偶然の産物説と非線形理論によるニューロン・コンプレックスの階層発生説を両輪として探求が続いているわけだが、いずれにしろ、偶然複数の意識が発生することも、複数のニューロン・コンプレックスが発生することも可能となるわけで・・・多重人格はあってもよろしいということになっている。

基本的に別人格と呼べる場合には記憶の断絶が必要不可欠なのである。一つの記憶に対する解釈の変更では同一性が失われたとは言いかねるからである。

もちろん・・・このドラマにおけるかなこは「解離性同一性人格障害」という架空の病気を疑われていただけなので・・・なんでもありといえばありなのです。

九十九はかなこがそうせざるをえない現実に置かれたことを充分に理解しながら最終的には人間の自由意志を守護する立場となり、かなこの罪を断罪する。

その場に集った人間は犯罪捜査のプロである刑事や・・・高度な知性を持った研究員なので九十九の苦渋を充分に理解している。

だから「本当は狂ってはいないこと」を指摘されたかなこが「どうしても殺さずにはいられなかった気持ち」を告白するとそれを真摯に受け止める。ただ、一番若く・・・暴力に否定的な気持ちに支配された林田だけは「そうしなくてもよかったのに・・・」と言わなくてもいいことを言うのである。

しかし、小学生で誘拐拉致されて以来凶悪な男に凌辱され続け、暗闇の中でアナログテレビを唯一の情報源として育ってきたかなこにどんな「正気」があるのかは誰にも不明なのである。

かなこが「私はおかしいのかしら・・・でもそうだといいと思う・・・だっていっそ狂ってしまいたいと思わなかった日はなかったもの」と答えれば・・・誰もが口の中一杯にゴキブリを頬張った気分になるしかないのである。

もう・・・こうなると子供向けのドラマとはいえないし・・・ある程度の知性がなければ誤解を招くドラマでさえある。

そういう中で・・・由里(綾瀬はるか)は「かなこの気持ちをほんのちょっぴり味わってみる実験」の被験者に前回同様、承諾なきままに選抜され、九十九に殺意に近い気持ちを抱くのである。

しかし、一方で冷静な観察者としての由里は九十九が自信を喪失した行動科学研究者・浪越(井坂俊哉)を優しくフォローする行動を認知する。

かって行動科学をベースにしたプロファイリングを現場で担当していた浪越はまったく想定外の犯人の登場で自信を喪失していたのである。

過剰に消極的になっている浪越に「もはや責任のない立場になったんだから自由にやればいい」と唆し・・・すでに想像のついているかなこの監禁場所に浪越を誘導し・・・由里を実験台にすることで浪越の想像力を刺激し・・・推理に行き詰った浪越のためにテレビをつけてやり・・・「かなこが長い監禁生活のために異常な心理状態になり、なんらかの理由で監禁前の知人に暴力行為に及んでいる可能性」という結論に達せさせる。そしてそれを現場に報告することで手柄を立てさせるのである。

その浪越のための九十九の一連の行動を由里はすべて気がついているという演出になっています。

九十九が誘導した浪越の推理通りにかなこが青山所有のコルトM1911からベレッタM92Fに拳銃を持ち替えて同窓会に乗り込んだとき・・・かなこを確保できたことで・・・浪越は失われた何かを心に取り戻したのです。

由里は理不尽な九十九のいじめに怒りつつ・・・九十九の優しさにふれ・・・「いつも演技ばかりして本当の自分を隠して・・・かなこさんみたいだけど・・・お慕いしたくなっちゃいました・・・」なのであった。

さて・・・グリーフとは「悲哀」という意味である。その言葉は精神科医・エリザベス・K・ロスによって特別な意味を付加されている。それは「死」に直面した人間の心に生じる感情についての洞察によってもたらされる。それについては説明しないが、ここでは「かなこの死ぬよりもつらいようなグリーフ」について考察しておきたい。

水準以上に知能が発達した小学生のかなこは学校の校門に不審者を発見し、危険を洞察する。しかし、水準以上の知能を持たない担任教師やかなこの同級生はかなこと危険の認識を共有しない。その結果、かなこは拉致され・・・義務教育も両親の保護もそしてその両親の死からさえも隔離され「第二の恐ろしい人生」に投棄されるのである。

第一の段階。現実の否認。自分が誘拐され、見知らぬ男に暴行され、性的凌辱を受けているのは夢ではないかと疑う。

第二の段階。現実への憤怒。なぜ、自分がゴキブリの這い回る暗闇の中で血で汚れた下着を脱がされて犯されそして撲られなければならないのか。母親の用意した美味しい食事を食べられないのか。入浴し愛用のシャンプーで洗髪できないのか。なぜ、病気になっても医者に行けないのか。なぜ、こんなに自分だけが苦しまなければならないのか。世界を呪う。

第三の段階。現実との交渉。終ることのない苦痛からの脱出を求め、周囲の環境に適応しようとする。犯されることさえも受け入れ、そうすることによってこの状態からの解放を模索する。

第四の段階。絶望による精神的閉塞。あらゆることの意味が見失われ、うつの状態になり、何もすることができなくなる。

第五の段階。現実の許容。血まみれのベッドに横たわり、凌辱と凌辱の間にテレビを見、自分の排泄物の匂いを嗅ぎながら食事をしてまた排泄することが自分の人生だと受け入れた状態。

誘拐前の記憶がある限り、このサイクルは循環する。しかし、循環が続けばこの苛酷な現実の記憶が蓄積され誘拐前の記憶は遠のいていく。そのかなこの心理を一言で示すのが「悲哀」である。これが15年続くのである。十五回目の夏の青空の下にかなこが立つまで・・・ずっと。

青空の記憶も暗闇の記憶も悲哀の中に統合され・・・かなこの人格を形成していくのはグリーフなのである。

それが・・・想像を絶する人格となったとしても・・・想定の範囲内だ・・・と九十九は考える。しかし・・・失われた時間を戻すことはできない。かなこがもう一度歩き出すためには・・・すべてを受け入れるしかないのだと九十九は祈るように考える。

どうか・・・かなこのグリーフが癒される日が訪れますようにと。そして心を鬼にしてかなこの罪を問うのである。けしてお茶の間向きではないが大傑作。

関連するキッドのブログ『第5話のレビュー

Hcinhawaii0567 ごっこガーデン。彷徨うかなこの心象世界セット。アンナもう・・・地下から顔を出したはるかちゃんはあっぱれなのぴょん。そしてその後でダーリンの優しい部分をさりげなく気がついていく繊細な演技。女優魂ぴょん。そしてそれに負けず劣らずのかわいそうなかわいそうなかなこの仲間さん熱演・・・ダーリンの心の中で揺れる海容よりも深い愛・・・もう・・・アンナは口を手でふさがれたらペロペロなめちゃうことを絶対我慢できないぴょ~んお気楽あんなところで人間って15年も生きられるの・・・青山にはお人形さんを大切にする気持ちはないの・・・ゴキブリ饅頭って・・・まさか・・・ゲロゲロみのむし名探偵の掟を見てから見ると・・・ミステリは全部・・・お約束の世界に見えてくるのるるる・・・それにしてもBOSSとMR.BRAINは後味的には天国と地獄の落差だよね・・・まここわすぎて・・・とても感想かけないのでしゅ~。悲しみ本線出雲2号でしゅ~エリいよいよ夏ですね~・・・夏休み直前・・・お仕事にお勉強・・・みんながんばってほしいのでスー」あんぱんち「林田(水嶋ヒロ)の刑事の勘が炸裂。もう一人キレイなお姉さんがいるはずですとーっ。(爆)・・・同級生(吉田羊)はかなこが姿を見せる前からおびえていた・・・つまり罪悪感があったのね・・・くうふう~・・・スマイルおわって脱力だわ~・・・マイケル死んじゃってちょっとショックだよ~ikasama4複雑すぎて・・・なんだか・・・混乱してしまうドラマですね~。なんと・・・そもそも多重人格のような架空の精神病という設定なのですかーっ・・・素人をだますにも程がありますよね~。なるほど・・・天才少女だったのか・・・難しい漢字も軽々分るし・・・テレビからの情報収集だけで相当な知識を得ていたのですね・・・教育テレビ見てれば大学生以上の教養を得ることもできるか・・・そして・・・それは悲しいかな小学生のような心の中で育まれていた歪があるんですよね。きっと。復讐途中なのに指名手配に驚いたりとか・・・か。狂いたくても狂えない強靭な精神力でロッキーのように体力を作り・・・ひそかに射撃の訓練もして・・・脱出の機会を待ってたのか・・・ゴキブリ食べながら・・・これが本当の壮絶な人生の物語なのですな・・・しかし、お茶の間向きとは金輪際言えませんな~大河ドラマの脚本家と足して2で割るといいのかもですな~

月曜日に見る予定のテレビ『ハンチョウ~神南署安積班』(TBSテレビ)『婚カツ』(フジテレビ)

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2009年6月27日 (土)

死をもって死をつぐなうという虚飾(松本潤)私が愛したスマイル(新垣結衣)

ハッピーエンドである。

とにかく・・・土台がもう・・・設計ミスで手抜き工事の惨状なのでどんな腕のいい左官屋さんが入っても・・・まあ、塗るだけは塗っときます・・・的なことになっても仕方ないと思う。

しかし・・・ギリギリ・・・セリフが辛くなかったことは明瞭だったと思う。

花(新垣)がビト(松本)を目覚めさせる最後の面談の場面での歌うような花の語りかけはビトに己の愚かさを自覚させる説得力があった。

それ以上でもそれ以下でもない・・・というのが本当に残念である。

で、『スマイル・最終回』(TBSテレビ090626PM10~)脚本・篠崎絵里子、演出・石井康晴を見た。世界の姿をどのように認識するか・・・というのが基本的に作家の存在する意味であるとキッドは考えることがある。世界には60億人以上の人間がいて、この瞬間にもその数だけの世界が存在するのである。

一人一人の人間にとってそれぞれのたったひとつの命が織り成す世界こそが全てであるともキッドは考えている。

その世界をどう認めるかのヒントを作家は提示する仕事なのである。

提示する以上・・・人よりも世界について深く考える必要はあるし、そのための情報を蓄積しなければならない。

今回でいえば「法」とは何かという哲学は必要不可欠だろう。当然、そこには「目には目を歯には歯を」という応報の視点が生じる。さらに「法の前の人間平等」という理想も感じる必要があるだろう。そして「立法」という法の変化についても考慮しなければならない。

たとえば・・・ある国では「殺人をしたものは死刑」と定めていたとする。この法に対して賛否両論がある。あるものは「死刑は殺人だから執行した瞬間に国民はすべて死刑になるべきだ」と主張する。あるものは「冤罪というものがなくならない限り法はすべて無意味だ」と主張する。あるものは「白人が黒人を殺した場合には死刑は成立しない」と主張する。あるものは「死刑は当然だが絞首刑という安楽な処刑方法では応報にはならず地面に埋めて叩き殺すべきだ」と主張する。あるものは「殺人だけでなく大金を盗んだものも死刑だ」と主張する。つまり、様々な意見があるのである。

そして大切なのは人間の数だけそれぞれの正しさがあるということである。

一つの物語の中で・・・「ただひとつの正しさ」というものを主張する場合にはそういう様々な反論に対してなんらかの回答を用意する必要がある。

そういう様々な答えを持たず・・・自己を正当化しようとすれば・・・それは単なる愚かものにすぎない。

もちろん・・・時にはそれがテクニックである場合もある。「私は愚か者です・・・でも私が世界の平和を願うのは・・・そんなに愚かなことなのでしょうか」・・・こういう詩人には思わず心を動かされることもあるのが人間だからです。

しかし・・・だからといって・・・ただのリスナーが「あの人がこういってた・・・自分はそれに感動した・・・だからあなたも同じように感動するべきだ」と言っても説得力はありません。ただ一つできることは「もしよかったらあなたにもそれを聞いてほしい」とお願いすることぐらいでしょう。

このドラマがダメだったところは・・・そういう「誰かが語った正論」をそのままぶつけてくる姿勢だったと考えます。

キッドは父の家系は武士、母の家系は貴族につながる日本人ですが・・・南方系の遺伝子が色濃く発現していて・・・フィリピン人に間違われたことがあります。セールスマンに「日本語話せますか?」と問いかけられたこともあるのです。そういう民族性です。日本はアジアと環太平洋の吹き溜まりなわけですから・・・「肌の色」で差別するのとは程遠い土壌です。

もちろん、白人のハーフと黒人のハーフでは明かに差別の度合いが違う時代もありましたが、それは白人が世界において軍事的経済的に圧倒的な優勢を誇っていた時代の名残というものであって人種差別というものとは程遠いのです。

それよりも、言語や習慣の差異による違和感の方がよほど差別的な情緒を形成すると言えるでしょう。

また、自由と平等のどちらをより強く守護するかという思想的な問題もあります。

さらに、木を見て森を見ないタイプと森を見て木を見ないタイプの相克という認識傾向の問題もあるわけです。

東西冷戦時代には大陸側には平等優先の社会主義国があり、太平洋側には自由優先の民主主義国があるという狭間の国家の立場に置かれ・・・自由を主張する人々と平等を主張する人々の間で闘争が繰り広げられたりもしているわけです。

また第二次世界大戦の唯一の敗戦国(先に降伏したドイツとイタリアは当然戦勝国側になります)として国家解体を余儀なくされている国家だと言う立場もあります。

少なくとも、現在、もっとも脅威となされている北朝鮮も・・・戦後の戦勝国の徹底した思想教育で反目の立場に置かれている韓国も・・・元は日本の一部だったわけです。

現在の日本と韓国や北朝鮮にいるハングル民族との軋轢は人種差別などというぞんざいな言葉では整理できない複雑さを持っていると言えます。

そういう認識なくして・・・小学生レベルの知識で「差別」を語るなんて・・・作家としてありえない・・・と思えるこのドラマだったと言えるのです。

そのシンボルが日本に帰化したのにふたたび朝鮮名を名乗る伊藤・ユン・ソンギ弁護士(中井貴一)に結実していると言えます。失われたアイデンティティーの狭間で行ったり来たりなのでございます。

木を見て森を見なければ・・・それが在日ハングル民族というものだという結論にも達し、それはそれでとてつもない誤解をお茶の間にもたらすということです。

森を見て木を見なければ・・・在日ハングル民族にだって、北朝鮮の工作員もいればパチンコの経営者もいるし日本の国民的スターだっているという多様性が窺えるわけです。そういうミソもクソも一緒の差別思想なんて戯言にすぎないのでございます。

一言で言えば浅すぎるのです。

今回・・・急転直下のハッピーエンドを迎えるにあたり、突然、浮上してきた諸悪の根源、林の父親(竜雷太)が実は「いい人」だったというオチはもう・・・流れも辻褄もへったくりもないよねえ・・・という感じでした。

ドラマとして「無実の罪で死刑台に足をかけた瞬間に執行停止処分が発令される」というお約束は我慢できても・・・「息子かわいさで赤の他人を殺人犯として捏造した男・・・しかも息子に対する幼児虐待風味」がそんなに突然改心するのかよ・・・でございますから。

さて・・・法的な諸問題で言えば・・・ビトの第一の殺人は全面無罪を勝ち取ったわけです。しかも警察の組織的な捏造という前代未聞の不祥事つきです。これに対し、ビトはすでに仮釈放となるまで服役しているわけで・・・これに対する補償問題が当然あります。

さらに第ニの殺人に対する量刑は「第一の殺人」の有罪を前提に採決されたものですから・・・ビトの緊急避難度はいやがおうにも高まります。当然、弁護側の正当防衛の主張は風を受けるでしょう。第一に・・・第二の裁判に関っていた人々は「死刑に値しない男を死刑にするところだった・・・あぶねぇぇぇぇぇぇ」という気持ちで良心の呵責に耐えかね・・・ビトの無罪放免運動の原動力になることは疑いようのないところです。

だから・・・ビトは「無罪釈放」・・・司法関係者もマスコミも頭が地面に埋まるほど土下座ぐらいがバランスのとれた決着ということになるでしょう。

なぜ・・・そうならないか・・・といえば・・・作家がそういう風にお膳立てをしてこなかったから・・・という結論に達するわけです。これがキッドがこの作品をあまり高く評価しない理由なのでございます。

だから・・・唯一評価できるのは恋する乙女が・・・初恋を実らせるために失った声さえ取り戻すガラス越しの告白の詩的な表現にあったと言えるでしょう。

これ・・・覚えてる?・・・思い出のブタのハンカチ

昔・・・富士山が見える町に

住んでいたことがあったの

お父さんの事件があって

みんなにいじめられて

・・・あのとき

あなただけが

私に優しかった

声が出るようになったらちゃんと伝えたかった

あの日からずっとずっとずっとずっと

あなたが好きだった     

だから

うれしかった

もう会えないと思ってた

あなたに会うことができて

あなたが全然変わってなくて

私が好きになったときの

優しいあなたのままだったから

ビト「そうか・・・君は・・・ブタ姫だったのか・・・この話は花の愛と伊東弁護士の正義と林の壮絶な生き様の話でありブタ姫の恩返しの物語だったのか・・・今度生まれ変わったら頑張るから~・・・バカなボクを許して・・・君のために生きようとしないボクは本当にバカだったんだと・・・今・・・気がついたんだよぉ・・・主役のことも少しは考えてほしいよねぇ・・・ファンの皆様、つまんない話につきあわせてメンゴです・・・ボクとしては第1回の雨の中の逮捕が最初で最後の見せ場だったんだ・・・と思うのでした~」

まあ・・・処刑台へと続く道で腰が抜けるのもなかなかでしたけど。

まあ・・・とにかく・・・すべては・・・ガッキーかわいいよガッキー・・・なのです。

関連するキッドのブログ『第10話のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『ぼくの妹』(TBSテレビ)

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2009年6月26日 (金)

誰かに憧れて蝶になる私(戸田恵梨香)燃える恋胸にしまって(竹野内豊)主役、私だから(天海祐希)

ついに最後まで・・・ハンサム・ウーマンに恋をして燃える女子を演じきった戸田恵梨香。

一部愛好家、萌え萌えである。

ドラマの方も「楽しくなければテレビじゃない」的モードで軽いスティングをやりきったのだった。まあ、ミエミエのバレバレだと思う人もいるだろうが・・・これがエンターティメントだから。

その成果として最終回視聴率20.7%(平均17.1%)を獲得しているのである。

で、『BOSS・最終回』(フジテレビ099625PM10~)脚本・林宏司、演出・光野道夫を見た。これまで善のキャラクターだった登場人物を絶対に悪に貶めない。それもまた一つのルールである。今回はこれを守り抜き、どこまでルールを破ったフリを装うことができるかが作り手の腕の見せ所なのである。腰の軽い現実主義者が実はテロリストの一員だったというのも一興だが・・・本来そういうドラマではないのである。悪党たちが悪知恵を働かせ、最後の最後まで悪の花を咲かせると見えた瞬間、一発逆転で正義が勝利を修める。ま、早い話がプロレスなのです。ルール無用の悪党に正義のパンチをぶちかますのです。

大山警視総監(津川雅彦)と野立参事官補佐がテロリスト集団「黒い月」に誘拐されたこと

目の前で二人を拉致された犯罪特別対策室・大澤室長(天海)に野立は意味ありげなサインと微笑みを示すのであるが・・・もちろん裏切りではありませんという旗が立ったのである。

そして、たちまち、大澤は野立を完全に裏切り者扱い。「野立さんじゃなく野立」のリフレインがあさどく「裏切りものにあらず」の旗を立てまくる。

黒い月の主犯格・龍平(反町隆史)は「服役中の黒い月幹部の釈放」を要求し、それに対応する犯罪特別対策室は新たなるお目付け役として屋田参事官(相島一之)を迎えるのだが黒の天使(小西真奈美)の事件で・・・心底悪党であることをさらけだした男である。反省して心を入れ替えましたで済む話ではなく・・・彼が・・・最後のオチである旗が翻るのだった。

同時多発テロ・解除不可能な燃料気化爆弾が仕掛けられたこと

ここで、時間調整のために「黒い月が無差別テログループだからものすごい爆弾を仕掛けちゃいました」エピソードが挿入される。ちなみに燃料気化爆弾は熱圧爆弾とも言うべき、爆風による殺傷を目的とした爆弾である。強大な衝撃波を広範囲かつ持続的に発生させ、爆弾の破片ではなく爆圧そのもので破壊対象に甚大な被害を与えることができる。架空の爆弾ではなく実在します。

まあ、無差別殺傷が目的ならとっとと爆発させればいいのだが、エンターティメントなのでそんなことはしません。時限装置の解除のために「教室の女王」VS「金八先生」ふたたびである。爆弾のスペシャリストである死刑になるらしい爆弾魔・野垣(武田鉄矢)再登場。爆弾の解体を爆弾魔に相談するという「手」は「踊る大捜査線」で和久刑事(故・いかりや長介)に贈られた全自動マッサージ器爆弾の贈り主・山部(故・伊藤俊人)に解除方法を聞くというエピソードでも使われている。キッドはその原点はオー・ヘンリーの「よみがえった改心」にあると思う。金庫破りがその腕で金庫に閉じ込められた子供を救う話である。ついでに「踊る大捜査線」では越冬のために罪を犯す犯罪者が多数登場するがオー・ヘンリーには「警官と賛美歌」という同じ趣向の作品があります。

よくできた話というはいつでも使えるのである。

さて、例によって赤線を切断するか青線を切断するかという話。

最近では「ガリレオ」のピンクの線が記憶に新しいが・・・キッドが一番好きなのは深田恭子の「リモート」(2002)の1シーンであることは言うまでもない。爆弾の前に深キョンの可愛さが爆発しています。

今回はかわいい大澤を泣かすためにわざとウソを言った野垣のウソを大澤が見破るというひねりを加えています。もちろん・・・それを読んだ野垣があえてウソを言ったという解釈もできますし、その気があるなら、裏の裏を・・・そして大澤が裏の裏の裏を読むことも可能になり・・・エンドレスです。結局「赤か青か」の問題はギャンブルでしかなく・・・単に運がよかったということになります。それが主人公というものですから。

ここでも・・・「女王」と「金八」に攻め立てられる伝言役の刑事マミリン(戸田)ですが・・・大澤を理想の女として崇めている以上、大澤の囁きは絶対なのでした。

爆弾魔扱いになっている恋人の弟が逃亡すること

大澤の交際相手である池上(丸山智己)の弟(石垣佑磨)が逃亡した・・・ということで第三の犯人候補が浮上するわけですが、キャスティング的にダミーの旗があがるわけです。

人質の交換における基本的などさくさ

日本は時々、人道に基づく超法規的措置をするわけですが・・・これをするかどうかはトップの判断。かってはハイジャック犯の言うことを聞いてテロリストの釈放に応じたりもしたし、テロに屈しないという姿勢なら人質よりも法の遵守を優先する。これもまた好みの問題になってくる。しかし、犯罪者の脅しに警察が屈し続けたら犯罪天国になることは間違いないですけど。とはいえ・・・直接の脅威にさらされたら・・・とにかく法より命だと考える人たちの気分も分らないではないのです。

今回の場合、警視総監の命とテロリストの釈放が交換条件になるわけですが・・・この場合、一般人を人質にとった方が世論を気にする警察という組織も応じやすいのでは・・・とも考えます。警視総監は職務に殉ずるべきだろう。

さて・・・もちろん・・・ドラマの真の黒幕は警察内部の汚職チーム。彼らはテロリストさえも手駒として利用し・・・改革派でもあり、綱紀粛正の旗手である警視総監を暗殺しようとしていたというのがオチです。

そのために刑事マミリンはかっての上司である監察医・奈良橋(吉瀬美智子)に「野立が死んだフリをするための弾着装置」の開発を依頼します。科学捜査研究所の総力を挙げてリアルな血糊が合成されたのである。何やってんだか。

野立は警視総監を射殺したフリをして、大澤は野立を射殺したフリをする。

警視総監は野立と大澤のかっての上司でありそのモットーは「詐欺師を騙す演技力こそが刑事にもっとも必要な能力」なのである。

この信念のトライアングルに足を踏み入れた悪徳警官・屋田はたちまち正体を暴露してしまうのである。

刑事マミリンは「手錠(わっぱ)かけたげる・・・あたしも蝶になりますから!」なのである。

そして・・・離婚弁護士・間宮貴子の名刺を残し、旅立つ大澤。爆乳は格納済みらしい。

別の事件が遠からず起こることをお茶の間に予感させながら・・・退場である。

さて・・・結局、「黒い月」は最後までよくわからない組織でしたが・・・まあ・・・テロルの正体なんてそんなもの・・・。世の中は腐っていて当たり前、人間は不自由で当たり前、そして社会は不公平が当たり前・・・この世界の大前提を受け入れられず・・・暇があると人は誰でもテロリストになることができる。できることをやるかどうかは別として・・・なのです。

実際にやっちゃう人はいくらでもいるわけですしね。

まあ・・・バカは自分をバカだと思わないからバカだということなのです。

関連するキッドのブログ『第10話のレビュー

Hcinhawaii0565 ごっこガーデン。刑事まこりん登場セット。まこ竹しゃまが悪人だったり、警視総監を射殺したり、大澤ねーさんに射殺されたりなんて・・・そんなバナナことは金輪際ありましぇん。竹しゃまは死にましぇぇぇぇぇん。だけどーっ・・・バンバンって撃たれてー・・・血がパッと出ちゃって・・・倒れちゃって・・・目を閉じられちゃって・・・ボギャーンでしゅ~。竹しゃまが竹しゃまがぁぁぁぁぁってドキドキさせやがってぇぇぇぇぇ。警視総監も生きてたし、小野田刑事も生きてた・・・最後は・・・ザコの悪党がポイズンにやられただけでイケメン全員の安全を確保したのでしゅ~・・・ご苦労サマンサターバシャ~(故・山田康雄風)くう結局コメディーでした~。まあ・・・最初からコメディーだったんですけど・・・とにかく~・・・最終回というより・・・第2シーズンかスペシャルか映画の予告編だった・・・ということですね~お気楽血じゃなくて汗って・・・アホらし。名刺入れ貫通してたらどうすんの・・・結局・・・スティングか・・・タラタタンタタンタンターンめでたしめでたしでした・・・トランクのヤマムー汗臭そう・・・みのむし私の野立っちがいい人なのは最初からわかっていましたるるる、だって~そうじゃないと~このメンバーで続編作れないのでございます・・・野立のいないBOSSなんて~・・・小野田さんは死んでたかと思ったけど~ikasama4ヤラれてハメられてでもちょっとダマされてるフリもしてみたりして・・・しかし・・・最後に何故・・・裏金の証拠を野立のポケットに・・・裏金は別の預金口座にうつしたのかあるいはダミー・・・金の亡者なのに・・・まあ・・・続編まで・・・謎は残したままなのかもしれません

Hcinhawaii0566

ごっこガーデン。疑惑の最終回殉職事件現場セット。アンナ刑事アンナぴょん只今参上・・・ってまこぴょん竹しゃま射殺で悲しくなっちゃったぴょん?・・・ミニ・ダーロイドお披露目にきたのに~・・・やんだ~・・・でもね~ホントはアンナぴょんもだまされちゃったのぴょ~ん・・・最後までドッキリカメラのようなドラマだったぴょん・・・Until the next case・・・・Later!」あんぱんち爆乳>巨乳>乳>貧乳>微乳の順でいいのかしら。一周まわって元の位置って・・・男前なら女でも可なのね。とにかく娯楽色たっぷりということでは傑作だったわ~(爆)・・・さあ夏ドラマ突入よシャブリ「おっとー、今回は白い春で涙に溺れて遅刻なのでありましたーっ」mari臨場の最終回を録画し忘れて~ショック~・・・まこちゃま・・・泣かないで・・・ほらほらクッキーですよ~おやおや・・・まこ先輩泣いてますね。今週も遅刻したので先週分をお楽しみくださ~いエリまこちゃん・・・泣いてる場合じゃないの・・・もうすぐブザー・ビートの始まりでスー。BOSSの最後は臭い芝居につぐ臭い芝居でもう爆笑でしたyon! 刑事も犯罪者も人をだましてナンボの商売・・・勉強になりまスー

土曜日に見る予定のテレビ『MR.BRAIN』(TBSテレビ)『イケ麺そば屋探偵』(日本テレビ)『魔女裁判』(フジテレビ)『真マジンガーZ』(テレビ東京)

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2009年6月25日 (木)

オレの愛し方とは違うなあ(内野聖陽)同時性多重人格ですけどなにか?(京野ことみ)

人は何かを強く思うことがある。そこにはもはや存在しない妻をいると思い続けること。

その思いが一線を越えるとそこにはいない妻がいるという心理に到達する。

それは言うならば狂を発した状態とも言えるが・・・本人が幸せならそれでいいじゃないか。

妻の代わりに妻の愛した植物たちにささやきかける夫。しかし・・・夫には妻の囁きが聞こえるのだ。妻の温もりが。そして妻の微笑みが。それは・・・結局、同時性多重人格なのだが・・・まあ、いいのである。

一足先に「アイシテル」がフィニッシュしているので水曜日のダンスはなし。

ここまで最終回を迎えた民放春ドラマの平均視聴率ベスト10は以下の通り。

①「アイシテル~海容~」14.8% ②「臨場」14.5%(最終回↗15.3%) ③「白い春」12.6% ④「京都地検の女」12.2% ⑤「ザ・クイズショウ」12.1% ⑥「アタシんちの男子」10.9% ⑦「夜光の階段」10.6% ⑧「名探偵の掟」*9.5% ⑨「ゴッドハンド輝」*8.7% ⑩「夫婦道」*7.7%(最終回↘*6.8%)

参考までにNHKには「遥かなる絆」*7.7%、「ゴーストフレンズ」*3.6%などがあります。・・・つまり今回の水曜日のダンスはまあまあだった模様です。ちなみにテレビ東京の「命のバトン・第一夜」は*6.9%。つまり、南沢奈央は本仮屋ユイカに勝ちました・・・そこかよっ。

で、『臨場・最終回』(テレビ朝日090624PM9~)原作・横山秀夫、脚本・佐伯俊道、演出・橋本一を見た。昔はともかく・・・最近の内野聖陽の定番の役柄と言えば「愛する女を殺された男」である。まずは「風林火山」(2007年)で山本勘助を演じて・・・勘助の子供を身ごもりながら武田信虎(仲代達矢)に殺されたミツ(貫地谷しほり)を死後も心底愛し続けます。次は記憶に新しい「ゴンゾウ 伝説の刑事」(2008)で黒木刑事となり・・・少女時代から愛し守ると約束した女・佐伯杏子(小野花梨→池脇千鶴)を猟奇的な殺人者・乙部(内田朝陽)に殺され心を病みます。そして、今回はいきなり・・・妻・雪絵(京野)が殺害され事件未解決のまま時効を迎えた状態でスタート。「ガーデニング」をこよなく愛し「花たち」に話しかけ、「家庭菜園」のトマトやキュウリを慈しみながら食す男・検視官・倉石として「殺された妻を愛し続ける男」を演じたわけです。今回はその解決篇。

もう・・・狂おしいほどに一度愛した女は愛し続ける・・・オンリー・ミー&オンリー・ユーの鑑です。それ以外の役柄考えられんぞ。

倉石の妻・雪絵が殺害されたのは17年前。警察官の銃が強奪され連続通り魔事件が発生。奪われた銃で警官、教師・大瀬(大杉漣)の妻、そして雪絵が射殺されたのだった。そして事件は未解決のまま時効を迎えた。

当時、刑事だった倉石に犯人逮捕を誓った立原刑事(高嶋政伸)にとっても悔いの残る事件だった。

二人は飲み下せないしこりをかかえたまま日々を生きてきた。

しかし、新たな射殺事件が発生。使用された銃が強奪された件の銃であることが判明する。被害者は寺島弥生(岩橋道子)・・・過去の調書を根こそぎ調べた立原は・・・事件の容疑者として弥生の夫・省吾(矢柴俊博)の名を発見する。

省吾のアリバイを証明したのが・・・当時、交際中だった弥生だったのだ。

弥生の友人から弥生の偽証と省吾の拳銃所持の情報を掴んだ立原は寺島家を家宅捜索する。しかし・・・「弥生を殺したのはオレじゃない」と遺言した省吾は拳銃自殺を図り即死。事件は・・・やりきれない結末を迎えたように見えたが・・・もちろん・・・死体を検視した倉石は・・・「オレのとは違うな」なのであった。

弥生殺しが大瀬の妻殺しのコピーであり・・・寺島家に脅迫電話がかかっていたという証言から・・・倉石と立原の疑惑の眼差しは・・・大瀬に注がれるのである。もうキャスティング的にもそれしかないのである。

結局・・・時効後に妻の殺害現場に花を手向けにきた省吾を「犯人」と直感した大瀬は・・・法外の復讐を実行したのだった。

大瀬「警察が何もしてくれなかったから・・・こうなったんだ・・・復讐するしかなかったんだ・・・倉石さん・・・あんたなら・・・オレの気持ちが分かるはずだ」

倉石「あの日から・・・オレは妻のことを一日だって忘れたことはない。俺が忘れない限り妻は死なない。今でも・・・妻は生きている。あんたなら・・・分るだろう」

まあ・・・狂ったもの同志の応酬ですが・・・実行力に優れた大瀬は新たな犯罪者となり・・・妄想力に優れた倉石は脳内でハッピーだったということです。

どちらが正しいとかの問題ではありません。ただ大瀬は逮捕です。

溜飲を下げ・・・ついにグラスを合わせる倉石と立原。温泉女将同様、あまり空気を読むのが上手くない雪絵の妹・真理子(伊藤裕子)はさりげなく倉石に再婚を奨めるのですが余計なお世話なのです。だって雪絵は倉石の心の中で永遠に生きているのだから。

そして・・・ついに倉石の妄想妻・永遠に若々しい雪絵登場・・・だから二人はいつまでも幸せなのです。

関連するキッドのブログ『第9話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『新垣結衣のスマイル』(TBSテレビ)『湯けむりスナイパー』(テレビ東京)『福田沙紀のメイド刑事』(テレビ朝日)・・・もうかよ。

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2009年6月24日 (水)

これが大切な人を奪われる気持ちだ(阿部寛)トラウマですよね(堀北真希)

「大切な人を殺されたらこんな気持ちになるんだよ」を身をもって教えたのは春男に殺された男の子分(山倉の息子=波岡一喜)である。まあ、ライオン丸Gさすがのチンピラぶりでした。

キッドは「オヤジ」が親分なのか父親なのか曖昧にされ、渡世の義理と肉親の人情が混濁している春男殺害犯の心情にも妙を感じる。動機が「ビジネス」なのか「仇討ち」なのか曖昧だからな。

春男の過去を問わず、今の春男を見て・・・春男を好ましく思った人々は自分の愛する人を殺された感覚をなんとなく擬似体験できてお得でしたな。

まあ・・・殺さなくてもよかったじゃないかぁ・・・という甘い感傷はさておき。

火曜日のドラマ対決は①「白い春」↗15.1% ②「アタシんちの男子」↗10.4%でフィニッシュ。

「白い春」は初回が13.7%、最高が最終回、最低が第2回で10.0%。平均12.6%。初回の暗さで逃げ出したお茶の間を圧倒的な世界観で引き戻し、ドラマの魅力を遺憾なく発揮したと言える。

「アタシんちの男子」は初回が14.1%で最高。最低が第4回で*9.4%。平均10.9%。完全にお子様向けのストーリーでありながら子持ちのホストをヒロインの相手役にするという致命的な失敗が最後までたたっていたと思う。それはそれで問題があるが、向井→まきまきならウッチーと向井の役をチェンジしておけばよかったのだ。「汚れ役」という概念を勉強してもらいたい。それが最終回の視聴率差およそ*5%になるということだ。

で、『アタシんちの男子・最終回』(フジテレビ090623PM9~)脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。この物語の神様(新造)の仕組んだ壮大な罠。それが「人生は素晴らしいものだ。特に家族のいる人生は」という答えを導き出すメルヘンだったわけである。まあ、人口爆発とそれに伴う貧困の拡大とかは別にして大家族は楽しいよねぇということだな。

まあ、神様に仕える下僕たち・・・弁護士の小金井響子(高島礼子)、秘書の時田、メイドの井上さん(江口のりこ)がホームレスの少女だが実はお嬢様の千里(堀北)に尽くして尽くして尽くしまくるという超古典的シンデレラストーリーでもあったわけだが。

最終回は結局・・・秘密の隠し部屋に残る神様の最後の遺言とも予言とも呼べる「冒険の書」をめぐる宝探しの前半と・・・王子様たちの旅立ち・・・残された王女の悲哀・・・王子様たちの里帰り・・・ふりだしに戻る終わりなき物語の暗示の後半である。

最後の妄想イケメン度査定。

①故・大蔵新造(草刈正雄)・・・遺影シーンで登場。千里の亡き夫にして実の父。非常に危険な匂いがするわけだがメルヘンなので深くは言えない。夫婦生活はなかったと妄想するしかないのである。生前の仲むつまじさはなんだったのだ。とにかくこの世界の人々は正雄の遺骨の混じった大気を呼吸していることを忘れてはならない。とにかく長男にも長女にも養子たちにも部下たちも今となっては愛されている死者である↗。

②時田修司(山本耕史)・・・理想の秘書。変な衣装を着てもイケメンはイケメンである。最後は男のプライドを見せて財宝に背を向けるが・・・二番手気質らしく社長から秘書に逆戻り・・・本質はマゾなんですね→。

③大蔵風(要潤)・・・無職の長男、実は新造の実子であることが判明。だから腹違いとはいえ千里とは実の兄妹。しかし危険な場面もあってギリギリだったがメルヘンなので深くは問わない。基本的にキッドは本人たちの同意があれば近親相姦肯定派です。ただし兄弟間はエイズに気をつけてね。最後の最後まで見せ場なかったが実の妹にたいしてお兄ちゃんぽいシーンくらい作ってもらえばいいのに。結局、血縁で社長就任である→。

④大蔵翔(向井理)・・・ホストの三男、すっかり、千里びいきになり、あれこれと手を尽くす。風とはナイスコンビになりつつある。女癖の悪いキャラクターがヒロインの恋人候補として許されるのは「うる星やつら」だけなのです↘。

⑤大蔵知(瀬戸康史)・・・ひきこもりの高校生の五男、大縄跳びで運動音痴であることが発覚。まあ・・・もうほとんどいるだけでしたね↘。

⑥大蔵明(岡本知樹)・・・生意気な中学生の六男、完璧な棒演技で追従を許さない。ちょっとしたナイス・ツッコミも棒であるところが救いである。今週の棒「ただいま~」・・・棒だけで存在感を出すとは今世紀最大の棒役者・魔裟斗もびっくりである。↗。

⑦大蔵猛(岡田義徳)・・・ホスト見習いの次男、よっちゃんやうっちーであってそもそもイケメンではないのだが。ホストの翔の恋人役としての欠陥部分をすべて引き受け色男役をやっちゃえばよかったのだ。それもできたはず↗。

⑧大蔵優(山本裕典)・・・カリスマモデルの四男、女性恐怖症でおネー系男子、どちらかといえばキモカワレベル。千里も好きだが知も好きなボーイズラブにも目覚めたバイセクシュアルである。最後の最後でちょっとイケメンに↘。

⑨国士豊(つるの剛士)・・・ネットカフェの千里親衛隊長・・・空気だが今回は超お坊ちゃまおタクであることが判明した自覚なきストーカー→。

⑩真島平次(永山絢斗)・・・ネットカフェの千里親衛隊員・・・空気だが最後までただの自覚あるストーカーでした↘。

順位変動しないじゃないかっ・・・という人もいるでしょうがけして手抜きではなくそういう査定だからです。

まあ・・・結局・・・先立つものはお金だ・・・それが作者の言いたいことなのだと思います。まあ・・・それはある意味正論ですが・・・そんなこと今さら言われてもな。

さようなら・・・トリックハート城とミラクルンそして史上初の意識を持った人工知能内臓の修行するロボット井上ローズマリー3。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『白い春・最終回』(フジテレビ090623PM10~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。ためた末についに「本当のこと」を言ってしまう栞(吉高由里子)・・・。見方によっては栞が起した事件のために・・・春男の存在がヤクザ・柿本(津田寛治)に知られ・・・春男が殺した山倉組長の関係者に伝わり・・・ヒットマンがパン屋にやってきたという誤解も生じますが・・・報復なのでいつかはそうなる運命だったというのが真相でしょう。

春男は復讐される運命であり・・・その出所してからの時間は・・・最後の晩餐のようなものだった・・・というのがこのドラマの骨子です。

「おじさんが本当のお父さん」・・・子供としてごまかされたフリをしながら心に影を宿すさち・・・大橋のぞみ・・・天才だな。

「愛するものを守るために人を殺すことしかできなかった」春男(阿部)が「女と金を奪った男」と誤解したパン屋の村上(遠藤憲一)を「できれば子供として生まれてきたいくらいの男」と見直し、実の娘であるさち(大橋)を汚れた手では触れることができぬほど慈しみ、「実際には金を奪った親友」を「絶交」で許してあげるほどの寛大さを宿す。そんな春男を影ながらサポートしたのは・・・父に捨てられた過去を持ち、ろくでもない男と暮らしている栞です。栞こそは春男の恋人・真理子(紺野まひる)とさちの魂を内蔵した春男の守護天使だったのです。

そういう意味では身寄りのない下総屋食堂店主(依田英介)は春男の実の父でもよかったくらいです。もちろん、「ぼくの妹」とは違ってリアルな「白い春」ではそういうありえない偶然は排除されているわけですが。

子供が出来て態度が柔らかくなった安岡(デビット伊東)の女・圭子(中島ひろ子)は春男の実の母の生まれ変わりかもしれないわけです。

終わりなき輪廻転生、つつがなき因果応報に支配された白い春はついにおちつくところにおちつくのですから・・・まあ・・・これも実際にはかなりファンタジーです。

「一生つきまとってやるう」と言いながら・・・微笑む春男の背後では・・・下総屋食堂のお手伝いをしているさちの幻影が歩みさっていくわけです。

己の犯した罪の報いで凶刃に倒れる春男。これは自己責任の世界。

そのとばっちりを受けて負傷しながら、春男に守られ、そして春男の小さな墓を真理子の墓に添えてやったパン屋。これは相互扶助の世界。

自己責任と相互扶助。この人間の営みの両輪が人の情けを織り成していく。

死の間際・・・触れることのできなかったさちに手を握られ・・・春男が流す一滴の涙こそは人殺しでも幸せになれる・・・この世の不条理の証なのでございます。

それは玄冬。青春。朱夏。白秋と色づけされた四季が白い春に変容する異界の出来事。どうせなら・・・黒い夏とか、青い秋とか、赤い冬とかも見せてください。

さようなら・・・最後の最後にパン屋にプロポーズされた佳奈子(白石美帆)の何色あるのかわからないお仕事着のはちきれんばかりのシャツ。

さようなら・・・おじさんとさちのスケッチ。

さようなら・・・目立たない従業員の絵美(長井梨紗)と晃代(福井仁美)。

もう涙で前が見えません。

木曜日に見る予定のテレビ『桜庭ななみのふたつのスピカ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『京都迷宮案内スペシャル』(テレビ朝日)『戸田恵梨香のBOSS』(フジテレビ)

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2009年6月23日 (火)

ぼくが地上人ならお前は地底人か(オダギリジョー)お兄ちゃんのバカバカ~(長澤まさみ)涙をふいて(笹本玲奈)

まあ、世の中には千原ジュニアによく似たタイプの顔の人がいて、たとえば目元がそっくりな千原せいじとかね・・・そういう人の前で千原ジュニアはイケメンじゃないよね~とか言うと、殺意を抱かれるおそれがあるので言わないわけだが・・・そういう気持ちになる人は多いと思う。しかし、世の中には島田紳助もイケメンだと思っている人もいてもう・・・どこまで譲ればいいのかよくわからないことがある。

とにかく、一つ言えることは千原ジュニア(35)で長澤まさみ(22)年の差13才、明石家さんま(53)長澤まさみ(22)年の差31才、織田裕二(41)上野樹里(23)年の差18才・・・とにかく日曜劇場の年の差カップル好きは異常である。しかも・・・ことごとく視聴率的に失敗しているのである。何かに憑依されているのか。

まあ・・・そういうわけで・・・それなりによくできたドラマももはやあまりピンとこなくなってるかもしれません。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「スマイル」↗10.1%(フタケタ復帰・・・一応脚本家変更が効いたかな)、「名探偵の掟」↗*9.8%(名探偵続々登場か・・・)、「親父の一番長い日」12.9%(さだまさしがイケメンだった時代もあったんだよな)、「MR.BRAIN」↘18.5%(釣り度より満足度だよな)、「ザ・クイズショウ」↗14.6%(バンビすげぇぇぇぇぇ)、「刑事一代・第一夜」19.4%「第二夜」21.6%カ(相武紗季すげぇぇぇぇぇ・・・それはどうかな)、「天地人」↘20.7%(お茶の間の神秘です)、「ぼくの妹」↗*7.4%(笹本玲奈の涙分か)、ついでに「婚カツ!」↘*8.8%(出た~末広がりで月9最低記録更新)、「ハンチョウ」↗13.0%(高校サッカー応援マネージャー逢沢のな殺人事件の巻である)・・・以上。

で、『ぼくの妹・第10回』(TBSテレビ090621PM9~)脚本・池畑俊策、演出・清弘誠を見た。ヒロインが颯(長澤まさみ)だから・・・盟(オダギリジョー)のお相手のことはどうでもいいのかもしれないが・・・死亡した里子(ともさかりえ)、理事長の娘・春奈(笹本)、田舎の看護師・機美(西原亜希)しか選択肢がないってどうなんだ。

しかも盟が春奈をふって機美を選択って・・・脚本上はあっても現実的と言えるのかどうか。

分析すると・・・やはり・・・盟は自分より心情的に下位の女性しか愛せないタイプなのかもしれない。心情的に見上げるタイプだと首が痛くなっちゃうのか。

まあ・・・そうでないと安らげないということならしょうがないけどね。

それにしたって・・・春奈をふって・・・機美って・・・蓼食う虫も好き好きです。

西原亜季は親友役も多いが「ラストフレンズ」のように意地悪な同僚が似合う顔立ちなので余計に違和感を感じるんだよな。

まあ・・・好みの問題だからなーっ。

意地悪な顔立ちってどんな顔立ちだよってツッコまれても答えられないし~。

今日の春奈。九鬼の手術を終えた盟をキャッチして、ミネストローネ・スープの美味しい店に誘い出し・・・プロポーズである。女の口から何言わせるのよである。これに対して盟は戸惑いも顕わに回答拒否。もう・・・なんてもやもやした男なんだ。

そこへ機美参戦である。第一、患者のためにと盟をスカウトしに来たのに患者放りっ放しなんだよね。もう・・・婿取りに来ているといって差し支えないよね。

「私が理事長、あなたが院長・・・夫婦でこの病院を素晴らしい病院に・・・」と言われて「私には父のように田舎で医者をする子供じみた夢があるのです」・・・「本当に子供じみてますね・・・じゃ・・・考える時間をあげます」である。

しかし・・・こんなことになったのは春奈の作戦ミス。それは颯と九鬼の仲について触れたからです。「二人の仲を認めたんですね」・・・これは禁句です。だって盟の本質は・・・「妹は誰にも渡さない・・・妹はぼくの妻、ぼくは妹の夫なんだから」という変態だからです。

どうしても盟を手中におさめたかったら・・・その変態性質をうまく丸めこまないといけません。しかし・・・それはお嬢様をもってしても・・・なかなかに困難でございます。

さて・・・ともかく・・・盟の表層人格はその本質は避けて通り・・・「いい兄」を演じまくります。

不安に胸を激しく揺らせて手術室に駆けつけた颯の杞憂もなんのその九鬼の手術も無事成功。妹の恋人の命の恩人となり・・・「妹を幸せにしないと許さないぞ」なんて言ってみて盟はご満悦です。

そして・・・妹が「九鬼と結婚するつもりだ」という言葉には耳をかさず妹が「東京の家に田舎からやってくるお兄ちゃんのために部屋を用意しておく」という言葉に従って・・・春奈の申し出に答えを出すのです。

「(妹が東京の家に田舎からやってくるお兄ちゃんのために部屋を用意しておくと言うので)ぼくは夢にフタをできないのです」である。

春奈・・・お嬢様の意地を見せて微笑んでさようなら・・・家路で涙です。

いいのでございます。あんな変態医師・・・お嬢様にはもっと相応しいお方がいらっしゃいますとじいやとして慰めたい気分。

さて・・・後はイケメン風の九鬼が病気が治って心機一転、下水道にもぐりたいとわがままを言いだし、家出。

たちまち始まる兄妹喧嘩。

颯「九鬼さんは九鬼さんはデリケートなんだからお兄ちゃんの残酷で心無い非道で非情で身の程知らずでバカで愚かでとんちんかんで冷酷な仕打ちに耐えられなかったのよ・・・お兄ちゃんはどうして私の幸せの邪魔ばかりするの・・・もう兄でもなければ妹でもない・・・二度と会ってあげないんだからね」

盟「えーっ」である。

まあ・・・女性はみんなダメ男好きなのである。なぜなら・・・母になったら・・・子供というダメ男を扱わなければならないからだ。だからと言って・・・ダメ男の子供として生れる多くの子供たちは迷惑このうえないが・・・それが人類100万年の歴史の成果だからな。

関連するキッドのブログ『第9話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『臨場』(テレビ朝日)『夫婦道』『漂流ネットカフェ』(TBSテレビ)さあ・・・どんどん最終回です。

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2009年6月22日 (月)

浪花節だよ天地人(妻夫木聡)忍びの里で生れた女(長澤まさみ)

さて・・・もう・・・どこへ向かっていくのか検討もつきません。

まず、基本的に上杉家はすでに羽柴家の家来になっています。まもなく羽柴家は豊臣という新姓をやんごとなき筋から賜るわけです。その名を使って言うと豊臣秀吉と上杉景勝は主従関係になります。やがて上杉景勝が大老という家老職につくのは・・・つまり景勝が豊臣家の重臣だからです。同様に直江兼続は上杉家の家老です。

上下関係は豊臣秀吉→上杉景勝→直江兼続となり、秀吉から見て景勝は直臣、兼続は陪臣ということになります。

つまり、秀吉が兼続を家来として求めるということは兼続として出世を意味するわけです。

それを兼続が拒否する理由は・・・それが罠だから・・・ということになるのですが・・・それを説明してもらわないとね。

第一に出世しても厚遇されるとは限らないという問題があります。同時期に徳川家からは石川数正が引き抜かれていますが、そして数正は秀吉に飼い殺しにされます。つまり徳川家にあっての数正には価値があるが、そうではない数正には価値がないということです。もっと端的な例では景勝の義理の弟である畠山義春も引き抜かれてしまうのです。もちろん飼い殺しです。

そういう目で見ればそう簡単に引き抜かれるわけにはいかないわけです。

第二に兼続自身の問題があります。上杉家では家老という重職についてそれなりの権限を持っているわけです。しかし、豊臣政権の直臣になったらどうでしょう。出世できたとしても豊臣家の普代の大名のような信頼も得られないし、景勝のような外様大名としての実力もないわけです。なにしろ・・・主家を裏切ったという経歴になるわけでしかも裸一貫ですから。もちろん・・・主家で冷遇されていれば心機一転のチャンスと考えられるわけですが・・・景勝と兼続のような主従が親身一体となっている場合・・・マイナス材料の方が大きいわけです。

だから・・・いえいえ・・・せっかくの申し出ながら・・・ご遠慮しますということになるわけです。

それを・・・真田の忍び(架空)がああだこうだ・・・利休の娘(架空)がどうだこうだ・・・なんなんだっ。

で、『天地人・第25回』(NHK総合090621PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・一木正恵を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。秀吉の基本戦略である人材引き抜きによる敵勢力の弱体化の解説あり。そして、今回はダメな大河ドラマのここがダメ!ダメ出し10連発のサービスあります。モヤモヤしている方はスカッとできます。旅行けば駿河の国に茶の香りです・・・何のこっちゃ。そして超お得だね「サラリーマンNEO」より超戦国武将・色香恋実の書き下ろしイラスト大公開です。これは・・・今年の最高傑作にノミネートされる出来ばえでございます。見つめられたらメロメロになりそうです。まあ・・・一年がこんなに長く感じる大河は史上初でございますよね。そして知る人ぞ知る戦国ナンバーワン波乱万丈武将・水野勝成の秘密もお楽しみください。

Tenchijin158602_2 で、天正14年(1585年)のつづきである。本編は歴史的事実の積み重ねが不明なので季節感もまるでないようなのだがおそらく夏頃だと思う。旧暦六月の下旬のあたりです・・・きっと。さて、日本史上最高の革命児である織田信長の権力基盤を継いで日本史上最高の独裁者・豊臣秀吉がこの時期に作り上げたもの。それは近江・山城・摂津に整備された首都圏である。元々、近江、京、難波は代々の都の置かれた土地柄である。しかし、長らく続いた戦国により都市機能は壊滅状態にあった。それを信長と秀吉が再構築し・・・近畿地方に一大人口密集地を作り出したのである。それが秀吉の意図した中央集権化構想なのである。秀吉にとって最初の重要拠点とも言える近江長浜から京の都を経て摂津大阪城にいたる大都市圏は日本最初の首都を構築したに等しい。近江周辺には鉄砲工場を中心とした軍事産業を興し、京都に文化の花を開かせ、大阪に軍事・政治の中心を置く。そしてそれは姫路、堺の経済拠点へと手を広げ、首都関西を完成させる。これが秀吉の「浪花の夢」である。

大阪城とその周辺には秀吉傘下の大名屋敷が続々と新築され、その人口を目当てにした物資が流れ込み、それがまた人を呼ぶという循環で・・・逢坂の街は活気にあふれかえった。やがてその盛況を見た日本史上最高の経営者・徳川家康は後にまったく同じことを江戸で始めるのである。こうして日本には関西と関東というふたつの拠点が生れるのだった。

大阪のにぎわう街角に「翡翠楼」と看板を掲げた楼閣が建ったのは去年のことだった。楼閣の主は元は武将だったという噂があるが・・・そこに酒と女を目当てに集まる男たちにはどうでもいいことだった。そこに上がるためにはそれなりの羽振りのよさが必要となるが、空前の関白景気に沸き返る大阪の街は小金を持った男たちにことかかないのである。

あるものは屋敷の増築に関る大工たち、あるものは屋敷の主に従う有名無名の侍、あるものはにわか成金となった商人たち・・・そういう者どもが美酒と美女の香りに誘われて一夜の宴をくりひろげるのだった。

その中に・・・鉄砲商人を装って越後の与六と名乗る直江兼続が紛れ込んでいる。与六は久しぶりに上杉の宰相という重責から逃れ、一人の忍びに戻っていた。お供をするのは重蔵という末弟である。父・兼豊が坂戸城下の農民の娘に産ませた庶子で齢十六になる。もちろん・・・樋口衆の忍びである。手裏剣の名手だった。

その二人の待つ個室に遊女姿の初音が姿を見せた。

飛び加藤に育てられた真田昌幸の姫である初音は史上最強のくのいちである。そして、樋口一族と信濃忍びの縁により、若き日の与六に忍びとしてうかみ(斥候)の術を授けたのも初音だった。それから十年の月日が流れている。当時、重蔵と同じ年頃だった与六もすでに齢二十六となっていた。当時、初音は与六とさほど変わらぬ年頃に見えたが・・・驚くべきことに十年たった今もまったく変わらぬ容姿を保っていた。

与六は平伏したい心持だったが、客として忍びの仮態を装っている以上、ただ目礼をするばかりである。

「ふふふ・・・与六よ・・・いい男ぶりだな」

初音は与六に酒を注ぎながら忍び言葉で囁く。与六は下半身が熱くなるを感じた。供の重蔵はすでに恍惚となって初音に目を奪われている。

「父上よりの伝言がある・・・」初音はちらりと重蔵に流し目を送り、それだけで重蔵を昇天させながら言葉を続けた。「いよいよ秀吉殿下の妹・朝日姫が遠江浜松城に下ることとなった。この行列を狙うものあり・・・真田忍軍は近江から美濃への護衛を担当するが、これに越後衆の手を借りたいとのこと・・・」

「なるほど、信濃はすでに徳川の勢力範囲・・・これの用心でござるか・・・」

「さにあらず・・・」初音は微笑んだ。「家康公が秀吉殿下に臣従するを好まぬものがいるということじゃ・・・」

「すると・・・風魔が・・・」与六は北条配下の忍び衆を思い浮かべた。上杉・真田が戦国の生き残りを賭けて同盟したように、徳川と北条も同盟中である。上杉・真田はともに秀吉の傘下に参入したが、徳川・北条は表面上は秀吉に敵対している。その徳川が豊臣と婚姻関係を結ぶのは北条に対する裏切りということになる。

「ふふふ・・・そうとは限らんのじゃ・・・秀吉殿下の天下は大きゅうなったものだからな」

与六は上杉が敵対中の新発田重家を思い浮かべた。その背後に影が見える奥羽の覇者・伊達政宗のまだ見ぬ姿にたどりつく。しかし・・・その手が近江まで延びてくるとは想像つきかねた。すると・・・と与六は思う。西か・・・。

初音は与六の心を読みつつ小さく頷いた。「中国にて毛利を臣従させ、四国にて長宗我部を臣従させた殿下が次に狙うは九州征伐よ・・・。徳川の臣従を急かせるのもそのため・・・。豊臣・徳川の手打ちがなれば・・・九州統一まであと一歩という薩摩の島津一族は長宗我部と同じ道を歩むことになるのじゃ」

「では・・・九州から・・・何者かが・・・参ると?」

「ふふふ・・・島津には水軍がある。そして・・・先代の島津忠良が育てた・・・恐ろしき忍軍があるのじゃ・・・その名はくぐり衆」

「島津のくぐり衆・・・」

その時、初音と与六は同時に息を飲んだ。楼閣の天井から殺気がほとばしる。

「主さん・・・ちょいと堪忍しておくんなはれ」初音は遊女として声を出すと・・・奥の間に下がった。

「いかがした・・・」という初音の問いに答えるのは天井裏の穴山小助である。「・・・ネズミが一匹まぎれこんでいましたが・・・退散しました・・・佐助が追っております」

楼閣に忍びこんでいたのは伊賀の才蔵だった。ただし・・・初音たちを目当てに忍び込んだわけではない。楼閣に金の匂いをかぎつけて忍びこんだのである。才蔵は盗人に落ちている。同じく、秀吉暗殺に失敗し伊賀の里の抜け忍となった五右衛門はやり手の盗賊としてすでに名をあげはじめているが才蔵はどうも・・・金運に恵まれないようだった。

今日も・・・金を目当てに忍びこんだ楼閣が・・・真田忍びの巣窟だったのである。

街を抜け・・・森を求めて逃げる才蔵を執拗に狙う追っ手がある。

ようやく・・・暗い森に紛れ込んだのだが・・・追っ手は速度を増す始末だった。

「うぬ・・・猿飛びの術か・・・」才蔵は相手が只者ではないことを知った。しかし・・・と才蔵は思う。俺は霧隠れ才蔵だと。

だから真田佐助は・・・突然霧に包まれて・・・生れて初めて尾行に失敗した。

その頃・・・太平洋を一隻の戦船が東に向かっていた。

その船首に立つのは薩摩忍び・・・くぐり衆の首領・・・普賢だった。

普賢はくのいちだった。その側にはくぐり衆一の鉄砲忍び・不知火が控えている。

「ふふふ・・・いい風じゃ・・・忍び戦とはいえ・・・こうも穏やかじゃと・・・なにやらウキウキしてくるのう・・・妾は・・・噂に聞く大阪の賑わいもちょっと楽しみになってきたでごわす」

「普賢様・・・ぐふぐふふふ」不知火は巨体を揺らして・・・若く美しい首領に同意を伝えた。

しかし・・・待ち受ける秀吉の忍びは予想外の強敵だったのである。

くぐり衆は飛騨の黒影他、多くの忍者を倒したものの・・・朝日姫の強奪には失敗したのだった。

関連するキッドのブログ『第24話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『アタシんちの男子』『白い春』(フジテレビ)

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2009年6月21日 (日)

ミスター・ブレイン愛と殺意のモアレ(木村拓哉)可愛がりと意地悪のはざま(綾瀬はるか)ヤヌスの鏡(仲間由紀恵)

デビット伊東かよっ・・・今回のドラマにおいてキッドがもっとも衝撃だったのは白骨死体の正体がデビットだったことである。あの復元された顔は絶対、陣内孝則だと思っていたのに・・・。まあ・・・仲間由紀恵と喜多嶋舞の区別も、白石美帆と中山忍の区別もつかない・・・人の顔の判別ができないキッドだからな・・・しょうがないか。

さて・・・キッドは白骨死体は記憶障害のピアニストとは無関係だとも読んでいたのだが・・・これもまた・・・犯人はピアニスト(佐藤健)というオチだったのである。

何故、そう読んだかと言えばフィクションのリアルさ強調の仕掛けとして・・・こういう「手」を考えていたからである。

ドラマなどの物語では一つの事件が解決すると次の事件が始まるのが普通である。現実というものには事件の波があってすごく事件が重なるときとまったく何事もおこらないときがあったりするものだ。つまり、刑事たちは多忙だったり暇だったりするわけである。もちろん・・・さらに言えば事件が簡単に解決するとは限らないので刑事たちは年がら年中いそがしいという考え方もある。

だから・・・ドラマの中に現実っぽさを持ち込むために・・・前の事件が解決していないのに別の事件の幕が開く・・・という演出かと思い込んでいたのだった。もしもそうだったら・・・また無意味に手のこんだことを・・・と言えるからである。

そして死体が陣内孝則で犯人が仲間由紀恵なら「ありふれた奇跡」チームがゲストだと書けたのである。ヒトネタ損した気分なのです。

しかし、実際には今回、演出家が二人クレジットされたように・・・佐藤健がゲスト、山室大輔の演出による事件と仲間由紀恵がゲスト、福澤克雄の演出による事件はまったく別の事件でようするに佐藤健の事件の後編(解決編)と仲間由紀恵の事件の前編(予告編)の二本立てオンエアだったに過ぎないのだ。

連続ドラマだから釣りの手段としてそういう「手」があってもいいが・・・キッドは基本的に得策ではないと考える。

なぜなら・・・世の中には佐藤健の演じたピアニストのように記憶が一時間しかもたない障害者がいて・・・一時間なら起承転結を楽しむことができるが、一週間立つと起承(前編というフリ)を忘れてしまい、転結(後編というオチ)を見せられても途方にくれるからである。

つまり・・・中期記憶障害者に優しくない構成方法だと言えるのである。

あのピアニストは二時間サスペンスを楽しむことができないのに・・・一時間サスペンスも楽しませないのか・・・とキッドは哀れを催すのだった。

実際・・・最後に犯人をひっかけるトリックがカード・ゲームの「神経衰弱」だったり、最初の容疑者だったピアニスト→ピアニストの姉のウソの自白→八木仁→古い死体の発見→ピアニストの姉がまたまたウソの自白→結局、ピアニストは殺人犯というめぐる因果の輪を示す「パンドラの箱」だったりが・・・気の抜けたサイダーのようにお茶の間に出されてしまうのです。冷蔵庫にしまっても一週間経つと生ものは危険なのです。

で、『MR.BRAIN・第5回』(TBSテレビ090621PM0756~)脚本・蒔田光治・森下佳子、演出・山室大輔・福澤克雄を見た。非常に分りにくいかもしれないが、簡単に事件の経過をまとめておく。

7年前。将来を嘱望されたピアニスト・優は記憶障害を発症する。一時間しか記憶が持たないために事実を文字で記述するメモと感情を記憶する自作の楽譜を日記として姉・純(木村多江)と暮らす。

ある日、姉と見た星空があまりにも美しくその日に「ある曲」を作曲する。

5年前。連続強盗犯・西崎(デビッド)が優の家に侵入、純を襲う。優は姉を守るために西崎を殺害する。その日に作曲した曲を弾くと・・・優は過呼吸になる。そんな日に作曲しなければよかったのに。純は弟を庇い西崎の死体を解体してバラバラに遺棄し始める。

首は遺棄できたが、腕を遺棄する途中で八木仁に発見される。

八木は純を脅迫して優の曲を盗むようになる。

優の曲を「追憶」と題して八木が発表する。

「追憶」を聞いた優は名曲だと感動する。

純が弁護士の木下と婚約する。

事情を知った木下は脅迫者の八木と談判しに行って八木に殺害される。

八木は優を犯人に仕立て上げるために偽装工作をする。

優は木下殺人事件の容疑者になる。

優の捨てた西崎の白骨した頭部が発見される。

優を庇って純は自分を犯人に仕立てる偽装工作を行う。

九十九(木村)、由里(綾瀬)、丹原刑事(香川照之)、林田刑事(水嶋ヒロ)が捜査を開始して真実が明らかになる。

一件落着である。日々の記憶は失っても・・・純への愛を優は忘れなかったと九十九と由里は哀れな姉弟を慰める。

草臥れた九十九は河川敷に行き・・・そこで頭を休める。キッドはこのドラマはすべて昏睡中の九十九の見ている夢と妄想しているので九十九は夢の中で眠っている夢を見ているのである。

後半、九十九と由里はようやく出番を確保した行動科学担当の浪越研究員(井坂俊哉)と次なる殺人現場の再現をするのだが・・・ここで非常に危険な科学警察研究所の建築が明らかになる。落下の危険のある区画があるのである。断崖絶壁でたちすくむ夢をよく見るキッドは・・・夢だからな・・・とすごく納得しました。

さて・・・次の事件の前に・・・九十九は人間の脳が「色と形」を認識することで起こる心理的現象を「科学捜査の広報活動」の場で講演する。ストループ効果とは文字色と文字意味のように同時に目にする視覚的な情報が脳内で干渉することによって認識に及ぼすなんらかの作用のことである。認識に要する時間差の測定によってストループ効果の有無を示す。ちなみにストループとはこの効果を発見した研究者の名前である。

たとえば「あか」という情報よりも「あか」という情報の方が情報の受け手が「あか」を認識する速度が向上するとされている。「あか」という文字の情報と「文字色」の情報が一致することによって・・・「これは赤だ」と認識する速度が加速するのである。こういう場合を「ストループ効果があった」と言うのだった。ただし・・・それが犯罪捜査にどのように役立つのかは不明である。

これを応用して九十九は由里を実験台として「図形の意味」と「図形の色」のどちらを人間は優先するかという公開実験を行う。

人間のモラルを何よりも大切にするキッドにとっては非常にきわどいシーンであった。

まず・・・九十九は一切、被験者・由里の了解を取っていない。

実験は「女子トイレのマーク」を「女子トイレのマーク」にし、「男子トイレのマーク」を「男子トイレのマーク」にすることによって尿意を感じた由里が切迫した状況で男子トイレに入ってしまうように仕組むというものだった。

はっきり言ってセクハラである。

もちろん、親しい間の可愛い悪戯で・・・九十九がキスをしても由里は怒らないという意味でならそれは違うというかもしれない。

しかし、ここには神田研究員(設楽統)や夏目研究員(田中裕二)もからんでくる。

二人がキスしたら由里は怒ると思われるので・・・これは明らかにパワハラである。

さらに言えば、この実験を確実に成功させるためにはビールを飲ませるだけでは不確実だと予想されるためにあのビールには利尿剤が混入されていた可能性がある。

そうなればもはや犯罪ですから。

ドラマのやることにいちいち目くじらはたてないが、良い子のみんなは真似しないように。人間性が問われるからね。

さて、そういうスタッフのモラルの問題はさておき、この実験で示されるのは人間が情報を受けてそれを処理するための複雑な手続きというものです。

つまり・・・「赤」を「赤」と認識する情報の流れと「」を「赤」と認識する情報の流れがあり、二つの情報の流れが干渉することにより、より素早く情報を認識できるという人間のシステムをストループ研究員は「ストループ効果」と名付けたということです。

つまり、「あか」より「あか」の方が赤っぽいということです。

キッドがあの会場の人々のようにこの実験に対してスタンディングオベーションする気になれないのは・・・「実験の素晴らしさ」という見た目よりも実験の裏に見える・・・デリカシーのない男たちの「セクハラっぽさ」を強く感じるわけですが・・・そういう場合には・・・「見た目」以外のなんらかの「情報」が「認識」に干渉しているという考え方もできます。

それはキッドがモラリストだからとは限りません。ある意味、歩くセクハラという人間であっても・・・過去にセクハラ行為の発覚によって痛い目にあっていれば「セクハラ認識力」が高まったりするわけです。

さて、モアレとは干渉縞(かんしょうじま)という意味です。本来は織物の規則正しい模様に生じる視覚的な想定外の縞模様を意味します。模様と模様の干渉作用により視覚的に発生する模様は波型模様とも木目模様とも水模様とも言います。デジタル写真などでも周波数のずれによって条件がそろうとこの縞模様が発生します。おそらく誰もがそれを目にしたことがあるでしょう。

これは模様(パターン)と模様(パターン)が組み合わさることで新たな模様(パターン)が生れてしまうということです。

キッドは人間の心はこのモアレのようなものではないかと考えることがあります。

神経細胞は分裂し、発達しながら、様々な刺激を受け、それを伝達処理していきます。

普通人間は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を通じて様々な情報を入手し、それを記憶することで内なる世界を構築していくわけです。そして・・・ある日、突然、自分というものを発見します。

キッドの知る限り、科学者たちは現在、人間がそれぞれ意識する「自分」というものを神経細胞のシステムの中に発見しようと研究を続けているのです。しかし・・・それが完全に解明されたことはまだない模様です。一人一人の人間の外側の世界の情報と・・・一人一人の人間の内側の世界の情報。その境界に「自分」がいるはずだと多くの研究者が考えています。

しかし、それはなかなか発見されない。キッドはそれは情報パターンと情報パターンの間に発生するモアレのようなものが「自分」というものだからではないかと思うのです。

前回、心がノイズだとキッドは思っていると表現したのですが・・・今回はそれを別の言い方で自分というものはモアレのようなものではないかと記しておきます。

それは心全体を示すモアレでもありますが・・・愛しながら殺したいと思うというような一瞬の複雑な感情もまた・・・モアレのように思えるからです。

モアレを知る人間は・・・意図せぬ心の動きをいぶかしみながら・・・「何故・・・こんなことになったんだ」と戸惑う心をモアレのように感じるはずだとキッドは考えます。

さて・・・脳科学者である九十九もまた脳内に生ずる意識というモアレを捜索する一人です。

彼は新たなる研究対象である多重人格かもしれない殺人事件の容疑者・秋吉かなこ(仲間由紀恵)に重大な興味を感じます。

それはなぜかといえば・・・脳内の活動を機械的に覗くことで研究を進める九十九にとって未だに発見できない脳内の自分というものを多重人格という特殊な脳を見ることによって解明できるかもしれないと考えるからである。

なぜなら、多重人格者が実在するとすればその人間には複数の「自分」がいることになるからだ。交代制多重人格を前提にすれば・・・人格の交替によって脳内の活動はどのように変化するのか。変化するとすれば・・・それは自分というシステムの研究にとってかなり貴重なデータを提供するはずだと九十九には予測できる。

さて・・・登場する秋吉かなこは15年前の誘拐事件で消息不明となった少女のDNAと指紋を持っていて・・・しかもそれがかってのかなこの恩師の殺害現場に残されていたことから・・・猟奇的な事件がスタートである。

ちなみに殺された松下を演ずるのは大沢逸美。ドラマ「ヤヌスの鏡」(1985)の二重人格のヒロインだ。時の流れを越えて多重人格の殺人者の犠牲になろうとはめぐる因果の糸車である。

一方、秋吉かなこは拳銃を所持、「空がみたかった」と言い放つと・・・残忍と言える手口で松下を殺害。その後、松下の死を懇ろに弔うと・・・たまたま現場にあった幕の内弁当を食べる。

その行動に九十九は・・・「三人いる・・・でも一人だ・・・だから多重人格だ・・・きゃほーっ」と激しく反応する。

その間にもかなこは由里と廊下でぶつかってニヤニヤし・・・ステーキの大食いレースに勝利し・・・そして第二の犠牲者に45口径の銃口を食わせるのだった。

おそらく、残忍な殺人者は「リング〇」の山村貞子なのであろう。そして死者への敬意を忘れず丁重に弔い泣き崩れるのは「ごくせん」のヤンクミこと山口久美子なのである。もちろん大食いチャンピオンは「トリック」の山田奈緒子であるに違いない。

売れ線のキャラがたくさんあるので多重人格を演じるのにはうってつけなのだった。

キッドとしては楽しいので奈緒子多めでお願いしたい。

ちなみに・・・九十九と由里、そして刑事の二人組というパターンは「トリック」そのまんまである。

果たして・・・九十九は・・・どう考えても長期の監禁虐待生活で・・・多重人格化したかなこの病める魂を救済できるのか。

某ドラマで先行した「トリック」「ごくせん」の相棒の生瀬勝久を軽く凌駕する最高の多重人格ものになるであろうことを信じて・・・来週をワクワクドキドキしながら待つのである。

・・・あ・・・結局釣られてるのかよっ。

関連するキッドのブログ『第4話のレビュー

Hcinhawaii0564 ごっこガーデン。憧れの河川敷で午睡セット。アンナじいやぁぁぁ、最初からどうみてもデビット伊東だぴょん。それはそうとこれからお昼寝をするので人口太陽を弱めにしてぴょん。紫外線カットモードでぬくぬく加減、時々そよ風にしてねーっ。ダーリンと河川敷でお昼寝は・・・最高のシェスタ、最高のバカンスなのしゅ~。アンナの脳内隠しポケットはダーリンへの愛でパンパンなのぴょん。もちろんそこ以外もほとんどたっくんダーリンで構成されています。もう遺伝子もTAKUYAで配列されているかもぴょん。アンナはダーリンにどんな意地悪悪戯されても大丈夫なのぴょ~ん。だってそれは愛の儀式なんでしゅもの~エリアンナちゃんにつられてバナナを食べすぎたら・・・虫歯になったのでス~。虫歯だと思ったら内臓疾患ということもあるとじいやが大騒ぎして人間ドッグに監禁されましたyon!」まこ歯医者は断固として拒否~。例によってザ・クイズショウを見てたので遅刻でしゅ~。最終回でしゅっきり~犯人は本間かいなそうかいな~お気楽なんで中途半端にするの?・・・まあ・・・血まみれの仲間ちゃんとアンナちゃんのダーリンの目力はサービスしておきますくう私もザ・クイズショウ組~。次は長瀬智也でスパイものか~。ちょっと楽しそうikasama4やはり・・・別人格は貞子でしたね。まあ、仲間さんの貞子はこわさ控え目ですけど。デビさん早くも白骨化していたけど来週火曜日にも仏さんになってしまうのでは・・・モルモットとしての綾瀬さんはかわいさ最高潮ですよねmari開けてはいけないパンドラの箱の中身はなんじゃろな・・・ですね・・・それは脳の奥にしまわれた愛の記憶だったのかもしれません。九十九菌は善玉菌みたいです。ついでにヤヌスはローマ神話の扉の神。扉は双面だからですよシャブリ虫歯の検診受けてくださいーっ。さて、今回のかなこの少女時代は・・・成海璃子ちゃんではなく・・・さすがにもうムリ~・・・まだ未調査なのでありました~松岡日菜ちゃん(10)かなakiポカポカしてお昼寝日和ですね~、昼間からビールの季節です~ってどんな季節ですか。遅刻ですけど前回のことを忘れた人はおさらいしてください~あんぱんちど、ど~ゆぅ、どっどっ、どうゆうことですか・・・しょうゆうこと(爆)・・・ビーチボーイズが豪華に感じるのは青春ど真ん中ストライクだからかしら・・・。でも多江さんも永遠にストライクよ~

月曜日に見る予定のテレビ『ハンチョウ~神南署安積班』(TBSテレビ)『婚カツ』(フジテレビ)

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2009年6月20日 (土)

差別とか偏見とかもうどうでもいいんです。ボクはとりかえしのつかないことを(松本潤)私のために微笑んで(新垣結衣)

空気が変わった。もちろん・・・そこにいたる経過があまりにも澱んだ空気の中で・・・異臭に満ちていたためにその名残はあるのだが・・・新鮮な空気が窒息しかかった体に流れ込んでくるのである。

もう・・・セリフの一つ一つが生き返っています。

たとえば・・・脚本は撮影スケジュールのために本編の進行通りに書かれているとは限らない。だから、すでに先行して収録した場面では旧脚本のままである可能性もある。しかし、トータルで考えるとその汚れた場面さえも再生可能になるのである。

とにかく・・・脚本家変更によって・・・見るのが苦行だった作品が息を吹き返した気配はあります。・・・ま・・・来週、最終回ですけど。キッドは1話の時点であらゆる危惧を提示しておきましたので・・・あ、やっぱりとしか思いませんけど。

で、『スマイル・第10回』(TBSテレビ090619PM10~)脚本・篠崎絵里子、演出・石井康晴を見た。今回、これまでにあえて隠されいたいくつかの事実が明らかになる。本格ミステリではないのでいくらでもアンフェアでいいのだが、それを隠していたことと、隠さなかったことがどれほどドラマの深みを変容するかということを中心に考えたい。

まず、林(小栗旬)のおいたちの問題がある。林はすでに殺人者であり、しかもビトに濡れ衣を着せた張本人であるとして描かれてきた。これによってビトが本当は前科者ではないということをお茶の間に伝え・・・お茶の間が冷たい世間に変わってビト(松本)の味方になるように仕組まれていたのである。

しかし・・・今回、林の父親である元・警察庁・次長の誠一郎(竜雷太)が家庭内暴力の常習者で林はその犠牲者であったことが林を残し、夫から逃げた妻・・・林の母親から語られる。

もちろん、それはビトが犯した罪の重さをより強く感じたことをお茶の間に示すには効果的である。・・・しかし、それだけなのである。

林の悪魔のような暴力の裏に「事情」があったことをしっかりと提示しておけば・・・たとえばビトが林を殺害してしまった時にすでに悲劇の始まりを感じることができる。

最後にわっと驚かしたいために・・・それを知っていればもっともっとお茶の間に人間の複雑さを味あわせることができる素材を隠しこんでしまったのである。

単なる悪魔のような男を殺してしまうビトと単なる悪魔にならざるを得なかった男を殺してしまうビトではその「せつなさ」がまったく違うのである。

これは「歌姫」でも指摘したことだが・・・このような何を隠して、何を明らかにするかの加減は・・・たとえば起承転結がその日のうちに完結する舞台と何週間かにわたって継続する連続ドラマではまったく違ってくるのである。

舞台「歌姫」を連続ドラマ化したドラマ「歌姫」ではその加減の難しさが充分に感じられたはずの作者(第9回までの「スマイル」の脚本家)が・・・何も学ばなかった証拠がここにある。失敗から学ばないものには成功はなかなか訪れないものだ。

もちろん・・・そういう最も基本的なことを理解しない以上・・・ひとつひとつのセリフはどんどん上滑りしていくのである。

来週最終回となるのだが・・・これがここまで「壮絶な生き様」も「愛と正義」も物語に感じられない最大の理由になっています。最後に・・・あっと驚くそれらがあったとしても・・・ここまでの9時間をその前フリとして使ってしまっては・・・お茶の間が持たないのです。

同じように北見敏之が演じる証拠を捏造してまでビトを犯人に仕立あげる古瀬刑事の心模様も秘匿されてきました。彼は「かって外国人犯罪者の犯罪を個人的な裁量で見逃してしまったことにより自分の娘が逆恨みをした外国人犯罪者に暴行されてしまった」という事実により狂を発していたのです。

まるで狂ったようにビトを憎む刑事が本当に狂っていたというのはあっと驚く仕掛けですが、その狂気が単なる差別や偏見の強い人の見本的扱いになっていたわけですから、実に頭がおかしい構成になっていると言えます。

できれば物語の序盤で南洋の土人らしくファンデーションを塗った水嶋ヒロが古瀬刑事の娘を演じるメガネっ娘の成海璃子を無惨に凌辱する心象風景を挿入しておくべきです。

そうしたやりきれない古瀬刑事の狂気の発露のターゲットとしてビトが選ばれてしまうということがはっきりと序盤から示されていたとすればどれだけ深みのあるドラマになったことでしょうか。

なぜなら壮絶なのはビトではなくて・・・林や古瀬刑事なのですから。

それが明確に提示されていれば・・・いたってノーマルでどちらかと言えば小心者のビトが運命の糸に操られて殺人犯になってしまうという残酷さはもっと痛烈にお茶の間の心を揺さぶり続けたでしょう。

ともかく・・・差別や偏見は人間にとって当然あってしかるべきシステムです。母親がわが子を他の子と差別することなく愛したら・・・どうしてそれが母親の愛と子供に感じ取れるでしょうか。人が人を殺めてしまうことが悪であるという偏った見方が存在しなければこの世に正義というものは存在しないのです。

自由と平等が両立しないのと同じように・・・差別と偏見には損得が生じるのもまた真理。

この前提から行過ぎた差別と偏見やあまりにも不当な待遇に対する緩和措置を考えるのが政治であり・・・その方法が司法なのです。そういうこの世の実態をそれとなく再確認するためのドラマとしては・・・ここまであまりにも稚拙だったこのドラマ。

今回は主人公の口から・・・その幼稚さに決別するセリフが告げられます。

伊東弁護士(中井貴一)「ここであきらめたら差別や偏見に負けることになるぞ」

ビト「差別や偏見とかもうどうでもいいのです。ボクはボクと同じように苦しみ悲しんでいた一人の人間の命を奪った・・・それがどうしようもなく辛いのです」

償いようのない罪の重さに「死」を望み始めたビト。

しかし・・・愛する花(新垣結衣)がいます。もしも・・・ビトが死刑になったとしたら・・・死刑を回避するにいたらなかった理由のひとつである犯行後の花とのデートがビトを死においやったことになってしまう。

「殺してしまった林のために死にたいビト」と「愛する花のために生きたいビト」・・・この相克こそが・・・ビトに残された「壮絶」「愛」「正義」のラスト・チャンス。

ま・・・ぬいぐるみのビトと花のブタに加えて折り紙のブタは・・・愛の結晶という最後の手段もありますけどね。やることやってるわけだし・・・。

とにかく、たった一回で最終回に望みを繋げた代役・脚本家の腕前を高く評価したいと考えます。

まあ・・・死刑執行官が三人いて、ダミーの執行スイッチが2個あって・・・誰が直接手を下したか分らないようにするという気遣いがあるのに・・・死刑が死刑回避かを投票にせず・・・裁判長の恣意的な順番で採決していくというのが・・・結構茶番であるにしてもですけど。

関連するキッドのブログ『第9回のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『サトエリの少年時代』(フジテレビ)『天地人』(NHK総合)『ぼくの妹』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2009年6月19日 (金)

テロリスト集団・ブラック・ムーン・ビーチ・ボーイズ?(戸田恵梨香)黒い月だよ(竹野内豊)

「MR.BRAIN」の第1回ゲストが広末涼子、最終回を迎えた「アイシテル~海容~」の主演が稲森いずみである。これに今回の「BOSS」のゲストである反町隆史とレギュラーの竹野内豊を加えると・・・ドラマ「ビーチボーイズ」(1997)を連想する人は多いだろう。平均視聴率23.7%でひと夏の青春ものとしてはかなりの人気を博したと言える。それから12年である。23才だった反町は35才になり26才だった竹野内も38才になったのだった。二枚目の青春期間は常人より長いとはいえいつまでも若者ではいられないのである。童顔系の竹野内が若く見えたり野生系の反町が老いが濃かったりするのもまた持ち味というものなのだ。ともかく・・・12年後もアクター&アクトレスたちがそれなりに活躍しているのは微笑ましいことだ。

で、『BOSS・第10回』(フジテレビ090618PM10~)脚本・林宏司、演出・石井祐介を見た。今回はなんとなくラヴェルのバレエ音楽「ボレロ」を連想するような構成になっている。冒頭・・・砂浜で海鳥の声を聞き、強い海風に吹かれるサングラスの男・龍平(反町)。笑顔を見せながら携帯電話で話すその仕草は一人踊りを始めたダンサーなのである。

その後・・・物語は錯綜しながら・・・ある意味・・・それぞれ勝手な方向で踊りだすのだが・・・気がつくと全体が盛大なお祭り騒ぎになっており・・・さあ、これからというところで最終回に続くという展開である。まあ、お約束といえばお約束だが・・・ドラマとしては楽しいのである。

犯罪特別対策室が警察の不祥事を暴露したために生活安全課へのお手伝いというペナルティーを科せられること

大澤室長(天海祐希)と岩井刑事(ケンドー・コバヤシ)は小学生の万引き事件を担当し、文房具用品売り場で張り込み。大澤は小学生の頬をつねる。マミリン(戸田)と山ムー(温水洋一)は下着泥棒の家宅捜査。盗品の下着の匂いを確認する山ムーと「嗅ぐな」と嗜めるマミリン。片桐(玉山鉄二)と一平ちゃん(溝端淳平)は振り込め詐欺対策教室の講師である。生徒のおばちゃんたちに大人気の二人だった。

新聞記者が刑事に警察上層部の裏金汚職疑惑について匂わすこと

最終回に向けて核心となる事件の要素の一つが・・・「白い春」の心臓外科医の双子の弟の新聞記者・鈴木(小須田康人)によって片桐に告げられる。このパートは・・・片桐による野立警察庁参事官補佐(竹野内)への情報提供、野立の否定→鈴木の大学の先輩であり、片桐のかっての上司であった小野田刑事(塩見三省)の調査参加→裏金のプール先が犯罪特別対策室であるという疑惑へと淡々と展開し・・・小野田の消息不明という衝撃に達する。

室長の恋人・浩(丸山智己)の弟・健吾(石垣佑磨)が爆弾テロの一員として有罪となり服役・・・出所後、連続爆破事件が起こり時限爆弾の部品から室長の指紋が発見されること

科学捜査研究所の奈良橋監察医(吉瀬美智子)の報告により、爆破事件と大澤室長の接点が浮上し、一平とマミリンが大澤の取調べを担当する。

これによって浩が大澤の携帯電話を拾うことによって二人の交際が始まり・・・弟が爆弾事件に関与したため、大澤はニューヨークに配置転換・・・弟は一貫して無実を主張・・・浩は大澤が潜入捜査官であることを疑うが・・・大澤はそれを肯定も否定もしないということが判明する。二人の愛は終ったのか・・・それとも始まってもいなかったのか・・・まだ継続中なのか、一切謎である。

だだし・・・爆弾に残った大澤の指紋は浩にプレゼントした時計の部品を流用したものであることが推測される。

爆弾はゴミ箱→ゴミ箱と愉快犯的なものだったのがついに大学の講堂が爆破され死傷者が発生。謹慎中の特別対策室一同・・・本気モードに突入する。

ただ一人・・・モテ期にはいったと称する野立は合コンの手配に忙しいのだった。

参事官補佐が警視総監の警護を担当中、反政府テロリスト組織・黒い月の元メンバーたちが爆破騒ぎを起すこと

警察庁の参事官補佐が警視庁トップの警備責任者になるのかどうかは別として・・・疑惑の只中に置かれた野立。裏金作りの仕掛け人として疑われるは・・・テロ集団「黒い月」のボスとして疑われるは・・・大山警視総監(津川雅彦)誘拐犯として疑われるは・・・である。

これだけ黒いと逆にシロはミステリの常道だが・・・はたして。

さて・・・第一話が野垣(武田鉄也)の爆弾使用殺人事件だったわけだが最終話も爆弾がらみ。大澤と野立の金八ものまね合戦まであって来週、再登場である。

爆弾のことは爆破犯人に訊け展開か。

ついでに・・・謎のテロリスト集団・黒い月である。

警視総監誘拐現場にはなぜか健吾も姿を見せるのだが・・・果たして彼は本当に無実だったのか。それとも無実だったが服役後、本当にテロリストになってしまったのか。

それを推理するためには「黒い月」の情報・・・薄すぎるぜ。

そもそも・・・どういう目的のグループなのかも不明である。法務大臣を狙った爆破事件というだけではどんな主義主張でもありえるからな。

「死刑絶対反対法務大臣に死を実行委員会」でもいいし「臓器移植法改正・人身売買に道を開くな決死隊」「臓器移植法改正・日本人は日本人の内臓で救命ボート」「冤罪ぽんぽこぴー許すマジ団」「核武装・再軍備絶対防衛網共同戦線」「お釈迦様おしゃか同盟」「東南アジア売春買春粛清軍」「東アジアワールドカップ予選突破しすぎ中東の笛連合」「日本を中華帝国の領土にしよう万歳組」「ヤーレンコーランハイハイ党」「無政府のための政府の影の内閣」「とりあえず法相殺っちゃう会」・・・もう、いいか。

まあ・・・黒い月から・・・黒のイメージでアナーキスト集団、日本語名で国粋主義者、十字架に対する月で反キリスト教団体、日の丸(太陽)に対する月神狂信者などが連想できるのだが・・・そうなると月食を信仰する宗教団体である可能性が浮上するのである。

もちろん・・・ヒマなので遊んでいる元フリーターの仲間たちである線も捨てきれない。

警視総監を誘拐するためにわざわざ爆弾騒ぎを起す必要があるのかどうはさておき・・・目的は・・・身代金かな。・・・ダイ・ハード的に・・・。金があれば・・・大抵の目的は達成できるこんな世の中じゃ・・・。ポイズン。

関連するキッドのブログ『第9話のレビュー

Hcinhawaii0563 ごっこガーデン。エンストしたクルマのあるビーチ・セット。まこぎゃぼぉぉぉぉぉん。竹しゃまがテロリストのボスで裏金作って合コン三昧でタヌキ警視総監の誘拐犯のまっくろくろすけだったなんて何かの間違いなのでしゅ~。竹しゃまは女子高校生とはうぅんなことになってもそんな悪いことは絶対できないと刑事マコリンは主張するのでしゅ~。でもいざとなったら連れて逃げてよ逃避行で恋人たちが逃亡者な映画化決定でしゅでしゅ~最後は夏の渚でラブなのでしゅ~くう黒い月・・・イケメンそろってます・・・ケンコバとヤマムーが質を低下させる対策室より総合力では上か・・・その上、野立が~。最後に脱出した要人警護車はエンストするのでしょうか~野立会もこれまでなのか~お気楽過酸化ベンゾイルはニキビの治療薬ですが用量・用法は正しくね。反町さんロト6では散々だったけど今回は視聴率↗17.4でよかったよね・・・はたして豊さまは本当に悪人なのでしょうか?エリ事件は一つだけど複雑な要素がからみあってまだまだ裏がありそうでスー。野立がスペシャルに参加できる立場を残すのか・・・絵里子と浩の愛の行方は・・・来週が楽しみですyon!」アンナダーリンが女子高生のパパだったら最高の1位になったのぴょ~ん。パパじゃいや~ん・・・と思ってたら遅刻ぴょんmari軽い犯罪には遊び感覚で対処するボス・・・この辺りがならではですね。しかし・・・死傷者発生で本気モードに・・・それってジャーナリストとしては問題にしたい感じですけど~。でも事件を未然に防いでるとドラマにならない非常の世界です・・・野立・・・黒幕?」みのむしわ~い。やや過疎の婚カツ見てたら大遅刻るるる・・・アイシテルとか最終回だしそして・・・多重人格がですね・・・え・・・もう十話ですか~・・・超遅刻~(腹話術の人形風)」あんぱんち蘇る青春の日々・・・記念すべき238回夏、突入だよ 野立会の開催はどうなるのかしら~。もう、すっかりおじさんになった二人がグルになって帰ってくるとは・・・先週ちっとも気がつかなかった(爆)・・・シャブリ最近朝が早いしふたつのスピカが始まって桜庭ななみちゃんもかわいいし、クルマがエンストして遅刻なのでありました~ikasama4予想した通りの展開になりました~。佐々成政の妻に前田利家の弟、そして織田信長・・・利家とまつな回になってます・・・他にもぞろぞろと・・・警視総監家康みたいだったし・・・とりあえずものすごくたくさんの謎を残して最終回へ・・・前フリはバッチリです・・・後はオチが・・・どうなりますか

土曜日に見る予定のテレビ『MR.BRAIN』(TBSテレビ)『ザ・クイズショウ』『イケ麺そば屋探偵』(日本テレビ)『ERⅩⅡ』(NHK総合)『トランスフォーマー』(フジテレビ)『相武紗季の刑事一代』(テレビ朝日)

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2009年6月18日 (木)

朝の来ない夜はないのよ(稲森いずみ)涙の土下座の人、それはどうかな?(川島海荷)

これはくりかえし書いているが命というものは全てということである。

投資に失敗して「何もかも失った」とか、わが子を失って「何もかも失った」とか言う場合、一言多い人間は「でもまだ命があるじゃない」と緊張感を台無しにするのである。

つまり、「命」が全てなので「命」以外のものは失っても全てを失ったことにはならないと考える人にとって「命」のある限り、何もかも失ったなんていうセリフは理屈に合わないのである。

しかし、そういう理解が根底になければ「掛替えのない命」という言葉は力を持たない。

その延長線上に「命に値段なんかつけられるか」という言葉が発生するわけである。

しかし、それは一人一人の個人的な「命」の話である。

「別人の命」となると「人間関係」によって「資産的価値」は当然出てくる。

死者の家族を「遺族」と呼ぶのはそこに「遺産相続」がからんでくるからである。

そして時には不慮の死者には特殊な資産価値が生じることになる。生命保険がビジネスとして成立しているのがその証拠である。そうなると「命」には値段がつくのである。多くの場合、時価です。

家族が殺害された時に犯人に向かって「反省するなら金をくれ」と叫ぶ遺族を世間がどう評価するかどうかは別として。・・・そこか~。

で、『臨場・第9回』(テレビ朝日090517PM0930~)原作・横山秀夫、脚本・坂田義和、演出・橋本一を見た。ミステリの死者の値段は安い。毎週一人は殺されてしまうのでインフレが生じるからである。今回は変態の天井裏の散歩者が美人女子大生(山内明日)を殺害する話。心ある人は美人女子大生でなくて変態が死ねばいいのにと思うはずである。これに幼い頃、子供を捨てた母親(佐々木すみ江)が・・・捨てた子供(伊武雅刀)をずっと思い続けるという人情話をからませてきます。

さらにインフレ気味に二人目の死者発生。根こそぎ拾う倉石(内野聖陽)は溺死した上司の母親の死因を自殺ではないと断定。「出来のいい自慢の息子がいる母親は自殺しない」と根拠を語ります。

まあ、その真意は気休めですけどね。

とにかく・・・認知症になっても「女の道は一本道」であって欲しいという男たちのせつない心情がここにあるのかもしれません。

まあ・・・人間というものはどこでも良い子ではいられないし、いつでも良い子でもいられない。その方が自然だとキッドは思いますけれど。ああ。人間って基本的に良い加減。

まあ、敗戦国と戦勝国の「勝つ根性」の違いを見せ付けるサッカー・ワールドカップ・日本VS豪州のために後半「アイシテル」にかぶっていくので軸足ぶれますけどね。何度も言いますがとっとと憲法改正して交戦権を復活させない限り、日本代表は真の強さは獲得できないのです。国のためなら敵を殺すことのできる国民と殺されるまで我慢する国民とでは基本的な戦闘力がケタ違いだからです。

関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー

で、『アイシテル~海容~・最終回』(日本テレビ090617PM10~)原作・伊藤実、脚本・高橋麻紀、演出・吉野洋を見た。「愛」に対応する言葉として「憎」がある。どちらも多くの人間が知っているのが前提の心のあり方である。その中で人々は「海容」という海のような広大な愛のあり方を示す言葉があることをこのドラマで始めて知ったりしたはずである。

もちろん・・・未だに造語ではないかと思っている人も多いだろう。

愛も様々な形がある。キッドはその根底にあるのは記憶であると考えるタイプだが、さらには認知のドーパミンシステムが深く関連していると思う。

人間は快感を求める性質を持っているが、「気持ちがいい」というのは基本的に体内麻薬性物質のなせるメカニズムによる現象なのである。

それは根本的には「生」の維持のためのシステムのパーツによるものである。

美味しいものを食べて美味しいと感じる「気持ちの良さ」は食行動という刺激に伴って脳内に快感を感じさせる麻薬性物質が分泌されることによって生じる。

頭が痺れるような美味という表現は非常にストレートなものいいなのである。

たとえば、テレビタレントの威力というものはこの延長線上にある。川島海荷という美少女をくりかえし見ることによって「かわいい」→ドーパミン放出→快感という認知のドーパミンの回路が脳内に構築される。これは「かわいい」でなくても「面白い泉ピン子」でも同じように構築されるのである。泉ピン子→ドーパミン放出→快感になるのである。

街で偶然、タレント本人を見かけたことがある人なら経験があるはずだ。本人の存在という刺激を受けてドーパミン大量放出なのである。そのなんともいえない「うれしい感じ」は驚異的なものである。ガッキーが新曲の宣伝のために高校のイベントに参加、ハグされた女子高校生が感激して泣き出すのを見て、そんなに好きなのか・・・と思う人は認知のドーパミンシステムの恐ろしさに対する理解が不足しているのである。

で、たとえば・・・家族というものは基本的にこの認知のドーパミンシステムの影響下にある。家族という見知った対象が緩やかに放出する認知のドーパミンが「安らぎ」の正体なのである。

そして・・・家族喪失が人を鬱にする根本的な原因がここにある。つまり、掛替えのないドーパミン放出対象の損失ということである。

愛と憎しみの関係は憎しみが負のドーパミン(不快感)システムでもあり、正のドーパミンシステム(喜び)の欠損でもあるという複雑な関係にある。

悲しみを背景とした怒りともいうべきものが「憎しみ」なのである。

昔の人は「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と言うわけだが、それが好きな人のつけている香水の匂いまでが好きという気持ちの裏返しであることは簡単に想像できる。

原爆を投下するから鬼畜米英なのか鬼畜米英だから原爆を投下するのかなのである。

核と聞いただけで鳥肌が立つのである。

オウム真理教のためにオウムの人気下落である。・・・いい加減にしとけよ。

まあ・・・とにかくひとたび生じた憎しみの連鎖を断ち切るのは非常に難しいということだ。

キッドはヘソが曲がっているので「復讐心は何も生み出さない」という考え方には全面的に賛成できない。「自分の愛するものを奪ったものが存在すること」で生じる「つらい気持ち」を解消したいというのも自然だと感じるからである。

もちろん、多くのものはそうでないことも事実である。

「殺したいほど相手を憎んでも殺さない」というのがまた人間の自然のあり方なのである。

その人と人を繋ぐのが法であるという考えがある。

このドラマの場合・・・法外の人間である少年に殺人を犯させることによって・・・被害者側の家族は「憎みきれない相手」の存在に苦悶する。加害者とその家族は心あるものであるために被害者側の家族の苦悶を思いさらに苦悶する。

最終的な着地点のない無限地獄である。

そのために死後の世界を信じなければ全てを失った被害者本人以外は苦しみ続けるしかなく・・・最後には被害者側と加害者側が一種のシンパシーを感じるまでになっていくのである。

もちろん、被害者と加害者が同じだと言うのはあまりにも観念的なので最後までお互いが交わっていくことはない。全てを失った被害者に対して加害者が失うものはあまりにも少ないからである。

ただ・・・ユーミンが「時はいつの日にも親切な友達、過ぎていく昨日を物語に変える」と歌っても「そうとは限らんぞ」と思うばかりなのである。

しかし・・・被害者側は「しかし・・・加害者側は物語に変えるかもしれないぞ」とふと想像してしまうかもしれない。被害者の母親は加害者の母親に「生きてください」と言うが父親は「加害者はもうこの世に存在しないと思うしかない」と言う。

ギリギリです。復讐を是としない限り、これが心の終着点。しかし・・・記憶のシステムが彼らをそう簡単に解放しないことも明白です。時には「悲しみが癒える」ことすら新たな悲しみの記憶となるのだから。

そこで・・・復讐を是とするのも悪くないという考え方がある。相手に責任能力があろうがなかろうが善人であろが悪人であろうがとりあえず仇を討つということです。

これはこれで全くありなのだとも考えられます。

しかし・・・仇を持つ人間と持たない人間では持つ人間は常に少数派、第三者である人々にとって仇討ちを実行する人は物騒な人ということになります。

そのために・・・刑罰には「死刑」があるのです。つまり・・・死刑とは少数者の救済措置です。

世界は・・・様々な理由で「死刑」からの解放に流れています。いかなる理由があっても人が人を殺すことは許されないという前提に立てばそれは当然のことのように見えます。

しかし・・・「死刑」という法的規制がなくなった社会で・・・実力あるものが人を殺し、無力なものがただただ悲嘆にくれるという現実は簡単に想像できるのです。

そして、さらに少数のものが「他人様の力をあてにすることが土台間違ってんだ。仇が討ちたけりゃ自分で討つさ」と自己責任の誓いに従い、相手に最大級の苦痛を与えつつこの世から抹消する方法を考えながら、瞳に暗い炎を点すのでしょう。

復讐するは我にあり・・・という言葉はそのためにあるのですから。

まあ・・・しかし・・・それほど悲嘆にくれることもないのです。なぜならどんな苦しみにも必ず終わりがあるからです。そして夜の間に全てを失えば朝は来ないのです。

水曜日のダンスは・・・

「臨場」・・・・・14.1%↗14.5%↘12.8%↗14.8%↗15.2%↘14.6%↘14.5%↗15.6% ・・・・・↘13.8%

「海容」・・・・・13.2%↗13.7%↗14.2%↘13.0%↗14.8%↘13.9%↗14.0%↗15.6%↗16.6%↗18.6%

「夫婦道」・・・*9.2%↘*8.9%↘*8.6%↘*7.9%↗*9.2%↘*6.7%↗*8.2%↘*6.3%↘*5.8%↗*7.5%

サッカーめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。

金曜日に見る予定のテレビ『新垣結衣のスマイル』(TBSテレビ)『湯けむりスナイパー』(テレビ東京)『香椎由宇の名探偵の掟』(テレビ朝日)『長澤まさみの親父の一番長い日』(フジテレビ)・・・ガッキーVSまさみ・・・来たか・・・またもやドラゴン桜の山P争奪戦の決着を着ける日が。

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2009年6月17日 (水)

ためるな・・・(阿部寛)ためるのね(大橋のぞみ)ためるわよ(吉高由里子)ためるだけで・・・(堀北真希)

ついにサービスの種が尽きたか・・・。まあ「防護グラス装着で催涙ガス噴霧始めました」(堀北真希)でもよかったのだがそれをサービスと感じる需要少なすぎるだろう。

一方、ご時勢的には合格点の数字に達してきた「白い春」・・・もう全員、間をとることに情熱を傾けているのである。どれだけ固唾を呑んで見守らせる気だっ。

火曜日のドラマ対決は①「白い春」↗13.9% ②「アタシんちの男子」↘*9.8%・・・平均視聴率で1%以上の差がついたのでもはや逆転は不可能になってきた。関西テレビの勝利は確実だろう。しかしフジテレビとしては下に「婚カツ」があるからな・・・。火9スタッフの風当たりは月9防風林で弱まってラッキーかもしれない。

で、『アタシんちの男子・第10回』(フジテレビ090616PM9~)脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。奇想天外なお子様向けドラマとしては抜群の出来なのであるが・・・ラブコメ要素が薄すぎるのだな。もう少し、古典の研究をするべきだろう。

致命的なのは新造と千里(堀北)が「おさな妻」でも「形だけの夫婦」でもなくて「実の父娘」だったというオチである。もちろん・・・このドラマには表面上の性的描写は必要ないと言ってもいいのだが、それだけにスッキリさせすぎなのである。

逆に言えば・・・翔が子持ちのホストだったという設定は生臭すぎるのである。そんな汚れたキャラではヒロインとの恋愛沙汰に持ち込めない。

このあたりが奇をてらっているだけの脚本という印象を抱かせるのである。

まあ・・・それが持ち味と言われればそれまでですが。

実は、「アタシんちの男子」も「白い春」もホームドラマの変化球である。「アタシ」はヒロインがホームレスだがシンデレラのようにお城に迷いこみそこで家を見出す物語。「白い春」は殺人の前科者が平穏な家庭に紛れ込み家の夢を見る物語なのである。そして千里もさち(大橋)も育ての父を実の父と信じていたヒロインである。同じタイプでありながらもう一つ客をつかみきれない「アタシ」はもう少し古典を研究して「手」の使い方を感じ取るべきなのだ。

ただし、ドタバタとしてはついに戦争モードに突入。幻想的なセットとそこそこモブ・シーンがあり楽しい。要するにもって行き方の問題です。

キッドはなんとなくイヴ・ロベール監督の映画「わんぱく戦争」(1961)を思い出す。もちろん・・・このドラマはほとんど子供の役者は登場しないのに対し、映画は子役中心の話。仲の悪い二つの子供グループがあり、ずーっと戦争しているという物語である。ただ・・・ドラマの登場人物は基本的に体は大人でも心は子供なのである。それはやりての秘書・時田の言動からあきらかなのである。最終的にはヒロインの腹違いの兄である風と時田の友情の物語になれば・・・それは構造的には「わんぱく戦争」だ。

映画では性的描写も限りなく「萌え」を感じさせるものになっている。子供たちは戦争が一段落・・・つまり家に帰る頃・・・するとその日の捕虜からズボンのボタンを奪ってしまう。そうするとスボンがずりおちてまことに情けなくなるのだ。だからルイ・ベルゴーの原作小説は「ボタン戦争」というタイトルである。子供たちの戦争は日々エスカレートしていくのだが、時にはボタンを奪われないために全裸で突入という作戦が登場したり、親のトラクターを持ち出して機械化作戦が展開されたりもする。ワクワクします。そしてある日・・・そういう子供の時代が終焉する哀愁が待っているのだ。悪ガキのリーダー格二人は寄宿舎に送られ・・・やがて友情を芽生えさせるのである。

こういう一つの形を想定しておくだけでも崩壊しかかる物語の破綻は意外に食い止められるものだ。お茶の間がその作業をしなくても作り手がツボを心得ておけばそれでよろしい。そのあたりのことをもう少し考えて欲しいのだな。

今週の妄想イケメン度査定。

①故・大蔵新造(草刈正雄)・・・回想シーンで登場。生前の仲むつまじさを感じさせていたのに二人には肉体関係はなく・・・婚姻届も提出しておらず・・・あろうことか父と娘だった。まあ・・・だからどうしたという感じがしないでもありません。とにかくこの世界の人々は正雄の遺骨の混じった大気を呼吸していることを忘れてはならない。↗。

②時田修司(山本耕史)・・・理想の秘書。メイドで忍者の井上さん(江口のりこ)は帰ってきたが、暗躍や陰謀をするときには声が震えるかわいさをアピールしつつ時田はトリックハート城とりこわし作戦を決行。どこまで本気なんだかいまだに不明→。

③大蔵風(要潤)・・・無職の長男、実は新造の実子であることが判明。ハードゲイ(HG)にも手を出すバイセクシュアルである。最近はすっかりお兄さんである。どころか腹違いながら千里の実の兄だったのだった。うっかり関係していたらどうするんだって・・・それはそれで面白いだろう。しかしお茶の間の支持は得られないぞ。→。

④大蔵翔(向井理)・・・ホストの三男、すっかり、千里びいきになり、あれこれと手を尽くす。風とはナイスコンビになりつつある。今回も千里にそれとなくアプローチするが。あまりにも汚れキャラなので物語的にはかなりハードル高し。ケータイ小説ならOKなのか↘。

⑤大蔵知(瀬戸康史)・・・ひきこもりの高校生の五男、まあ・・・もう・・・ほとんど影がありません↘。

⑥大蔵明(岡本知樹)・・・生意気な中学生の六男、完璧な棒演技で追従を許さない。ちょっとしたナイス・ツッコミも棒であるところが救いである。今週の棒「お母さんじゃなかった」・・・↗。

⑦大蔵猛(岡田義徳)・・・ホスト見習いの次男、よっちゃんやうっちーであってそもそもイケメンではないのだが。実の父親と暮らすために旅立つが一家の危機のために里帰り。サウナでそろい踏みでは風並みのナイスボディー↗。

⑧大蔵優(山本裕典)・・・カリスマモデルの四男、女性恐怖症でおネー系男子、どちらかといえばキモカワレベル。千里も好きだが知も好きなボーイズラブにも目覚めたバイセクシュアルである。まあもう知の相方みたいな感じ↘。

⑨国士豊(つるの剛士)・・・ネットカフェの千里親衛隊長・・・空気だが今回は自覚なきストーカーとして工作員化。ついに千里の部屋を爆破→。

⑩真島平次(永山絢斗)・・・ネットカフェの千里親衛隊員・・・空気だが自覚あるストーカー。しかし時田に洗脳されてよくわからない立場に↘。

順位変動しないじゃないかっ・・・という人もいるでしょうがけして手抜きではなくそういう査定だからです。

まあ・・・結局・・・他人のために涙を流せる人は愛される・・・それが作者の言いたいことなのだと思います。まあ・・・それはある意味正論ですが・・・そんなこと今さら言われてもな。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『白い春・第10話』(フジテレビ090616PM10~)脚本・尾崎将也、演出・植田尚を見た。こちらは原点が限りなく融かされて上手い具合に料理されている。一番近い手だと「レオン」なのである。さらにいえば「大岡越前のお裁きの話」なのである。そうでありながら実にオリジナリティーの極みの芳香を放つわけである。勉強してるよなぁ。

心臓手術のために手術室に入るさち(大橋)。てんやわんやの手術室に不安になる育ての父であるパン屋(遠藤憲一)と叔母の佳奈子(白石美帆)。この二人の関係も不透明だがそれはあまり気にならない。些細なことだ。

そして手術室のランブが消え・・・手術を終えた医者(小須田康人)がすでにためます。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・娘さんはがんばりました・・・・・・・手術は終りました・・・・・・・・・・・手術は成功です」

ぷはぁぁぁぁぁぁである。

手術の成功とさちの無事を祝うパン屋一同。しかし・・・春男(阿部)は笑顔を見せない。パン屋を裏庭に呼び出して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「よかったな」

ふはぁぁぁぁである。

やがてさちは順調に回復。パン屋が病院に行って不在の時に春男は禁断の二階に上がる用ができて・・・ふと・・・さちのおいたちアルバムを目にとめてしまう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・春男はこらえきれずにさちの写真を見てしまう。

ぷはっ。

・・・・・・・・二度見る。

ぶはぁぁぁぁっである。

実の父である春男に「私を海に連れてって」と誘うさち。春男がプレゼントした絵の具を発見する育ての父・パン屋。二人の父親のもやもやのプレッシャーに息も絶え絶えの佳奈子が「こうなるのが心配だったのよ」

ぷはっ。

父親に捨てられた栞(吉高)の父親(佐戸井けん太)の居所が判明する。

幼い頃に父にもらった玩具の首飾りを身にまとい・・・春男と栞は父親の写真館に正体を隠して近付く。そこには栞の父親の新しい家族・・・しかも妻と娘がいる。揺れ動く栞の父萌え魂・・・・・・・。

・・・・・。・・・・。・・・・。・・・・・・・・・・・栞はネックレスを服の下に隠した。

はぁぁぁぁぁ。

そして・・・さちとパン屋の幸せを願い・・・二人のために海への一泊旅行を手配した春男は旅立ちを決意。

家を出た春男を追いかけて・・・心臓病手術を終えたばかりのさちが走る。走る。走る。

春男「走るな・・・」

心を鬼にしてさちに別れを告げる春男。意気消沈するさち。

そのとぼとぼと歩く姿を発見した栞はさちに・・・。

「おじさんはね・・・本当はね・・・・・・・本当は・・・さっちゃんの・・・・・・。・・・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・・つづくかよっ。来週までためにためて最終回です。もちろん・・・消えた殺人のギャラの行方もたまっています。

そして最後の舞台は食い逃げ食堂かっ。ためるなぁ。

木曜日に見る予定のテレビ『桜庭ななみのふたつのスピカ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『中年悪女大集合の夜光の階段』(テレビ朝日)『戸田恵梨香のBOSS』(フジテレビ)

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2009年6月16日 (火)

ロミオとジュリエット・・・美女と野獣だろう(オダギリジョー)ゴジラ対モスラですぅ(長澤まさみ)

なんて言うか。この話、女流が書いているのなら納得するんだよな。

そうか・・・ブサイクがロミオでも奇妙な・・・をつければOKなのかーっ。・・・みたいな。

でも・・・男性作家しかもヴェテランが書いているとセクハラの匂いを感じちゃうの。

今回・・・ジュニア・・・ほっしゃんみたいに見えるときあったしな。

はいはい、外面至上主義ですが・・・なにか。

なにしろ・・・老醜をさらしたくないから外出を控えるタイプなものでございますからーっ。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「スマイル」↗*9.7%(おおっ盛り返した・・ガッキーの一声おそるべし)、「名探偵の掟」↘*7.6%(キムニイ主役回だもんな・・・面白かったけどね)、「ツレうつ」↘*6.7%(一日天下だったか)、「中村俊介の美濃路殺人事件」16.2%(馬渕英俚可・・・怨み屋以来か・・・もっと見たいぞ)、「MR.BRAIN」↗21.0%(こうなると先週・・・なんだったんだ?・・・やはりダルビッシュか?)、「ザ・クイズショウ」↗13.2%(おおっ・・・土曜のダンスが始まったのか?)、「ビニールシート」↗*5.5%(銃後の妻の時代じゃないって何度言えば・・・)、「ターミネーター2」14.9%(だから何度戻ってくるんだよお)、「救命士・牧田さおり」14.8%(浅野温子そして連続中村俊介)、「魔女裁判」↘*5.3%(下げ止らず)、「ぼくの妹」↗*7.1%(*0.1%あげた~)、「天地人」→22.0%(→でたぁぁぁぁぁ、ひたすら主人公をヨイショするだけのドラマ・・・ある意味正解なのか・・・みんな・・・お疲れ様)・・・ついでに「婚カツ」↗*9.3%(上戸彩恋愛モードであげたけどヒトケタ)、「ハンチョウ」↗11.2%(ほとんどジジババであげてフタケタ)・・・以上。

で、『ぼくの妹・第9回』(TBSテレビ090614PM9~)脚本・池畑俊策、演出・金子文紀を見た。差別や偏見を面白く批判するのは難しい。基本的に差別や偏見を批判するのはつまらないからだ。なぜなら差別や偏見を批判することは差別や偏見にすぎないからである。だから人が簡単に差別や偏見を批判すると・・・己の無知をさらけ出すことになるのである。

たとえば、外国人を外国人と言い、ブスをブスといい、いじめっ子をいじめっ子と差別する方がはるかに難しく、勇気を要することなのである。いじめっ子を非難すればいじめられるかもしれないし、いじめられっ子を非難すれば自殺されて後味が悪かったりするのである。

しかし・・・どこかに軸足を置かないと・・・何の意味も見出せないということがある。

キッドの場合、それは「言論の自由」にかなりおかれている。さらに言えば自分の言論の自由である。自分だけは何があっても言いたいことを言う。

これは譲れない一線だ。しかし、フサフサの手触りのウサギちゃんに「お願い、それだけは言わないで・・・ねっ・・・ねっ」と赤い目で見つめられたら我慢しちゃうかもしれない程度にである。

たとえば・・・このブログも世界に場を借りて存在している。そのために管理をする責任があり、言いたいことを全部言うわけではない。それなのに通りすがりの人の中にはそういう認識のない人がいるわけである。基本的にキッドはそういう人たちの存在を一瞬で削除するのだが・・・時々、仏心が出てしまうことがある。こんなバカでも生きているんだもんなぁと思うのである。正体不明でなんか言う人たち・・・キッドが恐ろしいハッカーではないことに感謝してもらいたいよねぇ。

で・・・たまにコメントで教育的指導の応答をするのだがコメント欄とはいえ、不毛なやりとりをつい目にしてしまった人々には申し訳ない気持ちでいっぱいになるのである。

というわけで、キッドはいじめは素晴らしい、戦争は素敵だ、命なんて別に大切じゃないと時々主張することがありますがそれは深い考察があっての発言だということを理解してくださるように通りすがりのバカに言っておきます。お前らなんてみんな虫ケラ同然なんだってことを自覚しとけよ。

・・・というようなことを思っても書かないのが大人なので皆さんは注意してくださいね。

さて・・・お嬢様はお嬢様なりに苦労が絶えないのである。まず、経済的に恵まれているとどうしても本人よりもその恵まれた経済に目をつけてくる異性がいるのである。そういう異性を見抜く目を養わなければならない。

次に経済的に恵まれていると、消極的なタイプの異性はそれだけでお嬢様を「高嶺の花」扱いし、お嬢様の存在そのものを無視する場合がある。お嬢様はそういう異性に対し・・・「そんなことないのよ~同じ人間だよ~」と諭してやらねばならないのである。これをナチュラルな感じで実行するにはかなりの洗練を必要とする。

また、世の中には「巨乳で知性的な女なんていない」という偏見と同様に「お嬢様に深みなんてない」という偏見がある。そういう偏見もある程度は甘んじて受け入れなければならないのである。

さらに言えば「お嬢様」はお嬢様でない人以上に美しくなければ許されない。十人並みのお嬢様なんてお嬢様と言えるかよという偏見が存在するからである。

そういう役柄を素敵に演じている理事長の娘(笹本玲奈)・・・素晴らしい女優さんでございます。

900万円くらい好意を感じている男性にはポンと貸しちゃうし、それを返すと言われても国債発行させて大人の交際でそれとなくがんじがらめである。

そして・・・自分も楽しく・・・相手もそれなりに楽しい時間を過ごすのである。

この時点で盟(オダギリジョー)はまったく無警戒で無防備だが・・・探偵事務所によって徹底的に監視されていると考える必要がある。盟の行動は睡眠時間から排泄時間までお嬢様にすべて把握されているのが妥当なのである。

そして・・・お嬢様にそれだけ愛されていながら・・・それを意にも介さず、心配事があれば平気で暗い顔になり、お嬢様の話もうっかり聞き逃し心ここにあらずを露呈する盟を「小憎らしくて・・・かわいい人・・・調教のし甲斐があるわぁ」とお嬢様が思っていらっしゃる確率は99.9%なのである・・・妄想的には。

さあ・・・まあ・・・そういうお嬢様の動向にくらべれば・・・どうでもいい盟と颯(長澤)の姉妹や颯と九鬼(千原ジュニア)のカップル、そして脇に徹するキビ団子扱いの田舎のナース(西原亜希)の物語のあれやこれやである。

九鬼がガンであることを知った盟は・・・愛する妹の悲しい顔が見たくないという気持ちや九鬼なんか死ねばいいのにという気持ちに心が面倒くさい感じになります。

一方、九鬼はイケメン風にオレなんか死んだってどうでもいいだろうっていうか・・・死ぬのがこわいって認めたくない気持ちから・・・現実と向き合わず・・・病気のことを颯に打ち明けることもできません。

颯はそんな九鬼の態度に苛立ち、九鬼のカルテを持って兄の盟に診断を仰ぎ・・・愛するものの危機を知り、トイレで号泣した後で現実に立ち向かいます。自分の愛したダメ人間を簡単に神様には奪わせない覚悟です。

ところが、イケメン風の九鬼はイケメン風にウダウダ。

颯はそれなら「抱かせない」攻撃です。なんだかんだ言って颯は自分の体に絶対の自信を持っているのです。キッドはこれを四文字熟語で「自身自信」として妄想熟語辞典に登録したいと思います。今、友近がこれをCMで表現していますがCGなのでもうひとつ説得力にかけますな。

たちまち性の兵糧攻めに屈する九鬼。どうみてもさらば愛しき女よ的ストーカーであり、心ある人は通報しろよ状態ですが・・・颯は悪女ではなくキャバクラに降りた最後の天使なので「お前のために生きるよ」「ありがとう」な馬鹿野郎展開に落ち着きます。

盟はただただ「これで手術は絶対失敗できなくなった・・・絶対にだ」と思いつつ・・・妹と九鬼の愛に感動した風なナレーションでお茶を濁すのでした。

まあ・・・ここまでくるともう・・・それなりに登場人物が好きになっているのが普通ですが・・・それまでに脱落している人が多いので連続ドラマとしては失敗作と言えます・・・しかし、日曜劇場はもうパンチドランカー状態で道路だと思って線路を歩いている最中であり・・・問題ないと言えるのです。

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『臨場』(テレビ朝日)『アイシテル・海容』(日本テレビ)『夫婦道』『漂流ネットカフェ』(TBSテレビ)

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2009年6月15日 (月)

天地人・おのぼりさん篇(妻夫木聡)臣従接待指南始めました(木村佳乃)

秀吉の直轄領が222万石で動員兵力が10万人以上だった・・・とさりげなく語る大河ドラマなのだったが、そうすると1万石あたりの動員数はおよそ450人くらいになる。これはちょっと多いのである。それに対して家康は3万人を動員できるとこれまたさりげなく言うのだがそうなると家康の領地はおよそ66万石くらいとなる。三河・遠江・駿河・甲斐・信濃の五ヶ国はおよそ150万石である。家康の領地・・・少なすぎです。家康が150万石の太守で動員兵力3万人なら1万石あたりの動員数は200人くらいである。

1万石あたりの動員数200人で10万人を動員するためには500万石必要となる。もちろん・・・秀吉の支配地はもっとあるわけである。この時点で天下一統半ばと考えてもざっと1000万石近くあっただろう。つまり、実質的に秀吉の最大動員兵力は20万人に達していたといっても過言ではないだろう。

ただし、そんな大兵力を動員する必要がないので半数の10万人という数字が出てくるし、あるいは1万石あたり100人と想定した数字でもそうなる。

この時点で徳川は守勢、秀吉は攻勢である。つまり外に向かって攻める方が費用がかかるのである。

だから、秀吉は1000万石で10万人で攻め、家康は150万石で3万人で守る場合の動員数であるとも言える。

要するに秀吉の直轄領と秀吉の動員兵力の話は相関関係がないのだな。ただ・・・なんとなく・・・直轄領が222万石あった~とか全部で10万人動員できた~とか資料の数字を並べただけの脚本なのである。あいかわらずお馬鹿さんで素敵。

この頃の日本の人口を1000万人と考えると、全国で2000万石なら1石は1人を1年間養える計算なので・・・大分余裕があったことになるが・・・実際は・・・多くの人間が餓えで苦しんだと言われる。なぜなら1人で三人前くらい食べる人がたくさんいたからだと考えます・・・馬鹿はお前かっ。

で、『天地人・第24回』(NHK総合090614PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・片岡敬司を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は・・・ぞんざいヴァージョンの前田利家・徳川家康・福島正則書下ろしイラスト大サービス。いい感じでございますが・・・あらすじは二行です。ツッコミは10行ありますから出血大サービスです。画伯~><・・・お気持ち分りますぞ~。キッドなんか内容にはこれっぽっちも触れたくない感じですからなーっ。お口直しが必要な方は「ドラマ化希望の戦国武将・龍造寺隆信・鍋島直茂篇」をどうぞ。

Tenchijin158601 で、ようやく天正14年(1858年)である。五月二十日に越後を出発し、六月七日に京に入り、十二日に大阪城で秀吉と景勝は対面を果たした。秀吉はすでに従一位関白であり、この時、景勝は従四位下左近衛権少将に叙位・任官を受ける。位の上では秀吉と景勝の身分に開きがあるわけである。下克上の戦国時代真っ最中ならそれがなんだという話だが・・・信長の天下布武以来、時代はゆっくりと天下一統に向かっている。そこには新秩序が形成されていく。そして位はそこでは重要な意味を持ってくるのである。景勝が「侍云々」を口にするとき、そこには身分というものが介在する。身分を口にする以上、位の差というものを認めばならない。しかも・・・秀吉は単なる位が上というのではなく・・・事実上の圧倒的な実力差を有しているのだ。景勝は相当にプレッシャーを受けたはずである。

しかし・・・秀吉は景勝を歓待した。景勝は嬉しさを感じた。越後半国の領主でしかない自分を引き立ててくれる。景勝は秀吉に心から忠誠を誓ったことだろう。そして景勝は秀吉が存命中・・・そして死後も秀吉の一族に義を奉げるのである。

秀吉は秀吉の茶道の師であり、秀吉政権の茶頭でもある千利休の茶を景勝にふるまった。

黄金の茶室で利休は六十三歳の老い錆びた笑顔を景勝にむける。

「景勝様は・・・無口なお方だそうですな・・・」

「・・・・・・・・」

「謙信公が二度目のご上洛の折・・・あれは永禄の頃ですからこの利休めはまだ四十にもならぬ頃ですわ」利休はくだけた口調で淡々と語る。「ご尊顔を拝しましたよって・・・」

「義父をご存知か・・・」

「手前どもの一族は・・・足利将軍家の隠密でございますさかいに・・・もちろん・・・建前は茶坊主でございますけれど・・・謙信公に茶を献じましたのは私の父でございました・・・この利休めはまだ半人前もええところで・・・しかし・・・お迎えの手伝いなどをしまして・・・その時、謙信公をお見かけしたのでございます。その心、その形、その振る舞い・・・見事なお方でございましたな・・・」

その何が・・・景勝の心をとらえたのか・・・利休のふるまう名物茶碗を前に・・・景勝は一滴の涙をこぼしていた。

「あれから・・・えらい歳月が流れていきましたなぁ・・・わが一族は堺で鉄砲を商うようになり、上様(信長)にひきたてられ・・・そして今は関白殿下の茶頭でございます・・・」

利休は景勝の涙を見て見ぬふりで優しく包み込むように語りを続ける。

山里曲輪に設置された黄金の茶室を出たとき・・・景勝の気分は高揚していた。その意気は別室に控えていた樋口の与六こと直江兼続を驚かせた。

利休は茶室を出ると・・・近くにしつらえた利休のための控えの庵に入る。そこには関白秀吉の弟・秀長が待っていた。秀長もまた茶人として利休の弟子の一人である。しかし、秀吉のしのびの長としては利休の上忍である。

秀長は越後国主・上杉景勝への応対には触れず話を切り出した。「飛騨の忍びから報告が入った・・・家康はついに最後の手を使いおったわ・・・」

「すると・・・もはや・・・上洛の儀・・・申し受けるしかないと観念したのでございますな」

「ふふん・・・兄者は妹の朝日を質に出すと申したでな。もはや家康も潮時と読んだのであろうず」

「それで・・・」

「服部半蔵を伊賀の里に送ったのじゃ。おそらくは刺客を放つつもりだわ」

「狙いは殿下のお命か・・・」

「家康とはさても底の知れぬ恐ろしきしのびだて」

「さもありましょうや。しかし・・・伊賀の里にももうそれほどの使い手は残っておりますまい・・・」

「百地三太夫がおるがや・・・その子飼いのものが死に物狂いでかかってこよう・・・」

「されば・・・」

「防ぎは・・・飛騨のものどもがあたる・・・利休様には攻め手をお願いしたいのだわ」

「申し受けて候・・・千家のくのいち衆を放ちまする・・・」

「お頼み申した・・・」

秀長は隠し通路に消え・・・利休は孫娘の名を呼んだ。

「お涼は・・・ここに」

利休は娘に指図をする。「伊賀者と忍び戦じゃ・・・ぬかるでないぞ」

一瞬後、娘はすでに大阪城内の忍び道を抜けて行く。

徳川家康の命を受け・・・戦乱をしぶとく生き抜いた最後の伊賀上忍・百地三太夫が選んだ刺客たちは京を抜け大阪城を目指していた。

秀吉暗殺の頭は伊賀の中忍・・・音羽の城戸である。浪人ものに身をやつし・・街道を行く。

その左右の林の中を二人の下忍が進んでいく。一人は伊賀の才蔵、一人は石川五右衛門である。一世を風靡した伊賀の忍者たちも・・・あるものは戦場に消え、ある者は大名に仕え・・・闇の世界に知れたものはわずかとなった。

しかし・・・信長暗殺を企てたこともある音羽の城戸が選んだ二人の下忍は若いながらも比類なき遣い手だった。

夕闇が近付く街道に殺気が満ちた。旅芸人の一座と見えた一行が散開しつつ、攻撃を開始したのである。敵はすべてくのいちだった。獲物は忍び短筒である。音羽の城戸もまた短筒を抜き放つ。

銃声がこだまする。

一瞬で二人のくのいちが血煙をあげて倒れ伏す。

「ふふふ・・・この音羽の城戸を相手に鉄砲勝負を挑むとは・・・痴れ者が・・・」

しかし、その時、土中から槍が突き出された。

「む・・・土蜘蛛の術・・・今時の小娘が・・・使うワザか・・・」

槍の下から裸のくのいちが姿を見せる。

「音羽の城戸・・・老いたな・・・」

「千家のくのいちか・・・」

「土蜘蛛のお涼じゃ・・・」

お涼の槍は音羽の城戸の心臓を突き破った。

すでに林の中でも暗闘が開始されていた。

石川五右衛門は任務の失敗を悟った。すでに周囲は殺気に満ちている。

「ふふふ・・・難波に足も踏み入れさせぬとは・・・さてもおそろしき秀吉の忍軍よ・・・」

すでに銃撃戦は終わり、五右衛門はくのいちを一人倒していたが・・・それは囮の下忍だと分っている。

五右衛門は包囲されている。しかし、五右衛門は不敵に笑った。

「この石川五右衛門の得意技・・・しかと目に焼き付けるがよい・・・伊賀忍法・・・韋駄天」

五右衛門は林の中を走り始めた。五右衛門の進路にいる忍びは忍び筒を撃つ。しかし、ギダンの術を得意とする五右衛門は銃弾をかわし、必殺の一本クナイを敵に刺しこんだ。

一撃でくのいちは頚動脈を貫かれる。五右衛門はそのまま獣のように走り去った。

最後に残った刺客は・・・伊賀の才蔵だった。才蔵もまた戦意を喪失している。

だが・・・才蔵も逃げ足自慢の五右衛門と同様に退散には絶対の自信があったのである。

「ふふふ・・・伊賀の忍びも・・・もはやこれまでじゃな」

そのつぶやきを聞いた千家のくのいち・・・稲妻のお亀はそっと足を敵へ向けた。お亀の忍び足は鉄壁だった。木の葉の落ちる地面を音もなく才蔵へと忍び寄る。そこに十字手裏剣が飛来する。しかし・・・鉄甲を着込んだお亀はそれを胸ではねかえす。忍び刀を抜きお亀は微笑みを浮かべた。その微笑が凝固する。お亀は一瞬で視界を奪われていた。周囲は乳白色の煙幕で満ちていたのである。

「ふふふ・・・ははは・・・伊賀忍法・・・霧隠れの術・・・」

その声は・・・こだまのように響き・・・そして唐突に消えた。

こうして秀吉暗殺はまったくの失敗に終ったのである。

関連するキッドのブログ『第23話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『アタシんちの男子』『白い春』(フジテレビ)

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2009年6月14日 (日)

ミスター・ブレイン死霊のクオリア(木村拓哉)おみやげはバナナ(綾瀬はるか)ドレミはハニホです(佐藤健)

一般常識としてドレミファソラシドはCDEFGABCともハニホヘトイロハとも表記します。

だからドミラレはハホイニです。

ハホイニを八木仁と脳内変換できるかどうかが・・・この記事がネタバレになるかどうかの瀬戸際です。

ちなみに八木仁(東儀秀樹)は由里(綾瀬はるか)が憧れる世界的な作曲家であり、記憶障害のピアニスト・優(佐藤健)のピアノの先生です。

まあ・・・今回も二時間ドラマを前後編に分ける脚本家の悪い癖が出ていると思います。それで面白ければ問題ないですけど。キッドのような心ないブロガーがネタバレの嵐をする時代ですからね。

で、『MR.BRAIN・第4話』(TBSテレビ090613PM0756~)脚本・蒔田光治(他)、演出・山室大輔を見た。どこかの避暑地では山林からペットの犬によって白骨死体が発見される。時を同じくして、ピアノ演奏の騒音を主張する近所の主婦が警官を伴って演奏家の屋敷を訪問し、血まみれのシャツを着たピアニストと血まみれのナイフと血まみれの死体を発見する。早くも風呂敷広げすぎて一時間でおさまらない気配濃厚です。

白骨死体は科学警察研究所に身元の特定が依頼され、生物学担当の難波研究員(トータス松本)は「こんなもの科学捜査研究所でできるだろう」と愚痴を言います。ちなみに一般社会では科学警察研究所は警察庁の所轄する組織。科捜研は警視庁などの都道府県警察の所轄する組織です。つまり、どこぞの山林を担当する県警の科捜研が実力不足で全国区の科警研に協力が求められたということになるのでしょう。実際の科警研がそういうことをやるのかどうかは別問題です。とにかくトータス松本はこれで出番が確保できたので文句を言うべきではないのです。

一方の出来立ての死体はピアニストの姉・純(木村多江)の婚約者で弁護士の木下であることが判明しますが・・・容疑者の優は一時間で記憶の消える記憶障害者であって殺害したかどうかよりも・・・被害者が誰なのかも「記憶にございません」状態。しかし、優のポケットからは「殺した」というメモが発見されるのです。

この困った容疑者に対して警視庁の丹原刑事(香川照之)は脳科学者・九十九(キムタク=誤検索対応)にバナナ持参で協力を求めます。たちまち事件に興味を感じる九十九。このままでは出番がなくなるとばかりに林田刑事(水嶋ヒロ)もバナナ持参で駆けつけて捜査開始です。

ついでに・・・この後の「ザ・クイズショウ」では存在感のあるプロデューサーを演じる真矢みきが出演していますが、それに対し科警研の法科学部長の佐々(大地真央)は出番の少なさに業を煮やしたのか、まるで上司でもあるかのように九十九の尻をたたき始めるポジションを確保。脳科学者のトップが九十九である以上、脳科学部長(あるいは主任なのか・・・じゃ部長はどこにいるの)なわけで佐々は明らかに越権行為ですが出番を確保するためには手段は選べないのです。もう副所長待遇になんとなく移行の感じか。初期設定が悪かったのだな。

掃除のお姉さん(木下優樹菜)に突然恋をする音声分析担当研究員・神田(設楽統)も出番確保に必死なのです。

画像解析担当研究員の船木(平泉成)なんてじゃんけん、しりとりに続く神経衰弱必勝法で出番確保なのですから。

そんなこんなでまずは記憶の話。記憶についての研究も心理学的なアプローチの段階から神経学的な研究の段階に入り、その成果や名称については複雑化しているのですが・・・ここは記憶の四段階説を紹介しておきます。

まず、瞬間記憶というものがあります。これは感覚記憶とも称され、要するに感覚器の情報を脳が処理したことを示します。つまり視覚でいえば目の前のものが見えたということです。

これは瞬間的に忘却されます。これが忘却されないと動画が動いて見えませんから。

続いて短期記憶があります。これは瞬間記憶の連続性から見たものを認識する記憶と言って良いでしょう。つまり、動画が見えるということです。記憶時間は数十秒です。

次に中期記憶があります。ここからは所謂、記憶です。「今、エロいものを見たな」と見たものを思い出せるということです。

これの記憶の保存が1時間から1ヶ月程度と考えられています。ちょっと前なら覚えているが一年前だとちと分らないなということです。この記憶は海馬に蓄えられると考えられており、優の記憶障害が海馬の損傷により中期記憶に問題が発生しているという九十九の説明になるわけです。

この中期記憶から選別された記憶が長期記憶に移行すると考えられており、そのために障害発生以前の記憶はあるが・・・それ以後は一時間前の記憶しか保持できないというのが優の病状なのです。

そのために・・・取り調べる刑事とのその場での会話は成立しますが、1時間後には刑事の名前も職業も自分との関係性もわかりません。

刑事たちは取り調べる相手の嘘を見抜く感覚には優れていますが記憶のないものの取調べ方にはお手上げになるわけです。

そして丹原刑事は直感的に「優は犯人ではない」と感じます。

さて、クオリアとは哲学的な意味で「感じ」のことです。一体、そんな感じとはどんな感じなのかという問題です。たとえば「いやな感じ」という「感じ」があるとされています。丹原刑事は容疑者としての優を取調べ中にこの「いやな感じ」がしたわけです。

それは基本的にはこれまでの体験(記憶)を総合して優に「犯人らしさ」を感じないことによるものだと丹原は九十九に説明します。

補足として「殺人をするためには動機として様々な記憶の総合力が必要だが記憶できない人間には無理な感じ」がすると言うわけです。

ここで「記憶」と「そういう感じ」が複雑にからみあってきます。

ここに脳科学の限界があると主張する哲学者たちがいるわけです。神経学の発達により、脳内の記憶のメカニズムや、感情の発生過程は解明されつつあるわけですが、それは物理的あるいは化学的なものに還元できるという科学者たちと・・・いや「そんな感じではない」とする哲学者との対立です。

科学者たちは脳は複雑なコンピューターに過ぎないと主張し・・・哲学者たちはコンピューターは「そんな感じ」を持たないと主張します。

つまり、パソコンにどれだけエロい情報を記憶させてもバソコンはエロいと感じないだろうということです。

簡単に言えばコンピューターに心はあるのかと言う問題になるわけです。

キッドは心はノイズにすぎないと時々言及しますが、これは両者の対立における折衷案的言動です。

たとえば多くの人間が「傷みを感じる」とされているわけですが、傷みの研究が進むにつれてそのメカニズムが明らかになっています。まず、感覚器(受容器)に対する刺激があります。神経細胞はその刺激を伝達するのが基本構造です。その伝達は神経細胞と神経細胞の間で連鎖していきますが、必ずしも伝達が継続されるとは限りません。それでも大きな刺激に対しては伝達はより確実に行われ、その結果が傷みの強弱となって感じられるということになります。

また中枢に到達した刺激の情報はそれがどのような刺激であるかの確認作業によって再度処理されるわけです。熱湯風呂につかった場合の熱さの感覚はある程度までは個人差があるが、ある程度までは同様であるというアイロニーが生じます。また処理の誤作動によって幻痛も発生します。つまり刺激ないところに痛みが生じるわけです。

さらに「痛みに敏感なタイプ」は感じる以上の痛みを感じたりもすると考えられます。

その場合、「痛みに鈍感なタイプ」は「大袈裟なんだよ」と言ったりするとも考えられます。

また芸人の場合は「そういう芸風なんだよ」と主張したりもするわけです。

そういう感じをあなたは感じるでしょうか。

この「感じ」がより高度なコンピューターになれば存在するかどうか。ドラマを見てなんとなくリアルであったり、容疑者を見てなんとなく無罪っぽいと感じることができるのかどうか。

それがクオリア(感じ)の問題なのです。

その感じをたとえて言うと生ける死者の問題にたどり着くのです。

もちろんそれは死せる生者でも良いと思うのですが、いやちょっと違う気がする「感じ」なのです。それは死霊(ゾンビ)と呼んだ方が相応しいという「感じ」なのです。

人間の神経の機械的な部分を回路として構築し、記憶を処理するプログラムを機能として持たせたコンピューターは果たして「感じる」のかどうか。

そのコンピューターのインターフェイスが「私は感じます」と言ったときにあなたがそれを素直に信じるのかどうか。

それがクオリア(感じ)の問題であり、哲学的ゾンビの問題でもあります。

キッドはどうもロボットも感じると思う感じなので・・・心はノイズにすぎないと言ってみたくなる感じです。

結局、容疑者は優から純に変更されるのですが、丹原刑事はそれも信用していない感じです。そして・・・九十九は暗号によるメモから第三の人物にたどりついた感じ。

それは論理(ロジック)の帰結なのか、単なるクオリア(感じ)なのか・・・なんとなくお子様向けに作られているような感じなのに・・・なんだか相当に高等な問題に足を踏み入れている・・・「MR.BRAIN」はそんな感じのドラマなのですな。そして・・・山中の白骨死体は・・・優の事件とは無関係で・・・次の話の長いフリであるような感じがいたします。まあ、妄想なのでネタバレではないと感じていただきたい感じなのでございます。

関連するキッドのブログ『第3話のレビュー

Hcinhawaii0562 ごっこガーデン。超巨大脳髄ホログラフィー・セット。アンナ先週からずーっとダーリンのバナナ釣りをしていたので一週とんだ気がしますが気のせいぴょん。今週になったら丹原刑事も林田刑事もアンナのバナナ釣りワザを覚えた模様なのぴょ~ん。「亡き王女のパヴァーヌ」を記憶障害になったラベルはいい曲だと絶賛したぴょん。そして誰が作ったのかと質問したのぴょ~ん。記憶障害はおかしくって悲しいの。さあ・・・次はダーリンとパヴァーヌをしっとりと踊るのでしゅ~。山に登ったら八木~と叫びましゅ~エリ「おっと~。アンナちゃん登場ね。エリは今回重力ピエロをみたので遅刻しました~まこまこはザ・クイズショウを見てたので遅刻でしゅ~。でもバナナは食べましゅる・・・そろそろドラマは終盤戦・・・MR.BRAINはいつまででしゅか~」お気楽魔女裁判を見てたら遅刻だよ・・・もう大どんでん返しだけど・・・比嘉愛未の監禁シーンはサービスしておきましたikasama4今回がザ・クイズショウと同じで記憶障害、来週がBOSSと同じで多重人格・・・ミステリだけにかぶりまくってます・・・そして主人公に感化されるチーム全員ということではHEROにもCHANGEにもかぶりまくっています。まあこれはアンナ様のダーリンのドラマというひとつのジャンルってことで・・・他の人には真似できないテイストですからね・・・まあROOKIESのワクですけどくう私もザ・クイズショウ見ていたら遅刻したよ。本間・・・スマイルの林を越える不気味さだった~みのむしでもね~、今回のMR.BRAINはすごく面白かった~。もう謎につぐ謎の展開~。じいやは白骨死体は無関係っていうけど私は複雑なありふれた奇跡をドロドロと期待しまするるるあんぱんちあんぱとしては産休明けの多江さんが見れただけで大満足なのよ~。「追憶」で終息する過呼吸の発作にはどんな追憶が隠されているのか・・・見上げてごらん夜空の星を~なロマンスが希望だわ~(爆)」

月曜日に見る予定のテレビ『ハンチョウ~神南署安積班』(TBSテレビ)『婚カツ』(フジテレビ)

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2009年6月13日 (土)

ガラス越しの指きり始めました(新垣結衣)スマイルの愛と正義(松本潤)

「街の灯がとてもきれいね」(いしだあゆみ)でもよかったのだが、突然、検事の人間性についてお説教を始める証人はものすごく自己主張の強い人間だと裁判員の心証を悪くする可能性があります。

裁判の開始によって一応・・・落ち着きをとりもどしたドラマ展開。しかし前回の視聴率が↘*7.1%である。

ここまで・・・どれだけお茶の間をうんざりさせてきたか・・・だってもう第9回だよ。

外国人の父親を持っていたり、詐欺師の父親を持っていることがハンディキャップになることの是非が問われるわけだが・・・結局、成人に求められるのは自己責任に尽きるのである。

法の前の人間平等を目指す裁判員なら「死刑」が当然の選択だろうし、人間性によって罰の差別化をはかる裁判員なら情状酌量も考慮するだろう。

しかし・・・そんなことはこのドラマの本質とは無関係。

言いたいことは「恋人を守るためなら人を殺しても許される」でいいのかな。それが・・・この物語の愛と正義なのですかーっ。そりゃ・・・ちょっと驚くね。

で、『とりあえずスマイル・第9話』(TBSテレビ090612PM10~)脚本・宅間孝行、演出・坪井敏雄を見た。事件の被害者・林(小栗旬)の策謀によって・・・夫を自殺に追い込まれた妻であり被告・ビト(松本潤)の後見人でもあるみどり(いしだ)は「あなたは夫を自殺に追い込んだ林への復讐心からビトに有利な証言をしているのでは・・・」と質問され「あなたはかわいそうな人。誰かにひどいことをされたならかならず仕返しをすると決め付けている。しかし、世の中にはビトのようにひどいことをされても笑って耐える子もいるんです」と切り返す。

しかしだ・・・事情はどうあれ・・・ビトは花(新垣)に林がひどいことをして・・・さらにもっとひどいことをしそうなので・・・射殺したのである。

つまり・・・ビトは耐えていません。本人も認めているし。

とにかく・・・苦しい裁判である。殺人の前科のある人間が仮釈放中に殺人をしているのである。もちろん・・・お茶の間は殺人の前科は冤罪だと知っているわけだが・・・そこに至る過程でビトにまったく非がないわけではないことも知っている。

弁護士である伊東(中井貴一)が「愛と正義の物語」だと主張していてもそれは北朝鮮が核武装して何が悪いというのと同じ論調であるにすぎない。

法廷戦術としてもっとも重要な証人である花を弁護側の証人として召喚する以上、その長所短所は把握していてしかるべきである。

しかも花は弁護側に有利な証言をするのだから、検察官(甲本雅裕)が花の証言の信憑性を疑わしいものにするために花が大物詐欺師の娘であるという事実を利用してくるのは当然想定の範囲内である。

知らなかったではすまされないであろう。

それがさけて通れない道である以上・・・犯罪者の娘に罪はないという論調と花が失声症に至った経緯をあらかじめ明らかにし・・・裁判員の同情を買う勝負をするのが当然である。後出しが印象悪いのは原則だから。まあ・・・それをしないのがスマイルだから・・・と言われればそれまでですけれどーっ。

さて・・・とにかく突然、発声する花。愛のなせるワザなのか・・・それとも詐欺師の血によってこれまで世間を欺き、障害者を装って同情を得ようとしていたのか。いや・・・ブタ姫だからな・・・そこまで悪いことはしないと・・・お茶の間は思いますが、ドラマの登場人物たちの心証はどうでしょうかね。

青木裁判長(本田博太郎)を始め、妊婦の裁判員(酒井若菜)とか過去に何か秘密のありそうな裁判員(櫻井淳子)とか微妙にゴージャスなキャストたちが・・・いまさらな感じがしてちょっと哀れです。

ところで・・・五年後のビトは服役しているのか・・・拘置されているのか・・・ものすごく謎でございます。この脚本家だと刑務所に拘置されていたり、拘置所で服役していたりとものすごく基本的なことが欠落しているおそれがあり・・・ある意味、今年の大河ドラマみたいな居心地の悪さがまもなく最終回だというのに拭えきれない・・・。

一体・・・脚本家は結局・・・膨大な時間を消費して・・・何が言いたいんだ・・・?

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『ぼくの妹』(TBSテレビ)

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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2009年6月12日 (金)

犯人はやすきよかもしれない(天海祐希)やすきよ?(戸田恵梨香)ジキル博士とハイド氏(生瀬勝久)

ミステリにおいてある意味ベタな多重人格ものである。もちろん、かなり特殊なベタであるので意表をつかれる人も多いのである。

聖書において荒野でイエスと悪魔ベルゼブブが語りあうのは解離性同一性障害の典型であるという考え方もできるし、1886年の英国の小説「ジキル博士とハイド氏」(R・L・スティーヴンソン)から始まり、映画「サイコ」を経由して現実というフィクションの中で死刑執行された宮崎勉もまた解離性同一性障害であると鑑定されている。

精神障害は脳の中のミステリである。

誰一人、他人の脳の中身を知ることはできないのだが・・・知ったつもりになってそこに一般とは違う何かを見出すという精神障害の鑑定というシステムはある意味・・・精神障害の一種であることだなぁと考える。

最終回を迎えた「ゴーストフレンズ」も実は解離性同一性障害の話であるという考え方もできる。「ゴーストが見えます」というのはビョーキと考えるのが一般的だからだ。もちろんそう考えないで霊的世界のアレコレに心を奪われるのも魂の自由奔放さというものだ。とにかく病気と考える「BOSS」が視聴率16.9%でゴーストは実在するという「ゴーストフレンズ」は*3.1%であった。

で、『BOSS・第9回』(フジテレビ090611PM10~)脚本・西山晃太、演出・星野和成を見た。かって多重人格障害と呼ばれ、現在は解離性同一性障害と呼ばれるこの疾患を考えるとき、いつも悩むのは人格とは何かということだ。おそらくその悩みがあるために新しい診断基準からは人格と言う言葉が消えているのである。

ドラマでは「わかりやすさ」を強調するために人柄を特定するのが一つの手法である。

たとえば「憧れの人を真似するタイプ」というキャラクターがあって、その人は憧れの人をいつも真似するとは限らないが、そういうキャラクターに設定されたらそれを演ずることが「魅力」につながってくる。そこで強調される「魅力」の中身も様々で、それがまた個性とからみあって複雑なものとなるのである。

たとえば刑事マミリン(戸田)は現在、上司の大澤(天海)に夢中である。そのために大澤が一平ちゃん(溝端淳平)を引っ叩けばマミリンもまた一平ちゃんを引っ叩かずにはいられないのである。

このキャラクター設定によって上乗せされる魅力が「純真な子供の可愛らしさ」であることは言うまでもない。

しかし・・・現実の人間がこんなに絵に描いたようなキャラクターであることは稀なのである。その証拠にうちの近所には戸田恵梨香は住んでいないのだ・・・おいっ。

今回は「児童虐待をする父親連続殺人事件」である。殺されるのはわが子を虐待した父親ばかりなのである。

その第一の犯行現場で大澤は「犯人は無秩序型の残忍な犯行をしているが・・・現場の後始末は実に秩序だっている」とプロファイリングをする。

するとマミリンは「それでは犯人は複数である可能性があるのですね」と大澤の分析を抑制された熱烈モードで解説するのである。

つまり犯人は実行犯である無秩序型で衝動的なやすしのようなタイプと、証拠隠滅をはかる秩序型で実務的なきよしのようなタイプの二人以上がいた可能性に言及するのです。まあ、ベタベタのミスリードなわけです。

ここからは演出マジックで犯人で解離性同一性障害を発症している心理学の教授・西名(生瀬)の心象風景がドラマ内の現実風景と交錯して描かれ、お茶の間をだましにかかるわけです。

しかし・・・人間というものは時にはやすしのようにカッとなり時にはきよしのようにコツコツとやったりするものなのです。

早い話ほとんどの犯罪者は頭に血が登って犯行に及び事後に冷静になって証拠を隠滅し始めるのが自然な流れというものです。

しかし・・・そんなミもフタもないことを言っていても始まりません。オチは「犯人は実は一人だった」なのですから「いかにも犯人が二人いるように臭わせる」のがフリというものです。

そのためには・・・実在しない西名の弟(虎牙光揮)まで登場させます。西名は右利きの学者タイプ。西名・弟は左利きの無法者タイプです。

やがて・・・児童虐待トラブルの救済サイトを運営する西名教授と被害者の関係性が浮上しますが・・・例によって大澤の心には西名教授が犯人で解離性同一性障害がその犯行の裏に潜んでいることが直感的に浮かんでいます。もちろん、それは妄想性人格障害を発症しているからですが・・・運よく、妄想と現実が符合するとビョーキとは見なされず「刑事としてのカン」が冴えていると評価されるというのが実情です。

そして恐ろしいことに今回も大澤の妄想的推理はズバリ的中なのです・・・なにしろド・ラ・マですからーっ。

さて・・・もう一度、人格についての考察に戻りましょう。人間の心は非常に大雑把に言えば『記憶と意識』によって出来ていると言えるでしょう。さらに言えば『意識』は『意志と認識』に分れます。このセットが一つであれば・・・「お腹がすいた(認識)・・・ここにカツ丼がある(認識)・・・これを食べよう(意志)・・・食べたのでカツ丼はない(記憶)・・・」と人々は時の流れにのって生きるのです。

しかし・・・このセットが様々な事情で二つ以上ある人がいる場合があると考える人々がいるわけです。たとえば・・・子供の頃にぬいぐるみと話をしすぎて・・・ぬいぐるみが心の中に別人格を形成したり、あまりにも空想力があるので知り合ったものすべてに人格を見出したり・・・ということです。

まあ・・・人によっては能力差があると思いますが、夢の中で他人と話した経験がある人なら想像できるでしょう。確かにあなたは誰かと会話をしていたわけですが・・・その誰かとはあなたに他ならないということです。

この夢の中の出来事が覚醒中に起きるのが多重人格システムです。

交代制多重人格のように一つのシステムを交替で使う場合もあります。その場合、のっとられた人格は意識を失う場合もあり・・・気がつくととんでもないことをしていたりするわけです。

もう一人の自分が食べたのに「カツ丼を誰かが食べた~」になるのです。

また・・・うっすらともう一人の自分がしでかしていることを感じる場合もあります。

その場合、夢の中で走ろうとするまに走れずもがく・・・というような気分になったりします。

「この野郎・・・オレが食おうと思っていたカツ丼を・・・まあ、いいか胃袋共有だし」ということになります。

まあ・・・人を殺した人間から「別の誰かが私に囁いたのだ・・・」などと取調べ中に言われた刑事は「またかよっ・・・カツ丼おかわりかよっ」と思うかもしれませんが。

もちろん・・・主人格は断絶されず・・・他者を認識する同時性多重人格もあるわけです。この場合は心のセットは一つでありながら、無数のサブシステムが独自に作用するというイメージになります。つまり・・・いるはずのない誰かがそこにいると心が認識するわけです。これはまさに覚醒中に夢を見ていることになるわけです。

まあ・・・こうして・・・キッドがこの記事を書いている間にも絶世の美女がアイスコーヒーを入れたり、とっくに土に還った友人が「そこはもう少しボケればぁ」とか、翼の折れた天使犬がすねをなめていたり・・・もうすでに子供のいるはずの少女がテレビゲームの相手待ちをしながらウロチョロ邪魔をしたり・・・多重人格者は心の休まるヒマがないっていうか・・・永遠のノイズの中に棲んでいるっていうか。晴れた日に宇宙が見えるっていうか。

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

Hcinhawaii0561 ごっこガーデン。実写版あんぱんち様がいたセット。まこえー、今回、マコドロンジョがマコリンに変装して竹しゃまを捕獲するにあたっての苦心した点についてご説明しましゅ。まず戸田ちゃんの衣装はキツキツでしゅ。まこは今、成長期なのでしゅ~。けしてぼよよんスーツを着込んでいたからではないのでしゅ。ついでにあんぱんち様を捜していたので前半・・・意味が判らず二度見しましたから~くうオーバーキル・・・それは心の傷の深さの裏返し・・・世界にはやるせないことがあるんだろうなぁ。現実の世界ではたとえ・・・この発症が認定されても死刑になったりしてるのよね・・・二重人格の責任とらされるってこと?お気楽今回も様々な戸田ちゃんのかわいいシーンが散りばめられていたのでした・・・弟人格の時はエレベーターに乗れるってことなの?・・・さてヤッターマンとしてはパフェでも食べるかな・・・ikasama4トンズラーはプリンアラモードお願いします。BOSSに憧れる木元は逮捕術もメキメキ上達ですな・・・人間を成長させるものはやはり愛なのです。そして憎しみでしか愛を表現できないのは悲しいことなのです・・・さてさてまさか最後の敵BOSSは・・・アンナ毎日がアイ・カム・ウィズ・ザ・レインぴょんエリ絵里子の彼氏は逆モードで・・・このあたりの構成がキッチリしてまスー。頭に毛根の刺青がおしゃれでスー。BOSSはホントに安心作ですyon!・・・エリはクリームソーダにしまスーあんぱんちふぅーっ・・・予告編ですでに脱力しました(爆)」「まことちゃんハウス見学に行ったりしてたら遅刻しましたーっ」みのむしハゲタカ見に行ってたら遅刻るるる~mari熱湯・離婚・父子家庭・閉所恐怖症・・・四つの悲しいキーワードでしたね。それにしても特別対策室が謹慎?・・・一体何が起きたのでしょうか・・・まあ・・・今回の捜査手法も違法っていえば違法ですけど・・・囮捜査だし

土曜日に見る予定のテレビ『MR.BRAIN』(TBSテレビ)『ザ・クイズショウ』『イケ麺そば屋探偵』(日本テレビ)『吹石一恵の風に舞いあがるビニールシート』『ERⅩⅡ』(NHK総合)『魔女裁判』(フジテレビ)

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2009年6月11日 (木)

ぞうさんぞうさんお鼻が長いのね(川島海荷)そうよ母さんも長いのよ(稲森いずみ)

人間が人間を再生産する。それが親子関係である。

人間から生れてくるのはほとんどの場合、人間である。

もちろん、遺伝子の突然変異で違うものが生れる場合もあるが・・・それはこの際、計算に入れない。

しかし・・・時には人間が鬼を生むかもしれないし、場合によっては天使を生むかもしれない。

もしも・・・鬼を生んでしまっても・・・母親は生れた子を慈しみ、生れた子を母親を慕う。

そうであってほしいものだ。童謡「ぞうさん」にはそういうせつない願いがこめられていると思う。

ちなみに・・・ピンクの象が見えないのにこの世に生を受けるものがいることとは別問題です。

で、『アイシテル~海容~・第9回』(日本テレビ090610PM10~)原作・伊藤実、脚本・吉本昌弘、演出・国本雅広を見た。くりかえしになるがキヨタンを殺害した智也(嘉数一星)は犯罪者にはならない。14歳に満たないので責任能力がないからである。彼は家庭裁判所で「触法少年」として保護処分を下される。そして児童自立支援施設に送致となったのである。

智也の両親であるさつき(稲森)、和彦(山本太郎)にとっては「親失格」の烙印を審判によって決定されたということである。いわば「あなたたちの手には負えない子供なので国が面倒を見ます」と宣告されたわけである。

しかし・・・このケースをドラマで見ているお茶の間は「そんなことを言われてもな・・・」と思うのが普通である。まさに親としては不運としか言えないからだ。

けれど・・・人によっては「人を殺せる子供=怪物」という認識も働くかもしれない。

特にある程度の知的水準に達しなければ「殺意の認識」ができないとすれば・・・「人を殺そうと思う」こと自体が異常に思えるかもしれないし、「殺意の記憶」がある人間でも「それを実行に移すにはある境界線を越える必要がある」と考えるかもしれない。

しかし・・・そういう人間はダイエットしなければならないのに間食してしまう経験がないか、それと殺意と殺人の実行は別のシステムと考えるタイプなのである。

けれど、本質的にはほとんどの人間が殺意を持つことができるし、ほとんどの人間が殺人を実行できる。ようするに機会に恵まれないだけだという考え方もある。

このように・・・「殺意」「殺人」の認識に限ってだけでも認識を共有するのにはかなり複雑な問題がある。

まして・・・子供が子供を殺した事件を描くことは非情にデリケートな問題だ。

たとえば・・・智也は「人を殺したら死刑になるから自分は死刑になる」と認識していた。

明らかに誤解であるが・・・子供に「人を殺したら死刑になるよ」とウソをついている親はかなりの量になるはずである。

もちろん・・・本当にそういう間違った認識を持っている親もあるだろうが・・・多くは「人殺しは死刑になるほど悪いことだ」と子供に伝えるためにそう言う親なのであろう。

しかし・・・現在ではそういう間違った知識でそういう恐怖を与えることは児童虐待になりかねない。

ドラマの中では智也は「死を覚悟」することによってある意味、心が麻痺してしまった風に描かれる。

第三者を代表する調査官の富田(田中美佐子)はそのことを察知し・・・とまどいを感じるのである。被害者が発生し加害者が存在するのに犯罪そのものがない少年事件の困難さがここにある。

しかし・・・世間というものはそういう微妙な立場の加害者の親たちを容赦なく疎外する。少年事件の認識に立てばそれは無思慮の行為であるが・・・ドラマとしては許容範囲なのである。

なぜなら・・・そういう社会的制裁の描写がなければ優秀な知能を持った子供が触法行為に走る恐れがあるからである。

キッドの場合、小学校一年生くらいで「今なら少年Aですむ」とよく考えたものだ。

もちろん・・・そういう天才少年でなくても中学生くらいになればちょっと悪知恵の働く子供ならそう考えるものだ。

そして・・・親が子供より知性において劣ることなど日常茶飯事である。

だが・・・そういう子供たちの知恵は多くの場合、バランスを欠いているものであり、そこに社会と個人の戦いの縮図のひとつである親子の対立における親のアドヴァンテージがあるのだ。くちばしの黄色いガキがほざくんじゃないとか自分の食い扶持を稼ぐようになってから生意気を言えとか問答無用でぶっとばすことも可なのである。

しかし・・・時には・・・バランスを欠いたまま大人になる子供がいて・・・彼らは時にしつけを虐待と呼び・・・子供を甘やかすことに全身全霊を傾けることがある。そういう人々は親に逆らう子供を簀巻きにして橋からロープでつるして教育する親を頭がおかしいと糾弾したりする。実に困ったことである。

まあ・・・とにかく・・・そういう法を施行する国家で起こってはいけない事件がおこり関係者一同困り果てています。

被害者の母親「キヨタンは殺されるような悪い子ではなかった・・・でも美帆子(川島)がもし誰かを殺したら・・・と思うと加害者の母親の気持ちも分る・・・一人の人間として」

被害者の父親「そんなこと言ったって現にキヨタンは殺されていないじゃないか・・・加害者も加害者の両親も死んでしまえばいいと思う自分もいるし・・・家族のことを思うとそんな自分が恐ろしくもある」

被害者の姉「キヨタンが死んで・・・両親の愛情はともかく・・・子供としての経済的権利は独占できて加害者には感謝したいくらいだが・・・そう思ってしまう自分が人間として悲しいと思う」

加害者の母親「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。あっカブトムシ」

加害者の父親「どうしていいかわからないよ・・・でもビッグニュースだな」

調査官「ああ・・・またそんな中途半端な抱擁して・・・結局・・・この母親ってば恥ずかしがりやさんなんだわ。かっこつけすぎでぎこちなくなるタイプ。で・・・子供ははにかむタイプ。でも心の中では恥ずかしいことに執着しているのね。これはまどろっこしいわ・・・恥ずかしがらないタイプの親と恥しがりやの子供の方が相性いいのかなあ・・・うざいって言えばすむし・・・」

被害者の母「キヨタンのお墓の前で待ってます」

加害者の母「すみません、すみません、すみません了解(ラジャー)」

ぞうさん ぞうさん

誰がすきなの

あのね 母さんが すきなのよ

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水曜日のダンスは・・・

「臨場」・・・・・14.1%↗14.5%↘12.8%↗14.8%↗15.2%↘14.6%↘14.5%↗15.6%(↗サッカー16.1%)

「海容」・・・・・13.2%↗13.7%↗14.2%↘13.0%↗14.8%↘13.9%↗14.0%↗15.6%↗16.6%

「夫婦道」・・・*9.2%↘*8.9%↘*8.6%↘*7.9%↗*9.2%↘*6.7%↗*8.2%↘*6.3%↘*5.8%

ダンス休止なのに「夫婦道」・・・。

金曜日に見る予定のテレビ『ツレがうつになりまして。』(NHK総合)『新垣結衣のスマイル』(TBSテレビ)『湯けむりスナイパー』(テレビ東京)『香椎由宇の名探偵の掟』(テレビ朝日)

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2009年6月10日 (水)

もうっと言って地団駄始めました(堀北真希)手術中麻酔が切れたら痛いと思う(大橋のぞみ)ワッフルワッフル(吉高由里子)

死線の話である。生死の境目であるが・・・生命線でもいいのだが、手相を連想するとちょっと違う気がするのだな。

「アドレな!ガレッジ」はくまきりあさ美にとって一種の生命線だと思うが番組を卒業なのである。まあ・・・日本では29歳のバニーガールはまさに一線級としてはギリギリだからな。

芸能界では人間の商品化は日常的なことであり、それを賛否の対象にされても全関係者が困惑することになると思う。

そこには常に微妙な問題がある。それを暗示する言葉が「芸は売っても体は売らない」という芸者の決まり文句であるが・・・芸なんて体と切り離せるものではない。

もちろん・・・そこには法令や道徳の無言の圧力が関係してくる。

「売春禁止法」が出来れば枕芸者が犯罪者となり、「児童ポルノ法」が出来れば未成年のヌードモデルを起用すれば犯罪者なのである。

人間がどこに性的な欲望を感じるかについて科学的な解明はまったくなされていないわけだが、その曖昧な部分で時には児童の過度な虐待が行われることは問題である。しかし、何をもって虐待とするかの線引きは非常に難しいだろう。

たとえば・・・今回、さち(大橋のぞみ)が発熱して昏倒しているシーンに激しく欲情する人間がいないとは断言できないのだ。そうなると線引きをする人間の判断しだいではこのドラマのスタッフ一同児童虐待である。

家族で海水浴に行き、娘の水着の写真を撮った父親が現行犯逮捕される日も近いかもしれない。

まあ・・・キッドはそういう悪夢のような事態にはならないと人間の良識をある程度信じているわけだが。

火曜日のドラマ対決は①「白い春」↘12.5% ②「アタシんちの男子」↘10.4%

で、『アタシんちの男子・第9回』(フジテレビ090609PM9~)脚本・武藤将吾、演出・佐藤源太を見た。そういう意味では堂々と「性」を商品化しているドラマである。欧米では挨拶であるかもしれないキスも日本ではまぎれもなく性的行為である。その需要があるのかどうかは別として、千里(堀北真希20歳)は成人女性であり、堂々と職業・女優という立場でキス・シーンを演じるわけである。同様に長男も三男もいい体をしているイケメン俳優として上半身の裸体を惜しげもなくさらすのである。その需要があるのかどうかは別としてだ。もちろん、ドラマの中で女優がキスしようが、俳優が裸体を見せようが性的な問題ではないという考え方もあるが・・・それで激しく性的興奮を覚える人が絶対にいないとはいいきれないのである。・・・で、それは法的規制を必要とするものなのか・・・。

それが・・・人間の欲望の本質に根ざすものならば・・・その法的規制はほとんど効果がないと言ってさしつかえないだろう。禁酒法ができればスピーク・イージー(もぐりの酒場)が乱立し・・・それは非合法活動ゆえにギャングの資金源となるのだ。

もちろん・・・少年少女を性的に虐待しその人権を奪うような行為は激しく糾弾されなければならない。しかし・・・それは結局・・・あらゆる人間の根源的な日々の戦いに還元されるのである。

法はあくまでその手段にすぎないのである。

哀れな子供たちを救出するには結局はタクシードライバーが少女売春宿に武装して乱入し大暴れするしかないのだと思います。

今週の妄想イケメン度査定。

①故・大蔵新造(草刈正雄)・・・回想シーンで登場。殺人犯である猛の父親から猛を金で買ったと公言していたが実は犯罪者の子供である人生から猛を保護する方便であることが判明。長男への手紙に時田の野心について記す。相変わらず暗号で遊ぶのだが千里にはなぜかすぐに解明できるのである。これが夫婦の呼吸と言うものだろう。生前の仲むつまじさを感じさせる。とにかくこの世界の人々は正雄の遺骨の混じった大気を呼吸していることを忘れてはならない。まあ、深夜にはケータイ刑事の相棒として健在なのだが↗。

②時田修司(山本耕史)・・・理想の秘書。理想の弁護士でそっと背後に立つ小金井響子(高島礼子)を山川豊コンサートのプラチナチケットで買収したらしい。メイドで忍者の井上さん(江口のりこ)不在の間にやりたい放題だが、暗躍や陰謀をするときには声が震えるかわいさをアピール→。

③大蔵風(要潤)・・・無職の長男、実は新造の実子であることが判明。ハードゲイ(HG)にも手を出すバイセクシュアルである。最近はすっかりお兄さんである。時田は玩具メーカーのミラクルをゲームに一本化するらしいが・・・対抗するには兄弟が各部門のトップになる必要がある。風は科学教材担当か。→。

④大蔵翔(向井理)・・・ホストの三男、すっかり、千里びいきになり、あれこれと手を尽くす。風とはナイスコンビになりつつある。今回は千里の肩にタッチ。ミラクルでは大人の玩具担当か。↘。

⑤大蔵知(瀬戸康史)・・・ひきこもりの高校生の五男、大縄跳びで運動音痴であることが発覚。ミラクルでは手品グッズ担当か↘。

⑥大蔵明(岡本知樹)・・・生意気な中学生の六男、完璧な棒演技で追従を許さない。ちょっとしたナイス・ツッコミも棒であるところが救いである。今週の棒「それちょうだい」・・・ミラクルではマネーゲーム担当か↗。

⑦大蔵猛(岡田義徳)・・・ホスト見習いの次男、よっちゃんやうっちーであってそもそもイケメンではないのだが。実の父親と暮らすために旅立つ。ミラクルではミニカー担当か↗。

⑧大蔵優(山本裕典)・・・カリスマモデルの四男、女性恐怖症でおネー系男子、どちらかといえばキモカワレベル。千里も好きだが知も好きなボーイズラブにも目覚めたバイセクシュアルである。リカちゃん担当か↘。

⑨国士豊(つるの剛士)・・・ネットカフェの千里親衛隊長・・・空気だが今回は裏切りを暗示する自覚なきストーカー→。

⑩真島平次(永山絢斗)・・・ネットカフェの千里親衛隊員・・・空気だが自覚あるストーカー↘。

順位変動しないじゃないかっ・・・という人もいるでしょうがけして手抜きではなくそういう査定だからです。

まあ・・・結局・・・お世話になったらお礼が必要だ・・・それが作者の言いたいことなのだと思います。まあ・・・それはある意味正論ですが・・・そんなこと今さら言われてもな。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『白い春・第9話』(フジテレビ090609PM10~)脚本・尾崎将也、演出・小松隆志を見た。人間の善意など信じないという人は愚かだし、人間の悪意だけを感じ取る人も愚かである。人間は善悪の塊であり・・・時には善意と悪意を同時に放出することも可能なのである。

たとえば育児放棄をしてしまうような鬼畜レベルはさておき・・・子供に対するしつけも善悪は糾う縄の如しである。

基本的には・・・家庭と社会は別の次元である。家庭には濃密な愛があるのが基本である。親は善意でもって社会の悪意から子供を守るという姿勢がある。

しかし、子供がやがて社会に適応しなければならないために・・・悪意に偽装した善意を持つ必要がある。かわいい子供を叱るのはつらいものだが・・・親は心を鬼にして子供をしつけるのである。もちろん・・・そこには加減が存在する。行き過ぎれば虐待と評価され、不足すれば甘やかしたことになるのである。

この加減は難しいぞ~。

しかし・・・このドラマではその加減は抜群に巧妙になっている。なにしろ・・・主役からして殺人の前科のある春男(阿部寛)なのであるが・・・さち(大橋)が実子だと悟った瞬間から全身全霊でさちに善意を放射するのである。

その放射はあまりにも強烈であるために・・・登場人物たちはどんどん善意の人になっていくのである。

さちを結果として春男から奪ったパン屋は・・・さちの実の父親である春男の再起のために機会を与え・・・さちから春男を遠ざけたいと願いつつ・・・春男を雇用する。

そして・・・恋した女の忘れ形見であるさちを全身全霊で育ての父親として愛するのである。

そして・・・やくざな春男の更生を信じたりするのである。

今回、心臓病で緊急手術の必要となったさちのためにパン屋を抵当に入れて借金する覚悟である。

そして・・・神社では・・・春男と並んで手術の成功を神頼みするのである。

パン屋の拍手がカタギな感じ、春男の拍手が極道風味で爆笑である。

栞(吉高由里子)は春男に父性を感じているのでさちには嫉妬するのであるが・・・その心を押し殺して・・・さちのために春男が初任給で買う水彩画セット選びをお手伝いである。

さちの母親(紺野まひる)の妹であるだけでさちの母親代わりをする佳奈子(白石美帆)は本来善意の人であるが・・・今回はさらに繊細だ。

さちが入院中・・・不安を感じていることをただ一人敏感に感じ取る。そして・・・パン屋の目を盗んでこっそり春男が見舞いにこれるように手配をするのである。

栞は佳奈子には「隠れてお見舞いさせるなんて勝手ね」と春男のために嫌味を言いつつ、春男には「意地を張っていないで見舞いに行け」とけしかける。

栞と佳奈子・・・あうんの呼吸である。

人々の過剰なまでの善意に見守られて・・・さちと春男は手術前の不安なひとときを楽しい一瞬に変えることができたのである。

実の父「大丈夫か」

そうとは知らない娘「こわい」

実の父「こわくなんかないさ」

そうとは知らない娘「うん」

なのである。・・・そして来週は・・・手術です。予告編はとても節度ある長めになっていました。こうでないと。ああ・・・善意にあふれたレビューは気が楽でいいなぁ。

木曜日に見る予定のテレビ『シスターミキのゴーストフレンズ』(NHK総合)『釈由美子のLOVE GAME』(日本テレビ)『中年悪女大集合の夜光の階段』(テレビ朝日)『戸田恵梨香のBOSS』(フジテレビ)

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